14日メインは今年新設のA2特別「第1回ラ・フランス賞」(盛岡芝1700m)、10頭立て。
このメンバーは実力伯仲、というより各馬が一長一短でちょっと難しい一戦となった。盛岡芝の実績を優先するか、トータルでの芝適性を優先するか―迷ってしまったが、ここはマイネルアルバの中央芝3勝を重視してみたい。
マイネルアルバの中央時代3勝の内訳は芝1200m、芝1600m、芝1800mでそれぞれ1勝ずつ。その他に芝で2着3回の実績を残している。
岩手初戦は今年6月、A2級・盛岡ダート1600m戦。この時は2月18日、JRA東京・1000万下(甲斐駒特別)以来、3ヵ月半ぶりの実戦だったにもかかわらず、後方待機策から鮮やかな直線抜け出しを決めて快勝。幸先の良いスタートを切ったが、続く2戦目は3番手キープから直線一杯となって7着に沈み、今回は1ヶ月ぶりのレースとなった。
カギは初の盛岡芝に尽きる。いかに芝を走り慣れているとは言え、小回りをどうこなすか。そして初戦で見せた末脚は見事だったが、今回はペースが速くなるとはまず考えられず、前半に貯めて直線勝負に賭けたら脚を余して負けてしまわないか、これが不安材料となる。まぁ、名手・小林騎手のこと、そのあたりは杞憂に終わると思う。
相手筆頭にタイキスペクトルを指名する。マイネルアルバと同じ小林義明厩舎でコンビを組むのは、この日から岩手競馬で騎乗する内田利雄騎手。今回も華麗な手綱さばきを見せてくれるに違いない。
タイキスペクトルは一昨年12月に転入し、当初はB3スタートでいきなり2連勝をマーク。続く一戦でA2へ昇級したためメンバーが強化され、頭打ちのレースを繰り返し、B1へ降格しても凡走続きだった。
ところが芝、そして内田利雄騎手に替わって動きが一変した。当日メインのB1級芝1600m特別「ジュライカップ」では10番人気と低評価だったが、それを見事に覆して1着。当然だが、3連単17万円のビッグ配当となった。
続くダート戦は4着止まりに終わったが、同じクラスの芝1700m戦・パストラルガーデンカップでも鮮やかに抜け出して芝2連勝。秘めた適性を存分に発揮した。
その後、A2へ復帰し、芝でも2、6、4着と伸びひと息に終わったのが気になるが、盛岡芝の対応力はこのメンバーで1、2の存在。久々の芝、内田利雄騎手とのコンビでどんなレースを披露してくれるのか非常に楽しみとなった。
タイキスペクトルと同様、盛岡芝を得意としているのがプリンセスワールドだ。
過去、盛岡芝<2.1.2.5>。しかもJRA500万下と岩手A2級との芝交流戦でも常に上位争いを演じており、中味も非常に濃い。ネックはいかにダート戦だったにしても、今季は3着最高と精彩を欠いている点。適性は十分に理解していても▲評価に落ち着く。
エルハーベンハイトは中央8戦未勝利に終わったが、芝2000mで2着2回3着1回。その持ち賞金の関係でA2へ格付けされ、当初はクラスの壁に突き当たっていたが、一戦ごとにペースにも慣れ始め、前回2着を確保。4歳の成長期とあいまって、上昇著しいのが目につく。しかも今回は実績のある芝に加え、アドマイヤボス産駒は盛岡芝が大得意。アッサリ首位に躍り出ても何ら不思議はない。
サクラスターダムも決して軽視はできない。中央時代の3勝はダート戦だったが、芝・1000万下でも3、4着に入ったこともあり、マイネルアルバと実績比較では見劣らない。岩手転入は北海道、南関東を経て今年4月。移籍初戦・A1級で2着に入り、これで通用するかと思ったが、以降の3戦を凡走。しかし今回は芝に替わって一変の可能性がある。あとは気配アップのヒカルダイチも若干押さえたい。
◎ ?マイネルアルバ
○ ?タイキスペクトル
▲ ?プリンセスワールド
△ ?エルハーベンハイト
△ ?サクラスターダム
△ ?ヒカルダイチ
3連単は5、7、1のボックスをお奨めだが、7を1着固定に7、1、9、3のフォーメーションの手もあるかも
馬複は5−7、1−5、5−9、3−5、1−7
<お奨めの1頭>
11レース エイシンリトルオー
転入後は芝、ダートを問わずすべて3着以上にまとめて安定度抜群。ここは盛岡初勝利のチャンス