13日、盛岡ダート1200mを舞台に行われたJpnIII「第19回クラスターカップ」は4歳牝馬サマリーズが快勝。
2歳時に全日本2歳優駿(JpnI)を制したが、その後は精彩を欠くレースの連続。しかし前々走・三宮ステークスで1年半ぶりの勝利をモノにし、クラスターカップで2つ目の重賞を獲得。長いスランプからついに脱出した。
以下に勝利調教師、勝利騎手のコメントを紹介してみたい。
藤岡健一調教師「2歳ダートチャンピオンになったが、体調が戻るのに時間がかかった。女の子は一度体調を崩すと機嫌を取るのが大変だからね。でも今年夏にいい状態に戻って、よく復活してくれた。今回は斤量にも恵まれたが、同じ舞台のJBCスプリントでまたGI馬になってほしいと思っている。これからは1200mに特化して使った方がいいかもしれないね」
藤岡祐介騎手「スタートのタイミングが合わなかったが、1頭(タイセイレジェンド)前にいてレースを作れたのが好都合。2番手の強みを最大に活かすように心がけました。今日はコントロールもきいたし、反応も上々。ゴールまでしっかり伸び切ってくれました。この馬は左回りが合っているのでJBCも楽しみ。久しぶりに強いサマリーズにまたがれて幸せな気分です」
全日本2歳優駿を勝ち、クラスターカップ優勝は昨年の覇者ラブミーチャンと似た足跡。サマリーズ、JBCスプリントでの再会を楽しみにしている。
16日メインは2歳第一弾の重賞「第15回若鮎賞」(盛岡芝1600m)。6頭立ての少頭数になったが、まだ子供の2歳馬ゆえ仕方なし。激戦を期待したい。
コンクエストオールの意味は『すべてを征服』。千葉サラブレッドセールで高額で落札された期待馬。デビュー戦は逃げたコウギョウタイムを捕らえ切れなかったが、わずかハナ差。ゴール前の勢いは完全に上回っていた。
そのレース内容を考えればマイル延長は大歓迎。420キロ台の牡馬だが、均整が取れて体重以上に大きく見せているのも魅力。最有力候補と見ていいだろう。
コウギョウタイムは函館競馬場で行われたトレーニングセール出身馬。全体の特長は仕上がりの早いこと。デビュー戦にそれが顕著に現れ、見事な逃げ切りを決めた。
今回は1600mが舞台。距離対応が若干不安だが、姉は園田・プリンセスカップ、笠松・プリンセス特別、水沢・プリンセスカップとプリンセス重賞を3勝したカクシアジなら大丈夫か。デビュー2連勝を飾る。
キモンイーグルは初芝がネックだが、兄が3歳交流・オパールカップなどを制したハカタドンタクならむしろ望むところか。デビュー2戦ともハイレベルメンバーの戦いで、そのキャリアが活きる局面。アッサリも十分。
コパノブライトンは芝1000mの新馬戦を快勝。走破タイム1分1秒3は平凡だが、レースセンスでは引けを取らない。
クインオブザナイトは新馬・芝1000m5着。本質的にはダート向きの印象だが、キャリアを積んだ今なら克服できる可能性もある。
◎(3)コンクエストオール
○(6)コウギョウタイム
▲(1)キモンイーグル
△(5)コパノブライトン
△(4)クインオブザナイト
<お奨めの1頭>
8R ブライトライジン
前走2着に破れ、連勝は5でストップしたが、油断負け。軌道修正をして再び連勝街道を突っ走る