13日メインは岩手競馬最強馬に敬意を表して創設された「第13回トウケイニセイ記念」。岩手で現役生活を送ってレース名となったのは1つのみ。フェブラリーステークスを含めてGⅠを3勝したメイセイオペラでさえ、いまだ重賞名になっていない。これがトウケイニセイの偉大さをすべて物語っている。
トウケイニセイは盛岡近郊の馬っこパークで余生を送っていたが、昨年3月(2012年)に急逝した。前年9月にはOROパークへ初めて脚を踏み入れ、ファンの前に元気な姿を披露。今にも走り出しそうな仕草を見せ、当分は大丈夫だろうなと思っていただけにショックが大きかった。
現在、水沢競馬場のスタンド1階でメモリアル展が開催されている。オリジナルの特製ぬいぐるみ、優勝トロフィー、口取り写真など貴重な数々が展示されている。また全レース映像も放映されているので、ご覧になってほしい。展示は14日まで。もしかすると最後になるかもしれない。
本題に戻る。昨年のトウケイニセイ記念は10番人気ヒカルジョディーが優勝。2着にリリーレインボー、3着シャイニーハリアーと入り、馬単51320円、3連単252560円の超万馬券が飛び出した。波乱の目もたっぷり含んでいることを前提にしてほしい。
主軸にシャイニーハリアーを抜擢。白嶺賞は果敢に逃げたが3着。優勝したクレムリンエッグとの差は0秒6と決定的とも言えるが、前半3ハロン36秒4のハイペースを形成。末が甘くなっても仕方なしだった。
決して逃げにこだわらないタイプだし、今回はそれほど流れが速くなるとは思えない。自分の競馬に徹して悲願の重賞を手にする。
コパノマユチャンの足跡はすばらしい。直線一気を決めて芝特別・桂樹杯を優勝。交流芝重賞・OROカップで岩手最先着3着、水沢1400m重賞・栗駒賞優勝。そして前走は内が極端に深い馬場でインでの競馬を強いられたが、直線でも気力が衰えず0秒1差2着。勝ったクレムリンエッグ以上に強いレース内容だった。
クレムリンエッグは中央ダート1200m1勝、ダート1000m1勝。短距離適性を生かして白嶺賞を快勝した。持ち味はいい脚を長く使えること。展開がはまれば再現も十分にある。
サーストンサブリナは中央2歳新馬(新潟ダート1200m)を1秒8差で圧勝した逸材。その後は頭打ちのレースを続けていたが、ほんとんどタイム差は1秒以内。岩手初戦の1800m戦をアッサリ逃げ切ったのも納得。マイル短縮は望むところ。
ジョーモルデューは桐花賞3着だったが、ズブさも一方では目についた。忙しい競馬必至のマイル対応がカギ。前崩れが好走条件か。
◎(4)シャイニーハリアー
○(6)コパノマユチャン
▲(8)クレムリンエッグ
△(9)サーストンサブリナ
△(12)ジョーモルデュー
<お奨めの1頭>
4R ソングライダー
意外に乗りこなすのに難しいタイプ。前走はテン乗りだったため中団のままに終わったが、主戦の山本聡哉騎手に戻れば首位奪回は濃厚