
園田1400メートル、笠松1600メートルで他馬を寄せ付けない圧倒的なレースを見せてきたラジアントエンティのスピードが、このメンバーでは一枚も二枚も抜けている。今回はおそらく隣のトンデコパが逃げてその2番手か3番手だろうが、小回りコースも経験しているだけに死角になるような要素もない。もし勝てば、東京2歳優駿牝馬を待たずして、グランダム・ジャパン2歳シーズンの優勝が決まるのではないだろうか。
金沢シンデレラカップではクビ、ハナという接戦の決着で惜しくも3着だったリスカルダメント。ここまで勝ち星はフレッシュチャレンジのみだが、門別の2歳オープンで戦ってきたレベルの高さは見せた。
地元の期待はゴールデンヒーラー。知床賞では門別の重賞で好走しているスティールグレートに2馬身半差をつけて完勝。知床賞は重賞格上げとなった2012年以降、北海道勢の勝利が続いていたが、はじめて地元馬に勝利をもたらした。今回も北海道勢相手にどんなレースを見せるか。
ルビーブランケットは門別で2勝。ここまでの経験が門別の1000〜1200メートルだけに、初めてコーナーを4つ回る小回りコースがどうか。
トンデコパはテンのスピードは素晴らしいが、連対は1200メートルまで。マイペースで逃げてどこまで粘れるか。コーナーを4つ回る小回りコースなら、意外にペースが落ち着いて粘る場面はあるかもしれない。
◎1ラジアントエンティ
○10リスカルダメント
▲3ゴールデンヒーラー
△6ルビーブランケット
△2トンデコパ
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7月の吉野ヶ里記念では3着に敗れ連勝がストップしてしまったドラゴンゲートだが、それ以来の復帰戦となった五ヶ瀬川賞では、新人・飛田愛斗騎手が直線では後続の脚色を確認しながらほとんど追うところなく楽勝。そのレースぶりなら、地元同士ではまたしばらく負けないのではないか。
問題は相手探し。カクリョウはここ2戦のレースぶりがいい。特にドラゴンゲートと対戦した五ヶ瀬川賞ではスタートで出遅れて最後方からとなりながら、4コーナーで最内を突いて直線伸び2着に入った。今シーズン好調の石川慎将騎手の勢いもあったかもしれない。
五ヶ瀬川賞は4着だったフォークローバーだが2018年8月に笠松から転入して以降、佐賀では距離を問わず一度も掲示板を外していないという堅実ぶり。今年1月のウインターチャンピオンでもドラゴンゲートにコンマ4秒差の3着と好走しており、ここでも当然馬券圏内は狙える。
この秋にようやく調子を取り戻してきたオイカケマショウ、中央2勝クラスから転入して前走で初勝利を挙げたロトヴィグラスらも差はない。
◎10ドラゴンゲート
○7カクリョウ
▲1フォークローバー
△2オイカケマショウ
△9ロトヴィグラス
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まずは消去法で馬券圏内の馬を絞った。アアモンドグンシンは脚部不安の長期休養明けで仕上がり途上。今シーズン前半快進撃を続けたミノルシャープは賞金を稼いだぶん負担重量に苦しむ近況。フナノクン、ブチオは格下。北見記念を制したメジロゴーリキは高重量戦でこそ。というわけで残ったのは5頭。
このメンバーでオレノココロの770キロはかなり有利。今年は夏を順調に過ごし、復帰後3戦連続連対。以前のように障害で詰まるようなこともほとんどなくなったとあれば勝つ可能性はかなり高いと見る。
キタノユウジロウは、旭川記念、ばんえいグランプリ、北見記念を含め7戦連続5着。前走ピヤシリ特別は5番人気で4着だった。特に北見記念では5着とはいえゴール前差を詰めて、勝ったメジロゴーリキに1秒5差。上位5頭はほとんど同着といってもいいような僅差だった。古馬重賞でも通用するだけの力をつけた。
好調4歳馬メムロボブサップ、アオノブラックも、この重量なら一線級とも差のないレースができる。
コウシュハウンカイはオレノココロより20キロ重い790キロだが、700キロ台での20キロ増なら、この馬にとってはそれほどのハンデにはならない。
◎5オレノココロ
○6キタノユウジロウ
▲4メムロボブサップ
△7アオノブラック
△2コウシュハウンカイ
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プリマステラは北海道から転入して大敗もあったが、ここにきての2連勝のレースぶりがよくなった。前走1400メートル戦は2歳-2組だが、良馬場での勝ちタイム1分29秒7はメンバー中最速。ただその鞍上が新人の飛田愛斗騎手で3kg減だったというのは気になるところだが、とにかくこの馬の充実ぶりを評価する。距離伸びての父フリオーソにも期待したい。
アルティマソウルは、前走九州ジュニアチャンピオンでは、最後までシュリーデービーとの差を詰められず1馬身差2着。ただそれが7月以来3カ月ぶりの休み明けだった。叩き2戦目の上積みに期待だ。
3連勝で九州ジュニアチャンピオンを制したシュリーデービーは押し出される形で3番手評価。距離に不安があるとすればこの馬か。
この3頭の勝負で、どれかが崩れたときの押さえとして、ここ2戦がプリマステラの2着だったポストモダン。天山賞(4着)で距離を経験したモーモーブラック。
◎6プリマステラ
○10アルティマソウル
▲2シュリーデービー
△7ポストモダン
△3モーモーブラック
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すずらん賞、青藍賞と連勝したヒガシウィルウィンは、マイルチャンピオンシップ南部杯JpnIでも地元馬最先着の8着。馬場自体が速かったレコード決着で、一流馬に引っ張られたこともあって、この馬自身も1分34秒6という好タイム。3歳時にはジャパンダートダービーJpnIを制したが、4歳時にサンタアニタトロフィーを勝っているように、適距離はおそらくマイル。実績を考えれば地元馬同士なら負けられないところ。
ランガディアは転入後重賞3連勝のあとマーキュリーカップJpnIII・3着であらためて能力の高さを見せた。ただ金沢に遠征したイヌワシ賞では道中、力んだような走りで、勝ったリンノレジェンドには大差の3着。そして本来は芝が得意だったはずがOROカップで6着という成績は気になるところ。今回は2カ月近くぶりの実戦となるが、追い切りでも好タイムをマークしており、力を発揮できる状態にあると見る。
おそらく逃げることになるであろうパンプキンズは、ヒガシウィルウィン、ランガディアという強力2頭にマークされ楽な展開にはならないと見て3番手評価。
以上3頭の勝負で、どれかが崩れたときに、盛岡1600メートルで好走続きのモンサンルリアン、みちのく大賞典2着の経験があるセンティグレードらが食い込む余地があるかどうか。
◎5ヒガシウィルウィン
○2ランガディア
▲8パンプキンズ
△3モンサンルリアン
△6センティグレード
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