緒方浩一がブッチ切りの快走を披露!
山陽で行われていたGII小林啓二杯は、地元の30期・緒方浩一が制した。序盤で抜け出しての独走。スピードある走りを見せつけた。
優勝戦当日は1Rから重走路で行われていたが、徐々に走路が乾いていき優勝戦の12Rではブチ走路。まだら模様の走路状態で、選手によっては得手不得手がハッキリと分かれるコンディションだった。
試走タイムは青山周平が一番時計の45、緒方浩一と山田達也が46、浜野淳が47、渡辺篤と丹村飛竜が48、岩崎亮一が50、長田恭徳が52で一番悪かった。
レース序盤の争いはまず、0ハン単騎の浜野はスタートを残せなかった。10線の内から2番目の緒方が浜野を叩いていく。岩崎と渡辺が悪くないスタート。10線最内の長田は、へこんでしまう。外枠勢では青山がマズマズの位置に付けていた。
その後の展開は、あまり変動がなかった。早々と先頭に立った緒方はペースを上げつつ、悠々と走っていく。後続との差をグングンと引き離しそのままゴール。2番手はスタートで緒方に叩かれた浜野が粘り込む。その後ろで渡辺と青山の31期両者が競っていた。青山が渡辺をなんとか攻略し3番手に立つ。そこから2番手の浜野を交わしにかかるが周回が足りず3番手止まり。丹村、山田達は見せ場がなく終わってしまった。
これで緒方は通算4度目のV。記念レースは2013年山陽のGIスピード王決定戦以来、2度目の栄冠となった。思い返してみれば、そのスピード王も走路は不安定な状況での競争だった。準決のレース後に「優勝戦は重走路ならチャンスがあると思う。ブチ走路ならなおさら大好物です」とコメントしていたのを思い出す。走り慣れた地元走路、それに不安定なコンディションが重なったときの緒方は信頼度が増す。これを覚えておけば車券戦術の参考になりそうだ。
鈴木圭一郎の襲来に、地元勢は総力で応戦!
今回の注目選手は全国ランク1位の鈴木圭一郎。各地で好走を連発し、今回も優勝候補の筆頭に挙げられるが、地元勢も好調な選手が多く、その壁は分厚い。キッチリと迎撃態勢を整えそうだ。
鈴木圭の前走は伊勢崎3日間開催。ここでは最重ハンの10M後ろに置かれるスーパーハンデでの戦いになったが、初日から連勝発進で優出を決めた。メンバーが揃った優勝戦では精彩を欠いて6着に終わったが、その前のSGでもしっかりと優出していた。エンジンも乗り手も好調の部類と言える。強固な地元の牙城を粉砕するか。
今回出場する中で地元川口のランクトップは永井大介。ただし、前走の3日間は大いに不安の残るものになった。初日こそ2着だったものの、準決は4着で優出を逃し、更に最終日は7着と惨敗した。早急な立て直しが必要。もしかしたらエンジンを乗り換えて臨むかも。
前回の川口で優勝したのはA級の小原望。前々走も優出し4着だったが、前走も初日から好走を見せ、優勝戦でもハンデ位置をキッチリと生かし、自分の展開に持ち込んでいた。今回はハンデが最重ハンの10M前に重化されそうなので、序盤の展開作りが大事になってくる。エンジン面は問題ないだろう。
そのレースで準優勝だったのが池田政和。予選準決は1着で通過していた。更に前々走も優出し4着。この時も予選準決を連勝で突破。エンジンはかなりの位置で推移している。そろそろ優勝が欲しいところだ。池田以外にも前回の川口で優出していたのが若井友和、阿部剛士、平川博康など。若井は優勝戦8着だったが、前々走では優勝を決めている。阿部はシリーズ中にパーツを交換し、機力が大幅アップ。冬場でスピードが出てきた平川と共に今回も楽しみな存在。
佐藤摩弥、佐藤裕二、鈴木清といったあたりもエンジン的には崩れていない。調整で上積みができれば優勝戦まで十分進出できる。平田雅崇は前走の地元で良く動いていた。攻めの方にも積極性が戻り、混戦でもスピード戦でも柔軟にこなしていけている。森且行は前走の準決で反則失格。最終日は8着だっただけに、乗り手への悪影響がなければいいが。
B級では川口の新人34期が伸び悩んでいる。上和田拓海はハンデが重くなってから思うような走りができていない。信沢綾乃と本田仁恵もタイムが上がってこない。しかし、練習を重ねていくうちに必ず走力は増していくだろうから、連に絡むようになるその瞬間を狙い撃ちしたい。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
永井 大介〔川口 S-9(25期)〕
若井 友和〔川口 S-14(25期)〕
池田 政和〔川口 S-18(23期)〕
佐藤 裕二〔川口 S-24(24期)〕
森 且行〔川口 S-29(25期)〕
佐藤 摩弥〔川口 S-33(31期)〕
内山 高秀〔伊勢崎 S-31(26期)〕