27日(日)メインは古馬オープン馬による水沢1600m戦「第29回すずらん賞」、8頭立て。このレースの1、2着馬には重賞・青藍賞(9月10日、水沢1600m)の優先出走権が与えられ、マイルチャンピオンシップ南部杯(10月9日、盛岡ダート1600m)へと続くG?への道がいよいよスタートを切る。
当初、登録のあったウツミジョーダン、ベルモントシーザー、オリエントボスなど出走すれば人気を集めるであろう有力馬が続々と回避。結局、8頭立ての少頭数となってしまったが、そうなると俄然、エアウィードに注目が集中する。
(写真はシアンモア記念ゴール 1着エアウィード 佐藤到)
今シーズンは開幕前の3月、特別競馬の平場戦でまず1勝をマークし、続くまんさく賞(4月16日、水沢1600m)はローランボスコの5着。この時は馬体重480キロジャストと余裕を残した調整で臨み、この結果も陣営の想定範囲内だった。
しかし、エアウィードはまんさく賞を叩かれて気配がガラリ一変。5月7日、予定どおり重賞・シアンモア記念へ駒に進めたが、気配一変は馬体重にも顕著に現れ、前走比マイナス15キロの465キロで盛岡へと登場した。
この激減には評価は真っ二つに分かれた。前回とは見違えるほどキッチリ仕上がっている。最高の状態になった。いや、あまりにも絞り過ぎでなかったか。馬が細く見える―。
答えは『吉』と出た。先陣が争い、ハイペースを形成する中、いつもより早め4、5番手を追走したエアウィードが直線シャープに抜け出して快勝。単騎先頭に立つととぼける馬が、2着タイキシェンロンに0・2秒差をつけるという完璧なレースを披露した。
これでエアウィードの時代到来を誰もが疑わなかったが、続くみちのく大賞典(6月4日)では、さらに体重が減って460キロ。その影響が大きく、前回・シアンモア記念の冴えがまったく見られずコアレスハンターから0・7秒差の6着に敗れた。
また昨年4着に入り、地元の期待を担ったG?・マーキュリーカップ(馬体重465キロ)でも見せ場すらなく後方のまま10着に沈んだ。
月1回の無理のないローテーションで使いながら、それでこの結果は疲労以外なにものでもなく、陣営は迷いなく休養を選択。1ヵ月半ほどリフレッシュに務め、エアウィードは万全を期してこのすずらん賞へと臨む。
今回のネックはレース勘を取り戻せるか否かに尽きるが、元々が気のいいタイプだし、有力馬が続々と回避して相手有利は明白。ここをキッチリ勝ってマイルロードを驀進したいところだ。
軸はエアウィードに託したが、相手捜しがちょっと面倒くさい。それならば栗駒賞(7月2日)以来の実戦で仕上がりカギだが、水沢マイルの鬼ローランボスコを指名してみたい。4月16日、まんさく賞では前記エアウィード、タイキシェンロン以下を一蹴。大金星をあげ、改めて水沢巧者ぶりを誇示した。これは数字にもハッキリ現れ、水沢4勝に対し、盛岡はわずか1勝。さらに水沢マイルは2勝2着1回と連対パーフェクトを継続中だ。
仕上がり具合がカギと書いたが、今年の岩手は他県同様に非常に暑い夏となって各陣営とも調整に苦労していたが、無理をせず夏場を休ませたことはローランボスコにとってプラスに作用するに違いない。
ブラーボウッズも地元水沢で真価を発揮できるタイプだ。水沢1勝2着1回。盛岡は3着にすら入っていないが、これは輸送で入れ込んでしまったため。実際、盛岡の装鞍所で激しく嘶いていたのを何度も目にしたし、レース前に終わってしまった感じだった。本質的には1700〜1800mの中距離タイプだが、マイルも守備範囲と見ていいだろう。
以下、岩手初戦(7月29日、A1級)を完勝したシンボリスナイパー、マーキュリーカップで6着に入ったマンジュデンツルギも押さえておきたい。
3連単は6を1着固定に2、3着は4、7を厚めにして8、1を押さえに
馬複は4−6、6−7、6−8、1−6
<お奨めの1頭>
4レース リヴァイアサン
使い込めないタイプだが、目下2連勝中と良血馬が素質開花。2戦の走破タイムも抜けており、ここも断然の主役を演じる