佐藤貴也がウィナーズカップ2度目の優勝!
浜松オートで行われていたGIIウィナーズカップは地元の29期・佐藤貴也の優勝で幕を閉じた。佐藤貴は2014年以来の同大会V。
良走路で行われた優勝戦は試走一番時計が鈴木圭一郎で32。次いで早川清太郎が34、平田雅崇と佐藤貴と松尾啓史が35、木村武之が36、笠木美孝が40、岡松忠が43だった。
10Mオープンのスタート争いは、2枠の笠木が岡松を包んで出て先行。これに佐藤貴、木村武が続いていく。平田はダッシュがつかず、松尾啓から外は枠ナリの発進だった。
笠木の逃げで始まったレースだが、佐藤貴が早い段階でインから交わしていく。すると今度は佐藤貴が逃げに入る。すぐ後ろでは笠木がピタリとマーク。その後ろで攻撃の機会をうかがっていた木村武は、無理な仕掛けはせず追走。鈴木圭一郎は苦しい展開で、なかなか車を押し上げる事ができないでいた。佐藤貴はマイペースで自分のコースを守りながら逃げていた。笠木は追走で粘っていたが、木村武が道中で割って入る。今度は佐藤貴と木村武の一騎打ちになった。木村武は最終3コーナーでインに入りかけたが、佐藤貴が渾身のブロック。そのままゴールを迎え、真夏の熱戦に終止符を打った。
走路温度が49度で行われた決戦。やはり序盤で好位置を奪えないと、追い込む側は苦しいレースになる。そんな状況を味方に付け、いち早く自分の展開に持ち込んだ佐藤貴は流石だった。逃げる笠木をしっかり差すと、今度は抜かれない走りに終始。自分のできる仕事をきっちりこなした。佐藤貴は自分の強みを熟知している。そして、その走りができる限り、記念レースでのタイトルをまだまだ積み重ねられる。
鈴木圭一郎の完全優勝濃厚か!
浜松オートで行われているGIIウィナーズカップは優勝戦のメンバーが出揃った。準決までは28期以前のマスターズ、29期以降のライジングの2つに分かれての勝ち上がりで、各部門から4人ずつ優勝戦に名乗りを挙げた。ハンデ構成は10Mオープンで最内から岡松忠、笠木美孝、平田雅崇、佐藤貴也、木村武之、松尾啓史、早川清太郎、鈴木圭一郎となった。
準決を終えて最も調子が良いのは鈴木圭。初日からオール1着で優出。次いで木村武之はオール連対で優出。他は松尾啓がオール車券絡み。平田は3日目に被害があり落車したが、準決では悪影響を感じさせない動きだった。早川はここまで白星がなく、エンジン的には上積みが欲しい現況。
10Mオープンのスタート争いだが、岡松が最内から突っ張っていくか。笠木もこの枠なら枠ナリ発進。後は佐藤貴、鈴木圭が好ダッシュを見せるかも。
先行するとみている岡松の逃げでレースは始まる。岡松のペースだが、3日目から連勝で優出しているようにエンジン状態は良いが、最後まで粘り込めるかは疑問。恐らくインコースをビッシリと抑えて走るので、簡単には抜かれないとは思われるが、タイム面ではどうか。早めに追ってくるのは笠木、佐藤貴、鈴木圭あたり。笠木の仕上がりも悪くないので、岡松を道中でマーク差しの可能性がある。佐藤貴にしても序盤で好位置に付けられれば、早めに首位に躍り出るかも。しかし、総合力では鈴木圭が断トツ。
準決の上がりタイム3・395は驚異の数字。最終12Rでタイムが出やすい状況ではあるが、今の時期の上がりタイムとしては圧倒的だ。優勝戦でも3~4番手発進を決め、岡松や佐藤貴などを道中で冷静に捌いていきそう。先頭に立てば後続の追随を許さないだろう。初日からオール1着の完全優勝を決め、2018年以来の同大会2度目の制覇を目指す。
対抗は佐藤貴。エンジンの仕上がりはもう一つといったところだが、ハンデ位置には大きな魅力を感じる。全国ランク順に並べるとすると6枠に入ってもおかしくないが、この優勝戦では4枠に入っている。スタート力は申し分ないので、好枠を生かして序盤で勝負を仕掛けられる。次に木村武。ここまでオール連対できており、エンジンも乗り手もリズムが良い。スタート争いでどの位置に付けられるかがポイントになるが、大舞台での心得は熟知している。チャンスがあればインに切り込んでいくはずだ。そして松尾啓。スタート争いはそこまで望めないが、レース運びは巧い方なので、8周戦になるのは強い味方。最後に岡松。トップスタートからインコースを締め上げ、笠木がピタリとマークすると後続は相当やりにくくなる。ペースは上がらないとはいえ、そのまま押し切りも一考。
◎鈴木圭一郎
○佐藤貴也
△木村武之
△松尾啓史
▲岡松忠
完全復活した池田政和の今後に注目!
今回の飯塚ミッドナイトは4日間の日程。出場する選手は地元飯塚勢と川口勢がメインで、さながら対抗戦の様相。どちらにも好調な選手がいて、シリーズは俄然、盛り上がる。
出場するS級は3人の予定。地元からは滝下隼平と田中茂だ。滝下は前走の山陽GIIでは準決まで進んだものの、シリーズを通して見れば不本意な結果に終わった。昼間の山陽走路には合わなかったが、今回は地元のミッドナイト。タイヤが走路に食いつきやすい条件で、スピードレースになれば本領を発揮できるはず。田中茂は前走の伊勢崎で優勝戦まで進んでいた。近況はエンジン状態がまずまずで、持ち味の差しが決まりやすい状況。今回も後方からの追いに期待したい。
もう一人は川口から鈴木清。前走の伊勢崎では初日こそ白星だったが、そこからリズムに乗る事ができなかった。それでもエンジンは大崩れしていなかったのが、巻き返しも十分可能だ。
A級で好調なのは2人。池田政和と牧瀬嘉葵。池田は前走の伊勢崎4日間開催でオール1着の完全優勝を決めてきた。長欠明けから徐々にレース感覚を取り戻しつつあったが、前回の伊勢崎でそれがついに実を結んだ。前走は最重ハンの10M前に置かれていたが、今回からハンデ重化は必至。レース展開は大きく変わってくるが、本来の池田は長らく最重ハンで走っていた。以前の走りが戻っている今の池田なら十分克服できるだろう。牧瀬は前走の地元優勝戦では試走一番時計タイ。レースでも早めの抜け出しから篠原睦や有吉辰也を振り切ってみせた。エンジンも乗り手も充実しており、ミッドナイトの時間帯になっても活躍は必至だ。
竹谷隆や大木光も好調の部類。竹谷は前走の地元で優出6着。その前の伊勢崎でも優勝戦まで進んでおり、エンジンは中堅上位で推移している。竹谷の場合は重走路にも対応できるので、急な降雨にも不安要素は少なくなる。大木は前走の山陽GIIで優出していた。優勝戦は8着だったが、記念では優出しただけでも十分な成果。
藤川幸宏は前々走の伊勢崎で優出。その後の地元でも動きは悪くなかった。ハンデ位置的に魅力で、レース序盤で好位置に付けると強豪を振り切るシーンが多くある。エンジンの安定感では阿部剛士もまずまず。前走の山陽GIIでは白星がなかったが、大きな着を取る日が多くなく、エンジンは戦えるレベルにある。
B級で伏兵どころと言えば松尾学、丸山浩信、金田悠伽といったあたり。松尾学は同ハンに数車並んでいてもトップスタートを決める事ができる。その後はインコースを抑えての粘りがある。丸山はこのところエンジン状態が良好。レース序盤で抜け出すケースも多い。金田は一時期の低迷を脱出。単独0ハンからのレースなら渋太く走る事ができる。
※7月27日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
滝下 隼平〔飯塚 S-27(28期)〕
田中 茂〔飯塚 S-28(26期)〕
鈴木 清〔川口 S-48(23期)〕
大木 光〔川口 A-3(28期)〕
竹谷 隆〔飯塚 A-24(23期)〕
藤川 幸宏〔飯塚 A-102(29期)〕
牧瀬 嘉葵〔飯塚 A-128(29期)〕
池田 政和〔川口 A-231(23期)〕
実力断トツは鈴木圭一郎だが、他にも注目選手は多い!
浜松のGIIウィナーズカップが7月27日から5日間の日程で始まる。地元勢がメインの選手層だが、外来からも強力な車が参戦し、優勝争いは激化する。果たして、ウィナーズの栄冠を勝ち取るのは...。
地元S級は鈴木圭一郎を筆頭に好調な選手が多い。その鈴木圭は前走の山陽GIIで優勝。2日目に被害があり2着になったが、それ以外はオール1着。優勝戦は重走路ではあったが、冷静なレース運びで勝利を掴み取ってみせた。エンジンも乗り手も絶好調。走路温度の変化や、急な降雨にも対応できる柔軟性も身に付いている。記念レースでの連続優勝も十分ありそうだ。
佐藤貴也は前走の地元で優出4着。その前の地元では優勝している。エンジンは高い位置で推移しており、攻めの方のキレも問題ない。鈴木圭に先手の攻めができれば、先着も可能な仕上がりだ。同期・金子大輔もエンジン状態はまずまず。前々走の川口GIでは安定した戦績を残していたし、前走の地元でも悪い動きではなかった。伊藤信夫は前走の山陽GIIで優出。重走路の優勝戦は7着だったが、良走路の予選準決は全て車券に絡めていた。木村武之は前走の地元はイマイチだったが、エンジン的には大崩れしていない。
外来勢で有力なのは有吉辰也、松尾啓史、早川清太郎。有吉は前走の地元では優出3着。予選準決は共に1着だったし、その前の節では優勝を決めている。今は良い流れに乗れている。松尾啓は前走の地元GIIで準優勝。優勝戦では鈴木圭をゴール前で追い詰める動きを見せていたし、シリーズ中も松尾啓らしい走りができていた。早川は直前まで地元ナイターで走っていた。3節前には川口GIを制していたし、ここ数節はエンジンに威力が出ている。今回の浜松では、まだ記念の優勝はないが、今の状態なら優勝も狙える動き。
他では黒川京介、篠原睦、小林瑞季、久門徹、岩崎亮一などにも注目。黒川の前走は地元GIだったが、3日目の8着が響いて準決に乗れなかった。しかし、初日と最終日は白星で締めており、エンジンさえ戦える状態なら記念レースでも勝負になる。篠原は前走の地元で準優勝。その前の伊勢崎でも優出4着と、近況は優出が続いている。今回は短ハンデ戦が多くなるので、武器の速攻が何度も見られそう。小林瑞は、前走の山陽GIIでシリーズ前半は好調だった。後半は失速したが、スタートの切れが良いので短ハンデ戦向きと言える。その山陽GIIでは久門が優出していた。今年は記念レースでの優出が目立っている。岩崎は前走の地元GIIが長欠明けの復帰戦だったが、初日からレース勘が鈍っている様子を感じさせなかった。復帰戦としては上々の成績を収めていたので、今後のレースが楽しみ。
※7月23日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
鈴木 圭一郎〔浜松 S-2(32期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-8(29期)〕
金子 大輔〔浜松 S-9(29期)〕
木村 武之〔浜松 S-10(26期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-5(29期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-14(25期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-15(26期)〕
黒川 京介〔川口 S-18(33期)〕
山陽オートはリレー開催、今度はミッドナイト!
山陽オートは25日に優勝戦が終わったばかりで、26日からミッドナイトが始まる。直前までの開催で走っていた選手がそのままミッドナイトでも走るので、レースの時間帯が変わるとはいえ、前回の動きは大いに参考になる。
出場する中でランクトップは佐々木啓。前走では予選準決で白星はなかったが、堅実な着取りで優勝戦までこぎつけた。前々走まではなかなか調子が上がらず苦しんでいたが、ここにきてようやく良化の兆しが出ている。元々はエンジンを長らく安定させる事が巧い選手。このまま高位安定を図りたい。
角南一如も前走では優勝戦まで進んでいた。角南も佐々木啓と同様に、ここ最近は本来の走りが決まっていなかったが、前走の準決では角南らしい強烈な捲りを見せていた。エンジン上昇と共に、走りのキレが戻ってきた印象。この流れを保っていきたい所。前田淳は準決4着で優出はならなかったが、初日と2日目は連対できていたように、エンジン的にはまずまずといった状態。丸山智史は前走の初日こそ白星を挙げたが、その後は失速。準決では試走タイムから物足りなかった。まずは試走タイムをアップさせたい。
外来S級は川口の2人。山田真弘は前走の初日白星からエンジンは下降。再び上昇ムードに持っていきたい。泉田修佑は前走の山陽ではもう一つといった感じだったが、その前の地元GIでは優出していた。その時の状態にぐらいにはエンジンを上積みさせたい。
直前までの山陽開催で他に優出していたのは西村義正、日室志郎、重富英雄。西村義は2日目と準決で白星。準決では西村義らしい長い突っ込みが決まっていた。前を走る車との距離が多少長くても、エンジンが良い時の西村義はインに突っ込んでいける。日室は独走で持ち味を出せている。実際、前走の初日は前に人がいる展開で4着。しかし、2日目と準決は単独0ハンからのレースで快勝している。いきなり一人で走れる状況なら、スピードに乗せて走る事ができる。重富は初日からオール連対で優出していた。タイプとしては日室に似ていて、すぐにでも独走に入れるようなら軽快な逃げを見せられる。
地元A級では、しっかりした捌きがある岡部聡、有利なハンデ位置から渋太い走りを見せている松井大和、スタートは甘いが道中のイン攻めが巧い岩永清文あたりに注目。
外来A級ではスタート一気から好展開を作る広瀬勝光、試走タイムに関わらずレースでは激走を見せる掛川和人、武器である強烈なイン突っ込みが戻った佐藤裕二の川口勢が楽しみ。伊勢崎勢では、荒川哲也が前走で良い走りを見せており、エンジン的には良さそうな雰囲気だった。
※7月25日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
佐々木 啓〔山陽 S-17(23期)〕
角南 一如〔山陽 S-29(27期)〕
前田 淳〔山陽 S-36(27期)〕
丸山 智史〔山陽 S-46(31期)〕
山田 真弘 〔川口 S-42(24期)〕
泉田 修佑〔川口 S-44(33期)〕
西村 義正〔山陽 A-99(17期)〕
日室 志郎〔山陽 A-208(22期)〕