早川清太郎がキューポラ杯初制覇!
川口オートで行われていた第44回GIキューポラ杯は、伊勢崎の29期・早川清太郎が制した。早川はこれまで6度、GIを制しているが、全て地元のタイトル。今までは遠征先でのGIには縁がなかったが、今回で初めて地元以外でのGIタイトルを獲得した。
優勝戦は良走路で行われ、試走タイムは鈴木圭一郎が31でトップ。次いで早川清太郎が32、中村友和と木村武之が34、藤岡一樹と松尾啓史が35、森谷隼人が38、岩田裕臣が最も悪くて39だった。
10Mオープン戦でのスタート争いは2枠から森谷が飛び出し中村が続いていく。最内の岩田は先行できなかったが3番手で踏ん張り、5枠から木村が出ていく。藤岡もなんとか頑張り、6枠から外は枠ナリ発進。
トップスタートを決めた森谷だが、早々と中村に交わされてしまう。中村が逃げ態勢に入った。2番手には木村が上がっていた。ここで木村は中村を抜きにかかりたかったが、車が思うように進まない。やがて早川が岩田と森谷を交わすと3番手に浮上。粘る木村に手間取ったが、タイミングを見て早川が木村のインに突っ込んでいく。そこからは中村と一騎打ち。青旗すぎに早川が中村のインに車をねじ込む。すぐさま中村は逆転の差しを狙うが、入り切るまではいかず、早川が先頭でゴールを切った。2着は中村、3着争いは接戦となったが木村が僅かに鈴木圭を振り切り先着を果たした。
早川はこれでGI7度目の制覇。これまで制したGIは全て地元でのモノであったが、初めて遠征先でのタイトルになった。課題とされていた地元以外の走路でも結果を残してみせた。スタートの不安は解消されているし、追い込みの鋭さは全国屈指。SGはまだ制していないが、未戴冠の選手の中で最もSG初制覇に近い選手。その前にまずは9月に地元のGIムーンライトが待っている。この大会はこれまで3連覇中。同一GI4連覇へ向け、視界も良好。ここで偉業を達成し、その後のSG大会に弾みをつけたい。
今回の山陽ミッドナイトも6車9R制!
前回の山陽ミッドナイトは初の試みで各レース6車立て。今回も同様に6車立ての全9R制で開催が行われる。早退者が出て、補充選手の確保ができないと5車立てになるケースもある。前回も5車立てのレースが散見された。本来の8車立てとは大きくレース展開が変わってくるが、これも新たな趣向。これまでにないレース形態を楽しみたい。
参加するS級は全部で6名。地元山陽からは2名で佐々木啓と岡部聡。どちらも前走は伊勢崎のSGだった。佐々木は準決までこぎつけたが4着の結果。シリーズ中に白星がなく、不本意な内容で終わってしまった。しかし、スタートを含めて序盤の展開作りがうまくいかなかっただけで、エンジン自体は試走タイムが出ていたように悪くはなさそうだった。岡部は2日目に重走路で2着があったが、それ以外はパッとしなかった。試走タイムからやや劣勢だった。
飯塚からはS級が4名参戦。篠原睦、久門徹、田中茂の飯塚26期三羽烏に28期の桝崎陽介だ。篠原は前走のSGでは準決5着だったが、それ以外の4走はマズマズの結果。久門はSGで準決4着。最終日は2着に食い込んだ。その後は浜松遠征に行っていたが、ここでもマズマズの結果を残していた。田中茂は前走がSGだったが成績はイマイチ。試走タイムも出ていなかった。桝崎は前走が山陽4日間開催だった。準決は7着だったが、それ以外は全て車券に絡めていた。
A級の中にもS級に匹敵する走力の持ち主は多い。人見剛志は長らく軽いスランプに入っていたが、前走のミッドナイトはオール連対での準優勝。これを機に完全復活を図りたい。同じレースには松井大和も乗っていた。エンジンが並になれば強気な攻めを見せる面もあるので、今は狙い時と言える。山陽の昼間開催で優勝したのは小栗勝太。それも初日から4連勝の完全優勝だった。走りのセンスは元々悪くなく、若手の部類なのでこのまま勢いに乗るか。その優勝戦で3着だったのが矢野正剛。その後のミッドナイトでも好成績を収めた。
飯塚勢では別府敬剛が前走のSG最終日に白星。今回に流れをつなげた。中尾貴志は前走の伊勢崎一般開催で初日から2着を3本並べ準優勝。スタートダッシュが決まっていた。その優勝戦で6着だったのは田中輝義。自身初優勝への期待もかかっていたが、次回に持ち越しとなった。牧瀬嘉葵、竹中修二らは山陽の昼間開催で優出。その後のミッドナイトでも悪くはなかった。
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主な出場予定選手
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佐々木 啓〔山陽 S-9(23期)〕
岡部 聡〔山陽 S-41(19期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-19(26期)〕
久門 徹〔飯塚 S-28(26期)〕
田中 茂〔飯塚 S-34(26期)〕
桝崎 陽介〔飯塚 S-36(28期)〕
人見 剛志〔山陽 A-22(28期)〕
別府 敬剛〔飯塚 A-8(23期)〕
難解なレースが多くなりそうなシリーズ!
今回出場するS級は岩見貴史のみ。エンジン状態はそこまで良いとは言えず、優勝争いはA級やB級からの突き上げが必至。地元浜松と山陽勢に注目の選手が多く、シリーズの核を担っていく。
まず唯一S級の岩見だが、前走は伊勢崎のSGだった。短ハンデ戦が多くなり、スタートの早い岩見にとってやりやすい番組構成ではあったが、2日目に2着、最終日に3着を取るのがやっとだった。それでも今回のような一般開催になれば、エンジン的には十分戦えるだろうから、得意の速攻を炸裂させてくるか。
前節の浜松開催で優出したのは笠木美孝と松山茂靖。笠木は初日から連勝を決めての優出。優勝戦は4着だったが、この時期にしてはしっかりと試走タイムが出ており、素早い仕掛けが決まっていた。気候的にそこまで変化はしていないので、今回も初日から楽しみな存在。松山はオール連対の準優勝だった。優勝戦は道中で鈴木圭一郎に交わされてしまったが、そこからは木村武之を逆転しての準優勝。これは価値のあるレース内容と言える。
スタート力を武器に速攻を狙ってくるのは鈴木宏和や浅田真吾。逆に、序盤の仕掛けには甘さがあるものの、レース後半はインから鋭く伸びてくるのが岩科鮮太。落合巧と花田一輝の33期コンビはお互いに切磋琢磨して走力を高めあっている。筒井健太、西川頼臣なども今回は優勝戦まで駒を進めてくるか。
外来勢で勢いがあるのは山陽の長田恭徳。前走の地元ミッドナイトでは優出し3着だった。予選、準決は1着で突破しており勢いがあるし、近況は捌きの方もメキメキと上達している。底力から言えば前田淳、西村龍太郎の方が上か。前田は前走のSGではパッとしなかったが、最終日は白星で締めており、今回への希望をのぞかせた。西村義正は前走の地元ミッドナイトでオール連対。準決は2着だったものの勝ち上がり的に優出できなかったのは残念。
B級にも車券に絡んできそうな選手は多い。中村晋典はここ数節好調が続いている。前走でも全て車券に絡めていたし、その前の節では準優勝を決めている。川口の田辺誠はA級並の実力の持ち主。前走の伊勢崎でも3日間を全て車券に貢献できていた。縫田雅一も近況は渋太いレースを見せている。走路温度が高くなれば連対率は更に増す。飯塚の花元初美も元気一杯。前々走のミッドナイトでは優出していた。
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主な出場予定選手
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岩見 貴史〔飯塚 S-33(29期)〕
鈴木 宏和〔浜松 A-4(32期)〕
岩科 鮮太〔浜松 A-7(29期)〕
浅田 真吾〔浜松 A-14(27期)〕
笠木 美孝〔浜松 A-16(22期)〕
松山 茂靖〔浜松 A-37(26期)〕
長田 恭徳〔山陽 A-5(32期)〕
前田 淳〔山陽 A-23(27期)〕
鈴木圭一郎がキューポラ初制覇へ意欲!
GI第44回キューポラ杯は優勝戦のメンバーが出揃った。準決では青山周平や永井大介、荒尾聡、中村雅人らが敗れるなど4個レース中、3つのレースで万車券が飛び出し、GIの優勝戦としてはやや異例の顔ぶれとなった。8周戦になるとはいえ、レース前半の位置取りが大きなカギを握りそう。
優勝戦は10Mオープンになった。最内から岩田裕臣、森谷隼人、中村友和、藤岡一樹、木村武之、松尾啓史、早川清太郎、鈴木圭一郎。
肝心のスタート争いだが、先行力には定評ある岩田が最内ならトップスタートを切れそう。近況乗れている森谷が続こう。中村友は以前よりはスタート良くなっているが、この並びになるとどうか。その外は枠ナリ。もしかしたら松尾が後手を踏むかも。
逃げる岩田のペースだが、準決でもそこそこのタイムが出ており、レース前半で捕まることはなさそう。追走する森谷は近況好調だが、岩田を抜くには展開待ちになるか。藤岡もスピード面では仕上がりを欠いているので追走一杯。外枠勢の誰かが浮上してきそうだ。
当ブログでの本命には鈴木圭を推す。10Mオープンの大外からではカマシ切るまでは行かないだろうが、バックストレッチである程度の位置まで潜り込むのは可能。1周を回る頃には好位置に付けていそうだ。そこからは速攻ではなく、じっくりと追い込んでいく戦略。GIの優勝戦で8周回になるので、追い込む距離は長くなる。冷静に1車ずつパスして最後には先頭に立つとみた。
相手は木村。準決では鈴木圭に敗れ2着だったが、レース内容は悪くなく、ここ一番での勝負強さは抜群。鈴木圭が序盤でもたつくような事があれば、先に抜け出して大きなリードを作るかも。次に早川。遠征先でのエンジン仕上げに課題があった早川だが、今節は初日から折り合い十分。タイム比較でも引けをとっておらず、レース序盤の仕掛けが決まればアタマまで。そして岩田。トップスタートを切れそうなアドバンテージは大きく、後続の進み方がイマイチならそのまま押し切りも。最後に中村友。不安視されているスタートさえこなしてしまえば、豊かなスピードで記念初制覇も見えてくる。
◎鈴木圭一郎
○木村武之
△早川清太郎
△岩田裕臣
▲中村友和
連覇を目論む青山周平、浜松勢に好調車が多い!
川口のGIキューポラ杯は今回で44回目を数える。数年前からナイター開催に変わり、夏場でもスピードあるバトルが展開されている。前年度覇者は伊勢崎の青山周平。最近ではSGでもスーパーハンデでの競争を強いられている。逆に言わせれば、それだけ突き抜けた存在になっている。果たして今回のハンデ位置はどうなるか。そして連覇達成となるのか。
その青山は、地元のSGでは準決を1着で突破し優出。優勝戦では最後方から必死の追い込みを見せたが3着が一杯だった。それでもスーパーハンデからの競争だったので、十分な結果。エンジンは最高潮と言える。あとは川口の走路に折り合わせられるかがカギ。スーパーハンデからでも川口のGII記念では優勝しているし、通常のハンデに戻るならレース展開はぐっと楽になる。キューポラ杯連覇を果たしてもなんら不思議ではない。
そのキューポラ杯を2018年、2017年に制覇しているのは地元の永井大介。前走となる伊勢崎のSGでもしっかりと優出しており、エンジン状態は高い位置にある。ここ最近では青山にやられるケースが多くなっているが、今回は地元なので簡単には負けたくないところ。万全の状態で初日から臨んでくるだろう。
ここ最近では浜松勢に好調な選手が多い。伊勢崎のSGでは伊藤信夫が13年ぶりにSG優勝を決めていた。独走に入ってからのスピードはまだまだ健在で、今回も短ハンデ戦が多いだろうから早めに抜け出せる展開は多くなる。伊藤信はその後の地元でも優出しており、エンジンも乗り手も好調が続いている。その開催で優勝したのは鈴木圭一郎。3日間を全て1着の完全優勝だった。SGでは準決4着でまさかの優出漏れとなっていたが、完全にリカバリーに成功。再び快進撃を開始したい。佐藤貴也、金子大輔の29期コンビはSGでしっかりと優出。佐藤貴はシリーズ中に切れていなかったスタートが優勝戦でも響いたが、エンジン自体は仕上がっていた。金子も優勝戦は序盤の展開が決まらず8着になったが、SGでの優出は悪くない結果。その後の地元でもまあまあだった。木村武之は前走の地元で優出し3着。初日から連勝を決めていた。
伊勢崎勢は青山の他に早川清太郎、高橋貢、内山高秀などが参戦。早川は地元のSGで優出ならなかったが、エンジン自体はまずまずで推移している。高橋貢と内山はSGで優出。高橋貢はシリーズ中に白星はなかったが、さすがのレース運びで優出まではこぎつけた。内山は準決8枠から速攻を決めて1着。大事なところで勝負強さを見せることができた。他にも伊勢崎勢は吉原恭佑、新井恵匠などに期待ができる。
飯塚勢は荒尾聡がリーダー格だが、前走のSGでは反妨で勝ち上がり権利を喪失。準決にも乗れなかった。ただ、エンジン面は悪くなさそうだった。有吉辰也はSGで優勝戦まで進み2着入線。準優勝だった。スタートのキレや道中の冷静な走りが完全に戻って、全盛時とそん色ないレースを見せている。山陽勢は丹村飛竜が筆頭格。SGでは初日から連勝発進を決めたが、その後は失速。松尾啓史、岩崎亮一、角南一如などが有力どころだ。
最後に地元川口勢。永井以外にも優勝戦まで進んでこれる実力の持ち主は多い。中村雅人はSGの準決3着で優出を逃したが、シリーズ中は中村らしい走りはできていた。若井友和もエンジン状態はまずまずで、力強いイン突っ込みが決まっていた。同じくイン差しを多用するタイプでは大木光や佐藤裕二なども状態は悪くない。佐藤摩弥はエンジン状態が並になっているが、少しでも上積みできればスタート力を武器にシリーズを盛り上げられる。
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主な出場予定選手
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永井 大介〔川口 S-6(25期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-1(31期)〕
鈴木 圭一郎〔浜松 S-2(32期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-4(27期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-3(29期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-13(29期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-5(22期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-25(24期)〕