ずいぶんと秋の気配が深まってきた盛岡競馬場。赤とんぼが飛び交う姿も見られるようになりました。といってもまだ気温が高い日が続いているんですけどね。南からやってくる台風が南の気温の高い空気を運んでくるのか、いつもより暑いな、という印象。
2001年だったか、ダービーグランプリの頃になって急に寒くなりまして、夜など半袖では震えるくらいの気温でした。南の方から遠征に来た馬の関係者さん達が「こんなに寒いなんて〜半袖しか持ってこなかったよ」と震えながらぼやいていたのを覚えています。
そのダービーグランプリ、今年はグレードを外して岩手限定の重賞として行われます。非常に残念な事なのですが、その原因となった馬インフルエンザの影響を岩手はどうやら脱したようでここ数日は陽性馬は0。18日からの馬の入退厩制限解除も発表されました。この調子なら南部杯には何とか間に合いそうですね。
さあ、月曜のメインレースはダービーグランプリです。地元勢だけにはなりましたが、岩手競馬で行われる3歳限定重賞はこれが最後。これ以降は基本的に古馬に混じって戦っていく事になります。今後どれだけの活躍をするのかは、このレースの結果でその行方が見えてくるでしょう。
今回の本命は、変にひねらず素直にこの馬にしました。岩手の三冠馬・セイントセーリングです。2000mという距離はこの馬には少し長い。その考えは今でも変わりませんが、盛岡・水沢のどちらでも2000mの重賞を勝ったという実績は認めなくてはなりません。そして前走、躊躇せずハナに立つ事を選び、そして逃げ切ったレース運びにこの馬の成長を感じました。今回もまた、これまで同様の走りを見せてくれる事でしょう。
対抗は、これもひねらずマツリダワルツで。セイントセーリングにはなかなか勝てないでいますが、ダイヤモンドカップ、そして不来方賞と他の牡馬を押しのけて2着に入った実力は、これまたやはり認められるべきものでしょう。盛岡コースは若干苦手とはいえ、ダイヤモンドカップの走りができるなら逆転も夢ではないのでは。
3番手はハルサンヒコ。不来方賞は厩舎の事情もあって出走しませんでしたが(注・岩手競馬ではひとつのレースに出走できる同一厩舎の馬は3頭までとされているため)、過去の実績を見れば分かるとおり、この馬もタイトルを争うに足る力の持ち主。瞬発力には欠けるため勝ちきるまではどうか?とは思いますが、粘り強い先行力・距離延長を苦にしない点は強みです。
これ以外で押さえておきたいのはやはりネバーオブライトです。2000mは長い。それはもう間違いないのですが、素質の高さゆえ大きく崩れる事もありません。控える競馬もこなしつつあり、先行勢が乱戦になった時にはチャンスがあるかも。
そしてマツノメガミ。セイントセーリングと同厩で同脚質。普通は競り合わないと見るのでしょうが、前走出遅れてレースになってないだけに今度は“何がなんでも行く”可能性が強くなりました。ハナを取りきってしまえばただでは終わらない馬です。
このレースの最大の焦点は展開でしょう。セイントセーリングはご存じの通り逃げがベストの馬。せいぜい番手まで、前に何頭かいると走る気をなくす事も考えられます。
そしてここには有力馬としてマツノメガミ、ネバーオブライト、ミヤビツヨシオー、ハルサンヒコら、行ければ行きたい馬・最低でも先行したい馬が揃っています。
これまでと同様にセイントセーリングがハナを主張し、それを守りきるか?それとも他の馬がハナを奪うか?
私は「セイントセーリングが敢然とハナへ」と見ました。ですが、波乱の要素は少なからずあるようにも思います。
買い目です。2枠2番セイントセーリングを頭に本線は3番マツリダワルツへ。14、10は2着の相手もしくは3着として。マツノメガミを買う時はちょっとひねって、これを頭にして波乱狙い。または2着付けの流しで狙いましょう。
◇お奨めこの一頭
11R:ミツアキトゥーリオ
笠松時代を考えれば距離が短くなって悪いという事はないはず。復調気配もあり、そろそろ連絡みしていい頃。相手は秋嶺賞組+シュガーピュアで
16日(日)メインは2歳馬による盛岡芝1600m重賞「第9回テシオ杯ジュニアグランプリ」、13頭立て。
当日はテシオ杯の実施を記念して盛岡競馬場パドック脇の特設会場でエフエム岩手の人気番組“勝ちそー”とテシオのコラボレーション『燃えよ!ジュニア&ダービーGP』イベントを実施。メインレースの勝ち馬当てクイズを行い、的中者の中から1名様にジュニアグランプリのゴール写真に優勝ジョッキーのサイン入りパネルをプレゼント(発送は後日)。他にもレアものグッズ、めんこいグッズなども用意し、ジュニアグランプリを盛り上げます。
また翌日17日の「ダービーグランプリ」は馬インフルエンザの影響により、地元重賞で実施せざるを得なくなったが、ダービーグランプリを盛り上げるべく、同レースに出走予定の騎手をレースの合間ごとにイベント会場へ呼んで豊富、意気込みを語ってもらうことになっている。さらには各ジョッキーが使用したゴーグルにもサインを入れ、それぞれ1個ずつファンにプレゼントしますので、是非、競馬場にいらしてほしい。
さて本題。主軸をジェベルロバーツにするか、リザルトにするかで迷ったが、最終決断はリザルトにした。ビギナーズカップはジェベルロバーツに1秒差3着と完敗を喫したが、これは出遅れの不利が大きかった。しかし芝1600mで行われたトライアル・若鮎賞では3頭が横一線でゴールしたが、ジェベルロバーツの追撃をアタマ差封じて快勝。一旦交わされながらも再度、差し返す勝負根性を見せてくれた。
すぐ上の姉パラダイスフラワーはダートが主戦場だったが、父がティンバーカントリーからマイネルラヴへ換わり、リザルトの適性は明らかに芝。またビギナーズカップから直行した無理のないローテーションにも好感が持て、ここは巻き返し必至と見る。
逆転首位まで十分なのがジェベルロバーツだ。デビュー芝1000m戦、若鮎賞と惜しくも連続2着に敗れたが、地元に戻ってビギナーズカップで前記リザルトに見事雪辱。そして前回はJRA認定競走へ出て、1コーナーで前がカットされる不利を受けながら、3コーナーから一気に捲くりを決めて完勝。一戦ごとに上昇一途をたどっている。こちらは芝ダート兼用のタイプで、芝でも主役の座に躍り出るべくやる気満々だ。
若干気になるところは前走のレースから間隔が詰まっている点。ビギナーズカップからホープフル競走、そして今回と連闘で臨み、これがどう出るか。
アシュワーはご存知、ダーレージャパンの所有馬。これまで4戦未勝利だが、前々走・若鮎賞ではインから鋭く伸びてきてアタマ、クビ差の3着。素質の片りんを垣間見せてくれた。前走は4角で先頭に立つ積極的なレース運びを披露したが、直線で伸びを欠いて3着。どうやら活躍の場は芝になりそうで、若鮎賞よりさらに上の着順を狙っている。
以下はデビュー戦芝1000mを好タイムで快勝し、ビギナーズカップでも逃げて2着に粘ったテンショウベスト、初輸送、初の芝など初もの尽くしでもデビュー戦をスケール大きく快勝サイレントヘネシー、そして前回・ビギナーズカップで外方逸走で再能力検査を課せられたが、左回りならセイントアスリートの巻き返しがあるかも。
◎ ?リザルト
○ ?ジェベルロバーツ
▲ ?アシュワー
△ ?テンショウベスト
△ ?サイレントヘネシー
△ ?セイントアスリート
3連単は4、10、8のボックスを本線。あとは4、10の1、2着折り返しから8、7、11へ流してみたい
馬複は4−10、4−8、8−10、4−7、4−11
<お奨めの1頭>
9レース ベリーメリーホーク
ここ2戦連続で2着に終わったが、これは忙しいマイルが合わなかった。1800mがベストの舞台だ