
続いてご紹介するのは、今回の旅で1番興奮した、廃競馬場探索です!!
其の弐でも触れたように、クランジが出来る前にはブキティマという場所にありました。
競馬が開催されなくなった今では、「ターフシティ」と呼ばれ、スタンドを改装してレストランやショップなどが営業しています。
色々な種類のお店がありましたが、どちらかというと観光客向けというより、地元の方に愛されている感じ。
スタンドや駐車場はまるまる残って活用されていますが、コースはどうなっているんだろう...と、探索してみました。
まずは1コーナーから。
けっこうしっかりと外ラチが残ってました!
内ラチも!!
所々なくなってましたが、1コーナーは当時の様子がしっかりと残ってました。
こちらは1、2コーナー中間の外ラチ。ちょっと淋しい...
2コーナー奥のポケットの様子。
1番置くには、ゴールポストが置いてありました。
向正面は、何面にも渡ってサッカー場が作られています。
子供も大人も、たっくさんの方々が試合をしていましたよ。
コースの真ん中は低くなっていて、現在はジャングルのようになっています。
かなり高い位置まで木々が成長しているので、スタンドからは2コーナーから4コーナーまでの様子は全くわかりません。
木々に囲まれた、静かなサッカー場といった雰囲気です。
それにしても、約10年でジャングル化するなんて...シンガポールの植物はすごい成長力ですね。。
向正面の外ラチには...
木が突き破って成長していました。
そして!!
1本だけ残っててくれたハロン棒!
⑩と⑫って書いてあります。
こういう具体的な物が残っていると、在りし日の競馬場をリアルに想像出来ますね。
向正面をズンズン歩いて行くと、3コーナー手前からはゴルフの練習場が2面広がっていて、3コーナーからは野球場がこれまた2面ありました!
なんとなくカーブしてるのわかりますか?
4コーナー寄りの野球場からは、スタンドが見えます。
1周2000mくらいあるでしょうか。
痕跡を探しながらだったので、歩き終わるのに1時間くらいかかってしまいました。
やっとこ辿り着いたスタンド前。
ラチもしっかりと残ってました!
ゴール板がなくなっていたのがとても残念だったけど。。
パドックも。
枠場も。
ウィナーズサークルもありました!
コースはなくなっていますが、当時を想像するに足るアイテムがたくさん残っていて大興奮!!
ここで競馬が行われていたんですね。
当時の熱気が伝わってくるようでした。
しかも、サッカー、ゴルフ、野球と、競馬開催がなくなってからもたくさんの人たちがスポーツを楽しんでいる風景は、とても気持ちいいものでした。
たくさん歩いて腹ペコになったところで、スタンド内にある中華レストランへ。
なにげにモニターTVがそのままになってます!
お店の中に入ると、ものっすごい人で賑わっていました。
お料理は、なんと巨大水槽まで行ってオーダーするんです。
この水槽が2面ありました。こんなにいっぱいの水槽は初めて見ましたよ。
中にはカエルがぎっしり入った水槽もあったけど...
シンガポールはカニが有名ということで、即オーダー☆
出来たお料理がこちら↓
ブラックペッパーで味付けされていて、とっても美味しかったです♪
ただ、食べるのがちょっと大変&手が真っ黒になるけれど...美味しさには勝てません。
他にも、あわびや
白身魚と
新鮮なシーフードを堪能したのでした!!
スタンドの中には他にも、カジュアルなレストランやお寿司屋さんもありました。
サッカーなどを楽しんだあと、ユニフォームを着たままチームメイトと乾杯している人たちもいましたよ。
こんな風に形を残したまま繁栄している廃競馬場を見たことなかったので、とても嬉しかったです。
日本も、いいところはどんどん真似していきたいですね。
続いては朝の調教風景。
シンガポールにはトレセンはなく、競馬場で調教しています。
中に入るには、事前の登録とパスポートが必要。公正確保のため、出入り口はしっかりと警備されています。
入り口まで迎えに来てくれた高岡先生が乗っていたのは、ゴルフ場などでよく目にするカート。
厩舎地区ではみんなこのカートで移動していました。
支給されるのかと思いきや、自前だそうです。
ナイターの時とは、雰囲気が全然違いますね。
さすがジャングルを切り開いて造った競馬場だけあって、周りは緑に囲まれているし、中も木々が豊富です。
もともとの地形を活かしながらの造りで、コースの内側はかなり低くなっています。
ナイターの時は気付きませんでしたが、コースを横から見てみると、ゴール板を過ぎてから1コーナーまでは、かなり急な上りになっていました。
ゴールしてからコーナーに入るまでが短いので、自然とペースが落ちるようにという工夫でしょうか。
次の日に控えた『シンガポールダービー』のため、前日のナイターはこんなにも広い部分を仮柵が占めていたんです!
日本ではまずお目にかかれないほどの幅ですね。
芝はこんな感じ。
シンガポールの競馬場は1つですから、馬場の維持というのはとても大変だと思います。
内馬場はニューポリトラックコース、2コーナーから向正面の奥には、直線の往復コースがあります。
こちらは坂路。
2%くらいしか上ってないそうですが...
坂路を上っていると、その脇で芝を育てていました。
どこの国でも、馬場整備は大変であり重要なお仕事ですね。
そして、プールもありました。
みんな、上手に泳いでいましたよ。
調教では、芝コースは特別な場合以外使用出来ないそうですが、ポリコース、往復コース、坂路、プールと、いくつもの選択肢がありました。
診療所もとても充実していて、骨折などの手術はもちろん、開腹手術まで出来るそう。
最先端の医術が競馬場で受けられるというのは、競走馬にとっては素晴らしい環境だと思います。
そして、高岡厩舎。
道営時代からの看板を使っているそうです。
こちらは【エルドラド】!!
やはりGI馬。風格が違います。
耳絞られました...
写真を見てお気づきかと思いますが...馬房がかなりデカイ!
【エルドラド】だけじゃなくって、どの馬房も日本の1,5倍くらいの大きさがあります。
これは広くていいですね。毎日お掃除する厩務員さんは大変だと思いますが...
厩舎には、砂場があったり小鳥がいたり、とてもゆったりとした空気が流れていて、いい雰囲気でした♪
シンガポール競馬の歴史は古く、1842年に現在のターフクラブの前身が出来たと言われています。
最初に出来た競馬場は、現在のリトルインディアのファラー・パーク。
その後、1933年にブキティマに移り、1999年、現在のクランジに場所を移しました。
左回り1周2000メートルの、とても素敵な競馬場です。
ナイター開催だったせいもあって、幻想的な雰囲気でした。
ライトは日本と違って、内側からコースを照らしています。
そのせいか、パッと見は向正面が少し暗く感じるけど、コース自体はとても明るいです。
こちらはパドック。
ホッカイドウ競馬から移籍した、高岡秀行調教師が、レース前にジョッキーと談笑しています。
こちらに移って9年ということで、英語ペラペラでした!!
競走馬たちは南半球産が多いけれど、日本馬の子供たちも走っていましたよ。
【ステイゴールド】【ゼンノロブロイ】【マンハッタンカフェ】【タヤスツヨシ】【メジロライアン】【シンコウキング】【サクラシーキング】などなど...
日本馬の名前を出馬表で見つけるたび、嬉しくなりました。
レースはとにかくジョッキーのレベルが高くて、4コーナー立ち上がりの攻防戦はかなり激しいです。
直線もなかなか隙間が開かないし、追い比べになることが多いしで、大興奮でした。
日本でも騎乗した、グレン・ボス騎手とアラン・ムンロ騎手が滞在していましたよ。
あと、驚いたのが公開後検量。
スタンド前の、みんなの見えるところで後検量をするんです。
こういう姿が間近で見れるのは、公正だしファンにとっても嬉しいことではないでしょうか。
こちらは検量室。
前面ガラスで中がよく見えます。
横にエスカレーターがあって、そこからジョッキールームに下りていく造りになっています。
初日ということもあり、小額勝負でしたが...見事全敗となってしまった私。。
帰りは地下鉄にしました。
競馬場から徒歩1分のところに駅があるし、下りる駅さえわかっていれば、切符購入も簡単です。
シンガポールの地下鉄はとても綺麗だし、全然怖くなかったですよ。
この日は張り切り過ぎて疲れたため、ホテルに戻って即寝しました。
次は、朝の調教編をお届けします!
念願だったシンガポールに行ってきました!!
旅の目的は、『シンガポールダービー』を観戦すること。
その他にも、観光したり美味しいグルメを味わったりと、最高の旅でした♪
では、時間軸にそってご紹介していきます。
到着した日はすでに夜中だったので、おとなしく眠りに着き、動き出したのは金曜日の午前中から。
まずは腹ごしらえ...ということで、ラッフルズホテルの近くにある、チキンライス屋さんへ。
オーダーしたのは、チキンライス、ビーフン、トムヤムクン。
大好きなトムヤムクンは、日本で食べるよりすっぱ辛い感じ。
全体的に味付けは薄めなんだけど、スパイスがしっかり効いててかなり美味しかったです!
金曜日はナイター競馬ということで、午後は観光へGO!!
まずは、昨年オープンしたばかりのマリーナ ベイ サンズへ。
SMAPさんのCMで話題になった場所です♪
屋上の展望台に上がるには、20シンガポールドル(日本円で1200円くらい)。
エレベーターで一気に上まで上がると、絶景が広がっていました。
奥には、宿泊客しか入れないプールがあります。
わかります?プールの向こう側...断崖絶壁ですよ...
下から見るとこんな感じ。
怖そうだけど、いつか入ってみたいな~
そして。
シンガポールといえば...マーライオン!!
みんなから、「ちっちゃいよ」と言われていたので、思ったより小さくないじゃんというのが感想。
でも裏にあった小マーライオンは...
私と同じうらいのサイズで、ホントにちっちゃかった!!!
シンガポールは東洋と西洋の文化がいい感じでミックスしていて、私にはとても心地よい雰囲気でした。
驚いたのは、宗教の自由さ。
キリスト教の教会と、イスラム教のモスクと、ヒンズー教のお寺が、隣同士に並んでいることも珍しくありません。
たくさんの国の人たちを受け入れているシンガポールは、考え方や他文化との接し方が、とても柔軟だと思います。
お店のスタッフも優しいし、英語が上手く話せなくても、嫌な顔されません。
この懐の深さ、視野の広さはぜひ見習いたいです。
夕方からはいよいよ、シンガポールターフクラブ@クランジへ。
正式には、競馬場とは言わないそうです。
施設がコンパクトにまとまっていて動きやすく、とても美しい競馬場でした。
詳しいレポは、其の弐でお届けします!
私が原作を書いている漫画、『優駿の門アスミ』第2巻が発売になりました!
昨年11月に発売された1巻と比べると、それぞれのキャラ立ても終わって、1頭の馬にじっくりとスポットを当てて進んでいます。
実は...
本来は、2巻の真ん中くらいの話からスタートするつもりだったんですが、色々考えたり話し合ったりしているうちに、その前章段階である1巻のお話が出来たんです。
漫画って、小説と違って動きや表情まできっちり決めないといけないし、私服1つにしても、早川さんと2人で雑誌と睨めっこしながら考えました。
当初は台詞を決める時など、「アスミならなんて言うだろう...」とけっこう悩みましたが、やっと私の中でキャラが動き始め、「アスミはこう言う」「真白ならこう言う」という言葉がスンナリと出てくるようになりました。
監修をして下さっている、やまさき拓味先生からも、「キャラが勝手に動き出すから」とアドバイスしてもらってましたが、やっと最近になって、その言葉を実感しています。
今回も、1巻発売時と同じように、漫画の舞台である川崎競馬場でイベントします♪
7月6日川崎競馬場
*6R終了後(17:50~)ウイナーズサークル
『優駿の門アスミvol2』トークショー
出演:早川恵子先生 赤見千尋 MC:町田沙織さん
*7R終了後&8R終了後 パドック横特設ブース
『優駿の門アスミ』1巻&2巻即売サイン会
やまさき拓味先生 早川恵子先生 赤見千尋
お陰さまで、第3版まで重版となった1巻も併せて発売しますので、まだ読んでない方も、ぜひお手にとって見てください。
あと、「もう買った」という方には、漫画本を持ってきていただければ、3人のサインを書かせていただきます。
今回は、早川先生がスペシャルグッズを作ってくれてますので、ぜひぜひ遊びに来て下さい!
当日のメインは『ホクトベガメモリアル スパーキングレディーカップ』。
楽しみな牝馬がいっぱいです!!