オッズパークで発売しているオートレースの各開催(川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、飯塚オート、山陽オート)の展望や、グレードレース(SG、GI、GII)決勝の直前予想情報とレース結果を提供します。
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《G1開設69周年記念レースの展望》
今期全国ランキングの地元S級8名が勢ぞろい。そしてA級の上位2名は『開設記念レース』通算V4の浦田信輔と、目下の進境いちじるしい福岡鷹。今の飯塚が誇る最強の布陣だ。
近3回はそれぞれ異なる遠征選手による3連覇、さらに過去10回の内なんと9度も外来勢に優勝されている。栄冠を地元勢の手に奪還すべく、そして次回以降もタイトルを防衛できるように、地元飯塚勢の逆襲が今年こそ始まるか。
有吉辰也は開設記念V3ながら、最後に制したのは15年も前になるが、先日の飯塚デイレースSG『日本選手権』は初日から5連勝で決勝戦へ進んで準優勝。今大会の決勝戦と同じ8周回の準決勝戦を大差で勝利し、決勝戦も8周目を過ぎるまで先頭を走っていた。
荒尾聡は当大会に過去2度優勝。選手権は優出ならなかったが、先週の飯塚ミッドナイトではスピードアップしていた様子だ。
浦田は今年8月下旬の飯塚デイレースあたりから攻撃の決め手が上向いて勝ちきるレースが増え、選手権でも6戦中3連対が3度と、近況は状態の良さに加えて勢いもある。
篠原睦は本大会の優勝歴はなし。というよりG1に優勝したことがまだない。しかし過去1年間の飯塚での安定感は素晴らしく、昼夜とりまぜて21節に出場して17度も優出。そのうち9節に優勝している。今回で69回目を数える飯塚伝統のタイトルを獲ることでG1ウイナーに仲間入りしたいところだ。
岩見貴史は4年前、第65回大会の覇者。その決勝8周戦は約6周回にわたって荒尾の追撃を抑え込んでみせた。今季は、大きな数字の着順が増えていた夏場を経て、10月以降は大敗する場面がほとんど見られなくなった。
長田稚也は2023年の飯塚ナイター『ダイヤモンドレース』で篠原よりひと足さきにG1制覇。今年は2月の浜松SG『全日本選抜』に優出したもののSG戦線では目立った戦歴を残せていないが、選手権の翌週に出走した飯塚デイレース一般開催では6戦5勝して決勝戦3着。発走時に前輪が浮いて金子大輔に先行されたが、後方7番手から追い上げて3着に喰い込んだ。
鈴木圭一郎は選手キャリア丸10年にして本大会をすでに3度も制している。今年の選手権6日制の後半2日間は苦戦が続いたが、先週の川口デイレースG2『オートレースメモリアル』では初日は3着ながら本走タイム3.358秒、2日目から3連勝して決勝戦へ進んだ。
鈴木圭と同期の鈴木宏和は、昨年12月の前回開設記念に優勝して、初めてのグレード制覇を果たした。その後は暮れの川口デイレースでSSトライアルを勝ち抜いて『スーパースター王座決定戦』まで進出。今年も冬の全日本選抜、夏の伊勢崎ナイター『オートレースグランプリ』、今月の選手権と、SG優出が3度。大会連覇をめざせるだけの実績を引っ提げて飯塚の地を踏む。
山陽勢で注目したいのは岡部聡だ。今期は全国ランキングA級に降格していることが表すように、このところ昼開催でも夜開催でも本走タイム3.41秒~42秒で頭打ちだったのが、直近節の山陽ミッドナイト3日制では3走とも3.3秒台を計時し、初日の予選と2日目の準決勝戦に連勝して決勝戦へ駒を進めた。その節間のコメントからは、気候が涼しくなりタイヤの喰い付きが良くなったことが活躍につながったようで、レース中盤に先頭へ立つと後続を引き離して独走するシーンが印象的だった。
今月16日の川口デイレースG2『オートレースメモリアル』。一緒に今節へ転戦してくる篠原・佐藤貴・佐藤摩・鈴木圭・辻大樹をくだして優勝したのが永井大介。2年半あまりを経た久しぶりのグレード制覇となったが、青山周平を何周回も抑え込んだテクニックはさすがだった。
同開催には浅倉樹良も参戦していて、5日間の着順は2着・3着・2着・3着・2着と、2級車ながら大活躍。4日目の準決勝戦は鈴木圭と佐藤摩に喰い下がっての3着、最終日は1周目で有吉に捌かれたものの、10m後ろの岩田裕臣を差し返し、同ハン1級車の筒井健太をも捌いて、番手を盛り返しての2着。この開催は走りが一段と進化していた。
その川口決勝戦から数時間後の飯塚では、浅倉と同じ37期の福岡鷹も成長ぶりを見せつけた。ミッドナイト3日制3日目の決勝戦がおこなわれて、福岡は先輩1級車の早津圭介と道智亮介をほんの10秒くらいの時間で立て続けに捲りきると、今年5月に山陽ミッドナイトでマークした本走3.369秒を更新する自己最高タイムの3.366秒を計時して、荒尾を全く寄せ付けずに圧勝したのだ。日本選手権は連日0mオープン戦だったため苦戦を強いられたが、ハンデ戦になる今回のG1開催なら活躍する可能性は大いにある。
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主な出場予定選手
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有吉 辰也〔飯塚 S-5(25期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-8(26期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-9(27期)〕
浦田 信輔〔飯塚 A-1(23期)〕
福岡 鷹〔飯塚 A-7(37期)〕
鈴木 圭一郎〔浜松 S-3(32期)〕
鈴木 宏和〔浜松 S-16(32期)〕
永井 大介〔川口 S-18(25期)〕
岡部 聡〔山陽 A-12(19期)〕
浅倉 樹良〔伊勢崎 A-34(37期)〕
文/鈴木