修了供覧騎乗では、まず角馬場でカドリールの演技が行われます。
自由自在に馬を操り、6人で息を合せて演技をする姿に、ご両親や所属調教師の皆さんはもちろん、
2年間厳しく指導した教官の方々も感慨深げな表情をしていました。
そしていよいよ最後の競走訓練です。
1頭ずつ返し馬をし、ゲート裏に6頭が集まって、レースと同じ形で行われました。
一斉に綺麗なスタートを切り、激しい先行争いが繰り広げられ、
その中でハナに立ったのは、大井の藤田凌騎手。
しかし他の騎手たちも一歩も引かず、離されることなく追走。
4コーナーまでそのまま団子の状態が続き、最後の追い比べ。
マイペースで逃げた藤田騎手がもう一度伸びて、最後の競走騎乗を勝利で飾りました!
2着は好位を進んだ園田の永井孝典騎手、3着は笠松の渡邊騎手か川崎の櫻井騎手かなという感じでした。
写真判定などはないので、はっきりわからずすみません。。
レース後は、顔や勝負服は汚れてしまったけれど
とてもすっきりとした表情をしていました!
教官の合図でヘルメットを投げたり。
最後の競走騎乗はかなり緊張気味でしたが、無事に終わって本人も観客側もホッとした空気が流れました♪
しかし、ずっと緊張気味だったのが、体験入所中の97期生たち。
4月から正式に入所となるわけで、修了していく先輩たちの姿をどんな気持ちで見ていたのでしょうか。
久しぶりに女性の候補生も合格したそうだし、2年間の訓練を無事に過ごし、修了式を迎える日が楽しみですね。
最後の訓練を終えた95期生たちは、制服に着替えて修了式へ。
塚田理事長に修了証書を手渡され、地方競馬教養センターでの全課程を修了。
4月デビューへ向けて、それぞれの競馬場へと向かいました。
まずは無事にデビュー戦を迎え、初勝利を目指してがんばってほしいです!
昨日栃木県那須塩原市にある地方競馬教養センターにて、第95期騎手候補生の修了式が行われました。
2年前に入所した時には13名でしたが、厳しい訓練を耐えて見事騎手免許試験に合格したのは6名。
晴れて修了式を迎えました。
修了式の前に、最後の訓練として行われた競走騎乗。
ご家族や所属調教師の皆さんが見守る中、熱い戦いが繰り広げられました。
まずは一人一人の詳しいプロフィールからご紹介します。
1枠1番キマグレドウチュウ
長谷部駿弥(はせべしゅんや)騎手
園田 小牧毅厩舎所属
大阪府大阪市出身 O型 17歳
「両親が競馬が好きで、物心ついた時には騎手になりたいと思っていました。駿弥の弥は弥生賞の弥なんです。
今日は僕も緊張していますが、見に来てくれた両親も緊張していると思います(笑)。
目標とする騎手は田中学騎手です。静かに乗っているのに馬がちゃんと動いているところがすごい、この人真似したら上手くなるなって思いました。
真面目で負けず嫌いの性格なので、その性格を活かして騎乗馬を増やし、技術向上できるようがんばります!」
2枠2番コングラチュレート
藤田凌(ふじたりょう)騎手
大井 荒山勝徳厩舎所属
北海道苫小牧市出身 A型 17歳
「父がノーザンファームで働いている影響で、小学校6年生の時に初めて馬に跨ったんですけど、その時の馬上から見える景色が良かったことと、競馬を見ていて騎手という職業に憧れをもっていたので目指しました。
父はもともと騎手を目指していたので、僕が騎手になったことを喜んでくれています。
この2年間は、騎手になるために必要な技術だけではなく、人間性なども学べました。上手く乗れなかった時は悔しかったけれど、とてもいい経験だったと思います。
好きなジョッキーは、ライアン・ムーア騎手と御神本訓史騎手で、好きな馬はオルフェーヴルです。
地方競馬を盛り上げて支えていけるような存在を目指します!」
3枠3番テイクザクラン
櫻井光輔(さくらいこうすけ)騎手
川崎 八木正喜厩舎所属
神奈川県川崎市出身 AB型 17歳
「勝負服はピンク1色にしました。苗字が櫻井なので自分のイメージカラーだと思っていて、川崎は1色の騎手が活躍しているので、ピンクで勝負しようと決めました。
実家も川崎競馬場の近くで、幼いころからおばあちゃんに連れてってもらっていたんです。尊敬する騎手は佐々木竹見さんです。
騎乗フォームがとてもカッコよく、また7153勝もしているのにとても謙虚で尊敬しています。
周りの方々に応援してもらって、支えてもらっている分、がんばって活躍したいです!」
4枠4番セリトスガッテン
赤津和希(あかつかずき)騎手
浦和 酒井一則厩舎所属
千葉県我孫子市出身 O型 16歳
「オグリキャップが好きなので、同じ勝負服の配色にしました。
オグリの現役時代はまだ生まれていないんですけど、ニュースでそういうアイドルホースがいたということを知り、父にいろいろ話を聞いて好きになりました。
小学4年生の時に父に中山競馬場に連れて行ってもらったことがきっかけで、騎手になりたいと思いました。
目標とする騎手は繁田健一騎手です。
誰に対しても優しいし、レース展開が上手く追い方に迫力があるからです。
いつかオグリのように、僕もファンの方に愛されるジョッキーになれるようがんばります!」
5枠5番マルブツクラウン
永井孝典(ながいたかのり)騎手
園田 田村彰啓厩舎所属
愛知県岡崎市出身 A型 18歳
「小さいころから馬が好きで、物心ついた時には騎手になりたいと思っていました。
競馬場実習中に骨折して2か月休んでいたんですけど、復帰した時には前と同じように乗れなくて、もう辞めようかなと落ち込んだこともありました。
でも無事に騎手になれて嬉しいです。
目標とする騎手は下原理騎手です。
レースの流れを読んで馬群から抜け出すのが上手いし、レースへの準備をしっかりしているのが伝わってくるからです。
日々努力して常に研究心を忘れず、技術向上を目指します!」
6枠6番カイウンダンディー
渡邊竜也(わたなべたつや)騎手
笠松 笹野博司厩舎所属
千葉県船橋市出身 A型 16歳
「東海は木之前葵さんのハートや、八木元騎手のクローバーなどがあるので、僕も目新しいデザインがいいと思ってVにしました。
騎手を目指したきっかけは、祖父が競馬好きで競馬場に連れて行ってもらった時、カッコいいと思ったからです。
今日は祖父も見に来てくれていて、騎手になれたことをとても喜んでくれています。
目標とするのは兄弟子の藤原幹生騎手です。とても尊敬しています。
たくさん乗って早く上達して、皆さんに信頼してもらえる騎手になりたいです!」
以上6名のプロフィールをご紹介しました。
レースの模様は~その②でレポートします!
日曜日に東京競馬場で行われた共同通信杯。
大井のサイバーエレキングが初の芝に挑戦しました。
クラシックに直結するレースでもあり、レース後の関係者コメントをお伝えします。
1着 スワーヴリチャード
四位洋文騎手
「強いですね。思っていた通りのレースができて良かったです。
デビューから3戦ゲートが遅れていたんですけど、次は中山なのである程度出して行って、ある程度の位置を取りたいと思っていました。
少し遅れたけど、流していたらいいところにつけることができましたね。
道中も折り合っていたし、直線はこないだの負けを活かして早く動かないようにと思っていました。
ここまで順調に階段を上っていて、あと大きいところがまだ2つあるんでね、
今日は無事に勝てればと思っていたので特に注文はないです。
使うごとにレースを覚えてくれているし、この先も無事に行って欲しいです」
庄野靖志調教師
「今日は馬場入りから返し馬にかけても成長を感じました。
まだまだこの馬に求めているのは大きなものがあるのですが、馬体的にも精神的にも成長してくれましたね。
今日もしっかりとレースをしてくれて、こちらが思っている以上にどんな競馬場にも対応できるのが強みです。
馬の間を抜け出す時の速さ、瞬発力は本当にすごいです。一瞬でトップスピードになりますから。
オーナーも牧場も、当歳の頃からクラシックを意識してきた馬で、無事に重賞を勝つことができてホッとしています。
賞金を加算できたし、胸を張ってクラシックに挑みたいと思います。
この後は直行で皐月賞の予定です。
形態的には東京の方がいいのかなとは思いますが、中山にも十分対応できると思いますし、まだまだ奥が深い馬なのでこの先が楽しみです」
2着 エトルディーニュ
柴山雄一騎手
「坂の上でもうひと踏ん張りしてくれました。本当に根性がありますね。
勝った馬は強かったですが、この馬も安定して走れていますよ」
3着 ムーヴザワールド
戸崎圭太騎手
「感じもよかったし仕上がりもよかったです。
直線向いた時には手ごたえがよかったんですけど、今日のところはちょっとじりっぽい感じでした。
でも、まだまだこれからの馬なので」
サイバーエレキングは好スタートから3番手につけ、直線を向いた時には持ったまま先頭を伺う勢い!
しかし、その後は力尽き、下がっていって11着となりました。
今野忠成騎手
「思ったより道中一生懸命に走りすぎてしまいました。
初めての芝で嬉しかったのかな。走りやすいよーっていう感じで走ってました。
最後はムキになった分、疲れてフラフラしてしまいました。
やっぱり周りの馬たちは強かったです。でもその中でよくがんばってくれました」
優秀女性騎手賞
木之前葵騎手
2年連続で優秀女性騎手賞を受賞することができて、とても嬉しいです。
去年は一昨年より上の勝ち星を目標にしていたので、70勝することができて良かったです。でも勝ちきれなかったレースも多いですし、先輩にも怒られることが多いので、もっともっと努力して上手くなりたいです。
カツゲキキトキトで初めての重賞を勝つことができて、本当に嬉しかったです。キトキトが本当に強いので、周りからは普通に乗れば大丈夫だって言われたんですけど、ものすごく緊張しました。
去年の重賞は本当にキトキトが強くて勝たせてもらったんですけど、今年またカツゲキの馬で(尾張名古屋杯・カツゲキライデン/園田クイーンセレクション・カツゲキマドンナ)勝つことができて、本当に嬉しいし有り難いですね。
今年の目標は、難しいとは思いますが、年間100勝を目指します。去年からプラス30勝ですから、たくさん努力して上手くなれるようがんばります!
特別賞(出産後現役復帰)
宮下瞳騎手
まさかこういう賞をいただけると思っていなかったので、とても嬉しいです。NARGPはかなり久しぶりですし、またこの場に立つことができて本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
去年の8月からの現役復帰で24勝を挙げることができました。去年の成績はちょっとできすぎだったかなと思います。周りの方々がサポートしてくれましたし、旦那さん(小山信行騎手)もかなりバックアップしてくれましたから。それでも2着が多くて迷惑をかけてしまったので、今年はきっちり勝ちきれるようもっともっとがんばります。
今年の目標は、今年中に700勝することです(現在654勝)!今年は旦那さんが韓国へ(騎手を休業して調馬師として)行ってしまうので、仕事でもプライベートでも去年よりキツい面はあると思います。仕事面は自分自身が精いっぱいがんばって、プライベートでは子供たちに寂しい思いをさせないようにいっぱい遊んであげたいです。
最優秀勝率調教師
2歳最優秀牝馬:ピンクドッグウッド
川西毅調教師
勝率39.6%という結果になりましたが、自分では全然実感ないんですよ。特に1月2月はいつもあんまりよくないんですけど去年も全然勝てなくて。なかなか波に乗れませんでした。
しかも重賞がまったく勝てなくて、10月のゴールドウイングでやっと勝てたんです。これは苦しかったですね。
大みそかに大井で東京2歳優駿牝馬を勝つことができて、一年を通してトントンだったかなと。
東京2歳優駿牝馬は本当に嬉しかったです。ゲートに行っていたので厩務員さんたちと一緒に車の中で見ていたんですけど、周りがびっくりするくらい叫んでました(笑)。
南関東で勝つことを一つの目標にしていたので、本当に嬉しかったです。
所属の加藤騎手も新人賞を受賞することができました。あれは僕の力ではなく、周りの調教師さんたちがたくさん乗せてくれて、バックアップしてくれたお陰です。
本人も努力しましたけど、まだまだですね。多少はよくなって来たので、このまま真面目に頑張ってくれたらと思います。
優秀新人騎手賞
加藤聡一騎手
今日は名古屋で9レースまで乗ってから来ました。9レースで勝てたので、気持ちよくここに来ることができましたね。
デビュー年の去年は56勝することができましたが、本当に乗せていただいた関係者の皆さん、がんばってくれた馬たちのお陰です。
いい馬にたくさん乗せていただきましたから。その中で本当はもっと結果を出せたと思うので、今年はもっと上を目指します。
デビュー前の目標は、初騎乗初勝利、そして年間80勝という目標を掲げていたんですけど、初騎乗初勝利は周りの方々のお陰で達成できて嬉しかったです。
年間80勝は減量がなくなる数字なので目標にしましたが、まぁ、かなり大きすぎる数字ですよね...。でも、小さい目標よりもどーんと大きなところを目指した方ががんばりがいがあるかなと思いまして。去年は達成できなかったけれど、今年はもっと努力を重ねて、今はまだまだですけど、周りの方々に信頼してもらえる騎手になります!
続いては、個人賞を受賞した方々の喜びのコメントです!
最優秀勝利回数騎手賞
最優秀賞金獲得騎手賞
森泰斗騎手
2年連続で受賞することができて、とても嬉しいです。自分の目標を追いかけていたら、こういう結果になってくれました。
年間300勝と全国リーディングが達成できて、ホッとしましたね。
ただ、300勝という目標を掲げていたので、その数字に追いかけられて、なんだかチグハグした時期もありました。
自分としては、数字がいくつというのではなく、もっと自然体でいた方がいい結果に繋がるのではないかと考えているので、今年は数字的な目標ではなく、自然体で過ごしたいと思っています。
それで一年終わった時に、いい成績が残せればと。1頭1頭に対して、しっかりと向き合って仕事したいです。
あと、東京ダービー制覇という目標は達成することができませんでした。
それに、交流重賞も勝ちたいですし、GIジョッキーにもなりたいです。去年はダートグレードで2着3着に入ったりしましたが、やっぱり勝たないと意味がないですよね。
なので、今年は勝てるようがんばります!
最優秀勝率騎手賞
ベストフェアプレイ賞
山口勲騎手
2年連続で2つの賞をいただき、とても嬉しいです。
勝率は高知の永森騎手と差がなかったので、自分自身は意識しないようにしていたんですけど周りからけっこう言われました。
永森くんは勢いありましたし、3割いって勝てなかったら仕方ないなと思っていました。結果的には31.7%(永森騎手は31.2%)だったので、たくさんの馬たち、関係者の方々に感謝しています。
フェアプレイ賞は、正直聞くまでわからなかったですね。2年連続で獲らせてもらって、余計にフェアプレイで乗ることの大切さを実感しています。
一昨日佐々木竹見カップだったんですけど、ほとんどがもう年下のジョッキーで、自分も年を取ったなと思いました(笑)。
若手も育ってますけど、まだまだ負けたくないですね。
殊勲騎手賞
永森大智騎手
まさか自分がこういう賞をいただけると思っていなかったので、とても嬉しいです。本当に応援して下さった方々に感謝しています。
SJTは最初盛岡で8位だったんですけど、まぁ自分らしいなという感じでした(苦笑)。名古屋の時は、とにかく悔いが残らないよう思い切って乗ろうと思っていて、いい馬にも当たりましたし、2連勝することができました。
WASJは、初めてのJRAで緊張しましたが、すごく楽しかったです。一つ勝つことができて、自信になりました。
去年は他にもジョッキーレースに参加させていただき、内容の濃い一年だったと思います。
高知リーディングは2年連続なんですけど、全国の勝ち星では一昨年は(赤岡)修二さんの方が上だったんです。去年は数字の上では初めて抜くことができたので、技術面でも少しでも近づけるようがんばります。
特別賞(3000勝達成)
赤岡修二騎手
3000勝というのは実感があまりないんですけど、こうやって賞をいただけると実感が沸いてきますね。
NARGPは久しぶりなので、またこの場に来ることができてとても嬉しいです。
今は全国の重賞で呼んでいただいたり、南関東の期間限定騎乗もさせてもらったりと、高知を空けることが多くなりました。
僕が外に出ている分、若手が育っているので、そこはすごく嬉しいですね。
今はとにかく毎日のように乗りにいっているので、休みの日はありません。忙しくて体調を崩した時もあったので、そこはしっかりと管理していきたいです。
たくさん重賞に呼んでもらっているのに、まだ南関東で勝てていないんですよ。
今年は南関東で重賞を勝ちたいです!
特別賞(ダートグレード100勝)
武豊騎手
名誉ある賞をいただき、とても光栄です。
ダートグレード100勝というのは意識していなかったんですけど、浦和記念を勝った時に周りから聞いて、そんに勝っていたのかと嬉しかったです。
どのレースもどの馬も勝った時は嬉しかったですし、この1頭というのは挙げられないですね。たくさんにいい馬たちに乗せてもらったお陰です。
中央も地方も海外も、特別意識はしていません。競馬があればどこでも乗りにいきたいです。
今年は芝もダートもいい馬たちがいるので、またいい結果を残せるようがんばります。