ばんえい競馬情報局とは?

ばんえい競馬の最新情報を提供します。重賞を中心に予想や回顧のほか、ばんえい競馬に関するコラムなどもご覧いただけます。
カレンダー
リンク
おすすめコンテンツ

メイン

重賞(特別)回顧 アーカイブ

<<前へ 1011121314151617181920

10/31北見記念回顧

2021年11月 1日(月)

アオノブラックが今季重賞2勝目

 10月31日(日)には重賞・北見記念(3歳以上オープン)が行われ、単勝2番人気のアオノブラックが優勝。5月のばんえい十勝オッズパーク杯以来となる勝利を飾りました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.マルミゴウカイ(860) 出走取消
 2.メジロゴーリキ(860) 3.3
 3.センゴクエース(880) 3.2
 4.キタノユウジロウ(860) 7.4
 5.アオノブラック(860) 3.2
 6.アアモンドグンシン(860) 4.7

 マルミゴウカイが出走取消となり、今年の北見記念は5頭立てと少し寂しいメンバー構成に。7月の旭川記念を制したセンゴクエースと、前走2着で復調気配のアオノブラックが単勝3.2倍で並びましたが、票数の差でセンゴクエースが1番人気に。前走岩見沢記念で久々の勝利を飾ったメジロゴーリキが3.3倍と差のない3番人気で、他2頭も単勝はひと桁台と実力伯仲の人気となりました。

 第1障害先頭はアオノブラックで、メジロゴーリキ、アアモンドグンシンが追走。センゴクエースも加わり、キタノユウジロウだけが少し置かれる展開となりました。800キロ台後半の重量で各馬前半は慎重な脚取り。アアモンドグンシンがわずかに先頭で第2障害に到達し、ここまで81秒とスローペースになりました。
 前4頭が第2障害下に集まると、まずアオノブラックが仕掛けますが、登坂途中でひと息。続いたアアモンドグンシンも坂の中腹で止まり、3番手で仕掛けたメジロゴーリキがふた腰先頭で障害をクリア。立て直したアオノブラックが2番手で続きます。
 後ろ3頭は障害で苦戦し、前2頭のマッチレース。残り30メートルあたりでアオノブラックがとらえると、メジロゴーリキも懸命に食い下がりますが、じわじわと引き離したアオノブラックが先頭でゴール。メジロゴーリキは2秒0差で2着。メジロゴーリキがゴールしたあとようやく障害を越えたアアモンドグンシンが3着で入線。センゴクエースとキタノユウジロウは第2障害を越えられず競走中止となりました。

 勝ったアオノブラックは、5月のばんえい十勝オッズパーク杯以来の勝利で、7つ目のタイトルを獲得。オッズパーク杯のあとはハンデ増加や、夏場は馬体減などもあって成績が振るいませんでしたが、今回はセンゴクエース以外の馬と同重量となり、その力を遺憾なく発揮しました。シーズン終盤に向けても活躍が期待されます。

成績はこちら
映像はこちら

藤野俊一騎手「春先の重賞を勝ったことでハンデを背負う立場になって、また夏負けして調子が悪かったので焦らずじっくりとやってきました。少し涼しくなって馬もだいぶ調子が上がってきていい感じになってきました。(レースプランは)ゲートが開いてからでぼちぼちと考えながら行きました。練習で軽い荷物で走らせたことがよかったかなと思いますが、重量が重量なので途中でちょっと堪えていました。(メジロゴーリキとの競り合いについて)向こうも強い馬なので頑張って止まらずにゴールしてくれることを祈っていました」

10/17ナナカマド賞回顧

2021年10月18日(月)

キングフェスタが断然人気に応え快勝

 10月17日(日)には重賞・ナナカマド賞(2歳オープン)が行われ、単勝1番人気のキングフェスタが優勝。障害2番手から抜け出す快勝で世代最初のタイトルを奪取しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.クリスタルコルド(570) 23.4
 2.サツキヤッテマレ(550) 25.9
 3.ツガルノヒロイモノ(570) 34.4
 4.ピュアリーナナセ(550) 55.8
 5.ヘッチャラ(580) 4.9
 6.ヤマカツエース(570) 9.7
 7.キングフェスタ(580) 1.3
 8.キョウエイハンター(580) 26.0
 9.シンエイアロイ(550) 49.9
 10.ジェイホースワン(570) 22.8

 今季デビューした2歳馬による初めての重賞にフルゲート10頭がエントリー。中心となったのはキングフェスタ。ここまで牡馬の前哨戦、青雲賞を勝利するなど9戦7勝の実績は断然で、単勝1.3倍と高い支持を集めました。青雲賞を含め近2走ともにキングフェスタの2着ヘッチャラが2番人気で続き、青雲賞不出走もデビューから4着以内を外していない堅実ヤマカツエースまでが単勝ひと桁台の人気となりました。

 第1障害を最初に越えたのはシンエイアロイでしたが、ツガルノヒロイモノやクリスタルコルドも差がなく先行。ヘッチャラが続き、キングフェスタも位置取りを上げてきます。ピュアリーナナセが少し置かれますが、前はほとんど横一線で、先頭が入れ替わりながら進み、わずかにシンエイアロイが先頭で第2障害下に到達。レース前半は42秒というペースでした。
 ひと息入れたシンエイアロイが最初に仕掛けると、連れてツガルノヒロイモノ、ジェイホースワン、サツキヤッテマレも登坂を開始。その中でジェイホースワンが先頭で障害を通過すると、ほとんど差なくキングフェスタもクリア。その後はヘッチャラ、ヤマカツエース、クリスタルコルドの順で続きます。
 障害を越えた後の脚色が良かったキングフェスタがすぐに先頭に立つと、残り30メートルあたりから後続との差を広げにかかります。ヘッチャラとヤマカツエースが食い下がりますが、最後まで力強い伸び脚を見せたキングフェスタが先頭でゴール。2着争いは接戦となりましたが、障害を越えた後すぐに2番手に浮上したヘッチャラがヤマカツエースをコンマ5秒差で振り切り、上位3頭は人気順の決着となりました。

 勝ったキングフェスタの母は、2015年のヒロインズカップを制したクインフェスタ。半兄には現5歳のコマサンエースがいる良血で、素質の高さをアピールする結果となりました。
 これで通算8勝とすでに世代で頭ひとつ抜けた存在となっており、今後も順調なら残る二冠も当然最有力となるでしょう。

成績はこちら
映像はこちら

鈴木恵介騎手「2連勝してずっと調子の良い状態で今日を迎えられて良かったです。昨日雨が降りましたが、昨日よりはそれほど時計の速い馬場にならなかったのが余計良かったと思います。道中びっくりして横に逃げた場面もありましたが、それでも上手く修正できて、障害も上手で、降りてからも余裕があるくらい頑張ってくれました。降りた瞬間に止まらなければ勝てると思っていました。血統も本当に良くて、馬も真面目で、これからが凄い有望な馬だと思っています。今のところは若い面が少し出るくらいですが、これから年を取れば落ち着いて、いずれオープン馬になれるような馬だと思います」

9/26銀河賞回顧

2021年9月28日(火)

伏兵ヤマトタイコーが逃げ切り快勝

 9月26日(日)には重賞・銀河賞(4歳オープン)が行われ、単勝7番人気のヤマトタイコーが優勝。2着に10番人気のコマサンダイヤ、3着には6番人気のフォルテシモが入り、3連単は100万円を超える大波乱の決着となりました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.コマサンダイヤ(730) 104.0
 2.フォルテシモ(690) 14.9
 3.ヤマトタイコー(720) 15.8
 4.ブラックサファイア(730) 14.3
 5.コウシュハボブ(710) 76.0
 6.エンゼルフクヒメ(690) 18.2
 7.キョウエイリュウ(740) 1.8
 8.トワトラナノココロ(730) 8.9
 9.ゴールドハンター(730) 6.0
 10.カイセドクター(750) 7.0

 ばんえいダービーなど重賞4勝の世代王者キョウエイリュウは、柏林賞では6着でしたが、当時より重量面で恵まれた今回こそはと単勝1.8倍と高い支持を集めました。その柏林賞を制したゴールドハンター、前走はまなす賞で重賞初制覇を飾ったカイセドクター、イレネー記念2着の実績があるトワトラナノココロまでが単勝ひと桁台で続きました。

 先行したのはコマサンダイヤとフォルテシモで、ヤマトタイコーも差なく追走。断然人気のキョウエイリュウも続きます。一旦は全馬がほとんど横並びになりましたが、中間点あたりでヤマトタイコーが先頭に替わると、積極的なレースぶりでそのまま第2障害下に先頭で到達。ここまで54秒というペースでした。
 位置取りを下げたコマサンダイヤやゴールドハンターが第2障害下に到達する前に、最初に仕掛けたのはヤマトタイコーで、すんなりひと腰でクリア。続いたフォルテシモは天板で詰まりますが、立て直してふた腰2番手での通過。コウシュハボブが続き、少し離れてキョウエイリュウ、コマサンダイヤ、エンゼルフクヒメの順で障害を通過しました。
 先頭で突き進むヤマトタイコーに後続が一気に押し寄せ、2番手以下は横並びになりますが、ヤマトタイコーの行き脚は衰えることなく、そのまま振り切って勝利。残り20メートルあたりで2番手に押し上げたコマサンダイヤが5頭による2着争いを制し、牝馬フォルテシモが3着。二冠を狙ったゴールドハンターは障害9番手から一気の脚で追い込むも4着が精一杯。キョウエイリュウは伸び切れず7着でした。

 勝ったヤマトタイコーは、重賞初挑戦となったばんえい菊花賞が5着で、ばんえいダービー2着、柏林賞3着と善戦。しかしその後の特別戦で大敗が多く、今回は人気を落としていましたが、その評価を覆す鮮やかな逃げ切り勝ち。手綱を取った渡来心路騎手とともに重賞初制覇を飾りました。
 2着コマサンダイヤは、ばんえい大賞典を制した後、成績が振るいませんでしたが、障害を5番手で越えてからの脚は目を見張るものがありました。タイトル馬の復活となれば、三冠最終戦である1月の天馬賞はより楽しみな一戦となりそうです。

成績はこちら
映像はこちら

渡来心路騎手「(自身の重賞初制覇について)結構惜しい時はありましたが、なかなか勝てることができず、それでもいつかは勝てるだろうと思って騎乗していたので勝てて良かったです。真面目な馬なので、馬場も軽そうだったし、馬に任せて行きました。障害は得意なので上がってくれました。切れる脚はありませんが、止まらずに歩いてくれる馬なので、ゴールまでしっかり頑張ってくれました。(勝利を確信したのは)10メートル前くらいです。2歳の時からずっと真面目に引っ張ってくれているので良かったです」

9/19岩見沢記念回顧

2021年9月21日(火)

メジロゴーリキが久々の重賞制覇

 9月19日(日)には重賞・岩見沢記念(3歳以上オープン)が行われ、単勝6番人気のメジロゴーリキが優勝。障害先頭クリアから差なく続いたキタノユウジロウとの接戦を制しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.シンザンボーイ(820) 11.9
 2.ウンカイタイショウ(830) 72.7
 3.センゴクエース(840) 1.8
 4.ミノルシャープ(820) 6.7
 5.アアモンドグンシン(830) 6.3
 6.ゴールデンフウジン(820) 39.2
 7.アオノブラック(830) 29.2
 8.キタノユウジロウ(830) 5.9
 9.メジロゴーリキ(820) 12.7

 今季、旭川記念を制し、ばんえいグランプリでも2着だったセンゴクエース。ばんえいグランプリの勝ち馬メムロボブサップが不在ならと単勝1.8倍と高い支持を集めました。北斗賞の勝ち馬で、前走が2着と復調がうかがえる内容だったキタノユウジロウが2番人気。以下、旭川記念3着のアアモンドグンシン、重量有利なミノルシャープが差のない人気で続きました。

 馬場水分は前日の雨で3.1%。レースの主導権を取ったのはアアモンドグンシンで、ミノルシャープ、センゴクエース、シンザンボーイが追走。中間点あたりからメジロゴーリキとキタノユウジロウの8枠2頭も位置取りを上げ、各馬何度も刻みながら歩を進めます。アアモンドグンシンが先頭で第2障害下に到達し、レース前半は64秒というペースでした。
 第2障害で最初に仕掛けたのはキタノユウジロウでしたが、天板でひと息。連れて仕掛けたミノルシャープも膝をつき、センゴクエースも障害で苦戦するなか、4、5番手で仕掛けたメジロゴーリキがひと腰先頭でクリア。立て直したキタノユウジロウが差なく続き、以下、ミノルシャープ、アアモンドグンシンの順で障害を通過しました。
 障害を通過後すぐにキタノユウジロウが先頭に立ちますが、メジロゴーリキも懸命に食い下がります。この2頭にミノルシャープが迫まりますが、残り20メートルで一杯に。替わってアアモンドグンシンが追い上げてきましたが、前2頭との差はなかなか詰まりません。キタノユウジロウとメジロゴーリキによる激しい競り合いは、僅かにメジロゴーリキがゴール前で抜け出し先頭でゴール。キタノユウジロウはコンマ2秒差で2着でした。3着にはアアモンドグンシンが入り、単勝1番人気のセンゴクエースは5着でした。

 勝ったメジロゴーリキは、今季重賞では4戦して3着1回、4着3回と善戦止まり。昨年11月の北見記念以来、約10カ月半ぶりの勝利が6つ目のタイトル獲得となりました。続く古馬重賞は11月の北見記念。メジロゴーリキにとっては連覇がかかる注目の一戦となります。

成績はこちら
映像はこちら

西謙一騎手「僅差でしたけど勝ててホッとしています。自分のペースで行こうと思っていました。勝ち時計が自分が予想していたものと似ており、(勝因は)その辺かなと思います。(障害が良かったのは)厩舎の方々が仕上げてくれたおかげだと思います。今日は凄く(メジロゴーリキの)元気が良かったです。これから高重量戦になればまた出番が来ると思うので応援してください」

8/29はまなす賞回顧

2021年8月31日(火)

カイセドクターが悲願の重賞初制覇

 8月29日(日)には重賞・はまなす賞(3、4歳オープン)が行われ、単勝3番人気のカイセドクターが優勝。障害2番手から追い上げ、3歳牝馬イオンとの接戦を制しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ゴールドハンター(700) 3.3
 2.イオン(660) 4.6
 3.イワキダイヤ(660) 12.3
 4.コマサンダイヤ(700) 96.1
 5.カイセドクター(700) 4.1
 6.ネオキングダム(670) 24.4
 7.トワトラナノココロ(700) 競走除外
 8.キョウエイリュウ(710) 3.1
 9.アルジャンノオー(670) 23.7

 昨年のばんえいダービーを含め重賞4勝を挙げ、4歳世代を代表するキョウエイリュウが単勝3.1倍で1番人気。昨年の覇者で柏林賞を制したゴールドハンターが3.3倍で2番人気。柏林賞2着のカイセドクターが4.1倍の3番人気と人気上位は4歳馬が占め、3歳馬で最も人気となったのは、ばんえい大賞典を制した牝馬イオンでした。

 イオンが好スタートから勢いよく第1障害を越えて先行しますが、イワキダイヤが徐々に押し上げて先頭に替わると、カイセドクターも差なく追走します。中間点を過ぎたあたりではキョウエイリュウも加わりますが、イワキダイヤとカイセドクターが並んで第2障害下へ最初に到達。ここまで56秒というペースでした。
 イワキダイヤとカイセドクターがほとんど同時に障害に仕掛けると、連れてキョウエイリュウ、アルジャンノオーに、イオンも登坂を開始。その中からイオンが力強く障害を先頭で降りて、カイセドクターが2番手で通過。その後はキョウエイリュウ、アルジャンノオー、イワキダイヤの順で続きます。
 障害を降りた勢いで後続に差をつけたイオンは一歩一歩、先頭で歩みを進めますが、残り20メートルを過ぎたあたりで脚色が鈍ります。そこに詰め寄ってきたカイセドクターが、残り5メートルあたりでイオンに並ぶと、最後は1秒2差をつけて勝利。3番手から追いかけたキョウエイリュウは、ゴール前で一杯になるも、立て直してそのまま3着での入線。なお、ゴールドハンターは障害で苦戦して8着と連覇とはなりませんでした。

 勝ったカイセドクターは、ここまで重賞で2着3回、3着3回となかなかタイトルには手が届きませんでしたが、4歳夏にして待望の重賞初制覇。4歳馬の重賞路線は9月銀河賞、年明け1月の天馬賞と続きますが、今後はどのようなパフォーマンスを見せてくれるのか楽しみな勝利になりました。
 また2着惜敗だったイオンは、3歳牝馬として2003年のヒーロクイーン以来、史上2頭目のはまなす賞制覇とはなりませんでしたが、1歳上の一線級相手に力を示しました。今後の重賞でも好勝負が期待できそうです。

成績はこちら
映像はこちら

阿部武臣騎手「後ろから降りて届かず2着になったり、差されて2着、3着と良いレースはしてましたが、なかなか(タイトルを)獲ることができなかったので、今日は(タイトルを)獲れて本当に良かったです。ハンデはあったのですが、4歳ということもあるし、最近調子がずいぶん上向いていて絶好調の形で今日を迎えられたので自信を持って騎乗しました。道中も先行を取れて、手応えは凄く良かったのですが、2着の馬(イオン)が思ったより歩いたので必死になりました。重くても軽くても自在性のある馬で、降りても結構脚を使ってくれるので良い馬だと思います」

<<前へ 1011121314151617181920
Copyright (C) OddsPark Banei Management Corp. All Rights Reserved.