大晦日12月31日に行われる岩手版グランプリレース「第40回桐花賞」ファン投票の中間発表があった。
第1位は予想どおりナムラタイタン。応募をスタートした週の北上川大賞典優勝も後押ししたが、春のビッグ重賞3連勝、南部杯、JBCクラシックで地方最先着など断然の実績を残してきた。
北上川大賞典後、共同インタビューで坂口裕一騎手が「折り合いを欠いて苦労したし、直線でとぼけていたり反省することが多かった。その課題を解決して桐花賞へ臨みたい」とコメント。
そしてふじポンにリクエストされ、仮に桐花賞を優勝したらガッツポーズを披露するという。果たして結果はどうなるか。
第2位はコミュニティ、3位・モズ、4位・ライズライン、5位・クロワッサンが現在順位。投票締め切りは12月21日。インターネットからも投票できますので、ふるってご応募ください。
14日(日)メインはB2級馬による水沢1900m「ディセンバーカップ」、12頭立て。各馬が一長一短のメンバーがそろったが、マンボプリンスを主軸に推す。
中央未勝利から10月に転入。初戦を豪快なまくりで決め、3歳重賞・不来方賞3着。優勝ライズラインに0秒3差まで肉薄した。
3着好走からダービーグランプリに選ばれたが、スタート直後に落馬のアクシデント。それ以来の実戦となるが、後遺症はほとんどないという。
中央3着2回をダート1800m、2400mでマークし、距離1900mは望むところ。先行有利の馬場だと苦しいが、地力でカバーすると踏んだ。
インフラレッドレイは3歳重賞路線で活躍。芝・はまなす賞、3歳牝馬重賞・ひまわり賞で3着に健闘した。9月以降、精彩を欠いた時期もあったが、前回快勝で再び上昇ムードで臨めたことが心強い。
ゲンパチスカイは中央0勝3着1回から転入。2戦は伸び切れず連続4着にとどまったが、前走豪快な追い込みを決めて1着。ペースにも恵まれた印象もあるが、これで弾みついたのは間違いない。
サダルスードの評価が難しい。目下2連勝に加え、1800mを逃げ切ったのが最大収穫。それならば1900m延長も苦にしないと思うが、トップハンデ58キロを背負うのが不安材料。また先手を主張する可能性ある馬がいて展開的にもどうか。地力は認めるが、今回は△評価に落ち着く。
テンプトミーノットはシーズン途中までは活躍が芝に集中したが、不良馬場になってダートでも好走。前走も見事なマクリを披露した。馬場を味方に大駆け再現十分。マイネリッカも同じクチ。芝馬は今の水沢の不良馬場が合う。
◎(5)マンボプリンス
○(11)インフラレッドレイ
▲(3)ゲンパチスカイ
△(7)サダルスード
△(12)テンプトミーノット
△(2)マイネリッカ
<お奨めの1頭>
7R サクラハナフブキ
中央未勝利から転入後、圧巻の4連勝。距離が1400m延長だが、まったく問題ない
13日(土)メインは2歳重賞「第13回寒菊賞」(水沢1600m)。1着馬から3着馬に年明け1月4日、2歳三冠最終決戦・金杯への優先出走権が与えられる。
メイン分析の前に先週の馬場傾向をまず報告してみたい。12月6日から8日までタイムは平均より1秒2から1秒4ほど速い。これは今の季節では普通のこと。不良馬場から回復することはまず考えられず、今週も高速決着は間違いない。
それ以上にチェックして欲しいのはコース傾向。6日(土)は内枠に進路を取った馬は苦戦の連続。逃げて勝った馬は2頭のみだった。
7日(日)なると一変。内ラチを通った馬が有利。逃げ、差しにかかわらず、インにいた馬の好走が目立った。
そして8日(月)になるとさらに様相が変わり、逃げた馬が大活躍。11R中8Rが逃げ切りで2着も1回。まさに日替わりで馬場傾向が一変した。
正直これは実際のレースをやってみないと分からないこと。第1Rから勝ち負けはもちろんのこと、好走した馬、逆に凡走した馬の位置取りと進路をチェックしてほしい。我々もいち早く傾向をつかみたいと思っている。
寒菊賞はスペクトルで単不動。連対を外したのは知床賞5着一度のみ。7戦3勝2着3回と抜群の連対率を誇っている。
うち2着2回は超大物ロールボヌール相手の若駒賞、南部駒賞。いずれも完敗だったが、全国の強豪がそろった南部駒賞でも2着死守したのは評価に値。ロールボヌールの影に隠れてしまいがちだが、スペクトルも相当レベルと見ていい。
その証拠が前回、10馬身差で圧勝でも一目瞭然。ロールボヌールが不在なら能力の違いが歴然だ。今回は初重賞を手にする絶好のチャンス。すでにロールボヌールは千葉の牧場で休養に入り、ここを勝って金杯へ好発進を決めたいところだろう。
相手に若干迷ったが、レジェンドロックを指名。デビュー前から注目の1頭だったが、デビューが9月まで遅れた上、まだ仕上がり途上だったが、叩かれながら上昇。前回待望の遅発勝利を飾り、弾みついた。大外12番枠が気になるが、地力で克服を期待する。
トーホクフェアリーは巧みなレース運びが売り物。ビギナーズカップでタイム差なし2着、知床賞で岩手最先着4着。また折り合いを欠いた南部駒賞でも5着確保し、プリンセスカップは着外だったが6着。地元同士なら巻き返しに転じて当然。
トーホクライデンは一戦ごとに良化顕著。デビュー当初は大きく出遅れて自身の能力を発揮できなかったが、4走前に初勝利をマークし、以降は3戦連続で2着。完全にひと皮むけ、前走もスペクトルの2着を確保した。
グッドギアーは気性面に課題を抱えながらも岩手2戦2勝。走破タイムもすばらしかった。この挑戦は非常に楽しみ。
ランデックハナコはデビュー2連勝で重賞・ビギナーズカップを快勝。エーデルワイス賞、プリンセスカップは大敗だったが、強い相手と戦ってきた経験貴重。初マイルが微妙だが、絶好の1枠を引き当てた。
◎(8)スペクトル
○(12)レジェンドロック
▲(7)トーホクフェアリー
△(5)トーホクライデン
△(9)グッドギアー
△(1)ランデックハナコ
<お奨めの1頭>
5R タイセイジュピター
時に出遅れるケースもあるが、スタート決まった際の強さ一目。ここではタイムがのけており、勝機到来
★桐花賞ファン投票スタート!
12月31日に行われる重賞・桐花賞の出走馬を選ぶファン投票が6日土曜日からスタートしています。
投票はこちらのページから
応募された方の中から抽選で「前沢牛&南部鉄器すき焼鍋セット」などの豪華賞品が当たります。応募は12月21日(日)まで、インターネットからの投票は当日の正午までです。皆様のご応募をお待ちしております。
★村上忍騎手、第23回ゴールデンジョッキーカップに出場
12月11日に園田競馬場で行われる「第23回ゴールデンジョッキーカップ」に岩手から村上忍騎手が出場する事が決まりました。
通算2000勝以上の騎手が参加できるこのレース、村上忍騎手は3年連続3度目の出場となります。1回目の一昨年は9位、2回目の昨年は6位。そろそろ表彰圏内を・・・と期待したいですね。
★山本聡哉騎手、負傷で戦線離脱
6日土曜の第6R、リコーココヘッド号に騎乗していた山本聡哉騎手が入線後に落馬して負傷、以降のレースがすべて騎乗変更となりました。
山本聡哉騎手は骨折という事で、少なくとも今年中の戦線復帰は難しそう。村上忍騎手との騎手リーディング争いもここまで長く続いてきましたが、残念ながら"終戦"という事になってしまいそうです。
●10Rの買い目
馬単(4)→(1)、(4)→(6)、(4)→(7)、(4)→(3)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ
ご存知の方も多いかもしれないが、岩手期待の星ロールボヌールが全日本2歳優駿(JpnI)挑戦を見送った。
デビューから圧倒的な強さで4戦4勝。特に若駒賞、南部駒賞で見せた瞬発力はケタ違いだった。実況アナウンサーの古川さんをして若駒賞ゴールで「これは強い!」、続く南部駒賞では「この脚!」と実況。興味ある方はぜひ、この2レース視聴してほしい。ロールボヌールの切れに驚くはずだ。
南部駒賞後、全日本2歳優駿に登録したが、体調が整わず大事を取った。現在は千葉の牧場に移動し、今後のことをジックリ組み立てなおすとのこと。久々に出現した大物ロールボヌール。復帰する日をあせらず待ちたい。
7日メインは岩手最長距離戦「第37回北上川大賞典」(水沢2500m)。ナムラタイタンで中心は動かない。
中央9勝オープンから鳴り物入りで転入。赤松杯、シアンモア記念、みちのく大賞典と圧勝の連続。ダートグレードウイナーの実力をマザマザと見せつけた。
残念だったのは夏場に体調を崩したことだったが、南部杯から復帰。坂口騎手「いいときに比べて五分の状態」で臨んだが、地方最先着6着。
この一戦を叩かれて気配アップし、当初の目標だったJBCクラシックに駒を進めた。さすがにGIホース6頭がそろい、予想どおりコパノリッキーがレコードで逃げ切り勝ち。ナムラタイタンは上がり36秒0の脚で6着。カゼノコに先着し、また地方最先着を果たした。
今回は地元同士の戦いに戻り、相手が大幅に弱化。2500mも道中でズブい面があるならまったく問題なし。エンジンの違いを見せつけ、圧倒的1番人気に応える。
相手筆頭はコミュニティ。昨年、中央未勝利から転入。最下級スタートから白星を積み重ね、今季ついにオープン入り。時に敗戦をしながら地力アップ。重賞2勝を手にするまで成長した。
絆カップ優勝後、JpnI・南部杯へ名乗り。初のグレード戦だったが、3コーナーから積極的に動いて見せ場。岩手のファンを興奮させて7着。JBCクラシックも8着なら上々の結果だった。
これまで水沢は9戦8勝。唯一の敗戦は初のオープン重賞・みちのく大賞典でスタート直後に落馬のアクシデントのみ。明らかに水沢コースの方が反応が鋭いし、ジリ脚タイプゆえ長距離は望むところ。ナムラタイタン相手に金星を狙う。
モズは昨年、中央オープンから移籍初戦、いきなり北上川大賞典を快勝。コースレコードに0秒1差の好タイムで逃げ切った。
続く桐花賞でもスーブルソーの2着を確保して冬休みに突入。休み明け戦を2着と上々の滑り出しだったが、盛岡(左)回りの調教ができず、北海道へ移籍。3戦1勝から岩手へ里帰りし、初戦を逃げ切った。
気性難がつきまとい、逃げれないと大敗の可能性大。おそらくマイネヴァイザーが先手を主張するだろうから展開は相当厳しいが、それでも地力の高さを重視した。
トーホクアローは追い込み脚質のため届かないケースの連続。今季も2勝のみにとどまっているが、昨年の桐花賞で直線猛追3着。豊富なスタミナを身上とし、2500mは大歓迎。一躍、惑星馬に浮上した。
コパノツイテルは再転入後も健在を誇示。ゆったりとした流れで渋太さを発揮し、こちらも長丁場は合う。あとは決め手勝負に持ち込まれた際にレオパルドゥスが浮上のシーンまで。
◎(6)ナムラタイタン
○(2)コミュニティ
▲(11)モズ
△(4)トーホクアロー
△(5)コパノツイテル
△(10)レオパルドゥス
<お奨めの1頭>
1R シングンジャステス
北海道から転入2戦ともクビ差の僅差2着。あとひと押しが足りなかったが、今回はメンバー緩和。絶好の勝機を迎えた
6日メインはA級二組による水沢1600m戦「大雪特別」。皮肉にもこのレース名のとおり、岩手に大雪が降ってしまった。
火曜日までは暖かかったのだが、水曜日朝から寒波が襲い、4日(木曜)現在、盛岡競馬場には30センチの雪が積もった。
あたり一面が真っ白になり、このあおりを受けて木曜日の調教は馬場入れを中止。昼から除雪に取り組んでいるが、この影響は少なくない。
仮に盛岡所属馬の馬体重が大幅に増えていたら、馬場入れ中止が大きな要因。一方、水沢は雪の影響もなく予定どおりの調教ができている。果たして明暗はいかに。
主軸はイキナヤツ。中央1勝、南関東1勝・B2から転入後、3戦2勝2着1回。トレードが大当たりした。
前走は2着に敗れたが、モズは昨年の北上川大賞典を逃げ切った実力馬。桐花賞でも2着を確保し、仕方なしの結果だった。メンバーが甘くなり、主役奪回に燃えている。
マイネルヴァルムは前走、モズに3秒4差7着に大敗。気ムラな面を出してしまったが、展開が合わなかったの凡走要因。
気分良く自分の競馬ができれば直線で二の脚を駆使。岩手4勝は強いの一語だった。今回は願ってもない1枠を引き当てた上、同型不在。楽々と先手を奪うことができ、一転して首位奪取も十分。
カリスマアキラは東京ダート1400mで2勝。ひと頃は1000万下に在籍した。近走は粘り欠くレースを繰り返しているが、先行して見せ場。地方ダートが合う可能性が高く、いきなりのシーンまで。
ケイアイボルトは大井8勝がすべて1200mから1400m戦。一昨年12月以降、白星から遠ざかり、北海道でも精彩を欠いていたが、転入初戦でメンバー中2番目の上がりを披露。結果4着だったが、以降に期待を抱かせる内容だった。
コスモリボンは南関東B3から転入。詰めの甘さが課題だが、前走は5着ながら0秒5差。これでA級通用のメドが立った。
コスモイフリートは2ヶ月ぶりに戦列復帰。レース勘を取り戻しているかがネックだが、水沢4戦1勝2着1回。うまく流れに乗れれば勝ち負けの可能性がある。
◎(8)イキナヤツ
○(1)マイネルヴァルム
▲(3)カリスマアキラ
△(10)ケイアイボルト
△(11)コスモリボン
△(12)コスモイフリート
<お奨めの1頭>
2R チェリーマーシャル
転入初戦を2着にまとめ、上々の滑り出し。相手も緩和され、待望の初勝利を飾るチャンス