5月8日に行われた古馬ダートマイルのM1重賞『シアンモア記念』。当初登録のあったヒガシウィルウィンが自重したことで昨年のこのレースの上位5着までの馬が一頭もいないという新たな顔ぶれの、そして混戦ムードで迎えたこのレースは4番人気ヴァケーションが優勝。2019年の全日本2歳優駿を制した馬が岩手転入2戦目で復活Vを果たしました。
逃げるグランコージー、それを追ったマイネルアストリアやゴールデンヒーラーに続く4番手でレースを進めたヴァケーション。向こう正面で一瞬置かれそうになる反応の悪さを見せてヒヤッとさせたものの勝負所からは行き脚を取り戻し、最後も逃げ込みを図るグランコージーをきっちり捉えてゴール。自身は1年7ヶ月ぶりの白星を、そして手綱を取った木村暁騎手はこれが嬉しい重賞初制覇となりました。
2着はグランコージーが粘り、1番人気ゴールデンヒーラーは3着。以下ヤマショウブラック、マイネルアストリアが上位5着までとなっています。
5月10日のメインレースは12レースのA級三組ダート1600mの『晩春特別』。水沢競馬場の桜並木もすっかり新緑の装いとなり、その瑞々しく鮮やかな色合いは晩春というよりは初夏。
ただ、日中の気温は高めでも朝晩は寒くてストーブを入れてしまうほどなのが今の時期の岩手県でもあります。まだまだ春のうち・・・なのかもしれませんね。
晩春特別の本命は(11)ツルマルオーソとしました。
一昨年は岩手のC2級上位で走っていた同馬でしたが、昨年、東海地区で戦い抜いて成長したのか、この春の再転入時にはA級四組戦で好走するまでになりました。
A級四組とはいえ今季はA級のレース設定が多めなので、四組だと昨年までのB1級上位くらいの力関係になるとは思いますが、それでも1年間で力を付けてきたと思える内容なのは確かでしょう。
そしてこの二戦は勝ち切れないまでも上位争いに顔を出す末脚を発揮。馬場傾向的には信頼度がどうしても下がる差しタイプですが、それでこれだけやれるのなら末脚を計算に入れて良いでしょうし、なにより今回はA級三組、前走までの四組よりひとつ組が上がった事になりますが実質的な相手関係は前走時とほとんど変わりなし。ならば・・・の期待をかけてみましょう。
相手は(1)ウインアライバル。こちらは一昨年の秋にA級で常に掲示板を確保する活躍を見せていました。昨季はB1に降級して徐々に堅実さを取り戻してきており、それがこの春のA級での健闘に繋がっていると感じます。
一昨年がそうだったようにどちらかといえば軽い馬場の方が良いタイプにも感じます。今の深い馬場への対応がカギになりますが、格上の地力発揮に期待しつつ注目するのが当然であり妥当でしょう。
三番手は(8)ヤマニンティエルナでどうでしょうか。昨年春にはC2級の下のクラスからスタートしてダートでは崩れない走りを続けての今季A級入り。今季ここまでは4着が最高も、例えば二走前の3月28日の1400m戦、のちに栗駒賞を勝ったロックスピリットとクビ差の4着なら着順の数字以上の評価を与えて良いはずです。懸念があるとすればこの馬も軽い馬場の方がより良さそうに見える戦績という点。
以下、外枠がカギになりますが先行手堅い競馬ができそうな(10)エイシンホクサイ、ここまでの着順の数字は大きめですが内容的・時計的に差は無く調子も決して悪くなさそうな(4)ケルヴィンサイドまでを押さえに。
●12Rの買い目
馬単(11)=(1)、(11)=(8)、(11)=(10)、(1)=(8)、(11)→(4)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ