2ヶ月あまりの冬休みが明けて、3月11日から春の水沢競馬がスタートしました。
この間、例年よりも多いかと思った雪が降ったりもしましたが3月に入る頃には気温急上昇、積もって残っていた雪もあっという間に消えてしまいました。そうなってみれば桜の開花も例年より少し早いくらいでは・・・というのですから季節の移り変わりというものは速いというか慌ただしいというか。
この春からの水沢競馬で大きく変わった点はなんと言っても照明設置でしょう。冬期間に進められていたはくぼ用照明設置工事を終え、春競馬から早速照明の使用が開始されました。初日二日目に現地を訪れて照明を体感してみたという方もおられるのではないでしょうか。
これに伴って最終レースの時間帯が例年のこの時期よりも遅めに設定されております。インターネットで馬券を購入されている皆さんもこれを機に水沢競馬、岩手競馬をよりお楽しみいただければ。
さて3月13日のメインレースは12Rのオープン級ダート1400m『スプリント特別』。本命は(6)サザンジンジャーとしました。
本馬は高知で通算12勝を挙げている5歳馬、距離も1300mから1600mまでまんべんなく制覇してきているという非常に魅力的なキャリアを持つ馬です。直近は主にB級戦で戦っており一見すると昇級の形に見えますが、高知の場合は重賞で活躍する主力がB級にいたりするので特に気にする必要はありません。
今の高知の古馬上位クラス、特に短距離路線の馬は層が厚くレベルも高い印象があります。サザンジンジャーにしても三走前に4着だった時の上位馬は勝ったダノンロイヤルを始めいずれも重賞入着級。とすればこの辺のクラスへの転入はむしろ相手緩和になる可能性が高いでしょう。まずはお手並み拝見。
対抗は(4)アマルインジャズ。12月30日のスプリント特別を勝って気持ちよく冬休み入り。昨年も、当時はB1級だったとはいえ前年冬から翌春にかけて連続好走してA級入りを果たしたようにこの時期に走るタイプでもあるはずです。水沢の1400mも得意条件。雨が降って馬場が軽くなるのも好都合では。
三番手も昨冬からの流れで(5)トミケンキルカス。今回の1400mは気持ち長いかも、もう少し短い方がより良いかもと感じる戦績ですがもちろん守備範囲ですし、芝ダ兼用型だけに雨馬場も悪くはない条件でしょう。すんなり流れに乗れれば上位に。
(1)ツルマルハナコはどちらかといえば盛岡の方が合うタイプですが水沢がからきしダメというわけではありません。距離は手頃なはずですし、大きく崩れない堅実さは忘れずにいたいもの。もう一頭は(2)リッジマン。直近の状態自体は悪くないとの事で、門別時代以来のダート短距離戦ですが格の力を発揮できれば。
●12Rの買い目
馬単(6)=(4)、(6)=(5)、(6)→(1)、(6)→(2)
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12日メインは岩手県調騎会騎手部会協賛「夢・希望・未来へ前進」(B1級 水沢1400m)。このレースは「震災復興祈念協賛レース(昨年は21レース実施)」に騎乗した岩手競馬所属騎手が騎乗手当の一部などを積み立て、『いわての学び希望基金』への寄付金として贈呈。今年も3月7日、岩手県県庁で贈呈式が行われた。
スタートしたのは東日本大震災に襲われた2011年(平成23年)。岩手競馬も甚大な被害を受けたが、今年も含めて合計1194万6947円が『いわての学び希望基金』へ寄付してきた。
岩手県調騎会騎手部会副会長・山本政聡騎手「これまで毎年寄付金の贈呈を行っていますが、騎手部会として今後も続けていくつもりです。寄付金は子ども達が自分の夢を叶えるために使ってほしいと思います」
また同日には「LJSレディスジョッキーズシリーズ2022」(第1戦:盛岡競馬場11月22日、第2戦:川崎競馬場3月2日)で総合優勝した関本玲花騎手の優勝報告会が予定されている。
盛岡ラウンド第2戦を快勝し、同時に記念すべき通算100勝をマークした関本玲花騎手。優勝報告会にも注目してほしい。
ドラセナは中央ダート1400m2勝から一昨年に転入。初戦を快勝し、JpnI・マイルチャンピオンシップでも9着に善戦し、以降も堅実さを発揮してきた。昨年5月以降は入着止まりを繰り返していたが、今回からB1級へクラスが下がって相手が大幅に緩和。これまでのうっ憤を晴らす絶好の舞台となった。
メジャーハリケーンは中京芝1200m1勝、南関東B2から転入。短距離を専門に使われて芝1000m戦も含めて3勝2着6回。3走前のマイル戦は距離が長く9着に沈んだが、適距離に戻って2戦連続で4着を確保した。水沢1400mも1勝2着2回と得意とする条件。反撃のお膳立てが整った。
ノーブルパレスは中央未勝利から転入して2勝マークして再び中央入り。2戦とも二けた着順に終わり、岩手へ再転入。初戦のオープン・水沢1400m戦を快勝した。その後は精彩を欠いて昨年8月、盛岡1200m戦9着後、リタイア。7ヵ月ぶりの実戦がカギを握るが、水沢1400m2戦2勝。その実績に期待する。
セイシークエンスは大井1勝から転入。2勝2着4回の好成績を収めた。昨最終戦は8着に敗れたが、B2から一気にオープン入りしたのが敗因。B1級へ降格なら反撃に転じて不思議はない。
ドルズプライスレスは自分の競馬ができないとモロさを出すが、すんなりの流れで強じんな粘りを発揮。同型いるが、絶好の1番枠を引き当てたのは強運。マイペースに持ち込めれば侮れない。
マリノジェノヴァが過去6勝2着15回。園田C2からA級編入はきつく6、7着に終わったが、B1なら話は別。ノーマークは危険。
◎(12)ドラセナ
〇(3)メジャーハリケーン
▲(6)ノーブルパレス
△(9)セイシークエンス
△(1)ドルズプライスレス
△(2)マリノジェノヴァ
<お奨めの1頭>
4R サンカプリス
デビューは遅れたが、浦和2戦1勝2着1回。前走は1秒差で圧勝し、まだまだ伸びる可能性が十分ある
3月11日(土)、岩手競馬が再開した。3月競馬は11日~14日(火)の4日間開催を皮切りに、19日(日)~21日(火)、26日(日)~28日(火)の計10日間。これをステップに、4月2日(日)から2023年度シーズンがスタートする。
約2ヶ月間の冬休みをはさんで水沢競馬場は大きな変化がある。昨年7月から着工したナイター設置がついに完成。総工費5億5000万円をかけ、盛岡競馬場と同様、薄暮競馬ができる運びとなった。
さっそく再開初日の発走時刻が変更された。第1Rは昨年同様11時15分だったが、最終12Rの発走時刻は17時40分。昨年は全10Rで最終時刻が16時40分だったので、1時間あとになった。また今年は全12R。ナイター施設設置効果が早くも現れた。
最終レースの発走時刻は徐々に遅くなっていく予定で、盛岡の薄暮競馬と同じようになる。それに伴い、第1Rの発走時刻も変更となりますので、みなさんも出馬表などでご確認をお願いします。
また3月11日は忘れもしない東日本大震災に襲われた日(2011年3月11日)。同日7R(発走14時30分)のレース名を「東日本大震災津波を語り継ぐ日」とし、14時46分から1分間黙とうを行いますので、ご協力をお願いします。
11日メイン(12R 発走17時40分)は「興和電設・コスモ通信JV賞」(B1級一組 水沢1600m)。降格馬、上がり馬が入り混じった上、全馬が2ヵ月以上の休養明け。当然だが、波乱の要素が十分に含んでいる。
チムドンドンは中央0勝、芝1800m3着1回から転入。初戦の芝1600m戦は5着だったが、以降は5勝2着2回。7戦連続で連対以上を確保し、終盤3連勝。好ムードでシーズンを終えた。今回はB1昇級、メンバーも強化されたが、成長一途の4歳馬。足踏みを続ける馬が多く、昇級戦も突破できると判断した。
ヤマショウブラックは3歳時、南関東から再転入後、不来方賞を制し、桐花賞ではエンパイアペガサスらを一蹴。年度代表馬に選出されたが、以降は1勝止まり。南関東、岩手、北海道と行き来して昨年12月に再転入。初戦を2着にまとめ、桐花賞7着。勝利はお預けとなったが、今回からB1へ降格。相手に恵まれて2年ぶりの勝利を手にするチャンス。
ユノートルベルは一昨年、名古屋A級から転入。初年度は重賞路線を歩み、昨年はB1へクラスが下がって3勝をマークした。本質的には盛岡の方が合っているが、JBCレディスクラシック挑戦後の水沢戦を快勝。コース問題ないことを証明した。
アナンクスはシャープな末脚が武器。追い込み脚質で展開に注文つくが、前々走で同じ水沢1600m戦で鮮やかな直線一気を決めた。ペースが速くなれば出番は十分ある。
ヤマニンエステルは中央2戦0勝から転入後、着外はわずか2度のみ。先行力と粘り強さを身上とする。同型の出方が気になるが、すんなりの流れで連対確保のシーンまで。
ストロングフォースは中央未勝利から転入。6戦5勝2着1回と連対パーフェクトを継続中。C1級からB1級と二階級特進だが、本格化したのは誰に目にも明らか。
◎(2)チムドンドン
〇(9)ヤマショウブラック
▲(10)ユノートルベル
△(6)アナンクス
△(7)ヤマニンエステル
△(11)ストロングフォース
<お奨めの1頭>
4R エイシンゲッコウ
北海道から転入後、あっさり3連勝をマーク。秘めた素質を開花させた。ここも単なる通過点。重賞路線へ殴り込みをかける
12月31日に行われた岩手競馬のグランプリ・重賞『桐花賞』。ヴァケーション・ノーブルサターン二頭のたたき合いはノーブルサターンに軍配が上がりました。
大外から逃げたグランコージーを二番手で追うヴァケーション、その少し後ろの5番手あたりを追走するノーブルサターン。そんな隊列が向こう正面後半まで続きましたが、2周目の3コーナー手前、仕掛けたヴァケーションに併せてノーブルサターンも動き出してここからはこの二頭の一騎打ちの形に。
直線の攻防はまさに一進一退、いったんはヴァケーションが引き離しかけた瞬間もありましたが、盛り返したノーブルサターンが半馬身前に出たところがゴール。前走のトウケイニセイ記念に続いて転入後2連勝、それも重賞2連勝を果たしたノーブルサターンが2022年を締めくくりました。
岩手競馬のレギュラーシーズンはこの1月3日で終了となります。先の12月には降雪取り止めもあり今年も安心できないかと思っていた年末年始ですが、今年は意外なほどこの間の降雪が少なく、桐花賞が行われた12月31日などは近年まれに見るくらいの「雪の無い大晦日の水沢競馬場」となりました。変わりやすい冬の天気だけにまだまだ油断はできませんが、あと1日、無事に最終レースまで終えて今シーズンを終わりたいものです。
さて1月3日のメインレースは10Rです。明け3歳馬の重賞『金杯』。2022シーズン最後の重賞であり、同時に春からの3歳戦線を占う一戦ともなる戦いです。
今季の世代トップ・フジラプンツェルは大晦日に大井競馬場で行われた東京2歳優駿牝馬に出走しておりこの終盤の寒菊賞-金杯の路線には登場せず。ここも寒菊賞同様にどの馬にもチャンスがありそうな顔ぶれとなりました。
このレースの本命は(6)ミニアチュールを狙います。門別では12戦2勝、重賞級の出走は無いやや平凡な戦績でしたが、水沢に来て一変。転入初戦となった前走は直線鋭く伸びる完勝の形で勝利しました。門別で12戦と言ってもデビューは5月と早く、未勝利戦で連続好走していた時期もあったので、今になってみれば門別時代は成長途上だったのだと、戦いながら力はしっかり付けていたのだと言えるのかもしれません。
その門別では1200mまでの経験で前走も1400mですからマイルへの延長は一応の課題になりますが、血統的には守備範囲でしょうし何より前走の強さも印象的。既存の実績馬との対戦でも未知の魅力、伸び代に注目と考えての本命視です。
対抗は(1)ケープライトを。芝重賞ジュニアグランプリこそ大敗しましたがそれ以外の地元馬との対戦では常に堅実。現時点ではフジラプンツェルに次ぐ存在と言える実績です。距離に問題がない点もアドバンテージですし、勝ち負けを争って当然とみるべき存在。
三番手は(2)セイレジーナ。寒菊賞は確かに世代上位が不在ではありましたが、実質9月からのキャリアと言えるこの馬ですから力を付けてきた結果と見ることもできるはず。その伸び代を軽視するのは避けたいですね。
以下は(10)レモンアイカー、(5)アサップ。実績的にはここで通用して良いものがあるだけに、直近の戦績だけで勝負付けが終わった・・・と判断するのは早いでしょう。
●10Rの買い目
馬単(6)=(1)、(6)=(2)、(1)=(2)、(6)→(10)、(6)→(5)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ
新年あけましておめでとうございます。今年も岩手競馬をよろしくお願いいたします。
まずは結果報告から。12月31日、岩手版グランプリ「第46回桐花賞」はノーブルサターンが優勝。3コーナー過ぎからヴァケーションとの壮絶な叩き合いとなり、最後は半馬身差をつけて快勝。トウケイニセイ記念に続いて重賞2連勝を飾った。
高松亮騎手「レース前は緊張していたので正直ホッとした。転入初戦(トウケイニセイ記念)もいい状態だなと思ったが、今回もほど良く気合いが乗っていたし、いいムードで臨むことができた。今日は2000m戦でしたから、貯めるところはしっかり貯めていこうと思っていた。3コーナーから動いたが、前に有力馬がいたので捕らえにいけば勝てるなと。直線は叩き合いになったが、並んでから根性を発揮してくれた」
板垣吉則調教師「転入前のサンタアニタトロフィーは6着だったたが、内容が良かった。そのままいい状態で、うちに来たのも重賞2連勝できた要因だったと思う。トウケイニセイ記念を勝った時、桐花賞出走は五分五分。馬場次第だったが、今年は思ったほど雪が降らなかったし、砂の状態も例年以上に良かったので使おうと決めた。3年前(2019年)のマーキュリーカップがグリムの2着でしたからね。来年はそのリベンジを目指したいと思う」
1月2日メインはC1特別「初夢賞」(水沢1600m)。レース名のように馬券をしっかり当てて、良き"初夢"を見たいところ。C1級の好調馬、伏兵馬がそろったが、中心に迷いはなかった。
ストロングフォースは中央未勝利、川崎交流3着1回から転入。転入戦快勝し、2戦目は2着に敗れたが、目下3連勝中。コースが水沢に替わってC1へ昇級したが、まったく問題なし。前々走はタイム差なしの辛勝だったが、前走はブライリーに0秒4差をつける完勝だった。今回はすでに勝負づけの済んだメンバー構成。負担重量も据え置き56キロなら、ほぼ死角なし。自身の連勝を4に伸ばす。
ブライリーは6月から戦列離脱したが、9月に復帰戦を快勝。続く2戦は6、4着に終わったが、徐々に軌道修正。3戦連続で2着を確保した。特に前々走は後方2番手からの競馬。厳しいポジションかと思ったが、直線鋭く伸びて2着。ダルマワンサには屈したが、負けて強しの一戦だった。前走はストロングフォース相手では2着も仕方なし。逆に連対を死守した点を評価するべきだろう。
ダルマワンサは成績安定しないのがネックだが、3歳時に岐阜金賞(笠松)を優勝。岩手でもウイナーカップ、ハヤテスプリントで2着を確保した。再転入当初はA級へ編入したが、9月以降はC1級へ降格。相手が大幅に甘くなったにもかかわらず1勝のみは不満だが、はまれば前々走の再現まで。
ローガンは盛岡終盤は着外の連続だったが、水沢に替わって反撃。前々走はタイム差なし2着。前走も2着だったが、勝ちに等しい内容だった。元々が南関東C1に在籍した実力馬。積極的なレース運びに徹し、ここでも上位争いを演じる。
メイショウケイゼンは先行力と粘りが身上。1600mでは最後が甘くなるが、今の馬場は先行有利。すんなりマイペースなら侮れない。
レガートワルツは今季2着2回が最高。なかなか波に乗れないが、ひと脚は使えるタイプ。仕掛けどころ次第で連対突入まで。
◎⑦ストロングフォース
〇①ブライリー
▲②ダルマワンサ
△④ローガン
△⑥メイショウケイゼン
△⑩レガートワルツ
<お奨めの1頭>
2R ツアーモデル
転入後、一戦ごとに着順をあげて前走2着。走破タイムからも絶好の勝機を迎えた