2月にデビューした飯塚の新人選手。デビュー戦では3着、そして2走目で初勝利を挙げました。13走目で初優出。同期の中では優勝戦一番乗りとなりました。しかし、そこから惜しくも優勝には手が届かず。そんな中、10月に念願の初優勝を地元飯塚で飾りました。その時の気持ち、今後の目標や課題などお話ししていただきました。
(取材日:2023年12月7日)
AKI:初優勝おめでとうございます。お気持ちはいかがですか?
村瀬:ありがとうございます!ほっとしましたね。同期が3人優勝していて自分が4人目。優出でいうと自分が1番目だったので、やっと優勝できてホッとしました。
AKI:初優勝は完全Vとなりましたが、振り返って車の状態はいかがでしたか?
村瀬:初日からずっと良かったですね。なので優勝した節はほとんどエンジンを扱っていません。2級車は消音マフラーとの相性がいいですね。消音の方がハネがなく乗りやすく好きです。なので、初日から車の状態は良かったです。
AKI:そんな中で迎えた優勝戦、何度も優勝戦に乗っていますが緊張はありましたか?
村瀬:緊張しました!今まで1番良い試走タイムも出ていたし"もしかしたら"と優勝を意識しちゃいましたね。ピットの中が1番緊張しました。ドキドキしながら待てました(笑)
AKI:緊張しながらピットを出て行く時、どんな気持ちでしたか?
村瀬:ピットから出る時は緊張はなく集中できてましたね。スタートは少し失敗してしまって小さく入ってしまいました。2級車はその一瞬のミスが大きな命取りになるので焦りましたが、なんとか残すことが出来てあとは逃げるだけでした。すぐ後ろの北原さん(飯塚35期:北原岳哲選手)もすごく速いので、北原さんから逃げるつもりで一生懸命走っていました。スタートして影が見えて、「あんなにハンデがあったのにもう来てる!?」となりましたがその後は無我夢中。6周回があっという間でした。
AKI:レース道中、優勝はどこかで意識しましたか?
村瀬:ゴール線を通るまでは意識してませんでしたね。集中してたんでしょうね。ゴール線を切って「優勝だ!」となりました。すぐに優勝の嬉しさも感じました。レース行く前に師匠には「準決通り走れば大丈夫!」と言ってもらっていて。レース後は師匠や周りの方に拍手で迎えてもらって「おめでとう!」と声をかけてもらいました。嬉しかったです。
AKI:その日の夜はすぐに寝れましたか?
村瀬:その時は、連続開催でそのまま宿舎泊まり。外に出る時には他の優勝者がいたので不思議な感じでした(笑)ただ、"初優勝"という一つの目標をクリアできたので良かったです。
AKI:その後、ハンデが下がってのレースはいかがですか?
村瀬:やっぱり今の位置、最重ハンデから20m前は厳しいですね。まずはスタート、すぐ後ろの選手が速すぎて。そして、20mのハンデ位置からスタートを切ると0mでスタートを切るよりも1コーナーまでが遠く、その距離の分で1級車に伸び負けてしまっています。この前の川口では8号車も経験しましたが大変でした。結果的に4着まで上がれましたが展開作りがなかなか難しいです。なので、今の位置での課題はめちゃくちゃあります。どうしても展開作りが上手くいかないですね。あとは、一回後ろの選手に行かれてしまうと捲り返せないですね。ハンデが下がる前は先行されても捲り返せていたんですが、最重ハンデの人や10m前の人はスピードもあるし技術もあるし逆転はなかなか厳しいです。今の1番の課題はスタートと展開作りですね。ただ、20m前に来て認められたというところもあると思うので嬉しいです。
AKI:スタートは2級車という部分も大きいと思いますが良化に向けて考えていることはあるんですか?
村瀬:同期の栗原(浜松36期:栗原佳祐選手)が速く、1級車に対抗できるということは分かってるので、自分も栗原みたいにスタートをまずは枠なりに残したいです。そのために、クラッチ周り、切り方を色々考えて、練習もかなり行っています。まずはそこですよね。
AKI:課題を聞きましたが、今後の目標は考えていますか?
村瀬:また優勝したいです。同期の中で最重ハンデから20m前で優勝した人がまだいないので1番乗り決めたいですね。
AKI:同期がかなり良い刺激になってますね!
村瀬:なってますね!みんな本当に速い。特に栗原、吉林(浜松36期:吉林直都選手)。食らいついていきたいですね。
AKI:村瀬選手はバイク経験者(ロード)ですが、オートレースとの違いは大きかったですか?
村瀬:全然違いました。ハンドルの形から全く別物。あとは、競走車の振動がすごいです。サスペンションがついてないので直に振動がきます。養成所で初めて乗った時にかなり驚きました。めっちゃブルブルなるし腕も痛くなって、最初は全然上手く乗れませんでした。慣れてきてから乗れるようになった感じです。
AKI:そんな中で、ロードの経験は活きてますか?
村瀬:有利になってると思います。バイクに乗ってなかった人とは経験値が違うので。乗ってて良かったなと思います。選手になるきっかけは、高校の先輩でもあり、ロードからの知り合いでもある永島潤太郎さん(山陽35期:永島潤太郎選手)。潤太郎さんがオートレースの試験に受かって。潤太郎さんに「オートレースの試験受けてみたら?」と言ってもらったことがキッカケですね。小さい頃、祖父に飯塚オートレース場に連れて行ってもらったことがあってオートレース自体は知ってはいました。すごい迫力を感じたのは覚えています。それから何度かレース場には行っていたんですが、大きなキッカケは潤太郎さんですね。身近な人が選手になったので、自分も受けてみようと思えました。
AKI:デビューが2023年の2月、今年はどんな1年になりましたか?
村瀬:オートレーサーとして成長できた1年でした。養成所ではできない人を捲るとか、後ろから走るとか、整備の面もですね。色んな選手の横について整備教えてもらったりしたので、振り返ると成長できた1年だと思います。特に1番整備が難しいです。細かいところがあって失敗はできないと考えると、1番緊張しながらやってます。整備はまだまだ勉強です。周りには優しい人だらけなのでありがたいです。それに、3歳の頃からバイクに乗っていてバイクにまつわる仕事はしたいなぁとずっと考えていました。自分が望んでた職業つけて良い1年になりました。
AKI:それでは最後にオッズパーク会員の皆様へメッセージをお願いします。
村瀬:皆さんの応援のおかげで初優勝できました。これからも展開は厳しいと思いますが、期待に応えられるよう頑張っていきます。
(写真は飯塚オートレースSNSより)
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