17日、大井競馬場で行われた「黒潮盃」に岩手からロックハンドスターが出走。我々も応援に行ってきた。
ナイター競馬もJDDに続いて2度目。パドック、コースに入っても戸惑ったところはなく、馬体重も前走(JDD)と同じ457キロ。状態面は上々だった。
レースは馬群の中に入って中団をキープ。3コーナー過ぎから徐々にスパートをかけ、直線で先陣に接近。一瞬、抜け出すかと思ったが、最後は伸び切れず5着。かつての同期リュウノボーイにも先着を許してしまった。
それでも収穫は少なくなかった。JDDではレースにまったく集中できなかったが、今回は「納得のポジション」(菅原勲騎手)を取ることができ、加速がついた4コーナーの動きはマズマズ。
最後の伸びを欠いたのはリュウノボーイが層の厚い南関東で揉まれてきたのに対し、ロックハンドスターは地元同士の戦いでゴール前、競りかけられる経験がなかったため。「今後、強い相手にキャリアを積んでいけばまだ伸びる」と菅原勲騎手。
まだまだ成長途上の3歳馬だけに、伸びシロは十分。これからの成長に期待したい。
今週から戦いの舞台は水沢。同時に3歳馬が古馬へ編入し、大幅にメンバー構成が変わった。条件によって違うが、基本的に3歳馬が有利。これを頭に入れて馬券検討をしてほしい。
21日(土)メイン10レースはB1級「宮古川井区界高原レース」(水沢1600m)。盛岡開催をスキップし、満を持して出走グラスバラードが主役を演じる。
今シーズン未勝利だが、前走は2番手に控える競馬から2連対確保。コアレスマーシャルの強襲に遭ったが、粘り強さをしっかり見せてくれた。
成績が示すとおり盛岡はわずか1戦のみ。これは折り合いがつかず暴走してしまうからで、陣営は水沢1本に絞ることを決めた。
身上とするのは軽快な先行力と直線でさらに加速できる天性のスピード。今季は相手、展開にも恵まれなかったが、今回は絶好の1枠を引き当て勝つお膳立てはほぼ整ったと見ていいだろう。
逆転筆頭はバンドマスター。3走前のジュライカップを快勝し、盛岡克服したかと思ったが、その後の2戦とも伸びを欠いて6、4着。流れも向かなかったが、それ以上にコース適性が出た印象。本質的に左回りは合わないのだろう。反撃に転じる。
タニノレジェンドは昨年8戦連続で連対を確保し、驚異の安定度を誇っていたが、今季はムラさが目につく。理由は昨シーズンに比べて10キロほど減った体重。その影響でシャープな切れが不発に終わるケースが多くなった。
しかし今回は輸送のない地元競馬に加え、ベストのマイル戦。近走のうっ憤を晴らす格好の舞台となった。
イシノウォーニングは今回から古馬へ編入。3歳重賞・阿久利黒賞2着、ひまわり賞(牝馬)3着。そしてウイナーC2着とダートでは毎回上位争いを演じている。
しかし芝はまったく合わずはまなす賞9着、前走・サファイア賞はしんがり12着に大敗を喫した。おそらく2、3番人気に支持されると思うが、芝を使った後遺症がちょっと心配。それで能力は十分通用だろうが、△評価とした。
エスターナは馬体の良さが際立っていたが、2ヵ月半ぶりの実戦がこたえて初戦4着止まり。叩かれた変わり身を見込めば好勝負に持ち込めるに違いない。あとは前走2着で復調の兆し見せた格上馬ダンディキングも押さえ必要。
◎(1)グラスバラード
○(6)バンドマスター
▲(5)タニノレジェンド
△(7)イシノウォーニング
△(8)エスターナ
△(4)ダンディキング
3連単は1を1着固定に6、5の折り返し本線。あとは7、8を3着押さえ
馬複は 1-6、1-5、1-7、1-8
<お奨めの1頭>
7レース ベストマイヒーロー
デビュー戦はやや重の芝だったが、59秒6のハイタイムで圧勝。噂どおりのスケールを披露し、ダートも難なくこなす
今回も昨日(日曜)の話題から。
「テシオ」では今シーズンからユーストリームを使ったビッグレース前夜祭を放送しています。昨日放送分のゲストはあの鈴木淑子さん。競馬ファンなら知らない人のいない大御所に登場していただきました。
鈴木さんの登場部分は、大変申し訳ないながら全体の1/4ほどだったのですが、そのトークコーナーでは先日世を去ったオグリキャップの話、トウカイテイオーの話など、短いながらも競馬愛に満ちたお話を伺う事ができました。
私も80年代後半から90年代前半の、いわゆる第二次競馬ブームと呼ばれた時期に競馬にのめり込んだ人間ですので、鈴木さんのお話は個人的にジャストミート。トウカイテイオーが奇跡の制覇を果たした有馬記念は93年の事。あれから17年も経ったのか・・・、とお話を聞きながらついつい遠い目をしてしまいました。
http://www.ustream.tv/channel/umauma-st1 こちらの番組コーナーの中に8月15日放送分が録画されています。鈴木さんのトーク部分はだいたい開始から1時間27分頃からです。ぜひご覧になってください。あの頃の競馬を知っている方には特にお奨めです。
さあ、今日のメインレースはダート1200mのスプリント戦・第15回クラスターカップJpnIIIです。ベルモントギルダーが取り消して11頭立て、JRA5頭、他地区5頭、岩手1頭の構成になりました。
今年は地方勢の中にもグレードレース上位入着経験のある馬が多く、例年に比べると非常に骨太のメンバー。しかしそれでも、5頭全てがグレード勝ちもしくは連対経験を持つというJRA勢の優勢は動きそうにありません。
私の本命は(10)サマーウインドとしました。いや、事前に予想をまとめる時、世間の本命はミリオンディスクになるだろうから、じゃあ自分はこっちにしよう・・・と選んでみたのですが、各紙の予想を見るとサマーウインド本命の方がよっぽど多かったですね。実績的にミリオンを採る人が多いと踏んだのですが、5歳馬の勢いの方が優ったか。
さて、サマーウインド◎の理由は展開です。ミリオンディスクとこちらなら、まず間違いなくこちらが先手。もしかしたら逃げるでしょう。JRAのメンツの中ではなかなかハナにまでは行けない◎ですが、地方競馬のメンツとなれば話は別。すんなり先手の可能性が大。
一方のミリオンディスクは、先行力は確かですがハナには立たない馬。いつも先行馬をマークしながら進むポジションを選びます。それが嵌れば前走のように圧勝するし、嵌らなければ流れ込んで終了。
そこです。サマーウインドがすんなり流れを掴んでしまえば、ミリオンディスクの出方を自由に操る事ができる。スローにしてもいいし、ある程度早めに動いてもいい。まして今週はずっと雨馬場で先行有利な状況。そうなるとサマーウインドには鬼に金棒の状態になるのではないでしょうか。
おまけにサマーウインドは絵に描いたような重巧者で、重馬場の1200mでは過去2戦していずれも圧勝。09年11月の京都ではダート1200m・重で1分9秒1というコースレコードを叩き出したほどです。
もはやいろいろな状況がサマーウインド有利に働いているのではないでしょうか。
(9)ミリオンディスクに逆転の余地があるとすれば、◎のみならずもう一頭、二頭先行して競り合ってくれた場合でしょう。北海道SCのように複数頭が競り合う後ろで狙いを定めるのが好走パターン。こちらにしても京都ダ1200mで1分9秒4のタイムを持っており、スピード能力そのもので見劣るとは思えません。
この2頭の一騎討ちが濃厚で、3頭目はやはりJRA勢の3頭が一線でしょう。その中ではタマモホットプレイがやや後ろ、(11)ガブリンか(7)メイショウバトラーが優勢と見ます。
(11)ガブリンは地方のレースだと先行力安定、1200mも重馬場も得意の部類ですし、鞍上も非常に楽しみなチョイス。ただ、門別→新潟、栗東へ戻って再度盛岡と、この暑い時期に長距離の移動を重ねているのが気になります。パドックまで気配に注意でしょう。
それによっては高齢ながら盛岡巧者ぶりを発揮する(7)が前に出るかも。以前の勢いはもはや「全く」と言っていいくらいに薄れましたが、昨年もそうだったように相性のいいコースで一変・・・は計算に入れておきたいところです。
(3)タマモホットプレイは昨年4着の実績がありますが、その昨年も他馬のペースについていけず苦しみました。他が走らなすぎた時の3着候補までの評価に留めます。
★買い目
馬単 (10)→(9)、(10)→(11)、(10)→(7)、(10)→(3)
16日(月)、盛岡ダート1200mを舞台に行われる「第15回クラスターカップ」(JpnⅢ)の枠順が確定した。
①エイシンイッテン(笠松)
②トーホウライデン(岩手)
③タマモホットプレイ(JRA)
④エイシンヴァイデン(笠松)
⑤ベルモントギルダー(岩手)
⑥ファンドリコンドル(高知)
⑦メイショウバトラー(JRA)
⑧ナカヤマパラダイス(大井)
⑨ミリオンディスク(JRA)
⑩サマーウインド(JRA)
⑪ガブリン(JRA)
⑫トウホクビジン(笠松)
奇しくも人気を分け合う⑨ミリオンディスク、⑩サマーウインドは同じ7枠からのスタート。直接対決は一度あり、今年1月の根岸S。この時はサマーウインドは2着、ミリオンディスクは6着だったが、その差はわずか0・1秒。
ミリオンディスクは北海道SCレコード勝ちの箔をつけて臨み、両馬の実力はまったく五分と見て間違いない。果たしてどちらに軍配が上がるのか。この雌雄対決は見ものだ。
15日(日)メインは地方競馬全国交流・OROカップへの道「桂樹杯」(盛岡芝1600m)、12頭立て。活きのいい4歳馬4頭が挑戦状を叩きつけ、先輩たちも芝を待っていた強豪がズラリ。非常に興味深い一戦となった。
ここまで芝巧者がそろうと目移りしてしまうが、迷ったら格を重視。主軸にアポロノサトリを指名する。
中央芝1400mで4勝、芝1200mで1勝。3歳時にはNHKマイルカップへも駒を進め、ロジックの0・5秒差4着。その後、障害1勝から大井3戦0勝を経て岩手入り。初戦の水沢1800m戦で4着、芝2400m・桂樹杯5着。
ちょっと物足りない内容だったが、前走・盛岡ダート1600m戦で直線鮮やかに抜け出して快勝。移籍5戦目で待望の白星を飾った。
「芝を狙って転入」と田村光則調教師が語っていたとおり、今回の桂樹杯に照準ピタリ。桂樹杯は2400mの距離が長すぎるのを承知の上、盛岡芝が合うかを確かめる意味で出走させた。
現在、盛岡ターフ王ボスアミーゴは脚部不安のために休養中。ひとまずOROカップに間に合わせようと態勢を整えているところだが、ここでアポロノサトリが勝つようだと最も脅威的な存在にもなる。
逆転筆頭はマルブツコンバット。奥手血統だったのだろう。初勝利まで11戦を要し、その後も好、凡走を繰り返していたが、今年ついに本格化。4走前の水沢1600m戦を快勝し、前走の芝で2勝目マークした。
サッカーボーイは盛岡芝との相性がいいが、マルブツコンバットもその典型。前々走のFM岩手杯は得意の芝だったが、距離1000mが短すぎて脚を余して6着。しかし、それ以外はJRA条件交流でタイム差なし2着、前回快勝と芝で決め手が冴え渡っている。
ジョウテンロマンは転入後1勝のみながら、みちのく大賞典以外は好走の連続。盛岡芝は今度が初めてだが、中央3勝のうち1勝は芝1800mでマークと適性はまったく不安はない。伏兵ぶりを存分に発揮するか。
エアムートンは昨年のオープン芝1000m・きんもくせい賞を快勝。また前走、マルブツコンバットにタイム差なし2着。復帰は遅れたが、その挽回に意欲満々だ。
盛岡芝はすべて3着以上ドリームスナイパーも侮れない。前走・せきれい賞(芝2400m)でも直線で鋭く伸びて2着を確保。自慢の末脚が爆発するか注目。
あとは穴を開けるので定評がある菅原俊吏騎手が騎乗センリグランピーも侮れず、白熱戦が必至となった。
◎(1)アポロノサトリ
○(8)マルブツコンバット
▲(2)ジョウテンロマン
△(6)エアムートン
△(11)ドリームスナイパー
△(7)センリグランピー
3連単は1、8の1、2着折り返しから2、6、11、7へ3着流し
馬複は 1-8、1-2、1-6、1-11
<お奨めの1頭>
11レース バラディー
中央再挑戦は厳しい結果に終わったが、再転入後も1勝2着2回。抜群の安定感を誇っている。ここでは前走タイムが抜けており、勝機がっちりとつかむ
14日、メイン「風鈴賞」は元々、アラブB級のレースで25回の歴史を積み重ねてきたが、1999年、アラブの廃止に伴って一旦廃止。
2007年にサラブレッドB3級(水沢1600m)の特別で復活し、翌年はC1(水沢1800m)。そして昨年から同じC1級だが、盛岡ダート1000mで実施。
4歳牝馬のマツリダベストが天性のスピードにモノを言わせ、鮮やかに逃げ切って快勝。レコードにわずか0・1秒まで迫る1分ジャストの好タイムをマークした。
今回のメンバーでも先手を奪うのはマイネルサウダージだろう。岩手転入後、ハナを譲ったことが一度もなし。ここ2戦は直線で一杯となって5、6着に破れているが、B2馬が相手。しかも1600mの距離が合わなかったとも解釈できる。
それゆえ距離1000mを最も歓迎するのがマイネルサウダージ。逃げ切りの可能性は十分ある。ただ、一つ気になるのが走破タイムが平凡なこと。スピード決着が必至の風鈴賞だけに、その点に不安が残る。
主軸にフレッシュゴールドを指名。3歳時、中央6戦0勝から転入し、3勝2着4回3着3回と安定した成績を残して再び中央入り。しかし4戦とも再び二ケタ着順に沈み、岩手へ戻ってきた。
初戦は中団キープから直線鋭く抜け出して圧勝。前走・南昌山賞は盛岡芝の適性が疑問視され7番人気に甘んじたが、2番手から直線競り合いを制して快勝。見事に2連勝を飾った。
カギは忙しい競馬となる1000m戦に対応できるかどうかだが、何と言っても魅力は速いタイム決着に強いこと。加えて展開不問の自在脚質も強気にさせる材料となる。
タケデンエビスはなかなか勝ち星をあげることができなかったが、前回は逃げたサニングダンディーをアッサリ捉えて完勝。馬場が軽かったにせよ、盛岡ダ1400mで1分25秒4のタイムは出色だった。
前々走でフレッシュゴールドに完敗0・6秒差3着に敗れたが、待望の白星で弾みついたのは間違いない。
コウジンキンキは昨年12月に転入後、一度も入着すらなし。狙いすら立たないが、注目してほしいのは1000m、1200m成績。ほとんど旧地・北海道であげたものだが、1000mで3勝2着2回。1200mで2勝2着5回。
岩手転入後、ダート6戦とも1600mが舞台で条件が合わなかったと見れないことはない。その裏付けは前走・姫神賞(芝1000m)でしんがり10着ながら、タイム差は1秒。59秒5は素直に評価してもいいのではないか。
ほとんど人気がないゆえ、馬券対象になれば高配当は間違いなし。岩手実績を度外視して狙う価値はある。
以下、大井1000mで行われた2歳新馬戦を快勝ヨークタウン、距離短すぎるが、格上ゴールデンクリーク。
◎(8)フレッシュゴールド
○(2)マイネルサウダージ
▲(7)タケデンエビス
△(4)コウジンキンキ
△(1)ヨークタウン
△(3)ゴールデンクリーク
3連単は8、2の2頭軸から7、4、1へ3着流し
馬複 2-8、7-8、4-8、1-8
<お奨めの1頭>
3レース タケショウナイト
転入2戦目、ハイタイムをマークして逃げ切り勝ち。同型いても自慢のスピードで圧倒する
昨日の日曜日の話。昨日は8月8日ということで注目は8Rの8枠8番、フォージドニンバス。8並びの日にレースも馬番も枠番も8が並び、ここまで揃えば気になって当然です。
この8並び、岩手では意外に起きないものです。8月8日に開催があってなおかつ第8Rが8頭立てか9頭立てでないと究極の「8並び」が発生しません。
岩手で前回これがあったのは2005年。「8並び」マサユキユカリは2番人気3着となりました。
2004年は8月8日8Rが11頭立てだったため、1999年は7頭立てだったため発生せず。98年、ここで「8並び」が発生してラッキージョイが6番人気2着となっています。
その前は94年に発生していますがその時は9頭立て9着。92年は8Rが7頭立て。88年も6頭立て。87年に発生して8頭立て8着でした。
今簡単に追える過去成績はここまでなんですが、こうして見ると23年間で「8並び」が4回発生して馬券対象2回・しんがり負け2回。ただしOROパーク以降の盛岡に限れば馬券対象率100%という事ができます。
さて、これを読んでいる皆さんは昨日の結果がおわかりでしょう。8R、8枠8番、フォージドニンバスは3着。最後にストロングビートの強襲を受けたものの3着は死守、「8並び」馬が3連続馬券対象になりました。めでたしめでたし・・・。
でもね、後で気がついたんですよ。日曜メインのサファイア賞、勝ったのはゲンパチオヴラブ。ん・・・?
ゲンパチオヴラブは6枠8番。ああそうか。8番枠に入ったゲン「パチ」オヴラブ。8月8日・・・。こっちだったかぁ・・・。
月曜メインはB1級の1800m戦「新山根温泉べっぴんの湯レース」。やや地味な条件ですがひと癖・ふた癖ある馬が揃って意外に混戦になりそう。
本命は(7)ポアントゥブルボンを狙います。前走がしばらくぶりの勝利になったわけですが、B1級は春先に既に勝っている条件ですしここまでの数戦も勝てなかったとはいえ大きく崩れたとも言えないレベル。5番人気というのが評価が低すぎだったし、この勝利で実力馬が勢いを取り戻した、と考えるのが妥当でしょう。
あとは調子を上げてきた(9)コアレスマーシャル、意外にしぶとそうな(3)シルクトマホークまで。
土曜日は先行馬に明らかに不利、日曜日はいくらか先行馬が残りやすくなったけれど、直線の競り合いになると先行していた方が競り潰されるシーンが多かったように思います。
この月曜日、そのコース状態がどう変わってきているか?それによってもこのレースの結果が左右されそうです。
★買い目
馬複 (1)=(7)、(2)=(7)、(1)=(2)、(7)=(9)、(3)=(7)