GI開設記念レース開幕!
飯塚のGI開設記念レースは今年2度目。通常は1月~3月に開催されることが多いが、今年は12月にも行われる。前回優勝したのは伊勢崎の高橋貢。近年は外来勢の優勝が続いているが、今回は地元勢が奮起するか。タイトル流出を防ぎたい。
地元エースは荒尾聡。近況のエンジン推移は良い部類。前走の地元では優出し7着。その前のSGでは優出3着。優勝戦ではチャンスありそうな気配を見せていた。今回の大会は2013年と2005年に制している。前回は8年ぶり2度目の優勝だったが、今回も8年ぶりに制すか。その地盤は十分整っている。
他に地元で期待したいのは有吉辰也、岩見貴史など。有吉は現在4節連続で優出中。その中には2度の準優勝と、SGでの優出も含まれている。全盛期にだいぶ感じが近づいてきた。この大会は過去に3度制した事のある相性のいいタイトル。今回優勝して完全復活宣言といきたい。岩見はここ数節、エンジンが高い位置で保たれている。SGやGIIでも見せ場を作っており、スタート一気からの速攻で今回もシリーズを沸かせるか。
外来勢で最も注目なのは青山周平。前走の山陽GIIでは優出3着、その前のSGでは準優勝とエンジンは全く問題ない。このタイトルは過去にも制した事のある大会。地元勢にとっては最も脅威の存在となるだろう。前回覇者の高橋貢は近況イマイチ。ただし、大きな大会になるとエンジンをしっかりと底上げしてくる印象が強い。試走タイムが周りと同じくらい出るようなら、前回に続いて連続優勝もあり得るだろう。
川口からは永井大介と若井友和が有力。永井は本来のパワーが出ていない近況だが、冬場で高速バトルになるようなら調子を取り戻してくるかも。安定感で言えば若井の方がある。エンジンは常に戦える状態になっているし、前走の地元では初日から3連勝を決め、優勝戦でも2着の準優勝だった。
浜松勢は金子大輔と伊藤信夫が強力。金子は前々走のSGで優出し4着。その後の山陽GIIでもまずまずだった。この大会は2018年に制しているので相性としては悪くない。伊藤信はエンジンの仕上がりが良い。試走タイムがしっかりと出ているので、スピード戦になりそうな今回でも十分対応できるだろう。A級ではあるが和田健吾が絶好調。前々走の飯塚昼間開催では完全優勝。その後、ハンデが10M重くなった飯塚ミッドナイトでも優勝。見事に連続優勝を達成した。今回もハンデの変動は気がかりだが、連続優勝の勢いは軽視できない。
山陽勢は松尾啓史、佐々木啓、丹村飛竜などが楽しみ。松尾啓の前走は川口で、初日から3連勝を決め優出。そこでは準優勝だったが、レース終盤では優勝した木村武之を追い詰める動きがあった。同じ優勝戦には佐々木啓も乗っていた。結果は7着だったが、最近は下がり気味だった調子を軌道修正できた印象。丹村飛の前走は地元GII。その優勝戦では鈴木圭一郎に負けはしたが、地元の意地を見せて準優勝だった。勢いはあるので今回も注目を浴びるかも。
※11月27日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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荒尾 聡〔飯塚 S-3(27期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-1(31期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-4(22期)〕
永井 大介〔川口 S-15(25期)〕
金子 大輔〔浜松 S-7(29期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-12(26期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-8(24期)〕
若井 友和〔川口 S-9(25期)〕
伊勢崎オートは昼間開催に移行!
前回まではナイターでのレースが行われていた伊勢崎オートだが、今回からは昼間のレースになる。それでも最近では走路温度がだいぶ下がっているので、スピードある競走が展開されそう。今回の目玉選手は浜松の鈴木圭一郎。果たして地元勢は抵抗できるのか。
その鈴木圭は好調そのもの。前走の山陽GII若獅子杯争奪戦では見事に優勝を決めてきた。シリーズ中は準決だけ2着だったが、それ以外は全て1着。その準決もスタート後に被害があってのもの。それがなければ完全優勝も十分できそうな動きだった。更にその前の地元SGでも優勝。エンジンも乗り手も最高潮。今回もよほどの事がない限りは優出、そして優勝まで決めそうだ。
その鈴木圭に対抗する一番手は伊勢崎の早川清太郎。前回の地元は私病で急きょ欠場となったが、その前の地元3日間開催ではオール1着の完全優勝を達成した。その前は浜松のSGで優出し5着。今回は地元での競走で、鈴木圭の快進撃を阻止するべく、完全な状態で戦いを挑む。
他に地元S級は三浦康平、西原智昭、谷津圭治、新井恵匠など。三浦は、前走では不安定な走路で力を出し切れず優出を逃した。ただし、良走路の最終日はある程度走れていたので、早川と共に外来勢を迎え撃つ強力な存在になりそう。西原は前々走の地元で準優勝。その後もまずまず走れていた。谷津と新井恵はエンジンひと息。整備で上積みを図りたい。
前回の伊勢崎で優勝したのは鈴木清市。約13年ぶりの優勝だった。そのレースでは10M前に4車並んだ楽ではない展開だったが、執念の走りで先頭まで車を押し上げていた。前走だけでなく、鈴木清市は近況の成績が良好。車券に絡むケースが多くなっており、今回も十分活躍できそう。そこで準優勝だったのは桜井晴光。アウト一本の走りでレース道中は苦しんでいたが、スピードは十分で、冬場の気象条件にもよく折り合っていた。同じく前走で優出した生方将人、鈴木将光などもエンジンは良さそうだった。
外来S級は鈴木圭の他に藤波直也と笠木美孝。藤波は前走の山陽GIIでは思うような結果が出せなかった。ただし、その前の地元SGでは何度も車券に絡めていたので、その時の動きが戻れば今回も楽しみ。笠木の前走は今回と同じ伊勢崎。初日に白星を挙げていたし、同じレース場で連続参戦のアドバンテージはありそう。
※11月25日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-2(32期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-6(29期)〕
三浦 康平〔伊勢崎 S-20(28期)〕
西原 智昭〔伊勢崎 S-25(28期)〕
谷津 圭治〔伊勢崎 S-44(25期)〕
新井 恵匠〔伊勢崎 S-46(30期)〕
藤波 直也〔浜松 S-42(31期)〕
笠木 美孝〔浜松 S-43(22期)〕
若獅子杯争奪戦で活躍した選手に注目!
今回の山陽オートは3日間のミッドナイトレース。前回のGII若獅子杯争奪戦からあまり間隔が空いていないが、今回出場する選手は若獅子杯争奪戦に出ていた選手がほとんど。レースの時間帯は変わるが、その時の動きは参考になる。
出場する地元S級は藤岡一樹のみの予定。前走では準決が不安定走路だったのもあるが、4着で優勝戦には進めなかった。しかし、最終日は良走路で白星。タイムもそこそこ出ていたので、エンジン的にはまずまずといったところか。今回は地元S級としての意地を見せたい。
他にS級は佐藤摩弥、上和田拓海、高橋義弘、岩科鮮太など。佐藤摩は長らく苦しんでいる。今年は4月に地元のSGで優出するなどしていたが、そこからは緩やかに下降線。春を過ぎて夏に入るあたりから、全く結果が付いてこなくなった。試走タイムは元々出る方ではないが、レースでも車の進み方が鈍くなってしまった。どこかでこの悪い流れを断ち切りたい。
上和田は前走の若獅子杯争奪戦で優出。その優勝戦では1回、先頭に立つなど見せ場は作ったが、最終的には4着入線。それでも記念の優勝戦まで進めているのだから、大きな流れで言えば悪くはない。ここら辺で成長の壁を突き破りそう。高橋義はピリッとしない近況。元来はスピードタイプで、冬場はよく活躍していたので、今回のミッドナイトで調子を取り戻すか。岩科は若獅子杯争奪戦の最終日に白星。今回へ向けて多少の弾みはついた。
A級では佐藤裕二が前走の地元ナイトレースで優勝。これが約一年ぶりの優勝となった。走るレース場は変わるが、同じ夜の時間帯で消音マフラーなので、乗り手のリズムは持続するかも。同期同地区の山田真弘も近況は悪くない。3節前の地元で優勝すると、その後の2節も上位着でまとめられている。本田仁恵は若獅子杯争奪戦で存在感を示していた。白星こそなかったが、5走して全て車券に貢献できていた。
地元A級では緒方浩一が若獅子杯争奪戦で優出。そこでは6着だったが、記念優出後なので良いリズムで今回に乗り込める。青木隆浩も若獅子杯争奪戦で優出。結果は末着だったが、記念レースで2度目の優出は本人の自信につながるはず。人見剛志は前走の川口ではまずまずだった。捌きの方はしっかりしているので、エンジンさえ並より少しでも上なら番手を上げていける。
※11月25日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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藤岡一樹〔山陽 S-33(29期)〕
佐藤摩弥〔川口 S-21(31期)〕
上和田拓海〔川口 S-31(34期)〕
高橋義弘〔川口 S-47(29期)〕
岩科鮮太〔浜松 S-35(29期)〕
緒方浩一〔山陽 A-30(30期)〕
人見剛志〔山陽 A-41(28期)〕
佐藤裕二〔川口 A-14(24期)〕
有吉辰也が優勝候補筆頭だ!
今回の飯塚はミッドナイトの3日間開催。外来勢は浜松からのみで、地元勢がメインの選手層となる。いつものミッドナイトよりはS級の参加数が多いので、シリーズは俄然、盛り上がる。
今回のシリーズリーダーは有吉辰也。近況のリズムはかなり良い。前走となる地元開催では初日から連勝を決め優出。そこでは2着の準優勝だった。更にその前の地元ミッドナイトでも準優勝。エンジンは高いレベルにあり、今回出場する中でも捌きは上位級。初日から快進撃の活躍を見せてくれそう。他に状態が良いのは滝下隼平。前走の地元では初日から連勝で優出。優勝戦は8着だったが、その前の浜松SGでも優出していた。そこでも末着だったが、SGの大舞台で優勝戦まで進めているのだから、エンジンも乗り手も好調と言える。また、滝下はミッドナイトが得意。このまま連続優出を継続させるか。
かつての飯塚総大将・浦田信輔は、前走が浜松のSGだった。ここでは3日目に落車し、その影響が心配されたが、残りの2走はともに1着。落車によるエンジン低下は見られなかった。むしろ、連勝でシリーズを締められたのだから、今回に向けて悪くない状態で臨める。篠原睦は近況ぼちぼち。前走では準決こそ5着だったが、それ以外の2走はともに連対。田中茂はその節で優勝戦まで進んでいた。結果は6着だったが、シリーズを通して試走は30近辺を計時できていた。重富大輔、久門徹、越智尚寿らS級は、エンジン崩れてはいないが、もう少し上積みは欲しい現状だ。
A級では和田健吾に注目。前走の飯塚ではオール1着での完全優勝を達成した。優勝戦でも地元の強豪たちを振り切って優勝。リズムは最高潮と言える。一つ心配なのはハンデの変動。優勝した時は最重ハンの20M前だったが、今回はハンデが10M重くなる可能性は高い。その場合は序盤の展開作りに大きな影響をもたらす。同じ優勝戦に乗っていたのは仲口武志。結果は5着だったが、予選準決はともに2着。気合入った走りができる状態。
地元A級は田中正樹が前走の地元で優出していた。これといって何か強みのある選手ではないが、スタートや捌き、走路状況などで不得手なモノも少ない。試走タイムが出ればしっかりと狙える選手だ。前々走のミッドナイトで優出していたのは別府敬剛や辻大樹。別府はインファイター。前団が混み合っていてもインから車を押し上げていける。辻は速攻タイプ。同ハンに数車並んでいても、枠を問わずスタート飛び出すケースが多い。更にそこからの攻めも早い。
※11月23日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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有吉 辰也〔飯塚 S-14(25期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-18(23期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-19(26期)〕
滝下 隼平〔飯塚 S-24(28期)〕
重富 大輔〔飯塚 S-37(27期)〕
田中 茂〔飯塚 S-38(26期)〕
久門 徹〔飯塚 S-41(26期)〕
越智 尚寿〔飯塚 S-45(25期)〕
鈴木圭一郎が圧巻の走りで同大会初優勝!
山陽オートで行われていたGII若獅子杯争奪戦は、浜松の32期・鈴木圭一郎が同タイトル初優勝を決めた。全国ランク1位の青山周平に対し、先手の攻めで勝利をもぎ取った。
良走路で行われた優勝戦は、試走一番時計が鈴木圭で26。次いで、上和田拓海と青山周平が29。丹村飛竜が30、緒方浩一が31、中尾貴志が33、吉原恭佑が34、青木隆浩が36だった。
0ハン単騎に置かれた青木だが、スタートで中尾に叩かれてしまう。中尾は絶好の展開になったが、すぐさま上和田に交わされてしまう。上和田にとっては記念レースで初優勝のチャンスが巡ってきたが、独走でもペースが上がらなかった。代わって先頭に踊り出たのは丹村。その丹村も後続を振り切るまではいかず、鈴木圭がしっかりと捌いて行く。青山は鈴木圭に先行されたのが痛かった。必死に追い上げては行ったが、最終的には3着までが一杯だった。
このレースでは鈴木圭が落ち着いて乗れている様子が印象的だった。もちろん、試走タイムが一番出ていたので慌てる必要もないし、無理な仕掛けをすることもない。前団の競り合いを冷静に見られる状況だった。そして、仕掛けどころがあれば1車ずつ、じっくりと交わしていけていた。鈴木圭は、このGII若獅子杯争奪戦は初めての優勝。SGはすでに10度の優勝を誇るが、GIIは意外にも今回で4度目の制覇。デビュー時から前評判が高く、1級車に乗り換わってからも急激に成長しているからこその状況と言える。これからもグレードの格を問わず、記念タイトルを積み重ねていくのは間違いない。