スーパースターフェスタ2019開幕!
オートレース界、年末の大一番・スーパースター王座決定戦が今年も川口オートで開催される。今年1年間、SGやプレミアムカップの大舞台で活躍した16人が集結し、スーパースターの称号をかけて熱い戦いが繰り広げられる。まずは4日間のトライアル戦を実施し、そのポイント上位8名が最終日のスーパースター王座決定戦へ。それ以外の8名は順位決定戦へ出場となる。それ以外にもSSシリーズ戦が同時進行され、シリーズを何倍も楽しめる。更に、今年は初日の10Rにスーパースターガールズ王座決定戦が組まれている。これは初の試みで第1回王座ということで特に注目が集まる。
SS王座決定戦に出場する16名をランク順に取り上げ、更にSSシリーズ戦の注目選手を挙げていく。
まずは連続で全国ランク1位に君臨している鈴木圭一郎。最近は一般開催に出場する場合はスーパーハンデからのレースを強いられることが多かった。前走となる山陽GIでは通常のハンデに戻り、のびのびと走れていた印象。そこでは優出6着だったが、良走路でのエンジンは全く問題ない。スタート、スピード、捌きと全ての面で最上位級。2016年以来の2度目の優勝を目指す。
ランク2位は青山周平。青山も鈴木圭と同様に、最近の一般開催ではスーパーハンデからの競争が多かった。前走の川口GIでは通常のハンデ位置からのレースだったが、準決5着で優出はならなかった。ただし、良走路でのエンジンは悪くない。スタートの切れも良いので0Mオープン向き。先頭に立ってからハイペースのイン走法を見せ、2015年以来の2度目の栄冠を狙う。
ランク3位は中村雅人。今年はSGやプレミアムカップでは見せ場がなく、川口オートの競争成績1位でのSSトライアル出場。中村にしては意外とも言えるが、近況はリズム上昇中。直前の地元開催でも良い走りを見せていた。オートレースの醍醐味である強烈な追い込みは健在。2013年以来、3度目の優勝なるか。
ランク4位は松尾啓史。松尾も中村と同様に、今年はSGやプレミアムカップでは活躍できなかったが、山陽オートでの競争成績1位でSSトライアル出場を決めた。エンジンと成績が連動するタイプで、前走の地元GIでは優出。今回に向けて良い弾みになった。スタートで勝負するタイプではなく、道中の追い込みに期待したい。
ランク5位は佐藤貴也。デビュー時からトップレベルで活躍していたが、近年では更にパワーアップした印象。インを抑えつつハイペースで走るスタイルは、SG戦線でも他の選手を苦しめている。前走は山陽のGIで準優勝。調子は上がっている。武器のスタート力を生かして同大会初優勝を決めるか。
ランク6位は荒尾聡。今年はSGオールスターで優勝した。この大会は2017年に優勝し、そこから復活を遂げた印象がある。近況は前々走の地元で優勝。その後の地元では準決に被害があり落車したが、最終日は2着を取っていたので、落車による悪影響はなさそう。0Mオープンは最も得意とするハンデ構成。どの枠からでも鋭いダッシュを決めていきそうだ。
ランク7位は高橋貢。近年はかつてほどの安定感は見られないが、前々走となる地元では優勝を決めた。その後の山陽GIでは最終日に落車。それ以来のレースとなるので、初日の試走には特に注意を払いたい。実績に関しては述べるまでもないが、同大会に関しては4度の優勝がある。最後に制したのが2012年。久々の栄冠に向け、激走を連発させるか。
ランク8位は早川清太郎。近年は地元のGIムーンライトチャンピオンカップで3連覇を決めるなど、地元でのレースでは無類の強さを発揮している。遠征先での成績に一抹の不安はあるが、前走となる山陽GIではしっかりと優出してみせた。エンジン自体は悪くなく、あとは走路との折り合いが付けられるかどうかだけ。スタート力も並以上になってきており、0Mオープンでの不安要素は減ってきている。
ランク9位は永井大介。近年はエンジン状態の波が激しい傾向がある。良い時は圧巻の走りを披露し、悪い時は追い上げが利かないケースも多い。前走の山陽GIでは準決3着だったが、そこまでエンジンは悪くなさそう。地元に帰り、整備をし直して仕上げてくる可能性は大。試走1番時計に近い数字をマークすれば、爆発的な走りを頻発させよう。同大会は前回のVを含め3度の優勝を誇る。今回も強い永井が見られるか。
ランク15位は吉原恭佑。今年はSGオールスターで準優勝。全日本選抜でも優勝戦まで進出するなど躍進が目立った。獲得タイトルは2016年にプレミアムカップを1度制しただけだが、大舞台でも時折り見せ場を作れている。特徴は攻撃的な差しと爆発的な独走力。スタートが安定してくれば今回、台風の目的存在になり得る。
ランク17位は金子大輔。今年はSG日本選手権において優出5着で、SSトライアルに出場。常に29期を引っ張っている存在だったが、近況は同地区の佐藤貴に押されている印象。強みは冷静なレース運びなので、エンジンさえ仕上がれば、スタート後の位置取り不問で追い上げることができる。最高の舞台で再び存在感を示したい。
ランク23位は丹村飛竜。丹村は今年のSGオールスターで優出し3着。SG日本選手権でも優出していた。すっかり山陽のエースとして力量を増してきているが、今期はランク的に松尾啓が山陽の一番手。走路状況に関わらず強気の仕掛けが見せるのが最大の魅力。スタート力も上昇している。近況のエンジンは中の上か上の下。けっして悪くはない。
ランク26位は佐々木啓。今年の中盤あたりからエンジンをハイレベルで保てている。SG日本選手権の優勝戦では先頭を走る青山に詰め寄り、最後は抜いてしまうのではないか、という激走を披露していた。SGタイトルとは無縁だが、力走を連発させているので今回はチャンスないとは言えない。枠順、スタート後の展開次第では注目の存在となる。
ランク33位は佐藤摩弥。女子レーサーとあって、ガールズ王座決定戦の方に出る予定ではあったが、今年は2度のプレミアムカップで共に優出3着でトライアルポイントを獲得。SS王座決定戦の方に出場となった。走法の特徴としては、鋭いスタートから小さいコースを回り、車速を乗せるタイプ。特にスタート力には一目置かれ、トライアルに出場する全ての選手にとって脅威となる。枠順不問でスタートを決め、コースを守って見せ場を作りそうだ。
A級ながらSSトライアルに唯一出場するのは田村治郎。一時期は軽いスランプに入っていたが、不屈の精神力で苦しい状況を打開してきた。今年はSG全日本選抜で優出し4着に食い込み、SSトライアル出場を決めた。持ち味は独走力。レース序盤で先頭に立てるような展開になれば連対するシーンが見られそうだ。
SSシリーズ戦は池田政和、久門徹、黒川京介の3人に注目。昨年は大晦日の最終レース、SS王座決定戦に進出し5着の結果だった池田は、今年SSシリーズ戦回り。ここ数節はエンジン仕上がっており、良走路では1着率が高い。強力な選手はSSトライアルに出場するので、やや手薄と言えるSSシリーズ戦では優勝候補筆頭と言える。久門は前走の地元一般開催で優勝。更にその前は、今回と同じ川口のGIで優出していた。黒川は直前の山陽GIで記念初優勝。伸び盛りの時期なので、シリーズ中にも1走ごとに進化を遂げるハズ。
ガールズ王座決定戦は、佐藤摩弥が不在でレースは混とん模様。まだまだ追い込むレースは不得手な選手が多いので、序盤の位置取りが大きなカギを握る。当日の試走タイムも大事だが、スタート力や展開面から考えて金田悠伽を本命に推したい。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-2(31期)〕
中村 雅人〔川口 S-3(28期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-4(26期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-5(29期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-6(27期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-7(22期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-8(29期)〕
永井 大介〔川口 S-9(25期)〕
吉原 恭佑〔伊勢崎 S-15(32期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-16(23期)〕
金子 大輔〔浜松 S-17(29期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-23(29期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-26(23期)〕
佐藤 摩弥〔川口 S-33(31期)〕
田村 治郎〔伊勢崎 A-38(30期)〕