夏の大イベント、盛岡さんさ踊りが終わりました。
昨年、盛岡競馬場オーロパークを舞台に太鼓の同時演奏でギネス記録を打ち立てたさんさ。今年も昨年に続いて例年より1日多い4日間の日程で催され、増えた分で最終日に太鼓大パレードが行われました。4車線の中央通りを見渡す限り太鼓を持った踊り手が埋め尽くし、圧倒的な音が響いてスゴイ迫力でした。
ところでそのさんさ踊りパレードの中、一部の参加団体は仮装の衣装を披露していたのですが、その中に、なんだか昔の記憶を呼び覚ますものが。。。それは戦隊ヒーロー風の全身タイツスーツ。あれ、何で見たっけ?と記憶を手繰ってみたら、2007年の正月開催期に水沢競馬場で行われたアトラクション、『競馬戦隊勝つーん』でした。
覚えている方いらっしゃるでしょうか?実はこの演し物については『岩手競馬マガジン・テシオ』の07年開幕号の「トピックス」で取り上げる予定で原稿を書いていたのですが、ご存知のようにテシオが急遽休刊となり、お蔵入りしてしまったのでした。
未練がましいのですが、折角の機会なのでここで当時の原稿を引用してみましょう。
実際はこのとき急な発案のためか、準備不足で告知やきちっとしたシナリオも無くグダグダになってしまい、ふじポンの司会でなんとか盛り上げるも、寒い中見ていたお客さん達も「???」な感じに終わってしまったんですよね。当時の関係者の中には、思い出したくもないという方もいるかもしれません(^^;)。
う〜ん、でもですね。しっかりと段取りを踏み、シナリオやリハーサルなど十分な準備をして臨めば、騎馬オペラ『ジンガロ』とまではいかなくとも結構面白いイベントになると私は思うのですが。当時、廃止のウワサがちらほら聞かれる中、少しでも競馬を盛り上げよう、お客さんを楽しませようと立ち上がったジョッキー達の気持ちも素晴らしいですし、なんといっても現役競走馬を使った演し物なんてなかなか無いのではないでしょうか?(一頭一頭馬主に承諾を得たと聞いています)
関係者の方々、もう一度どうですか?
8月3日 第9回フェアリーカップ(3歳以上オープン牝馬 水沢1800m)
1着 クルセイズ
ウエスタンフォルスが逃げ、直後外にカネショウプルート。少し離れた3番手にシュクジャンヌ、大外サイレントエクセル。クルセイズはサイレントエクセルをマークする形で中団に控える戦法を取った。
3コーナーでウエスタンフォルスが失速し、替わってカネショウプルートが先頭。連れてシュクジャンヌ、サイレントエクセルもスパートをかけ、4コーナーでは3頭が横一線。一旦、シュクジャンヌが抜け出し、その外からサイレントエクセルが交わしたのもつかの間、大外からクルセイズが鋭く伸びて快勝。大金星をマークした。
「いつも前の競馬で終いが甘くなっていたので、思い切って控えてみようと思っていた。それがズバリはまりましたね。ここ数戦は若干太め残りだったが、今回、体が絞れてきたのも好走要因だったのでは。芝ダートとも盛岡の方が合う印象を持っていたが、水沢でもいいレースが出来るようになったのが収穫」と阿部騎手。
このあとは一息入れてビューチフル・ドリーマーカップ(8月31日 水沢1900m)へ直行したいと佐々木由則調教師。
2着 サイレントエクセル
出遅れもなく不利のない4番手外を追走。1周目スタンド前で掛かる仕草を見せたが、板垣騎手がうまくなだめる。勝負どころの3コーナーで馬順が入れ替わり、満を持してサイレントエクセルもスパートをかけたが、反応がひと息。板垣騎手の手も激しく動き、直線半ばでシュクジャンヌをひとまず捉えたが、昨年のすばらしい切れが影を潜め、外強襲クルセイズの勢いに屈してしまった。
「気がまったくない。このメンバーでこんな競馬をしているようじゃダメ」と板垣騎手。当然だが、愛馬の内容に納得がいかない表情で語った。サイレントエクセルもB・ドリーマーカップへ直行すると思うが、そこで真価が問われることになる。
3着 カネショウプルート
逃げたウエスタンフォルスの直後外につけ、3コーナーで早くも先頭。直線入り口ではシュクジャンヌ、サイレントエクセルに交わされ失速するかに見えたが、内から再度盛り返して3着に粘る。
3歳馬のアドバンテージでオープンに対し、4キロ減の52キロの軽ハンデも味方したが、いきなり古牝馬オープンに対して互角の勝負を演じた点は評価高い。今後さらにキャリアを積めば世代交代も可能かもしれない。
4着 シュクジャンヌ
終始3番手を追走し、4角では一旦先頭に立つシーンも。最後は一杯となったが、見せ場は十分。「もうひと叩きしてから臨みたかった」と関本淳騎手。
いよいよ暑さも厳しくなってきた岩手県。西日本ほどではないけれど、こちらも連日30度を超える暑い夏になっています。
「夏は牝馬」なんてよく言われますが、今週は牝馬が驚きの大活躍。2日土曜日は11R中牝馬が5勝。昨日の日曜日は11R中牝馬が何と8勝!牝馬限定のメインレースを除いても10R中7勝もしています。人気薄の牝馬が圧勝するようなシーンも目立ちましたね。
見ていると、牡馬がイライラしてみたり妙に元気がなかったりする一方で、牝馬の方は元気な印象を受けます。
「夏は牝馬」&「人気薄の牝馬」。これで高配当もバッチリ!?
タイキサファリは“マイルあたりで切れ味が活きる馬”という印象があって、過去に出走経験があるとはいえ、この距離がプラス材料になるとはあまり思えません。それよりは、各地の大レースを走ってきたレース経験の豊富さの方が活きてくるのではないか?
ヒシリーガルは血統から受けるイメージほどには長い距離向きではない模様。とはいえ能力はここでは上位、軽視はできません。
◆買い目
馬単 4=3、4→6、4→5、3→6、3→5
◆お奨めこの一頭
8R:イブキミーティアー
メンバーは前走並、勝ち馬が抜けた分大幅に楽になったともいえる。それに加えて得意の水沢。チャンスだ。相手は3・9。
3日(日)メインは3歳以上オープン牝馬による「第9回 岩手日日新聞杯 フェアリーカップ」(水沢1800m)、9頭立て。このレースの1、2着馬には8月31日、重賞ビューチフル・ドリーマーカップ(水沢1900m)への優先出走権が与えられる。
断然のヒロインを演じるのは、昨年覇者サイレントエクセル。
シーズン入り直前、脚部にながら本来の調子を取り戻していくタイプ。次走に地元・マーキュリーカップを使う選択肢もあったが、同じG?なら2000mより1600mの方が合うと陣営は判断。川崎・スパーキングレディーカップ挑戦を決めた。
ただ、何度かの遠征で環境の変化を極端に嫌うことが分かっていたため、当日輸送で同レースに臨み、体重減こそプラス2キロだったが、みちのく大賞典と同様、後方のまま。3・3秒差の11着という結果に終わったが、これは納得の結果、仕方なしとサイレントエクセル関係者。
この遠征効果は帰郷後に現れた。実戦を2度使われて大幅に上昇し、今回の追い切りで4ハロン48秒9の破格タイムをマーク。暑い季節が大好きサイレントエクセルが、ようやく本来の迫力を取り戻した。
このメンバーでは実力が抜けているのに加え、復調急なら鬼に金棒。焦点はいかに勝つかと2着争いに絞られた。
相手筆頭にマルカンジョオーを指名する。昨年はB2級スタートから大躍進を遂げ、フェアリーC3着、ビューチフル・ドリーマーC4着まで成長した。その後、脚部難のため10ヶ月の休養を余儀なくされ、今年6月に戦列復帰。5、4、5着と伸びを欠いているが、徐々に立ち直り気配。水沢1800mの絶好1枠を引き当てたのもラッキーだった。
一方、クルセイズは芝の重特・せきれい賞、かきつばた賞で3着。一度、北海道へトレードされ、赤レンガ記念5着を含めて今季<1.1.2.2>。抜群の安定感を誇り、おそらく2番人気。
それでもあえて▲評価としたのは牝馬に長距離輸送、使い詰めのローテーションがきつくないかとの懸念から。最後の詰めが甘いのは、そこに起因しているのかも知れない。
とは言っても相手なりに結果を出せるのが、クルセイズのクルセイズたるゆえんなのだが…。
ひとまず過去実績からマルカンジョオー、クルセイズを上位に採ったが、活きの良さで食い込みを狙っているのがシュクジャンヌ、トーヨーハヤテ、カネショウプルート。
シュクジャンヌは盛岡2戦を凡走したが、これはコース適性の問題。水沢に好走が集中しているのは見逃せない。前回10着後はここ1本に絞って調整され、牡馬オープン相手にあすなろ賞5着の実績も光る。
トーヨーハヤテはB2級を卒業したばかりだが、岩手でひと皮むけて<3.4.1.0>とすべて3着以上にまとめ、依然底を見せていないのが魅力。展開構わずの切れる末脚を武器に、一発も十分に可能だろう。
最大の惑星馬となるのがカネショウプルート。3歳から強気の挑戦だが、3歳牝馬重賞・留守杯日高賞、ひまわり賞と2連勝。昨年まで未勝利だったのが信じられないような強さを披露した。続くJRA条件交流戦は2戦2着に止まったが、地元水沢なら古馬相手でも好勝負に持ち込めるかもしれない。
◎ ?サイレントエクセル
○ ?マルカンジョオー
▲ ?クルセイズ
△ ?シュクジャンヌ
△ ?トーヨーハヤテ
△ ?カネショウプルート
3連単は5を1着固定に1、9折り返し本線。もう一つの作戦は5から8、2、4流しが馬券的に妙味かも
馬複は1−5、5−9、5−8、2−5、4−5
<お奨めの1頭>
11レース パラダイスオピウム
前回2着に敗れ連勝4でストップしたが、タイム差なしなら評価ダウンにならない。ここは仕切り直しの一戦だ
2日(土)メインはB1級馬による1900m戦「蹄声会会長杯 第8回レインボーカップ」、11頭立て。
今回のポイントはコース替わりと水沢1900mの距離。前開催で芝を使った馬、ダート1600m、1800m戦を使った組などが入り混じっているが、大幅に条件変更。常識的には近走データは参考にできないが、ここは前走内容を素直に評価できそうだ。
本線は芝1700m戦・FM岩手杯1、2着カネショウエリート、マイネルティーダ。
そのレースを振り返ってみたい。ケイアイフォーユー、アグネスモリガンがハイペースを形成し、4番手インにカネショウエリート、マイネルティーダはジックリ待機策の戦法を取った。先に動いたのはマイネルティーダで3コーナーからまくりをかけたが、カネショウエリートは内にいたため、直線まで周囲が壁になる不利。ラスト100mで先頭に立ったマイネルティーダがそのまま押し切るかに見えたが、馬群を割ったカネショウエリートが抜け出し、クビ差交わして快勝。連勝を3に伸ばした。
この結果からカネショウエリート優勢は明白だが、マイネルティーダを主軸視する。 同馬は相手なりに駆ける堅実さを身上とし、岩手で馬券の対象から外れたのは2度のみ。しかしその2回も4着に入線しており、芝ダートを問わず毎回上位を賑わしている。前回・FM岩手杯はパーフェクトのレースぶりだったが、2着惜敗は勝ったカネショウエリートを誉めるべき。
それでもマイネルティーダを◎としたのは、水沢1900mが最大の理由。時に取りこぼしがあるのは一瞬の決め手がないため。顕著に現れていたのが芝1000m・水無月賞4着で、忙しい競馬よりもゆったりと流れる長い距離がおそらくベスト。前回の雪辱を晴らすには格好の舞台となった。
一方、カネショウエリートは芝で抜群の安定度を誇っていた半面、パワーが要求されるダートに手こずり、2歳12月に2勝目マークして以降はずっと白星なし。ひとまず着は拾っていたが、なかなか勝ち切れずにいた。
しかし今季は開幕から4戦2着3回と順調な滑り出しから6月22日、未勝利だった盛岡ダートで初勝利をマーク。それをきっかけに前走含めて目下3連勝中と上昇一途。メイセイオペラ産駒がついに本格化を迎えた。このメンバーで勝てるようならA級でも通用は間違いなしだろう。
ヘライカントリーは今季<1.4.1.1>。唯一4着は出遅れが響いたもので、他のレースでは堅実な差し脚が冴え渡っている。当該距離1900mでも一昨年、B1級・ディセンバーカップを快勝(2着はブラックオーメン)し、距離実績も問題ない。
ブラックオーメンは昨年までA2へ在籍。今季はB1へ降格したが、1勝のみはちょっと不満残るが、展開が向かなかったのも事実。1900m戦なら自慢の末脚が爆発のシーンまで。
以下、距離長いが前走・ねむの木賞でマイネルイディオスを完封した格上オリエントボス、前が速くなればエイシンウルフオーの台頭も一考。
◎ ?マイネルティーダ
○ ?カネショウエリート
▲ ?ヘライカントリー
△ ?ブラックオーメン
△ ?オリエントボス
△ ?エイシンウルフオー
3連単は3、5の1、2着折り返しから3着8、2、11流し
馬複は3−5、3−8、2−3、3−11、5−8
<お奨めの1頭>
9レース ダンストンリアル
みちのく大賞典5着はキャリア不足、そしてせきれい賞6着は適性低い芝と敗因がはっきり。メンバー有利の今回はきっちり勝ちたい