28日メインは"GRANDAME-JAPAN2022"古馬シーズン第7弾「第48回ビューチフルドリーマーカップ」(盛岡ダート2000m)。1着馬にダーレージャパン協賛で種牡馬フリオーソの種付け権利が与えられる。
同レースが"GRANDAME-JAPAN"に導入されたのが2010年。初年度はマイネベリンダが逃げ切り、地元優勝を果たしたが、以降は11年連続で遠征馬に凱歌。昨年も浦和代表・ラインカリーナが逃げ切り、上位4着馬まで遠征馬が独占。岩手勢ではユノートルベルの5着が最高だった。
しかし、今年はさらに強烈。過去最強牝馬サルサディオーネが参戦する。中央ダート4勝オープンから南関東へ移籍後、ダートグレード5勝。ほかに重賞2勝。今年もJpnII・さきたま杯で執拗なマークに遭いながらアタマ、アタマ差の僅差で逃げ切り勝ち。強じんな粘りを披露した。
前走・スパーキングレディーカップ(JpnIII)は3着だったが、ショウナンナデシコが相手では仕方なし。今回は地方同士の戦いに加え、55キロの負担重量。さらには過去12勝すべて左回りでマークし、盛岡ダートは望むところ。ほぼ、いや死角なしの大本命といっていいだろう。
もちろんサルサディオーネ陣営にとってBドリーマーカップは単なる通過点。11月3日に行われるJBCレディスクラシック(盛岡ダート1800m)をにらんでの参戦は、誰の目にも明らか。
サルサディオーネは2018年、JBC京都、2020年、JBC大井、2021年、JBC金沢と3戦JBCレディスクラシックに挑戦したが、いずれも着外。巡り合わせもあったが、すべて右回り。年齢を考えるとJBC盛岡がラストチャンスとなった。そのためにも万全を期して、今回Bドリーマーカップへ臨む。
今回は勝つのは当然として、どんなラップで逃げて、どんなタイムでフィニッシュを決めるのか。興味はその一点に尽きる。
そうなると2着争いが焦点となる。サルサディオーネが一人旅を決めるとして、相手は誰か。過去実績からコーラルツッキーが筆頭だろう。門別で7戦4勝。JpnIII・エーデルワイス賞、重賞・フルールカップを快勝し、東京2歳優駿牝馬7着後、南関東へトレード。
なかなか勝ち星をあげることができず2着2回3着1回。一昨年は未勝利に終わったが、故郷の北海道・ノースクイーンカップを優勝。久々の美酒を味わった。以降は相手が強化され、連覇を狙った前走ノースクイーンCも5着止まり。気難しい面をのぞかせているが、今回はサルサディオーネを除くとメンバーが楽。次位は譲れない。
ロカマドールは東京芝1400m・2歳新馬を快勝したが、1勝クラスにとどまり一昨年6月に南関東へ移籍。2戦目から4連勝を飾り、一戦置いてB2戦を快勝。昨年は積極的に遠征。佐賀ヴィーナスカップ優勝、兵庫サマークイーン賞4着、秋桜賞2着。"GRANDAME-JAPAN2022"古馬シーズン総合2位を確保した。
今シーズンもほぼ同様のローテーションで佐賀ヴィーナスC5着、兵庫サマークイーン賞9着、そして前走・読売レディス杯4着。やや精彩を欠いているが、前走3着馬は岩手牝馬No.1ゴールデンヒーラー。同馬に0秒1差なら十分勝ち負け。あとは2000mにどう対応できるかがカギを握る。
フワトロは中央未勝利から園田で2連勝して再度中央入り。初戦を快勝し、2勝クラスに上がったが、頭打ちを繰り返して南関東へ新天地を求めてきた。注目してほしいのは5勝すべて川崎2000m。長丁場で最大能力を発揮し、単騎逃げの形になれば持ち前の粘りを発揮できる。
マルケイマーヴェルは2歳時未勝利だったが、3歳に本格化。岩手版オークス・ひまわり賞を含めて4勝をマークした。昨年は2勝をあげ、牝馬準重賞・フェアリーカップを圧勝。今年は休み明け2戦目から2戦連続2着から2連勝。フェアリーC2連覇を果たした。以上の足跡どおり遅咲き。昨年は7着だったが、さらに上を目指す。
カイカセンゲンは大井デビュー2連勝。以降は伸びを欠いたが、昨年11月、ロジータ記念でロングスパートを決めて快勝。初重賞を手にした。今回は4月、落馬後以来の実戦だが、十分乗り込まれて参戦する。
◎①サルサディオーネ
〇⑪コーラルツッキー
▲②ロカマドール
△③フワトロ
△⑧マルケイマーヴェル
△④カイカセンゲン
<お奨めの1頭>
7R ボーヴィヴィエンヌ
前走は3ヵ月ぶりの実戦を問題にせず完勝。地力の違いを見せつけた。今回も同じ1200m戦なら連勝濃厚