青山周平がナンバー1の存在感を示すか!
今回の伊勢崎ナイターは一般開催ながら地元S級陣が充実。青山周平を中心に強力な布陣になっている。夏場の走路だけに軽ハン勢の活躍もありそうだが、最後は実力者が優勝争いに名乗りを上げるか。
青山周平はレース間隔がやや空いている。前走は6月28日の地元優勝戦だったが、ここでは4着の結果。しかし、これはスーパーハンデでのレースを強いられていたため、レース序盤の展開作りが楽ではなかった影響が大きい。その前のGIIでは優勝しているし、エンジン自体は変わらずハイレベルにある。今回も当然の優勝候補に挙げられる。
対抗格は早川清太郎と高橋貢。早川は前走の地元準決で6着になり、優勝戦には進めなかったが、その前後のレースでは共に1着。更にその前の節の川口GIでは優勝を決めている。基本的にエンジンは高位置にあり、その日その日のセッティングが大幅にズレなければ、強烈な追い込みを披露できる。高橋貢は前走の準決こそ3着だったが、早川と同様に前後のレースは共に1着。その前の節では優勝戦まで進出している。この3者が今節の中心的存在になる。
地元S級は他に松本やすし、西原智昭、吉原恭佑など。松本やすしは前走の川口GIでは、所どころ見せ場を作れていた。エンジンは中堅上位といった所。西原と吉原は前走の山陽GIIでは準決まで進めていた。エンジン的にはもう少し欲しいが、決して悪い部類ではない。
外来S級は田中茂と鈴木清。田中茂は前々走から乗り換わっているが、エンジン的には戦えるレベルにある。後方からのレースになっても力強く追って行けるだろう。鈴木清は、3節前に優勝してからは中間着が続いているが、今回の伊勢崎は連続参戦になるので、セッティング的に多少のアドバンテージがある。
A級では阿部仁志が連続優出中。悲願の初優勝はまだ達成されていないが、優出できるぐらいの機力は保てている。石本圭耶も前走は優勝戦まで進んでいた。そこでは反則妨害で失格になってしまったが、近況はメキメキと力を付けており、初優勝を迎える日も遠くはなさそう。
浅田真吾も前走の地元で優出していた。近況の調子は緩やかに上昇傾向。武器のスタート力を生かし、早めの浮上が図れている。浜松勢では松山茂靖と中村晋典も状態はまずまず。どちらもオッズ的に人気になりにくい傾向があるので、穴党向けの選手と言える。地元A級では石川哲也の成長っぷりが著しい。前走の山陽GIIではシリーズ中に2回の1着があった。まだスタートは不安定な面あるが、道中はスピードに乗って走れている。金山周平も近2節は上昇ムード。得意の速攻が決まりやすい状況にある。
※7月20日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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青山 周平〔伊勢崎 S-1(31期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-5(29期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-11(22期)〕
松本 やすし〔伊勢崎 S-20(32期)〕
西原 智昭〔伊勢崎 S-31(28期)〕
吉原 恭佑〔伊勢崎 S-33(32期)〕
田中 茂〔飯塚 S-28(26期)〕
鈴木 清〔川口 S-48(23期)〕
完全優勝後の若井友和が地元の牙城を崩すか!
前回の山陽オートはGII小林啓二杯で、鈴木圭一郎の優勝で幕を閉じたが、今回は昼間の一般開催。4日間の日程で行われる。地元S級陣は調子が上がっておらず、外来の若井友和がリズムは最高潮。どのようなシリーズになるのか。
今回出場する中で地元のランクトップは佐々木啓。前走では初日こそ白星を挙げたが、その後はいい所がなかった。いつもならレース後半に車を押し上げてくるが、なかなか車の進みが良くなかった。それでも地元連続参戦で、同じ昼間の時間帯なので、ある程度のセッティングは掴めているか。
丹村飛竜も前走では苦しんでいた。良い時はしっかりと出る試走タイムからイマイチだった。まずは試走タイムの上昇を図りたい。前田淳は時折り好走を見せる日もあったが、成績としては散発傾向。良い状態を安定して持続させる事ができれば、成績の方も良くなっていくだろう。浜野淳はエンジン崩れてはいないが、並の域を脱していない。優出するとなるとエンジンの底上げは必要。丸山智史はスタートダッシュが付かないでいたが、シリーズ後半の2走は共に1着。多少の修正はできている様子。
外来S級で最も好調なのは先述の若井。前走の伊勢崎では4走して全て1着の完全優勝を決めた。初日から3走は重走路、優勝戦は良走路。天候に関係なく狙えるのは、車券を買う側からすれば大きな強み。このまま連勝を伸ばしていくか。泉田修佑は前走の地元GIで優出4着。今年は4月の中旬から調子を落としていたが、ここにきてようやく良化の兆しが出てきた。山田達也は前走のGIでは結果を残せなかったが、それまでは1着を取るレースが多かった。伊勢崎の新井恵匠は、エンジン悪くはないがもう少し欲しい近況。
地元A級では実力者の岡部聡が前走のGIIで見せ場を作っていた。エンジン状態はソコソコで、道中は的確な捌きを発揮できる仕上がり。田方秀和も良い走りをしていた。ただし、最終日はフライングを切ってしまったので、しばらくはスタートで無理はできない。五所淳、番田隆弘の速攻派も持ち味が出せるエンジン状態。
外来A級では君和田裕二が地元GIで優出。そこでは6着の結果だったが、準決まではオール連対。乗り手のリズムは良いと言える。吉田恵輔と戸塚尚紀は前走の地元で優出。吉田恵は初日から3連勝を決め、初優勝を目指したが3着。次回におあずけとなった。栗原勝測は前走が地元で補充3走。オール連対だったし、近況はエンジン好調が続いている。
※7月19日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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佐々木 啓〔山陽 S-17(23期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-21(29期)〕
若井 友和〔川口 S-13(25期)〕
山田 達也〔川口 S-39(28期)〕
浜野 淳〔山陽 S-40(24期)〕
新井 恵匠〔伊勢崎 S-41(30期)〕
泉田 修佑〔川口 S-44(33期)〕
丸山 智史〔山陽 S-46(31期)〕
S級以外では伊勢崎勢に好調な選手が多い!
今回の飯塚オートは昼間の3日間開催。各レース場では走路温度の高まりと共に、試走も上がりもタイムが出にくい状況になっている。特に軽ハン勢の活躍が目立っているが、今節もそのような傾向になるのか。
地元S級は有吉辰也、岩見貴史、篠原睦、浦田信輔。有吉は前走の地元ミッドナイトで完全優勝。ミッドナイトの時間帯ではあるが、優勝戦の上がり3・407は、この時期にしては良すぎるタイム。昼間の時間帯にしっかり合えば連続優勝の可能性も十分だ。岩見は前走の伊勢崎で優勝戦まで進み3着。全3走して全て車券に絡めていた。ようやく良くなってきたか。篠原も前走は伊勢崎で優勝戦まで進んでいた。そこでは4着の結果だったが、予選準決は1着で通過していた。浦田も前走は伊勢崎だったが、浦田は成績が振るわなかった。今回の地元で立て直しを図りたい。
外来S級で有力なのは金子大輔。前走は川口GIだった。準決は3着で優出はならなかったし、シリーズ中に白星はなかったが、5日間全てのレースで車券に絡めていた。エンジン自体はまずまずの位置で安定している。仲口武志は、前走の地元はそこまで悪くなかった。
S級以外では田村治郎が好調。7月7日のレースで優勝を決めてきた。なかなか調子が上がらない時期もあったが、ここにきて完全復活を遂げたと言える。そのレースには栗原俊介も乗っていた。こちらは準優勝。その後も地元で走っており、上々の結果を残している。同じく伊勢崎勢では、B級の高橋絵莉子が前走の地元で初優勝を決めていた。それも完全優勝。優勝戦では0ハン単騎から逃げに入り、最後まで誰にも抜かせなかった。この勢いは本物だ。その優勝戦には谷津圭治と田中哲も乗っていた。こちらも調子は上昇ムード。
地元A級は越智尚寿が前走の地元ミッドナイトで優出し3着。藤川幸宏は前走の伊勢崎で優出し5着と、この両者に注目。
伏兵的存在として怖いのはB級の小林晃、木部匡作、交川陽子、広瀬豪彦、新井日和など。小林晃は直線での伸びが良く、インコースをがっちり抑えると後続に抜かれづらい状況になる。木部は前々走で優出。独走に入れる展開なら持ち味を出せる。交川は前走の地元で優出7着。初日からは連勝を決めていた。広瀬豪もエンジンは良好。レース序盤で軌道に乗ると、ペースを上げて走る事ができる。新井日は2級車ながら、前に人がいても交わせる技術が身に付いてきている。
※7月18日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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岩見 貴史〔飯塚 S-7(29期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-14(25期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-16(26期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-22(23期)〕
金子 大輔〔浜松 S-9(29期)〕
田村 治郎〔伊勢崎 A-51(30期)〕
栗原 俊介〔伊勢崎 A-90(31期)〕
高橋 絵莉子〔伊勢崎 B-7(33期)〕
鈴木圭一郎がGII小林啓二杯を初制覇!
山陽オートで行われていたGII小林啓二杯は浜松の32期・鈴木圭一郎の優勝で幕を閉じた。鈴木圭はこの大会初制覇。GIIは5つ目のタイトルとなった。
最終日は10Rあたりから雨が降り、優勝戦は重走路で行われた。試走は松尾啓史が一番時計で64、次いで鈴木圭が65、松尾彩が66、久門徹が69、長田恭徳が71、西村龍太郎が73、伊藤信夫が79、大木光が80だった。
スタートは0ハンの松尾彩が残して出る。10線からは西村が飛び出し、松尾彩をマーク。大外の鈴木圭もダッシュ乗せて3番手に付けた。松尾啓も悪くないスタートだった。
レース展開は西村が早い段階で松尾彩をパス。その松尾彩は2番手で踏ん張っていたが、鈴木圭が交わしていく。松尾啓は大きなコースを回って車を押し上げる。先頭を走る西村は、インコースをしっかりと抑える走りで粘り込む。鈴木圭はピタリとマークしていたが、なかなか仕掛けどころが見つからない。外から交わそうとするとタイヤが掛からず車速が落ち、インから抜こうとしても西村がコースを塞ぐ。動きがあったのは最後の周回の前。青旗を過ぎるあたりで鈴木圭が西村のインに車をねじ込む。これがうまくいき先頭を奪取。最後は松尾啓が外からプレッシャーをかけてきたが、なんとか振り切ってゴール。
このレースでは鈴木圭の落ち着きっぷりが目立っていた。逃げていた西村は、ほぼミスのない走りを続けていた。隙を与えないで走れていた。鈴木圭は少ないチャンスを逃さなかった。西村はミスした訳ではないが、7周回の4コーナーで僅かにインが空いてしまった。そこを逃さず、鈴木圭は差しを決めてみせた。もしも道中で焦って無理な仕掛けをしていたら、西村との車間は離れていただろう。仕掛け時が来てもモノにはできなかったはずだ。しかし、鈴木圭は我慢して走り続ける事ができた。さまざまなレース展開をこなす事で選手としての幅が広がる。鈴木圭はまだまだ進化できる。
鈴木圭一郎が異次元の走りを披露する!
山陽オートで行われているGII小林啓二杯は優勝戦のメンバーが出揃った。34期・松尾彩が初日から3連勝。準決でも2着に食い込む活躍を見せ、優勝戦はハンデ戦になった。
ここまで最も成績が良いのは先述の松尾彩と鈴木圭一郎。松尾彩は3連勝からの準決2着。鈴木圭は2日目に2着だったが、それ以外の3走は全て1着。その2着のレースは大きな被害があったものの、怒涛の巻き返しで2着入線だった。この両者が好調と言えるだろう。
優勝戦のスタート争いはまず、0ハンの松尾彩は後ろに叩かれず残して出そう。10線は多少、スタート力に差があるが、10線の並びとなると枠ナリ発進とみている。飛び出しがあれば久門徹、伊藤信夫あたりか。大外から鈴木圭も内枠勢を何車か置いて出るかも。
レース展開としては松尾彩がまず逃げ態勢を築く。このペースだが、今節はよく走れているように簡単には崩れないと思われるが、GII優勝戦で8周戦になると逃げ切るまではあるかどうか。道中で誰かに捕まってしまいそう。長田恭徳や西村龍太郎、大木光は今節のエンジンの仕上がり的に簡単には捕え切れないか。久門や伊藤信が早めに一対一の態勢に持ち込めば、仕掛けて行けるまでの機力がある。しかし、最終的に先頭に立つのは鈴木圭とみた。
鈴木圭の仕上がりはケタ違い。今節、唯一の黒星はレース道中で大きな不利があってのもの。それをものともせず連対を果たしたのは流石のひと言。準決は最終12Rでタイムが出やすい時間帯だったとはいえ、圧倒的な数字を叩き出した。優勝戦はスタートである程度の位置に付ける可能性があるし、そうでなくても8周戦なら最後方からでも追い込んでいける伸びがある。
対抗格としては伊藤信を挙げる。10線から2~3番手発進までは望めそうだし、道中の進み方も良さそう。早めに松尾彩を交わし、大きなリードを作れれば鈴木圭を振り切るシーンもあるか。次に松尾啓史。ハンデ位置やレース展開は楽なものにならなそうだが、レース運びの巧さには定評がある。地元山陽の大将格として、強烈な追い込みを見せてくれそうだ。そして松尾彩。初の8周戦で不安な面はあるが、今節は1走ごとに成長を感じさせる。準決以上の走りをして、後続が激しく競り合うような状況になれば、そのまま押し切りもなくはない。最後に久門徹。スタートで外枠勢を張って出て、先手の攻めが決まれば勝機が近づく。今年は記念での活躍も目立っている。
◎鈴木圭一郎
○伊藤信夫
△松尾啓史
△松尾彩
▲久門徹