7月4日(日)のメインには、4歳シーズン三冠の初戦・柏林賞が組まれています。今年の4歳世代限定では昨年12月のばんえいダービー以来となる重賞です。過去5回で、前年のばんえいダービー馬は、16年センゴクエース、17年マルミゴウカイ、20年メムロボブサップはこのレースを勝ち、銀河賞、天馬賞の4歳三冠を達成。18年メジロゴーリキと19年アアモンドグンシンはこのレースで馬券に絡めず、その年の三冠はすべて勝ち馬が違う結果となりました。まさしく今年の4歳戦線を占う一戦といえます。
【第6回開催4日目】
7月3日(土)のメイン第10レースには、わし座特別(B1級-1組・20:10発走予定)が行われます。
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前開催に特別戦を使われていたのは7頭おり、5頭が同条件B1級-1組のムーンストーン特別、2頭は選抜のゴールドトロフィーからの参戦です。
しかし、前走平場戦で昇級初戦の◎ナカゼンガキタに注目します。昨季の同時期はオープン格付で、2週前の北斗賞に出走したアオノブラック、コウシュハレガシーらと差のない競馬をしていた実力牝馬。その後、約10カ月半休養し今季初戦は6月でしたが、B2級では力が違い、3週連続で走って3連勝しています。B1昇級の特別戦で前走から30キロ増でも連勝は途切れそうにありません。
○フナノダイヤモンドは、近2走の同条件の特別戦がともに好内容です。黒岳特別は最後まで差し脚を伸ばして、勝ち馬とはコンマ3秒差の2着。前走のムーンストーン特別では早めに先頭に立ったぶん詰めを欠きましたが、それでも勝ったセンリョウボスから4秒1差の4着に踏ん張っています。1、2着馬がともに昇級しており、10番人気で3着のヤマトジャパンとは同タイムなら反撃に期待できます。
▲オレワチャンピオンも、ナカゼンガキタと同じくオープンから降級しB2級で3勝、2着1回、3着2回の好成績。ムーンストーン特別がB1昇級初戦で7着と1番人気に応えられませんでしたが、障害を2番手で越えたものの、残り30メートルで早くも後続馬たちに並びかけられる展開は厳しかったようです。それでもフナノダイヤモンドと5秒7差なら、流れ次第で逆転は不可能ではありません。
△ハマノダイマオーは、格上A2級との混合だった前走が圧巻。障害を2番手で越えすぐに先頭に立つと、持ったままで後続を突き放しています。松田道明騎手と引き続きのコンビだけに、特別戦でも警戒は必要でしょう。
【第6回開催5日目】
7月4日(日)のメイン第10レースは、BG3・第15回柏林賞(4歳・20:10発走予定)。4歳三冠路線のスタートです。
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出走メンバー10頭中8頭(1頭は競走除外)が6月7日のライラック賞(4歳オープン)で対戦しています。逃げ切り勝ちを収めたのはトワトラナノココロで、4歳オープン戦2連勝。障害2番手から追ったキョウエイリュウは、ゴール前では勝ち馬と脚いろが一緒になって3秒差の2着。ゴールドハンターが障害6番手から一気に脚を伸ばし、キョウエイリュウから1秒4差の3着。ヤマトタイコーは障害をクリアしたポジションから1つ下げ4着で、3着からは8秒2離されました。上位4頭のうち、キョウエイリュウが680キロで、ほか3頭は660キロ。このハンデ差は今回も変わりません。
◎キョウエイリュウは、2歳時にナナカマド賞、ヤングチャンピオンシップの二冠。3歳時もばんえい菊花賞、ばんえいダービーの二冠を制した世代の王者です。ライラック賞は、競走除外明けで最大60キロ差のトップハンデでしたが、2着惜敗と負けて強し。前開催の自己条件戦を回避してここに備えており、実績どおりの走りを披露してくれそうです。
○トワトラナノココロは、順調さを欠いた3歳シーズンとは一転し、今季はすでに7戦し4歳オープンのすずらん賞、ライラック賞を含む5勝と頭角を現しています。5勝すべてを逃げ切りで挙げているようにスピードと障害力が武器。ライラック賞より重量が40キロ増えますが、キョウエイリュウとのハンデ差20キロは変わらず。重賞初制覇も可能でしょう。
▲ゴールドハンターは、前走のゴールドトロフィー(3歳以上選抜)が昨年8月の重賞・はまなす賞以来の勝利で、障害7番手から目の覚めるような末脚を発揮しています。3着だったライラック賞、前走とも障害はひと腰で越えており、ここも直線勝負に徹して、チャンスをうかがいます。
△ヤマトタイコーは、前走のゴールドトロフィーでは、ジェイアースと一騎打ちを演じるところ、勝ち馬の決め手に屈し3着でした。前走より4歳馬のレベルが高かったライラック賞が離れた4着でしたが、あくまで前哨戦と割り切れば、ばんえいダービー2着の実績を考えても軽視できません。
【第6回開催6日目】
7月5日(月)のメイン第11レースは、天の川特別(オープン・A1級-1組混合・20:10発走予定)。オープン馬6頭、A1級馬3頭の9頭立てです。
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出走するオープン馬6頭は前走北斗賞で対戦。逃げ切り勝ちを収めたのはキタノユウジロウで古馬重賞を初制覇。障害5番手から追い上げてきたマツカゼウンカイが1秒2差の2着。単勝1番人気のメムロボブサップは、障害で三腰を要しながらも、3番手クリアからそのまま3着でした。
ここは◎メムロボブサップの巻き返しに期待です。北斗賞は障害を越えるのに時間がかかりましたが、3番手で越えてからは止まらずに歩き、勝ったキタノユウジロウから4秒差の惜敗でした。今回は賞金ハンデが10キロから5キロに減り、キタノユウジロウと同重量の695キロ。この重量であればひと腰が可能なはずで、逆転を狙います。
○キタノユウジロウは、北斗賞で今季初勝利。7番人気でしたが、重量が増える重賞のほうが持ち味を発揮しやすかったようです。前走の好走で今回は賞金ハンデ5キロを課されますが、このところ時計勝負でも崩れておらず、ひと皮むけた今なら連勝を決めるシーンもありそうです。
▲ウンカイタイショウは、北斗賞では3番人気で9着。今季4戦4勝の勢いをもってしても、古馬重賞初挑戦の壁は高かったようです。こちらもメムロボブサップと同様、賞金ハンデが10キロから5キロに減ります。メンバー中、マツカゼウンカイを除く7頭には今季先着しており、特に2走前の選抜戦・スタリオンカップで逃げ切って、同重量のメムロボブサップの追撃をしのいだのは評価できます。
△マツカゼウンカイは、北斗賞が8番人気ながら2着。それまでの2走も障害をひと腰で越えており、前走もやや離れた障害クリアから追い上げて、前にいたメムロボブサップ、ミノルシャープを交わしています。近走ほど伏兵評価にはならないでしょうが、前が競って脚を失くすような展開なら一発あっても驚けません。