地元S級はほぼフルメンバーで熱い走りを!
地元勢が強力な布陣で外来勢はやや苦しみそう。冬場のスピードバトルでファンを楽しませてくれそうだ。まずは年末の川口スーパースター王座決定戦に出場した2人から近況を分析。
王座決定戦では最内からトップスタートを決めた荒尾聡。明らかに仕上がりが劣勢の中で、しっかり見せ場は作った。エンジン自体はそれなりの状態だったが、どうしてもドドドが直らなかった様子。当然、今節もドドドの解消が先決になるが、整備巧者なので早い段階での立て直しもありそう。しかし、ドドドがありながらでもあそこまで乗れるのだから、一般開催になれば十分レースはできる。もう一人のSS組は浦田信輔。王座決定戦では激しい競り合いを展開し、レースを大いに盛り上げた。エンジン状態もかなりのレベルにあるので、今回も優勝争いの中心になりそう。これと言った敵は雨くらいか。晴れならば強烈な走りを披露してくれる。
他では、田中茂と篠原睦が好調。年末のスーパースターフェスタでは共に優出。田中は最終3コーナーで、先頭を走る岩崎亮一のインに突っ込んだが、回りきれずハラんでしまい2着。篠原は武器のスタートが決まらなかったが、道中のアシはマアマア良くて4着に入った。共に戦える状態にはあるので、今回も車券に絡んできそうだ。
外来勢では船橋の選手に注目。武藤博臣、鈴木一馬、平塚雅樹が直前の地元開催で優出した。いづれもスピード自体はかなり高いモノがあるので、高速戦でも十分対応できる。
浜松からは渡辺篤に期待。元々、選手になる前から前評判は高かったが、ここに来て更なる成長が見られている。素早い抜け出しから後続を突き放すレースができている。
山陽は岡部聡がS級唯一の参戦。近況は優出こそないが、大きな着をとることはなく堅実なレース運びができている。他では着実に力を付けてる松井大和に注目。エンジン状態もいいところにあるが、それより乗り手に積極性が出ており、やや厳しい展開でも突っ込んで行ける強さが見られる。
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主な出場予定選手
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浦田 信輔〔飯塚 S-3(23期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-4(27期)〕
田中 茂〔飯塚 S-12(26期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-21(26期)〕
東小野 正道〔飯塚 S-30(25期)〕
桝崎 陽介〔飯塚 S-32(28期)〕
久門 徹〔飯塚 S-34(26期)〕
岡部 聡〔山陽 S-23(19期)〕
外来は伊勢崎勢のみで、川口VS伊勢崎の様相!
年末のスーパースターの興奮冷めやらぬまま行なわれるお正月開催。地元主力陣はほぼ参戦するので、レベルの高い争いが展開される。主力陣のほとんどが年末の開催で走っているので、その時の動きが大いに参考になる。
スーパースターでは順位決定戦回りとなった若井友和は、あのメンバーの中ではエンジン不足だったが、今回の開催なら十分戦える状態にある。レース間隔も空いていないので闘志溢れる走りを見せてくれそう。2番手の佐藤裕二はややエンジンが下降気味にありそう。ただし、整備での立て直しは十分だし、レースとなってしまえば強烈なイン突っ込みを見せてくれる。試走タイムは出てる森且行だが、レースでは思うような走りができていない。前節で反妨をしてしまったため、無理な攻めはできないがエンジンの仕上がり的に好レースは可能。
鈴木清は前走が船橋一般開催だったが、やや精彩を欠いていた。しかし、その前の地元開催は準優勝しているので、地元の開催ならば再び良い動きができるかも。大木光は前走で優出はできなかったが、連日試走タイムは出ていたので、エンジン自体は悪くない。青木治親も優出はならなかったが、後半2日目で調子を上げてきていた。中野憲人は相変わらず序盤の展開で苦しんでいるが、レース後半追い込めるアシは多少出てきている。平田雅崇は前走で、3日目までオール1着。後半2日間はイマイチだったが、すぐに立て直せる状態。高橋義弘も本来のスピードがだいぶ戻ってきているので、今回も活躍できそう。
他にA級の中で注目は深谷輝。前走のGⅡ扱いのスーパースターフェスタで優出している。優勝戦はスタート行けずに苦しんだが、エンジン自体は高いレベルにある。加賀谷建明も走路が食い付く時期になってきてから持ち味のスピードが出てきている。
外来勢は早川清太郎がトップ。エンジン自体はソコソコ良いのだが、このところ反則が続いているのが気になる。当然、レースでは無理な走りができなくなり、攻めが弱気になる可能性大。それでもそれなりの走りはしてくるだろう。他で注目は栗原俊介。今年からようやく1級車に乗れる。グリップの開けっぷり自体は良いので、1級車乗りで大化けの可能性もある。過去に1級車に乗ってから急激に成長した選手は数多くいた。
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主な出場予定選手
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若井 友和〔川口 S-11(25期)〕
佐藤 裕二〔川口 S-17(24期)〕
森 且行〔川口 S-22(25期)〕
鈴木 清〔川口 S-31(23期)〕
大木 光〔川口 S-35(28期)〕
青木 治親〔川口 S-39(29期)〕
中野 憲人〔川口 S-40(24期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-16(29期)〕
地元3強がシリーズの核だが、外来勢もチャンス十分!
地元主力選手が多数参戦で外来勢を迎え撃つ態勢は十分に整っている。年末の川口開催に参戦していた選手も多いので、その時の動きが参考になる。まずは地元S級から。
ランク最上位は金子大輔。川口のスーパースター王座決定戦では、大晦日のファイナルの8人に残れない悔しい結果になってしまったが、順位決定戦ではスタートを決めて快勝。SGの舞台ではエンジンの仕上がりを欠く状態だが、一般開催ならば十分戦える動きがある。気持ちを入れ直して年頭の開催を制し、今年に弾みをつけたいところだ。木村武之も川口では30日の順位決定戦回りとなった。そのレースでは8枠から厳しい展開になったが、エンジンの仕上がりはマズマズといったところ。今開催でも大いに存在感を見せ付けるだろう。伊藤信夫もやはり順位決定戦回り。トライアルの3走よりはだいぶエンジンが良くなった印象。地元での走りに期待したい。
他のS級では青島正樹の動きが良い。前走は地元の3日間開催で優勝戦まで進んで3着。試走タイム3・29出たのは本人にとって自信になるだろう。佐藤貴也も悪くはない。前走は年末の川口開催でGⅡ扱いとなるスーパースターフェスタ戦。優勝戦まで進んで6着。優勝戦は0オープンで7枠からと厳しい展開になったが、エンジンの方は上々の仕上がり。最後の地元S級選手は笠木美孝。近況は仕上がりを欠いていて、いいレースができていない。
対する外来勢は船橋、伊勢崎、山陽から参戦。
船橋勢で最も注目したいのは新井惠匠。直前の川口では3日目、準決と精彩を欠いたが、その前の地元開催で優勝。勢いはあると見て良い。また、鈴木慶太や深沢隆らもエンジンの状態は良いので、いい走りができそう。
伊勢崎からは浅香潤がランク最上位。前走は川口のスーパースター王座決定戦だが、順位決定戦回りとなってしまった。エンジン状態も良いとは言えず整備に苦しんでいる様子だが、単純な捌きの腕はあるので見せ場を作ろう。
山陽では松尾啓史に期待。前走は川口のスーパースター王座決定戦で、大晦日の最終戦まで駒を進めた。そのレースでは強豪相手にエンジン劣勢で苦戦を強いられたが、今回の開催の中では捌きの腕が上位級。優勝争いにまで参加してきそうだ。
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主な出場予定選手
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金子 大輔〔浜松 S-6(29期)〕
木村 武之〔浜松 S-9(26期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-13(24期)〕
青島 正樹〔浜松 S-27(22期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-36(29期)〕
岩田 行雄〔船橋 S-48(15期)〕
浅香 潤〔伊勢崎 S-33(23期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-8(26期)〕
大激戦を制したのは中村雅人!
優勝戦は近年稀に見る大混戦になった。最内から荒尾聡が飛び出すが、ペースは上がらず2番手争いが激化。永井大介との競り合いを制した青山周平が先頭に立ち、逃げ態勢を作るもやはりペースは上がらずインを抑える展開。永井や浦田信輔を捌いた中村が、青山との一騎打ちに持ち込む。そして、青旗過ぎだった。コースを締めて走っていた青山のインに中村が突っ込んだ。多少、ハラんだが何とかコーナーを回りきりそのままゴール。
SGの優勝戦と言えば、スタート決めた選手がそのまま押し切り、もしくは2~3番手に出た選手が道中で先頭に立って独走。というのが一つのパターンだが、今回のスーパースターは最後まで誰が勝つのか分からないスリリングな展開だった。
中村の勝因はレース展開の読みと、狭い所でも突っ込んで行けるハートの強さ。荒尾の後ろで他の選手がやり合っているのを冷静に見つめ、チャンスとみるや強烈に突っ込んで行く。最後の青山のインに入ったシーンは、他の選手では恐らくできないのではないか。
他の選手で光ったのはやはり青山。スタートで2番手に出ると1周3コーナーで迷いなく荒尾のインに突っ込んだ。回りきれずハラんでしまったが、立て直して再び突っ込み首位を奪取。勝負根性の強さを見せ付けた。エンジンの手応えがイマイチだったのか、先頭に立ってからはインを締める走りになってしまったのが残念。レースに「たられば」はないが、ペース上がるコース取りをしていたら結果はどうなっていたか。
スーパースター王座決定戦ファイナリスト8人出揃う!
3日間のSSトライアル戦を終えて、得点上位8人が決まった。選手達はその得点を基に優勝戦の枠番を選べる。得点が同じ場合は、SS王座の出場選考順位の上位から選べる仕組み。永井大介と青山周平が同得点だったが、選考順位が上の永井が先に選択権を得られた。まずは枠番選択を考察。
一番に選べた永井は4枠を選択。1枠や2枠でSGを勝っているイメージがある永井だが、予選中からセンター枠が希望と言っていた。望み通りの枠番を得られた形。2番手の青山は3枠を選択。3日目のトライアル戦で3枠から好スタートを決めており、内枠の魅力を感じたことだろう。3番手に選べた高橋貢は、2枠か1枠に入るかと思われたが、選択したのは5枠。やや消極的な選択に感じた。4番手は藤岡一樹。2枠、1枠が空いている状況だったが、6枠を選択。本人にしてみれば外枠の方が好きなのだろうが、本気で優勝を狙うのであれば内枠の方がいいのではないか。5番手の荒尾聡が1枠、6番手の浦田信輔が2枠に入れたのはラッキーだろう。あとは中村雅人、松尾啓史が7、8枠に入った。
当ブログの本命には永井を推したい。予選の晴れ2日間を上がり3・37出しており、安定感から信頼してみる。スタートにも自信を持っておりトップスタートも十分。仮に、3~4番手スタートになっても追って行けるアシがある。
対抗は青山。枠番を2番手に選びながら永井の内に入ったのは、スタートに自信があるからだろう。確かにスタートは早いがムラな傾向もあり、トップスタートなら逃げ切れるスピードあるが、後手を踏むようだと厳しい展開になる。しかし、SG準優勝は2回あるので、いつ優勝してもおかしくない存在だ。
次に怖いのは浦田。スタート争いは微妙だが、2枠の好位置から序盤で車群に潜り込めれば、強烈な突っ込みで争覇圏内に浮上してくる可能性大。高橋も今節で急激なエンジン上昇が見られた。正直、今節が始まる前までは機力に大きな不安を感じていた。しかし、大舞台での経験が物を言うのかシッカリ仕上げてきた。スタートがあまり切れてないとの事だが、2~3番手に出られれば勝負できる。
最後に、一発ありそうなのは藤岡。去年に続きファイナル進出は見事だ。スピードにも磨きがかかっており、得意の外枠からカマシ気味に出て行くと大駆けもあるか。
いづれにしても、突き抜けてエンジン仕上がってる選手はいないので激しい争いになりそう。試走から注意して見ていきたい。
◎永井大介
○青山周平
△浦田信輔
△高橋貢
▲藤岡一樹
次に、スーパースターフェスタ優勝戦も簡単に分析してみたい。
こちらも0オープン戦でスタートがカギになる点は同じだ。スタート予想はセンターから篠原睦が飛び出し、岩崎亮一と早船歩が内枠から続く形。
篠原の逃げペースがどうかだが、後半の周回に不安を残している感じはある。恐らく4番手くらいには出られる田中茂が、岩崎と早船の競り合いを捌いて2番手に浮上。そのまま篠原を追いきって、優勝すると見た。一発があれば地元の深谷輝あたりとなるか。
◎田中茂
○篠原睦
△岩崎亮一
△早船歩
▲深谷輝