このブログを読んでいただいている皆さまにお知らせがあります。
この度第2子を妊娠しまして、いよいよ臨月に入りました。
4月はいつ出産になってもいいように、1か月間お休みさせていただくことになりました。
騎手を引退し、浅草今半で働いていたわたしにとって、
最初にレギュラーとして連載を持たせてくれたのがこのオッズパークブログ。
とても愛着がありますし、今は競馬を楽しむための生活の一部になっています。
無事に出産を終えたら戻って来ますので、
その時はぜひまた覗きに来ていただけたら嬉しいです。
ブログはお休みしますが、5月のダートグレード連続期に備えて、4月もしっかりと馬券を当てたいと思います!
最近当たっていないので...
それでは皆さま、引き続きオッズパークで競馬をお楽しみください。
赤見千尋
昨日佐賀競馬場で行われたレディスヴィクトリーラウンド(以下LVR)今期最終戦。
これまで、盛岡・名古屋・高知と転戦して来ましたが、暫定1位で迎えた別府真衣騎手が、佐賀ラウンドでも2着1着の活躍を見せて総合優勝を果たしました!
これで、昨シーズンに続き2連覇を達成!
すべてのラウンドで馬券に絡む活躍で、存在感を示しましたね。
【別府騎手の成績】
盛岡ラウンド 3着 1着
名古屋ラウンド 10着 2着
高知ラウンド 1着 10着
佐賀ラウンド 2着 1着
現在、わたしは第2子妊娠中(4月に出産予定なのです)で、現地に行けなかったことは残念なのですが、
TV越しでも白熱した様子がビシビシ伝わってきました。
写真はすべて、大恵陽子ちゃんから送っていただきました。
それでは早速、佐賀ラウンドを振り返っていきましょう。
まずは第1戦。
1番人気イチザラブに騎乗したのが別府真衣騎手、2番人気モデストに騎乗したのが宮下瞳騎手でした。
このシリーズを通してお2人の存在感は際立っていて、3ラウンドを終えた時点で別府騎手2勝2着1回、宮下騎手2勝2着1回と互角の戦いを演じていました。
第1戦でも引き続き2人の戦いになることが予想され、見事に結果を出してくれました。
ロケットスタートを切った宮下騎手は、内の別府騎手が行く気を見せたのですぐに抑えて2番手へ。
別府騎手もスタートは悪くなかったし、そこまで無理せずハナを取れた印象です。
しかし勝負所からの宮下騎手の手ごたえはバツグン。
中団から上がって来た下村騎手、山口以和騎手と4コーナーでは4頭の叩き合いになるかと思われましたが、
直線は盛り返した別府騎手VS宮下騎手の一気打ちに。
最後まで危なげなく伸びた宮下騎手が第1戦を制しました。
これで宮下騎手と別府騎手のポイントは44ポイントで並びました。
第2戦は最終戦ということで、1位のポイントがこれまでの2倍の10ポイントになります。
この時点で上位2名とのポイント差は大きく、優勝争いは宮下騎手と別府騎手に絞られました。
そして第2戦。
1番人気ガルトマーンに騎乗したのが宮下騎手、2番人気ダイメイライナーには下村騎手、別府騎手は4番人気のミスターベアーに騎乗、
このシリーズまだらしさが発揮できていない木之前騎手は5番人気のムーンパスラブに騎乗しました。
好スタートを切った別府騎手は楽な手ごたえで2番手へ、宮下騎手は中団待機という展開。
下村騎手はゲートの中でのダイメイライナーの姿勢があまり良くなく、立て直そうとした時にゲートが開いたのかハミに当たってしまったようで...。
大きな出遅れとなってしまいました。
別府騎手は3コーナーから積極的に動いて攻めの競馬で先頭へ。
直線そのまま突き抜けて勝利しました。
中団から長くいい脚を使って伸びて来たのが木之前騎手。
内にいた宮下騎手との2着争いを制して、今シリーズ初の連対を果たしました!
この結果により、別府騎手が59ポイント、宮下騎手49ポイントで別府騎手の優勝が決まりました。
【総合ポイント】
別府真衣騎手 59ポイント
宮下瞳騎手 49ポイント
木之前葵騎手 32ポイント
下村瑠衣騎手 29ポイント
すべてのレースで怪我なく無事に終われたことが何よりですし、
特に上位2人の白熱した戦いは見ごたえがありました。
別府騎手はこの2年、優秀女性騎手賞を逃して悔しい想いをして来ました。
波に乗るとどんどんいい方向に向いて行く騎手ですから、今年はさらなる活躍を期待しています。
宮下騎手は昨年女性騎手トップの61勝を挙げ、優秀女性騎手賞に輝きました。
さらに!
先日の梅見月杯を8番人気のポルタディソーニで制覇!
一昨年の復帰から快進撃が続いています。
木之前騎手は一昨年から昨年初め頃までの勢いがものすごかっただけに、現状に物足りなさを感じているそうです。
しかし、最終戦でも結果を出したし、悩んだ先には必ず明るい光があると信じています。
下村騎手は悔しい結果となってしまいましたが、普段以上に注目される舞台で人気馬に乗り、負けた悔しさは今後の大きな糧になるはずです。
これまで以上にハイレベルになった高知で、今後の成長に期待しています!
先月引退した鈴木麻優ちゃんの笑顔が見られたことも嬉しかったです♪
そして、地元佐賀所属の岩永千明騎手の現状について。
昨年の紹介式には「元気な姿をファンの方にお見せしたい」と、顔を出してくれた岩永騎手。
今年の紹介式に現れず心配されている方も多いと思います。
現在は厩舎のお手伝いをしていて、何頭か馬にも乗っているそうですよ。
ただ、今後のことなど具体的に決まっていないため、ご挨拶するのは控えたということです。
とても大きな怪我でしたし、岩永騎手の体も気持ちも大事に進んでいって欲しいです。
岩手の鈴木麻優騎手の引退が発表されました。
鈴木麻優騎手の引退について(岩手競馬HPより)
怪我からの復帰を楽しみにしていたので、とてもとても残念ですが、
コメントにもあるように、怪我のこともそうですし、気持ちの面も大きかったと思います。
2016年 LVR名古屋にて下村騎手と
ここまで一生懸命頑張って、たくさんのドラマと太陽のような笑顔を見せてくれたまゆゆ。
第2の人生はこれからゆっくり考えるとのことですが、少しでも競馬に関わっていたいと話していましたし、
マスコミ的なことにも興味があるということなので、ぜひ一緒に何かできたらと思っています♪
第2の人生も、応援していきたいです!
まずは本日のLVJ高知ラウンドに来場し、佐賀ラウンドも応援に駆け付けるということですから、
どんな笑顔を見せてくれるか楽しみですね。
さて、地方の現役女性騎手(平地のみ)は、これで4名となってしまいました...淋しいです。。
JRAでは藤田菜七子騎手が活躍しているし、女性候補生も頑張っていますね。
地方競馬教養センターでも、現在3名の女性候補生たちが日々訓練に励んでいます。
そして、地元でのデビューはもちろんですが、今日行われるLVJに参加することも高いモチベーションになっているそうですよ。
まず1人目は、97期の濱尚美さん。
「現在先輩女性ジョッキーの皆さんとこのステージで競走できるよう、まだまだ全然技術不足の私ですが、今一生懸命訓練に励み頑張っているところです」
昨年から復活した1年2期制のため、10月に入所した98期には女性候補生が2名も合格しました!
関本玲花さん
「先月急に引退してしまった鈴木麻優さんのようになれるように目指していました。それでも、全然今は及びませんが、この憧れのステージに立てるようにこれからもくじけず頑張ります」
関本さんは岩手の関本浩司調教師の娘さんですから、鈴木麻優騎手の後を継いでくれそうですね!
中島良美さん
「女性ジョッキーの中では宮下瞳さんにあこがれています。私は、今怪我療養中(手入れ中に馬に左大腿部を蹴られたため)ですが、修了してこのステージに立てるように、地道に頑張りたいと思います」
写真は3枚ともに地方競馬教養センターから提供していただきました。
97期の濱さんは来年の春、98期の関本さんと中島さんは来年の秋のデビューを目指して頑張っているそうです。
無事にデビューできる日を楽しみに待っています☆
さて、今日は候補生たちも楽しみにしているLVR高知ラウンド。
昨年の総合優勝者であり、今回も暫定ポイント1位の別府真衣騎手のおひざ元。
ここでさらに勢いをつけて逃げ切るか、1ポイント差で追う宮下騎手が逆転するか、
それとも若手の木之前騎手&下村騎手の逆襲があるのか???見逃せない戦いです!
2月7日(水)高知 一日出馬表
1月23日、高知競馬場で行われた新人王争覇戦で、愛知の加藤聡一騎手が見事総合優勝を果たしました。
これで、2016年の日本プロスポーツ大賞新人賞、NARGP2016優秀新人騎手賞と合わせて、新人タイトル三冠を達成!!!
初騎乗初勝利から始まったデビューから今年で3年目になりますが、まだまだ快進撃は止まりません。
早速ご本人に喜びの声をお聞きしました。
赤見:新人王優勝、おめでとうございます!
加藤:ありがとうございます。馬が強かったのと、展開がハマりました。本当にラッキーでしたね。
第1戦は思い切って先行したんですけど最後止まってしまって。それでもよく粘ってくれて5着に頑張ってくれました。
第2戦の馬は1番人気でしたし、このメンバーでは力が違うかなと。
あんまり気負うとプレッシャーを感じてしまうので、新人王ということよりも「この馬にとっての1勝が大切なんだ」ということを意識して乗りました。
少し出遅れてしまって後ろからになってしまったんですけど、逃げていた馬が前に名古屋にいた馬で、高知の深い馬場だし終い止まるイメージがあって。
みんながけっこうついて行っていたので、腹を括ってました。
赤見:豪快なマクリを決めての勝利でしたね。
加藤:少し気が難しいところがあるとは聞いていたんですけど、直線でステッキを入れたらソラを使って一気に止まってしまって...。
「残ってくれ!」と思いながら必死に追いました。
最後は自分の追い方もバタバタになってしまって、レースに関しては反省点も多かったですが、勝てたことは嬉しかったです。
赤見:これで新人タイトル三冠王ですよ。すごいですね。
加藤:ありがたいです。考えるとすごいですよね。
ただ、たくさんいい馬に乗せていただいているので、本当はもっと勝っていなきゃいけないなと。
去年は勝ち星が増えたとはいえ、2着の数も増えましたから。
もっと自分が上手く乗っていれば、という場面が何度もありました。
赤見:相変わらず謙虚ですね。外から見ていると去年は重賞も勝ったし、YJSでもファイナルに進んで、すごく順調に見えます。
加藤:確かにものすごく順調です。
こんなにいいことがあっていいのかなっていうくらい、デビューからものすごく恵まれていますし、いい環境で楽しく仕事させていただいています。
本当にありがたいですし、感謝しかないですね。だからこそもっともっと上手くなって、結果を出したいんです。
赤見:ファイナルの大井、中山はいかがでしたか?
加藤:ずっと乗ってみたかったですし、すごくいい経験になりました。
芝も乗れましたし、たくさんのお客さんの中で返し馬をした時には「俺、騎手やってるんだな」って改めて実感して。
いつもこういう舞台で乗っている騎手が羨ましいとも思いましたけど、自分は名古屋だからこそ、今の環境だからこそこういう成績をあげられていると思っています。
なので、いろいろな経験をさせてもらって、もっと上手くなって、応援してくれるファンの皆さんや関係者の皆さんの期待に応えられるようになりたいです。
赤見:今年の目標は?
加藤:毎年勝ち星は前の年を越えたいですし、あとは内容ですよね。
2着の回数を減らすこと、本当に上手くなることが目標です。
赤見:具体的に今の課題は何ですか?
加藤:あげたらキリがないですけど(笑)。明確なのは2つで、ペース感覚と精神的な部分をどっしりしたいということです。
焦るがゆえに道中余分なところでハミの手ごたえを求めてしまったり。
今まで減量でカバーされていた部分が大きかったので、それがなくなったら、そういうところが命取りじゃないですか。
いろいろ考えて、もっと上手くなるように努力します。
道営所属のリュウノユキナが、本日中山9レースのカンナSへ挑戦します!
前走の札幌すずらん賞では、初の芝挑戦を物ともせず、外々から強い競馬で差し切り勝ち。
今日のレースでも注目の存在で、新聞を見ると重い印がたくさん付いています。
遠征を前に、五十嵐冬樹騎手にお話しを伺いました。
赤見:すずらん賞制覇おめでとうございます!初めての芝でしたが、終わってみれば強いレースでしたね。
五十嵐:強かったですね。飛び自体は芝もこなせそうな感じはあったんですけど、血統が完全にダート血統なので(父ヴァーミリアン×母父クロフネ)、半信半疑ではありました。
レースは出来れば外からと思っていて、イメージ通りのレースができましたね。結果的には内が荒れていたあの日の馬場も合ったんでしょう。枠順とこの馬の性格も含めて一番いいところを通っていけました。でも、まさかあんなに強い勝ち方をするとは...。正直びっくりでした(笑)。
赤見:レース後はどんな様子ですか?
五十嵐:特にダメージもないですし、3日後から乗り始めて順調に来てます。今はだいぶ大人になってくれたんですけど、実は初期調教の頃からかなり手が掛かる馬だったんですよ。道営の場合は初期調教からジョッキーがやるわけですけど、鞍を付けたら背中を丸めて飛び跳ねたり、乗ろうとしたらぶっ飛んで行って...僕は落ちて気絶させられたりもしました。能力検査の時も暴走してスタッフ2人を引きずって行ったし、2戦目の時は危なくてパドックで乗れなかったですからね。でも毎日毎日、スタッフといろいろ考えながらやっていって。今でもまだ微妙なところはありますけど、すごく成長してくれました。
赤見:かなりやんちゃだったようですね。
五十嵐:はい(苦笑)。ただ、その中でここまでの結果を出すのは本当にすごいと思います。レースを重ねる中で着実に良くなってくれているし、この馬くらい手が掛かって成長が伺えるというのは、なんだか気持ちも報われますよね。気性が難しい馬はたくさんいますけど、ここまで明確に1戦1戦良くなってくれるっていうのはなかなかいないですよ。
赤見:初の中山に関してはいかがでしょうか?
五十嵐:一番気にしているのは輸送です。長距離で1頭での輸送なので、寂しがるところのある馬なので。でも、札幌の時もピリピリするかな?と思っていたら意外と落ち着いてくれていたので、今回もこなしてくれればと思います。この馬は本当に手が掛かっているんでね、札幌で勝った時も他の馬で勝ったのとは違う感慨深さがありました。この馬と一緒に中山に挑戦できるというのは嬉しいです。
赤見:レースを楽しみにしています!ちなみに、今年は他にも有力な2歳馬にたくさん騎乗されていますが、栄冠賞とブリーダーズゴールドジュニアCを勝ったサザンヴィグラスの様子はいかがですか?
五十嵐:前走は2着に負けてしまったんですけど、レースを教えるために砂を被せたくて、馬の後ろに入れるレースをしたんです。負けたことは申し訳ないですが、負けて強しの内容でしたし、また一つ成長してくれました。順調に行けばサンライズCを使って、ゆくゆくは全日本2歳優駿に出られたら嬉しいです。まだ緩いところがあって成長途中ですし、マイルくらいまでならいいパフォーマンスを見せてくれると思います。