ここまで北海道二冠を盛り上げた立役者はシンボ。12日には函館芝の2勝クラスを見事逃げ切って見せたことで、北斗盃、北海優駿で上位を争った馬たちの価値も確実に高まることになった。
北斗盃でそのシンボとハナを争って6着に沈んだアベニンドリームだったが、北海優駿では競りかけていかず4番手に控え、直線シンボとの追い比べを制した。逃げたシンボも最後までよく食い下がった。2歳時には北海道2歳優駿JpnIIIでも2着に好走しているが、あらためて能力の高さと、3歳になっての充実ぶりを示した。今回は距離短縮の1800メートル戦だが、同じ外回り。シンボが不在となったぶん、自分のペースで有利にレースを進められそう。
相手にはコパノリッチマン。古馬との1200メートルの条件戦を3連勝で臨んだ北海優駿は、逃げたシンボをピタリと追走し、直線ではアベニンドリーム、シンボとの追い比べから脱落はしたものの、それでも3着。厳しい流れをよく粘った。2000メートルから1800メートルへの距離短縮は望むところ。
古馬との1700メートルの条件戦を連勝して臨むのがグレイトダージー。前走がまったくの楽勝で2着に5馬身差。3歳馬同士なら堂々の勝負になりそう。
2歳時にブリーダーズゴールドジュニアカップを制したヨハネスボーイ、北斗盃を制したレッドカードも能力的には見劣らない。
◎4アベニンドリーム
○14コパノリッチマン
▲13グレイトダージー
△6ヨハネスボーイ
△8レッドカード
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兵庫から有力馬3頭遠征してきたが、中でも期待したいのはストーンリバー。2歳時には北海道所属で川崎の鎌倉記念を制し、古馬になっても門別のA級特別で好走を続けた。昨年5歳秋に大井に移籍すると、A2以下の準重賞で2勝を挙げ、オープン特別でも上位を争った。兵庫に移籍して2戦目となった前走は9着だったが、水の浮く不良馬場で前半馬群の中でどろをかぶりまくり、途中でレースをやめてしまった感じだった。小回りコースへの対応がどうかというところはあるが、能力は高い。
金沢、笠松、名古屋、佐賀などに遠征して数々の重賞を制してきたエイシンニシパは、7歳の今年も高いレベルで安定。前走2400メートルの六甲盃は4着だったが、それ以前にも7着、6着と、2400メートルでは距離が長いようだ。これまで重賞10勝は1700〜2000メートル。この名港盃も2017年に制しており、力を発揮できる舞台だ。
地元勢では、今年正月の名古屋記念を制したアドマイヤムテキ。前走笠松の東海クラウンも圧勝したが、近年はマイル以下を使われてきており、1900メートルという距離にはやや不安がある。
中央3勝クラスから兵庫に再転入2戦目となるタガノジーニアス、距離に不安はあるが同じ1900メートルのマーチカップで勝ち馬からコンマ3秒差(5着)の好走があるスムーズジャズ、前走で久々に1900メートルを制したドリームスイーブルらも侮れない。
◎2ストーンリバー
○11エイシンニシパ
▲6アドマイヤムテキ
△9タガノジーニアス
△5スムーズジャズ
△1ドリームスイーブル
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デルマルーヴルにようやく出番が巡ってきた。3歳時のUAEダービー(4着)に続いてのドバイ遠征はレース自体が中止となってしまい、帝王賞は除外。実戦はフェブラリーステークスGI以来5カ月ぶりとなる。不向きと思われるフェブラリーステークスGIでの15着は、ドバイへ向けてのひと叩きだったのだろうか。昨年末の名古屋グランプリJpnIIでは向正面からのロングスパートで差し切ったように、ダートの長距離には抜群の適性。盛岡2000メートルもその脚質には向いている。名古屋グランプリJpnIIを勝ったときの鞍上、岡部誠騎手で臨むのも楽しみだ。
ヒストリーメイカーは金沢から中央に戻って確実に成長を遂げた。3勝クラス卒業までに5戦を要したが、前走平安ステークスGIIIの4着は、先着されたのがオメガパフューム、ゴールドドリームというダートのチャンピオン級に、みやこステークスGIIIを勝って東海ステークスGIIでも2着だったヴェンジェンス。デルマルーヴル相手にも3キロ差なら勝負になりそう。
このレースはリピーターの活躍が目立つのが特徴で、近いところでは2017、18年にミツバが連覇を果たし、2013年の勝ち馬ソリタリーキングは1年置いて15年に2着と好走した。シビルウォーは2012年から3年連続で出走して1着、2着、3着。近走の成績には目をつぶって、一昨年ミツバの2着だったヨシオは馬券的にもおもしろそう。
マスターフェンサーはアメリカ遠征の実績が評価されすぎているような気がして△まで。アポロテネシーは、名古屋グランプリJpnIIで差のある5着だったほか、今回の中央勢の中ではやや劣勢。
地方勢では中央から岩手移籍後重賞3連勝のランガディア、道営記念を制して今季はようやく復調気配のリンノレジェンドに期待だが、このメンバーに入ると馬券圏内までは厳しい。
◎9デルマルーヴル
○8ヒストリーメイカー
▲12ヨシオ
△3マスターフェンサー
△7アポロテネシー
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兵庫では特別戦や一般戦では1400メートル戦が多く組まれているものの、古馬の重賞は少なく、3年前に園田ウインターカップが新設されたが、ほかに園田(姫路)チャレンジカップと、JpnIIIの兵庫ゴールドトロフィーがあるだけ。したがって1400メートル路線を目指す古馬は必然的に他地区に遠征することになる。今回も3頭が遠征してきた。
ナリタミニスターは、1870メートルの新春賞はさすがに距離が長く惨敗だったが、その後の姫路・園田では1400メートル戦に限れば5戦4勝。中央1勝クラスとの条件交流でも後続を寄せ付けず逃げ切り完勝だった。2走前から吉村智洋騎手が鞍上となって、いよいよ重賞タイトルの期待がかかる。
迎え撃つ地元期待は川崎から転入して2連勝中のジャーニーマン。南関東ではマイル以上を使われていたが、前走初めての1400メートル戦でも3コーナー過ぎ、抜群の行きっぷりで先頭に立つと2着に5馬身差をつける圧勝となった。3歳時には羽田盃、戸塚記念でともに3着があったがここまでタイトルはなく、この馬にも重賞初制覇がかかる。
2走前の園田A1A2特別でナリタミニスターに1 馬身1/4差で2着だったエイシンデジタルも園田での勝ち星5つはすべて1400メートル戦。
セイプレジールはC1からB1まで5連勝で勝ち上がったが、持ちタイム的にも◎との比較ではやや見劣る。今回はどこまで迫れるか。
北海道から大井を経由して笠松に移籍したタイセイエクレールは、門別の短距離重賞ではあと一歩という好走を見せていたが、コーナーを4つ回る1400メートル戦で、さてどうだろう。
◎2ナリタミニスター
○8ジャーニーマン
▲7エイシンデジタル
△4セイプレジール
△6タイセイエクレール
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高知の今年前半の1600メートル以下の重賞戦線では、サクラレグナム、スペルマロン、ウォーターマーズの3強がしのぎを削ってきた。しかし今回そのうちウォーターマーズが不在となって、その鞍上だった西川敏弘騎手が大井から転入3戦目のダノングッドに騎乗する。ここでも赤岡、倉兼、西川という3騎手の争いと見る。
11歳でも1300/1400メートルでは崩れることがないサクラレグナムだが、高知1300メートルではやや不利な3番枠に入ってしまった。逃げる馬ではないので外からマークされ内に包まれてしまうリスクが大きい。
対してスペルマロンは、他の有力馬を見ながらレースを進められる10番枠。スペルマロンは不思議と真ん中より外の枠に入ることが多く、中央から転入してこれまで13戦で、2番、3番、4番がそれぞれ1度ずつあっただけで、あとは5番枠から外。
という枠順を考慮して、◎スペルマロン、○サクラレグナムとした。
ダノングッドは大井1200メートルのオープン特別で3着、4着があったという実力。前走園田FCスプリントでも4コーナーで絶望的な位置から追い込んでクビ差2着だった。ただ高知ではA-2戦を一度経験しただけで、高知の馬場に対する適性がどこまでという不安はある。
兵庫所属として一昨年の黒船賞を制したエイシンヴァラーが今年、高知に転入。B級やC級で取りこぼしがあったという今の実力でどうだろう。
◎10スペルマロン
○3サクラレグナム
▲9ダノングッド
△7エイシンヴァラー
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