9月4日メインは岩手クラシック三冠目「第54回不来方賞」(盛岡ダート2000m)。ダイヤモンドC、東北優駿(岩手ダービー)、不来方賞が岩手三冠の対象となったのは2019年。2020年から現行のスタイルへ変更し、ダイヤモンドカップ(水沢1600m)→東北優駿(岩手ダービー・水沢2000m)→不来方賞(盛岡ダート2000m)の三冠体系が確立された。
過去、新三冠制覇にチャレンジしたのは2019年パンプキンズ、昨年2021年リュウノシンゲンの2頭いるが、いずれも3着に敗れた。敗因を考えれば舞台が盛岡ダート2000mに替わったこと。おそらく今後も三冠目・不来方賞が最大難関になるに違いない。
今年、グットクレンジングが満を持して三冠制覇に挑む。門別1勝から高知4戦2勝2着1回、大井1戦を経て転入。初戦のスプリングカップはクロールキックに完敗を喫したが、ダイヤモンドカップ、東北優駿(岩手ダービー)とも完勝。特に東北優駿は10馬身差で圧勝。父コパノリチャード、母父スターリングローズの配合から2000mが最大ネックだったが、難なくクリアーした。
その後、グットクレンジングは遠野馬の里へ移動。坂路でしっかり鍛え直して水沢へ帰郷。ぶっつけで不来方賞へ臨むが、陣営の自信は相当なもの。中間に追い切りを何本も消化して万全の態勢で臨む。初の盛岡コース、左回りも未経験とハードルは決して低くはないが、自他ともに認める世代No.1。新三冠導入後、初の全制覇に王手をかけた。
マナホクは門別1000m・デビュー戦こそ5着だったが、2戦目から2勝2着2回。JRA札幌・クローバー賞へ挑戦し、後に阪神JFで2着ラブリイユアアイズの6着に善戦した。その後のリタイアが痛かったが、今年4月に復帰。初戦はプラス36キロと大幅な体重増だったが、成長分。豪快なまくりを決めて完勝し、北海道三冠へ名乗りをあげて北斗盃3着、北海優駿3着、王冠賞5着。
今度は岩手クラシックへ矛先を変え、不来方賞へエントリーした。初コースに加え、レース間隔も詰まっているが、2000m(北海優駿)を経験して3着の実績が最大の強み。転入初戦から目が離せない。
コイビトサンタはデビュー戦で競走中止し、去勢。2歳時は条件クラスにとどまっていたが、今季2戦目から2連勝。初重賞・ダイヤモンドカップは6着に終わったが、以降は上位を確保。トライアル・やまびこ賞でも2着を確保した。まだ成長途上だが、着実に地力アップ。小回り水沢より盛岡コースも合う。
リュウノファウラーは中央3戦0勝から岩手入り。初戦は出遅れを喫しながらもハイタイムで圧勝した。その後、4ヵ月の休養を余儀なくされたが、前回も余裕の逃げ切り勝ち。叩かれた上昇度を見込めば、メンバー強化も突破できる。
ノンロムは北海道2戦0勝から岩手入り。あっさり2連勝をマークして南関東へ移籍。休み明け戦は16着に沈んだが、2戦目から連勝を飾って里帰り。3ヵ月ぶりの実戦だが、北海道で乗り込まれて復帰。2000m未知数だが、逃げマイペースに持ち込んで粘りを発揮。
シュティルは中央芝で2、3着1回。ダート対応がカギだが、芝長丁場を使われて2000mは望むところ。
◎①グットクレンジング
〇⑨マナホク
▲④コイビトサンタ
△⑦リュウノファウラー
△⑧ノンロム
△⑥シュティル
<お奨めの1頭>
5R ネイチャーミヤビ
中央から転入後、あっさり2連勝を飾り、重賞・やまびこ賞でも3着確保した。自己条件に戻って首位を奪回する