タガノトネールは昨年のこのレースを勝って以降勝ち星はないが、南部杯JpnIで2着があり、フェブラリーステークスGIこそ着順は6着だが勝ち馬からはコンマ5秒差と、GI/JpnIでも好走している。それらGI/JpnIが定量57kgで、今回トップハンデとはいえ57.5kgということであれば、ハンデ以上に能力の高さを見せてくれそう。佐賀出身の川田将雅騎手はこのレース過去5年で3勝とさすがの相性を見せている。
グレイスフルリープは一昨年12月の準オープン・妙見山ステークスを勝ったところから1400メートル戦のみを使われ、オープン特別でもすでに2勝。前走コーラルステークスは直線で先頭をうかがう場面もあったが、ゴール前で伸び切れず5着。初めての地方の小回りコースがどうかだが、好位でレースを運べれば粘り込む場面もありそう。
準オープン勝ちまでのワンダーコロアールはハンデ55キロ。プロキオンステークスGIIIからの臨戦ということでは、過去の傾向では好走パターン。隣の枠のタガノトネールに厳しいマークに合わなければというところ。
フミノファルコンは前走の天保山ステークスがオープンでは初めての掲示板で5着。調子を上げてハンデ53キロということなら上位争いにからんでくる可能性はありそう。
交流レースではたびたび驚かせてくれる高知勢だが、カッサイは7連勝のあと遠征した園田FCスプリントで2着があり、勝ち負けはともかくあっと言わせる場面を期待したい。
◎7タガノトネール
◯4グレイスフルリープ
▲6ワンダーコロアール
△3フミノファルコン
△8カッサイ
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JpnIIの東京盃を含めここまでダートグレード7勝というダノンレジェンドが実績断然だが、それゆえに背負わされる別定重量が60キロ。他馬との重量差は6キロ以上で、ダッシュ力とスピードが要求される短距離戦では、60キロという絶対的な重量も、6キロ差という相対的な重量の差も、厳しさは二乗になる。さすがに勝つまでは厳しいと見て▲まで。
ブルドッグボスは、デビュー以来ダート1400メートル以下のみを使われ、4着が2度あるだけでそれ以下がないという抜群の安定感。すでに1200メートルのオープンで2勝を挙げている。東京スプリントJpnIIIは4着、かきつばた記念JpnIIIは2着と重賞では勝ちきれていないが、ここはチャンスが巡ってきたといえそうだ。
マキャヴィティは2歳時に芝で未勝利戦とオープン(ダリア賞)を連勝したが、兵庫ジュニアグランプリJpnIIでも2着だったように、むしろダートに適性があったようだ。昨年秋以降はダート1200メートル戦で3勝を挙げ、オープンまで勝った。前走京葉Sは見せ場をつくれなかったが、今回は休み明けでも美浦の坂路で強めに二度追い切られ、今回は力を発揮できる状態にあると見ての対抗。
地元の期待は、昨年のこのレースで3着だったラブバレット。昨年は56キロのダノンレジェンドに1秒6差をつけられたが、それ以外の中央馬には先着。今年春以降の調子はいまひとつだったが、ここに来て2連勝と調子を上げてきた。前走岩鷲賞では湿った馬場とはいえ1分10秒0という、クラスターカップJpnIIIでもそのまま勝負になる好タイムをマークして勝利。昨年以上の結果を期待したいところ。
フォーエバーモアは2走前のすばるステークスを評価。前走京葉ステークスで3着と好走したワイドエクセレントとともに上位が狙える。
◎ブルドッグボス
◯マキャヴィティ
▲ダノンレジェンド
△フォーエバーモア
△ラブバレット
△ワイドエクセレント
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ホッカイドウ競馬以外の地方では最初に行われる2歳重賞。それがいきなり芝というのは難解で、昨年こそ1番人気のメジャーリーガーが勝って、2番人気のサプライズハッピーがアタマ差2着という人気どおりの決着だったものの、一昨年は3→6→1人気、3年前は4→7→3人気という波乱の結果となっていた。
門別で1700メートルのアタックチャレンジを逃げ切っているニードアフレンドの能力が高そうだ。岩手デビュー馬はここまで1200メートルまでしか経験がないところ、すでに距離を経験しているのもアドバンテージ。今年の2歳新種牡馬スズカコーズウェイ産駒として、栄冠賞のバンドオンザランに続いての重賞勝ちとなるかどうか。そのバンドオンザランもそうだが、グランド牧場生産馬は今年も絶好調だ。
コンバットパンチも新種牡馬トランセンドの産駒。デビュー戦の水沢850メートル戦は惨敗だったが、2戦目の盛岡ダート1200メートル戦を4馬身差で圧勝。芝がどうかだが、距離は長いほうがよさそう。
リュウノチーノは、デビュー2戦目の盛岡ダート1200メートル戦を好タイムで勝利。デビュー戦では芝で惜しい2着があったので、芝での走りにも期待。意識して選んだわけではないが、この馬も新種牡馬ジョーカプチーノ産駒。
芝のデビュー戦を好タイムで制しているリュウノビーナス、その2着だったサンエイプラチナにも好走を期待。
そしてサンエイプラチナも新種牡馬フリオーソの産駒。地方出身の種牡馬フリオーソの産駒はなかなかに活躍していて、どこで産駒の重賞初制覇となるかも楽しみなところ。
◎3ニードアフレンド
◯4コンバットパンチ
▲7リュウノチーノ
△6リュウノビーナス
△8サンエイプラチナ
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ばんえい十勝オッズパーク杯を制したオレノココロは、その後の旭川記念、北斗賞では別定プラス10キロを背負わされることになって3着、3着。その間に1、2着を分けたのが、コウシュハウンカイとニュータカラコマ。今回オープン馬はすべて810キロとなれば、この3頭の争いと見る。そして同じ重量に戻ればオレノココロの中心は堅いと見る。
さらに基礎重量がだんだんと積まれてきたところで食い込んでくるのがフジダイビクトリー。
今シーズンの古馬重賞はここまで堅めの決着で推移しているが、どこかでドカンと荒れるのがばんえい競馬の常。ただそれはまだここではないと見る。
◎7オレノココロ
◯8コウシュハウンカイ
▲6ニュータカラコマ
△1フジダイビクトリー
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今年で3回目を迎えるこのレース。一昨年は4→3→1人気、昨年は4→2→8人気と、やや波乱傾向の決着。金沢1300メートル戦はスタート後すぐに1コーナーに入るため、先行争いが激しくなってハイペースになりやすいということもあるだろうし、この時期の3歳牝馬は急激に成長する馬もいるだろうし、逆に急に成長がストップしてしまう馬もいるだろうし、という要因が考えられる。
金沢の重賞は、MRO金賞、金沢スプリントカップ、そして読売レディス杯と、兵庫からの遠征馬が3連勝中と圧倒的に強い。ここも兵庫から転入して2戦目のナツを狙う。前走古馬B1特別では5馬身差の圧勝。その成績だけで、この時期の3歳牝馬としては相当な能力。逃げ馬ではないので最内枠に入って内で包まれてずるずる後退という心配もなくはないが、すんなり好位につけられれば内枠は圧倒的に有利。条件は揃った。
ここまでの3歳重賞では結果を残せていないケイティマーヤだが、2走前の古馬B-1戦で2着に好走すると、続く前走は古馬A-4特別を逃げ切って快勝。ここにきて急激に力をつけている。
3番手には、2番枠からすんなりハナをとれそうなブライトエンプレス。準重賞を含め、3歳限定戦を目下4戦連続連対中。笠松から呼ばれた東川公則騎手は金曜日に地元のくろゆり賞をサルバドールハクイで制し、重賞連勝を狙う。
中央未勝利から転入して5連勝中のスガノラッシュは、世代上位馬と初めての対戦でどんなレースを見せるか。
スマイリーキュートは、北日本新聞杯、MRO金賞ともに3着で、牝馬では最先着。ただここまで金沢での勝ち星はひとつだけで、勝ちきれない面はある。
ウインプリマは中央から転入して6戦4勝。前走は差のある3着だったが、中央馬が相手。まだ底を見せていない。
◎1ナツ
◯7ケイティマーヤ
▲2ブライトエンプレス
△8スガノラッシュ
△5スマイリーキュート
△9ウインプリマ
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