
3週連続で太田陽子騎手の話から。5日・土曜日に日本デビューした太田騎手ですが、6日の第3レースで見事に初勝利を挙げました。
圧倒的1番人気のミキノロココに騎乗、力の差がちょっとあっただけに普通に走ってくれば勝ち負け濃厚・・・という馬でしたが、こういうのは逆に緊張してしまうもの。太田騎手自身も相当固くなっていたようですが、チャンスをきっちりものにして優勝、それも2着に10馬身もの差をつける華々しい勝ちっぷりのおまけ付きで岩手での、そして日本での初勝利を挙げました。
岩手での騎乗2日目・4戦目で決めてくれて、追いかけている方としてはホッとしました。こうやって結果を出していって、それで存在感が増していってくれればいいですね。
そしてもう一つ。GI・マイルチャンピオンシップ南部杯がいよいよ来週末に迫ってきました。秋の、というか岩手のシーズン後半の大一番。今年も名の知れた有力馬が多数襲来してきますね。
注目はなんといっても帝王賞馬・ホッコータルマエでしょう。GⅠ2勝の実績もさることながら、今年4歳という若さも魅力的な馬。最近のダート戦線はJRA・地方に限らず高齢化が顕著なだけに、彼のような若い馬が出てきてくれた事はフレッシュであり、この先の"長期政権"樹立の期待もかかります。南部杯で好レースを演じてさらにその先の展望を拓いてくれれば・・・と考えるのは楽しみですね。
●10Rの買い目
馬単(7)=(11)、(7)=(9)、(7)→(1)、(7)→(2)、(7)→(10)
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先日、10月14日、盛岡ダート1600mを舞台に行われる「第26回マイルチャンピオンシップ南部杯」(JpnⅠ)の出走予定馬が発表された。
◇JRA代表(出走枠:6頭)
・エスポワールシチー
・ホッコータルマエ
・グレープブランデー
・セイクリムズン
・ダイショウジェット
・ワンダーアキュート(補欠・アドマイヤロイヤル、フリートストリート)
◇他地区地方代表(出走枠:5頭)
・エプソムアーロン(園田)
・グランシュヴァリエ(高知)
・コスモワッチミー(高知)
・トウホクビジン(笠松)
・セイカアレグロ(金沢)
◇岩手代表(出走枠:原則4頭)
・ロッソコルサ
・ドリームクラフト
・トーホクキング
・コスモフィナンシェ(補欠・ザドライブ、ランドオウジほか)
昨年の覇者エスポワールシチー、ジャパンダートダービー、今年のフェブラリーステークスを制したグレープブランデー、そして目下5連勝中でかしわ記念、帝王賞とJpnⅠ連勝中ホッコータルマエと過去最高のメンバーといっても過言ではない。
なにせプロキオンステークスをレコード勝ちし、昨年3着アドマイヤロイヤル、南部杯と直結するエルムステークスを優勝フリートストリートが補欠なのだからいかに豪華な顔ぶれから一目瞭然だ。次週14日が待ち遠しい。
6日メインはB1級ハンデ戦「白神賞」(盛岡ダート1600m)。コパノツイテル、マイネルレーサーの再戦ムードが漂っている。
前回9月22日、同じ盛岡1600mで行われたB1一組戦は実に見ごたえがあった。2番手を追走したコパノツイテル=山本政聡騎手をマイネルレーサー=山本聡哉騎手がぴったりとマーク。
最初に動いたのはマイネルレーサーで4角手前からスパート。直線で内コパノツイテル、外マイネルレーサーとの叩き合いに持ち込まれ、マイネルレーサーが一度抜け出したが、コパノツイテル=山本政聡騎手が驚異の根性を発揮。内から差し返してアタマ差でマイネルレーサーの追撃を振り切って、兄に軍配が上がった。
ただ今回はコパノツイテルが58キロの負担重量に対し、マイネルレーサーは据え置きの56キロ。2キロ差があれば当然、逆転十分だが、コパノツイテルは充実一途。今の勢いがあればハンデ差も克服できると判断した。
逆転筆頭マイネルレーサーは本当に悔しい2着だったが、着実に上昇ムード。意外にも今季未勝利ながら2着5回。特筆すべきは岩手転入後、一度も着を外していないこと。相手なりに駆ける堅実さに定評がある。今回はハンデ2キロのアドバンテージを味方に待望の白星をゲットするか。
ファンタジーデイは岩手4戦2勝3着2回。岩手の水が合い、まだまだ成長しそうな予感を抱かせている。持ち味は先行力と強じんな粘り。今回は絶好の1枠を引き当て逃げ必至。マイペースの逃げに持ち込めば2頭に割って入るシーンまで。
ブラックタイガーは思い切って狙ってみたい。好成績が水沢に集中し、盛岡では3着すらないが、前走・イーハトーブマイル5着。徐々にだが、苦手意識を克服している。こちらも3歳馬。成長力が武器となる。
ヴェルシュナイダーは気性難が災いして出世できないでいるが、2歳時にはロックハンドパワーと互角の勝負を演じた実力馬。きっかけさえ掴めば一気に突き抜ける可能性も十分ある。
マイネルゴスホークは中央ダートで2着2回。岩手2戦とも着外だったが、一戦ごとに良化は間違いない。
◎(7)コパノツイテル
○(6)マイネルレーサー
▲(1)ファンタジーデイ
△(10)ブラックタイガー
△(4)ヴェルシュナイダー
△(2)マイネルゴスホーク
<お奨めの1頭>
9R ローランズソング
転入2連勝を飾り、昇級戦も軽々と突破。岩手で相性抜群のデュランダル産駒。どこまで成長するか、期待の1頭
今年、オープン、条件を問わず盛岡芝への申し込みが殺到している。10月5日メイン11RはB2・芝1600m戦「オクトーバーカップ」だが、9Rにも同条件・B2戦が組まれている。本当はメインに出たかった馬ばかり。特別出走にこぎつけるのは非常に狭き門となっている。
今回と直結するレースは9月21日、B2・芝1700m戦。1、2着モンドナハト、アトミックデザインはそれぞれ10、7番人気と評価が低く、3連単56万6千円の高配当(3着は2番人気ロータスドリーム)となった。
この結果も受けて本命はアトミックデザイン。中央デビューから芝で2戦連続3着を確保したが、未勝利に終わって園田へ転籍。1勝をマークしたものの、ほかは大敗の連続だったため岩手芝を求めて3度参戦。2、4、3着にまとめ、B1でも芝なら通用を証明した。
それならばと今年岩手へ転入。相変わらずダートでは精彩を欠いたが、芝で本領を発揮。格下からオープン重賞・かきつばた賞へ挑戦して4着に善戦した。3走前のレインボーカップ(芝1600m)は5着だったが、タイム差0秒2。そして前走は冒頭にも記したようにアタマ差2着に惜敗。今度は絶好の1枠を引き当て、首位奪取に燃えている。
サクラテリオスは盛岡芝を2度使って7、3着。一戦目はJRA交流で相手が強かったし、2戦目は芝1000mで超快速トートアフィシオンが出走。これも仕方なしの結果だった。
近走はダート戦でも安定したレースを続けているが、元々は脚抜きのいい芝が合うタイプ。展開的にも2、3番手を楽に追走することができそうだけに逆転首位まで十分。
ビジュアルサポートはこれまで逃げ同型がそろっていたが、今回は単騎逃げが打てる相手。あとひと粘りが足りなかったが、ここならマイペースに持ち込み、あわよくば逃げ切りも狙っている。
ナデシコノハナは中央9戦0勝3着2回の成績から転入。初戦のダート1600m戦を好タイムで圧勝。幸先のいいスタートを切った。意外にも今回が初芝だが、脚さばきが軽いなら芝も合うはずと陣営が判断。仮にここで好勝負になるなら、今後の選択肢も一気に広がる。
モンドナハトの過去履歴は中央0勝3着1回から金沢2勝→中央0勝→金沢B2。転入前の成績が振るわず、初戦は10頭立て10番人気だったが、見事に快勝。中央時代の芝実績はダテではなかった。ただ前走、マイナス21キロの大幅減が気がかり。さらに減っていれば苦戦を強いられるかもしれない。
◎(1)アトミックデザイン
○(8)サクラテリオス
▲(6)ビジュアルサポート
△(5)ナデシコノハナ
△(7)モンドナハト
△(4)マツリダガッツ
<お奨めの1頭>
9R プルミエデマンシュ
メイン・オクトーバーカップに出走しても間違いなく◎。芝に替わった前走、一変の動きで快勝。さすがディープインパクト産駒と大向こうを唸らせた。連勝濃厚