鈴木圭一郎がGII小林啓二杯を初制覇!
山陽オートで行われていたGII小林啓二杯は浜松の32期・鈴木圭一郎の優勝で幕を閉じた。鈴木圭はこの大会初制覇。GIIは5つ目のタイトルとなった。
最終日は10Rあたりから雨が降り、優勝戦は重走路で行われた。試走は松尾啓史が一番時計で64、次いで鈴木圭が65、松尾彩が66、久門徹が69、長田恭徳が71、西村龍太郎が73、伊藤信夫が79、大木光が80だった。
スタートは0ハンの松尾彩が残して出る。10線からは西村が飛び出し、松尾彩をマーク。大外の鈴木圭もダッシュ乗せて3番手に付けた。松尾啓も悪くないスタートだった。
レース展開は西村が早い段階で松尾彩をパス。その松尾彩は2番手で踏ん張っていたが、鈴木圭が交わしていく。松尾啓は大きなコースを回って車を押し上げる。先頭を走る西村は、インコースをしっかりと抑える走りで粘り込む。鈴木圭はピタリとマークしていたが、なかなか仕掛けどころが見つからない。外から交わそうとするとタイヤが掛からず車速が落ち、インから抜こうとしても西村がコースを塞ぐ。動きがあったのは最後の周回の前。青旗を過ぎるあたりで鈴木圭が西村のインに車をねじ込む。これがうまくいき先頭を奪取。最後は松尾啓が外からプレッシャーをかけてきたが、なんとか振り切ってゴール。
このレースでは鈴木圭の落ち着きっぷりが目立っていた。逃げていた西村は、ほぼミスのない走りを続けていた。隙を与えないで走れていた。鈴木圭は少ないチャンスを逃さなかった。西村はミスした訳ではないが、7周回の4コーナーで僅かにインが空いてしまった。そこを逃さず、鈴木圭は差しを決めてみせた。もしも道中で焦って無理な仕掛けをしていたら、西村との車間は離れていただろう。仕掛け時が来てもモノにはできなかったはずだ。しかし、鈴木圭は我慢して走り続ける事ができた。さまざまなレース展開をこなす事で選手としての幅が広がる。鈴木圭はまだまだ進化できる。