
手旗の妙?長田稚也が好スタート決める
飯塚オートは3日目となる10月4日に落雷で設備の停電があり全レース中止。優勝戦のメンバーは準決9Rの7枠だった浦田信輔、10~12Rはそれぞれ6・7枠から選出された。10月からの適用ランクでA級の浦田以外はS級6名。10mオープンとなり、しかも発走合図機の故障(停電の影響?)で珍しい手旗による発走に。
ひとりだけ3.30秒を切る試走29秒の荒尾聡が一番人気となり、ケガ明けで今節から復帰して2連勝中の有吉辰也が対抗人気。篠原睦は35秒と人気を落とし、大外枠で不利に思える金子大輔が人気の一角を担う。スタート次第では逆転ある長田稚也も上位人気に。3連単は4-6-7のみ10倍を切るオッズ。締め切り直前に4-6-3も10倍を切った。
発走合図機の前に立つ人の右手の旗が真下に降りたらスタート。荒尾は若干タイヤを浮かせ岩見貴史のアウト伸びた長田稚也が浦田信輔を差してコーナー流れながらも先頭奪う。浦田のインに荒尾が入り長田稚を追うが差は縮まらない。浦田は離されて背後に篠原睦が接近も周回足りずにゴール。有吉は復帰節Vならなかった。
長田稚也は先月の山陽デイレースで優勝しており、これで今年3度目のVは通算V15となった。このあと山陽G2若獅子杯を走ったあと、10月24日~26日の飯塚に出場予定。月末からのSG日本選手権までハードスケジュールになるが、ケガなく走っていただきたい。
緒方浩一が完全優勝でシリーズを締めた!
2車並んだ0ハンから先行したのは外枠の緒方だった。内枠の岩科は10線に叩かれることなく2番手で続いた。10線から先行したのは最内の松山だったが、1コーナーで懐が空いたところを岡部がインに入り3番手を奪取。
逃げていた緒方はマイペースの走り。2番手に付けた岩科は、何度かインを狙うも入り切るまではいかず結局、緒方が最初から最後まで先頭を守ってゴールを迎えた。2、3着も変動はなく岩科と岡部が入線した。一本棒の展開になったので、10線からスタート行けなかった選手は番手を上げることができなかった。
緒方は絶好のチャンスをしっかりとモノにした。岩科に対して先行が有力視されていたが、その通りにスタートで出ていけた。道中も慌てることなく自分のリズムで走り切れた。緒方は今年3度目の優出にして、今年の初優勝。通算では9度目のVとなった。この後は一般開催を一つ挟んでSG日本選手権が待っている。G1、G2での優勝はあるが、SGはまだ未冠。いい形でそこへ乗り込みたい。
荒尾聡の枠が有利 戦える動きある有吉辰也
10月4日の九州北部は荒天に見舞われて、飯塚ナイターは落雷によって施設の停電が発生し、開催3日目は全レースが中止となった。準決勝戦も実施されず、今節参加選手中ランキング上位の強豪で形成された決勝戦は、まず荒尾聡の枠が有利に見える。内枠の岩見貴史に先行されても道中で攻略して自分の展開を築こう。
有吉辰也は7月の落車からの復帰緒戦である今節いきなり動けており、本来の能力を発揮できれば優勝の可能性まである。篠原睦が勝つには鋭いダッシュが決まるかが焦点。内寄り枠の長田稚也も包まれずに出られれば成長中の捌きを生かして優勝争いを演じられよう。金子大輔は大外枠ゆえオッズの上位人気にはならないことが想定されるので、車券に絡めば好配当を望めるかも。
◎ 4 荒尾聡
○ 6 有吉辰也
△ 3 長田稚也
▲ 5 篠原睦
穴 7 金子大輔
おすすめの買い目
4=6-357
穴なら
7=6-453
文/鈴木
混戦模様で試走気配もポイントになる
丹村飛竜と岩崎亮一が速攻力を備えているが、長田恭徳や岡部聡の追いアシが上向いているし、準決勝戦で2番手を走っていた佐藤貴也を逆転して優出キップを奪い返した松山茂靖もレース前半の位置取りによっては上位争いに参加してきそうだ。
穴目なら緒方浩一か。ハンデが10m前へ経過した前節デイレースから今節までの5走とも4着以内に好走。決勝戦は同ハンが岩科鮮太なら外枠からでもスタート先行する可能性が高く、独走にいきなり持ち込める展開も有利な要素といえる。
◎ 8 丹村飛竜
○ 6 岩崎亮一
△ 5 長田恭徳
▲ 4 岡部聡
穴 2 緒方浩一
おすすめの買い目
8-6=542
穴なら
2-5=684
文/鈴木
佐藤励が断然の人気に応えた
濡れ走路でおこなわれた準決勝戦から一転、開催最終日3日目は秋晴れのもと良走路の好コンディションで実施された。
2着以下に大差を付けて勝利した初日と同じ試走3.29秒を出した佐藤励が圧倒的な1番人気。続く2番人気に推された試走3.31秒の加賀谷建明が先制ダッシュを決めて、前団の2車を追う形で序盤は進行。
だが2周回1~2コーナー、単独10線の中野光公の内へイン攻めを仕掛けて入れなかった加賀谷は車速が下がり、すぐ後ろに付けていた佐藤励がその内へ競りこむと、続く3コーナーで中野光まで捌いて2番手までジャンプアップ。そして4周回3コーナーで単騎0ハン間中大輔の逃げを捕えて先頭へ立った。この優勝で今年6度目、通算24度目のVとなり、今月9日から始まる山陽G2『若獅子杯争奪戦』の大会2連覇に向けて最高の形で臨める。
佐藤励に抜かれた後も加賀谷が中野光公を攻めあぐねる間に若井友和が追い上げてきてイン攻め浮上し、6周回1コーナーで間中を捕えて2着まで押し上げた。
文/鈴木