20日メインはB1級二組による盛岡ダート1600m戦「久慈地方産業まつりレース」、10頭立て。前走、10月8日のB2戦を使った馬が10頭中6頭が出走。まさに直結するレースと言え、その結果から。
10月20日 B2一組 盛岡ダート1800m
1着 シャインリーオウ
2着 グラスシューター
3着 ウエディングサクラ
4着 タッチオブマスター
5着 コウギョウルチル
7着 オースミラバー
レースは2枠からグラスシューターが逃げたが、オースミラバー、ヒーローコマンダーが絡んでハイペースを形成し、グラスシューターが3、4角で2頭を振り切ったが、前半で脚を使ったのが致命的。直線を向いて脚が上がったところ、中団からロングスパートをかけたシャインリーオウが交わして4馬身差で圧勝。0秒6差2着にグラスシューター、さらに0秒6差3着ウエディングサクラ。
今回の条件は盛岡ダート1600m。しかも前走のようにハイペースになることはまずあり得ない。展開は同厩のアドマイヤマスターが逃げ、2番手にグラスシューター。流れは平均より遅くなり、距離短縮も合わせてグラスシューターに好条件がそろった。よって本命はグラスシューターに落ち着く。
逆転筆頭はもちろんシャインリーオウ。シーズン初戦を快勝したが、その後は頭打ちのレースを繰り返し、さらには夏負けの影響が重なり未勝利が続いていた。しかし10月の声を聞いていきなり涼しくなり、体調もグーンとアップ。前走は展開も味方したが、加えて本調子を取り戻したことも好走要因だった。
気になるのは盛岡マイルは2着2回あるが、5戦して0勝。この点でグラスシューターに見劣るが、勢いに乗ったことは確か。逆転首位のシーンまで。
ウエディングサクラは今回、中身の濃い調教メニューをこなした。15秒台で1周ビッシリ乗り込み、気配アップは明らか。2頭との差はあると思うが、3歳馬の良化気配はチェックしなければならない。
以上3頭の序列は動かず、仮に割って入るとすれば別路線を歩んできた馬。メルトアウェイはハーベストCで11着に沈んだが、4走前の盛岡ダート1600m戦で0秒3差3着。走破タイムも悪くなく、同様の競馬ができれば食い込みの可能性がある。
あとはグラスシューターにかわいがってもらった際のアドマイヤマスター、前走4着タッチオブマスターが3着押さえ。
◎(7)グラスシューター
○(2)シャインリーオウ
▲(6)ウエディングサクラ
△(4)メルトアウェイ
△(10)アドマイヤマスター
△(8)タッチオブマスター
<お奨めの1頭>
5R トウカイチェッカー
転入初戦は圧倒的な1番人気に支持されたレオキングダムを退けて逃げ切り勝ち。距離は1400mへ延長されたが、むしろ望むところ
連日暑い暑いと言っていた岩手県ですが、先週あたりからグッと涼しい・・・というか寒くなってきました。13日には岩手山の初冠雪も観測。秋というか一気に冬になりそうな気配です。
昨年は11月の下旬には雪が降っていたので、11月に入るとそろそろタイヤを替えようかなという算段をする時期ですね。とはいえ春と秋の今の時期は一年で一番ゆっくりと競馬を楽しめる季節。個人的にはこの時期のOROはちょっと他にないくらいに景色が美しいとも思っています。わずか1ヶ月ほどですが今のOROをじっくりと味わっておきたいですね。
14日メインは芝1700mのC1特別「区界賞」。盛岡芝は荒れ傾向がはっきりしているが、まずは以下の結果を見てほしい。9月22日から始まった盛岡開催で先週10月8日までの芝レース(古馬限定)結果を紹介してみたい。
9月22日 ハーベストカップ(B1下 芝1000m)。2番人気→3人気→8人気
3連単 10420円
9月24日 B2(芝1700m)。7番人気→3人気→4人気 13万570円
9月24日 B2(芝1700m)。2番人気→1人気→5人気 6620円
9月30日 OROカップ(芝1700m)。1番人気→5人気→7人気 19800円
10月6日 B2(芝1600m)。6番人気→5人気→1人気 50530円
10月8日 B1(芝1700m)。3番人気→4人気→10人気 16万4160円
平均配当が63683円。高配当の連続だったと記憶していたが、改めて調べて驚いた。順当に決まったのは皆無。9月24日の6620円が最低配当だった。となると穴党の出番で予想屋泣かせとも言えるが、我々の使命は馬券検討の基準を作ること。これを決して忘れてはならないと、いつも肝に銘じている。
主軸はジャングルスター。550キロを超す大型馬で走るたびに地力アップ。目下2連勝と波に乗っているし、先差し自在の器用さも持っている。肝心の芝適性もJRA条件交流・エメラルド賞5着、3歳芝2400m特別・サファイア賞3着で証明済み。内枠に入ったのも運が強い。不安点は決め手勝負になった際。
サンデーキセキは今年6月デビュー。これまで1勝2着3回4着1回と依然、底を見せていない。芝も2、4着とマズマズだし、何よりもJRA交流でジャングルスターに0秒3差先着の4着。これだけで主力扱いもできるが、レース間隔が開いたのが若干気がかり。
センリライズは4走前のC1芝1600m・南昌山賞で0秒1差2着。上がり36秒8を駆使して直線一気に突っ込んできた。父キングヘイロー譲りの切れが武器とする。ネックは流れが落ち着いて先行決着したときに脚を余す可能性がある。
ブライティアターフはここにきて調子がうなぎのぼり。前走もハイペースしのいで見事な逃げ切りを決めた。芝も1勝3着1回と上々だ。ただ持ちタイムが劣るのは否定できないところ。好調度でどこまでタイムを詰めれるか。
ムーンライトテラスは芝で一変のタイプ。パワーの要るダートで3戦大敗したが、JRA交流・芝1700mでサンデーキセキ、ジャングルスターに先着3着に健闘。穴狙いには見逃せない1頭。割り引き材料は大外12番に入ったこと。芝1600mほどではないが、1700mでも外枠は厳しいことに変わりない。それをどう克服するか。あとは意欲的な調教をこなしたコスモスイートテンも押さえが必要。
◎(3)ジャングルスター
○(7)サンデーキセキ
▲(1)センリライズ
△(2)ブライティアターフ
△(12)ムーンライトテラス
△(6)コスモスイートテン
<お奨めの1頭>
2R シャイニーパルス
一戦ごとに迫力を増す一方。完全に本格化を迎えたと思って間違いない。2連勝中ホワイトクレマチスとの対決が焦点
南部杯の余韻がまだ残っている。エスポワールシチーの逃げ切り圧勝に歓声が沸き起こったが、さらに盛り上がったのは表彰式。佐藤哲三騎手がインタビュー台に上がると大きな拍手と祝福の声。
印象的だったのは「アメリカ遠征後、ボクもエスポ君もケガをしたり体調を崩したりしたが、もっと大変だったのはこちらの方。昨年の南部杯に参加できなかった分も今回は格好いい勝ち方をしたかった。来年も是非、盛岡に来たい」と佐藤哲三騎手。
驚いたのは表彰式終了後、佐藤哲三騎手は一人漏らさ全員にずサインをしてくれたこと。当然だったが、恐ろしいまでの時間がかかった。ほぼ同時にパドック近くの2階から井崎脩五郎さん、鈴木淑子さん、万哲さんらが餅マキをする中、佐藤哲三騎手が一人一人、丁寧にサイン、握手をするシーンにジーンときた。
売り上げ的には厳しいという話だが、あの場所にいた誰もが最高の時間を味わった。2年ぶりに盛岡へ帰ってきた南部杯は本当にすばらしかった。誰もがそう思った。気の早い話だが、来年の南部杯が楽しみになった。
13日(土)メインはA級三組による「オッズパーク賞」(盛岡ダート1600m)、8頭立て。有力馬それぞれにチャンスありだが、その一方で死角も抱えて波乱の要素をたっぷり含んでいる。
主軸にラブミーアゴーを指名。関東オークス10着から2ヶ月ほど間隔を開けて岩手入りし、初戦7着、2戦目ビューチフル・ドリーマーカップ6着に敗れたが、3戦目を目の覚めるような末脚を駆使して快勝。格上馬スーパーワシントンをキッチリ交わした。
前走は3着止まりに終わったが、マイネヴィントの逃げ切り決着。完全に先行馬に有利の流れでラブミーアゴーはメンバー最速の37秒1の上がり脚を披露したが、時すでに遅しだった。
今回はベルモントダイヤ、ハッピーライフなどの逃げ馬が多く、スローの流れになることはほぼあり得ない。そうなればラブミーアゴーの台頭は十分可能だろう。寺地騎手の腕に託す。
逆転候補はラブミーダン。南関東B3から転入し4戦0勝2着1回。着外は相手が強すぎたB・ドリーマーカップ8着のみで他は堅実に入着を果たしている。課題は最後の爆発力だが、安定度ではラブミーアゴーより上と見ていい。
ベルモントダイヤは昨年、白嶺賞を逃げ切ったのを含めて岩手3勝。冬場に南関東へ移籍し、5ヶ月の休養を経て再転入。3戦して3着最高だが、気分良く逃げれれば強さを発揮。同型のハッピーライフが本調子を欠くようだし、絶好の2枠。逃げ切りか、失速かの両極端の意味で▲評価が妥当だろう。
あとはムラさは気になるが通算26勝の古豪コアレスガバナー、今季不振でも盛岡適性が高いワイルドキャットもマークが必要。
◎(3)ラブミーアゴー
○(1)ラブミーダン
▲(2)ベルモントダイヤ
△(6)コアレスガバナー
△(7)ワイルドキャット
<お奨めの1頭>
5R ヤマニンロゴス
転入初戦のダート1200m戦で1分13秒8の破格タイムで逃げ切り圧勝。メンバーは骨っぽくなったが、それでもお釣りがくる
さあ、10月8日は南部杯です!
昨年は「震災復興支援」という事で南部杯は東京競馬場で行われたため、"盛岡での南部杯"は2年ぶりとなります。岩手最高峰のビッグレースが盛岡に帰ってくる・・・と心待ちにしていたファンの方も多かった事でしょう。
様々な事情があったとはいえやはり岩手唯一のJpnI、それを盛岡で見る事ができなかったのは残念だったし、このレースがない事にはシーズンに画竜点睛を欠く・・・という印象が、どうしても否めない気持ちもありました。まずは2年ぶりの盛岡開催を喜ぶ事にしましょう。