7月18日に行われたクラスターカップトライアル・古馬短距離重賞『岩鷲賞』は2番人気キラットダイヤが優勝。岩手転入3戦目にして、早池峰スーパースプリントに続く2つめの重賞制覇となりました。
ハナに立ったシークザトゥルースの2番手で進んだキラットダイヤは4コーナーを回ったところで先頭に立つ形。初の盛岡、久しぶりの坂があるコース。未知の部分にさしかかった同馬でしたが手応えは、スピードは最後まで衰えず、直線はむしろ差を拡げる形の6馬身差完勝。水沢850mの早池峰SSに続き盛岡1200mのこのレースでもスピードを見せつける勝利でした。
2着は馬群を縫って追い上げてきた4番人気ボタニーク、1番人気タイセイブラストはやや伸びを欠いて3着でした。
7月20日のメインレースは10Rのダートグレードレース『マーキュリーカップ』。今季の岩手での最初のグレードレースとなります。ここ数日急に暑くなった岩手県、盛岡競馬場。今年もこのレースは暑い夏の日差しの元で行われる事になりそうです。
さて、予想の前に現時点の馬場傾向のおさらいをしておきましょう。
先週は夏のスコール的な雨に見舞われたりして雨の影響が強く出ていた盛岡競馬場でしたが、その後は晴れた暑い日が続きまとまった雨がないことで、今週(7月18日~)のダートコースはよく乾いた良馬場になっています。
走破タイムや上がり3ハロンタイムもやはり遅め。ペースによる部分があるとはいえ、1400mで39秒台、1600mで40秒台に入る、距離が伸びるほどにかかる上がり3ハロンタイムは"パワーを要求する馬場"のそれ。
そのせいか逃げタイプがやや苦戦、外を回ってくる差し馬が台頭するパターンが多く、また内枠が不振、外枠優勢の結果傾向もうかがえます。レースが進むにつれて内ラチ沿いを開けて走るようになっている点にも注意が必要でしょう。
昨日から今日にかけても特に雨は無いので、何事もなければこの傾向が続いているという前提で考えなくてはなりません。
もう一点。盛岡競馬場では5月に砂の入れ替えがあり、全体的に時計がかかっているのはその影響もあります。
前回の砂入れ替えがあった2015年のこのレースの勝ちタイムは2分7秒8。前年より6秒近く遅くなっていました。もちろんメンバーやペースの影響もあったでしょうが、近年のような2分2秒台・3秒台の決着が続いていたイメージはいったん横に置いておく方がベターではと思います。
さて本命はJRA(3)バンクオブクラウズを採りました。
推せる材料の一点は先行脚質ということ。若干ムラがある感じなのは気になる部分とは言え、先行メイン、なんとなれば逃げる競馬もできるのは、盛岡2000mで戦いやすい脚質です。
もう一点は東京2100mを得意としている点。ブリリアントS、スレイプニルSなど東京ダート2100mのオープン級のレースで良績がある馬とマーキュリーカップの成績が非常に良く連動しているのは過去の上位馬の成績を見て分かるとおり。
繰り返しになりますが、時々スタートが決まらずに苦しい展開になってしまう事があるのが玉に瑕というか不安材料かとは思いますが、総合力で上位と判断して良いでしょう。
対抗は(9)ヒストリーメイカー。昨年のこのレースでは4着。それも前とは少し差がある感じでしたから、昨年の勝ち馬もいるなかであまり強い評価はできないのかもしれませんが、ここに到るまでの戦ってきた内容が昨年以上という点、去年より力を付けていると見ての対抗評価。
この馬のカギは休み明けになる点。大型馬らしく叩き良化型な所がありますから、その影響次第。気配に注意しつつ・・・。
三番手は昨年の覇者(2)マスターフェンサーを。それこそブリリアントS、スレイプニルSを連続2着して乗り込んできた昨年に比べると今年の成績がもうひとつ。勢いの点でどうか?ですが、コース適性は昨年の勝利で証明済みですし、直前の調教も昨年の参戦時以上なら力は出せるでしょう。
続いて地元(4)エンパイアペガサスにも注目したいですね。昨季後半からの成績が示しているとおり、ここのところの本馬の調子はキャリア最高レベルと言って過言ではないと感じます。2018年のこのレースでは7着でしたが、今の手応えならもう少しやれて良い予感。2分5秒台、できれば6秒台の決着になれば上位に食い込むチャンスも。もう一頭は(1)クインズサターン。昨年の道営記念を制し・・・というよりは、2018年~19年頃はJRA所属でダートグレードでも何度も連対していた実績馬。その力が発揮できれば。
●10Rの買い目
馬単(3)=(9)、(3)=(2)、(3)=(4)、(3)→(1)
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