基礎重量が54キロで、GIII/JpnIII勝ち馬でも1キロしか増量されないという別定重量ゆえ(2歳時の成績は除く)、ソリタリーキングの58キロに対して、GIII/JpnIII勝ち馬たちの55キロというのはだいぶお得な感じがする。
そんななかからここは大井のケイアイレオーネに期待。大井転入後はなかなか勝ち切れないレースが続いたが、2走前のブリリアントカップが9馬身差圧勝、そして58キロを背負った前走の大井記念でも4馬身差圧勝。いよいよ本格化、というより中央時代の好調時の力が戻ったといえそう。この9月に60歳になるという的場文男騎手にも注目だ。
マイネルバイカが重賞初勝利となった昨年の白山大賞典JpnIIIは、やや展開に恵まれたという印象があったが、続くベテルギウスステークスはアスカノロマンに2馬身差をつけての逃げ切り勝ち。前走のダイオライト記念JpnII・5着に目をつぶれば、その後もそれほど悪い競馬はしていない。4カ月ぶりの実戦となるが能力発揮なら勝負になる。
58キロを背負って今年初戦となるソリタリーキングだが、これまでにも地方のダートグレードでは55キロ前後のメンバーを相手に常に好走。マーキュリーカップJpnIIIは今年で4年連続出走で、これまでは1着、5着、2着という成績。8歳、9歳、10歳というベテランのリピーターの活躍が目立つレースでもあり、あっと言わせる場面はあるかもしれない。
連覇を狙うユーロビートは、今年のダイオライト記念JpnII・3着、帝王賞JpnI・5着という成績を見ると、今回もと思えるが、一方で地方同士の重賞でもなかなか勝ち切れない。昨年は向正面で一気に仕掛けて圧勝となったように、展開がはまればというところはあるだろう。
佐賀記念JpnIIIを4番人気で制したストロングサウザーだが、その後の成績がいまいち。巻き返しがあるかどうか。
昨年4着だったタイムズアローは、休み休み使われているだけに8歳という年齢ほどの衰えはない。GI級のいないメンバーだけに上位争いも。
◎9ケイアイレオーネ
◯10マイネルバイカ
▲6ソリタリーキング
△8ユーロビート
△13ストロングサウザー
△1タイムズアロー
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地元名古屋勢が兵庫勢を迎え撃つという様相だが、兵庫大賞典上位馬がごっそり遠征してきた兵庫勢が強力だ。
兵庫大賞典ではエーシンクリアーに9馬身ちぎられたアクロマティックだが、名古屋遠征では今年の梅見月杯を勝利。このときは1番人気のエーシンクリアーを5着に下している。さらに名古屋大賞典JpnIIIでは、勝ち馬から大きく離されたとはいえ地方馬最先着。昨年11月から連勝が始まって、地方馬にまともに負けたのは兵庫大賞典だけ。まだ底を見せていない。好走歴のある名古屋コースで再びチャンスだ。
相手には、やはり兵庫大賞典を圧勝したエーシンクリアー。佐賀遠征でははがくれ大賞典連覇という実績があるが、似たようなコースの名古屋ではなぜかイマイチ。梅見月杯には今年まで3年連続で遠征して、3、4、5着。さらに昨年の名港盃では4着と、入着までという成績。今回はどうだろう。
コスモナーダムは、今年の新春盃を勝利し、その後もA1特別で連対を続けている。名古屋での実績は1400〜1600メートルが中心だが、おそらくそれ以上の距離のレースを使う機会が少なかったのだろう。1800〜1900メートルでは3戦2勝、2着1回。この距離でこそという可能性はある。
バズーカは兵庫大賞典で2着のアクロマティックとアタマ差の接戦。ただ古馬一線級のメンバーに入ると、やや苦戦という感じはある。
イワクラギンガは、オープンでは上位常連も距離にやや不安。格下からの挑戦だがまだ底を見せていないヴェリテがどこまでやれるか。
◎7アクロマティック
◯3エーシンクリアー
▲6コスモナーダム
△1バズーカ
△2イワクラギンガ
△10ヴェリテ
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旭川記念のまったくの再戦というメンバーで、今回はその勝ち馬コウシュハウンカイが30キロ増で、それ以外は20キロ増。
他馬より10キロ余計に背負っているとはいえ、800キロという重量ならやはり6歳2強が強いと見る。オレノココロが旭川記念で3着に負けたのは、第2障害でヒザをついたぶんだけ。最後までしっかり伸びていた。障害さえ失敗しなければ、連対を外すことはない。
旭川記念で別定増量があったのはオレノココロだけで、今回はコウシュハウンカイも同じく別定10キロ増となってどうかだが、昨シーズン以上にパワーアップした今なら問題ないと見る
3番手には、旭川記念2着で引き続き好調のニュータカラコマ。ただゴール前ではやや行き脚が鈍っていただけに、ゴール前で失速という可能性はある。
ニュータカラコマが失速したときに付け入る余地があるのはオイドン。
フジダイビクトリー、キタノタイショウらは、800キロ以下の重量のここではまだ来ない。
◎2オレノココロ
◯3コウシュハウンカイ
▲1ニュータカラコマ
△5オイドン
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ラブバレットは、前走の栗駒賞ではスタートからハナを奪うと3コーナーから徐々に後続との差を広げ、ほとんど追うところのないまま2着のエーシンシャラクに6馬身差をつけての圧勝。クラスターカップJpnIIIで昨年(3着)以上の結果が期待されるだけに、ここは単なる通過点。
相手筆頭は、浦和から転入初戦で最内枠に入ったワールドエンド。名古屋では圧倒的なスピードを披露していたが、南関東では結果を残せず。短ければ短いほどというタイプで、おそらく1200メートルはギリギリ。近走の南関東でも先行するスピードは見せており、単騎の逃げなら粘るシーンはありそう。
早池峰スーパースプリントで直線追い比べとなったのがサカジロヴィグラスとエゴイスト。そのときはサカジロヴィグラスが半馬身差で振り切ったが、1200メートルならエゴイストに有利と見る。
エーシンシャラクは、昨年の岩手転入後、マイル以下を使われて一度も掲示板を外していないという堅実ぶり。ここでも上位争い。
門別1200メートルで1分12秒台の時計があるヒミノコンドル、川崎から再転入初戦のシークロムらにもチャンスはありそう。
◎12ラブバレット
◯1ワールドエンド
▲8エゴイスト
△9サカジロヴィグラス
△10エーシンシャラク
△2ヒミノコンドル
△6シークロム
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ビューチフルドリーマーカップ(8/28水沢)の前哨戦(1〜3着馬に優先出走権)となるフェアリーカップ。
地元同士だとさすがに牝馬の層はそれほど厚くはなく、それだけに史上初めて牝馬としてみちのく大賞典を制したミラクルフラワーが断然といえそうだ。大井から戻って1600、1800、2000と3連勝。距離にも融通が効きそうなだけに、牝馬限定戦だけでなく先々も楽しみな逸材だ。
留守杯日高賞を制し、岩手ダービーダイヤモンドカップでも3着と好走したサプライズハッピーが初めての古馬との対戦。ミラクルフラワーのみちのく大賞典の勝ちタイムと、岩手ダービーダイヤモンドカップの走破タイムでは、さすがに5秒ほども開きがあるが、3歳ゆえの53キロを生かしてどこまで迫れるか。
大井のC級から転入して調子を上げてきたソサエティクイーン、南関東B3級から転入初戦となるミトノレオらが連下候補。
◎5ミラクルフラワー
◯2サプライズハッピー
▲6ソサエティクイーン
△4ミトノレオ
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