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重賞(特別)回顧 アーカイブ

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9/18岩見沢記念回顧

2022年9月20日(火)

最低人気インビクタが粘る

 9月18日(日)には重賞・岩見沢記念(3歳以上オープン)が行われ、9頭立て単勝9番人気のインビクタが優勝。障害先頭から最後まで粘りを見せて重賞初制覇を飾りました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ミノルシャープ(820) 4.3
 2.インビクタ(820) 68.4
 3.マツカゼウンカイ(820) 13.6
 4.コウシュハレガシー(840) 14.7
 5.キョウエイリュウ(820) 61.8
 6.アオノブラック(840) 2.5
 7.メムロボブサップ(850) 2.7
 8.コマサンブラック(820) 55.0
 9.メジロゴーリキ(830) 12.0

 アオノブラックは今季ばんえい十勝オッズパーク杯、北斗賞を制覇。8月のばんえいグランプリを回避し、叩き2走目を迎える今回はライバル・メムロボブサップより10キロ重量が恵まれたことから1番人気に推されました。そのメムロボブサップは今季旭川記念、ばんえいグランプリの重賞2勝で、連対を外していないことからトップハンデながら差のない2番人気。前走での今季初勝利で復調がうかがえるミノルシャープが3番人気で、オッズでは三つ巴の様相になりました。

 夕方から小雨が降り、馬場水分は2.1%。まずアオノブラック、メムロボブサップの人気2頭が先行しますが、後続も差のない展開。各馬800キロ台前半の高重量戦ともあって慎重に刻みながら歩を進めますが、中間点を過ぎたあたりからインビクタが先頭に立ってそのまま最初に第2障害下に到達。ここまで52秒というペースでした。
 全馬が2障害下に揃う前にインビクタが果敢に仕掛けると、すんなりとひと腰で通過。後続はキョウエイリュウを除く7頭が一斉に仕掛けますが、そのなかからミノルシャープが2番手でクリアし、メジロゴーリキ、メムロボブサップと続きました。
 逃げるインビクタに一気に迫ったのがミノルシャープで、残り30メートルを過ぎたあたりで先頭に立ちます。しかし残り20メートルに差し掛かったところで一杯になると、再び先頭に立ったインビクタが粘り強い走りを見せ、そのまま押し切って勝利。立て直したミノルシャープが再び迫りましたがわずかに届かず2着。ミノルシャープに一旦は並びかけたメムロボブサップでしたが、ゴール直前で脚色が鈍ったところをメジロゴーリキがわずかにとらえて3着。結果的に上位は障害通過順での決着となりました。なお、1番人気のアオノブラックは障害6番手から追い上げるも5着でした。

 勝ったインビクタは、20年のポプラ賞、柏林賞で2着、今季の旭川記念でも3着と好走していましたが、これが重賞初制覇。ばんえいグランプリの競走中止もあってか、今回は9番人気でしたが、その評価を覆す粘り強さを見せました。メムロボブサップ、アオノブラックと同じ6歳で、今季力をつけている印象だけに、今後も古馬重賞戦線を賑わす存在になりそうです。

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船山蔵人騎手「先行馬なので前の方でレースができるように、また(障害の)天板で膝を折らないように気を付けていました。早くゴールが来てくれと思って追っていました。(ゴール前では)横に馬がいましたが、なんとか1番で駆け抜けてすごくうれしかったです」

8/28はまなす賞回顧

2022年8月29日(月)

3歳クリスタルコルドが接戦を制す

 8月28日(日)には重賞・はまなす賞(3、4歳オープン)が行われ、単勝3番人気のクリスタルコルドが優勝。しぶとい粘りを見せ、同じく3歳のヤマカツエースとの接戦を制しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ツガルノヒロイモノ(670) 3.8
 2.トワイチロ(670) 26.8
 3.ミソギホマレ(680) 2.4
 4.ヘッチャラ(690) 9.6
 5.マサタカラ(690) 40.4
 6.ヤマカツエース(680) 5.3
 7.ネオキングダム(690) 70.1
 8.クリスタルコルド(680) 4.8
 9.イワキダイヤ(690) 競走除外

 4歳イワキダイヤの競走除外により3歳5頭、4歳3頭の8頭立てとなった今年のはまなす賞。単勝1番人気は紅一点の4歳ミソギホマレ。柏林賞3着後、3連勝中と絶好調で2.4倍と高い支持を集めました。3歳のツガルノヒロイモノは1番人気に支持されたばんえい大賞典では9着でしたが、得意の軽馬場ならと2番人気。ばんえい大賞典を制した3歳クリスタルコルド、同5着も当時より重量が有利となった3歳ヤマカツエース、ばんえい大賞典3着を含め重賞で2、3着が続いている3歳ヘッチャラまでが単勝ひと桁台。4歳ミソギホマレに3歳馬がどう対峙するかが焦点となりました。

 全馬が勢いよくスタートし、ほとんど横並びで第1障害を越えます。ツガルノヒロイモノが一旦は抜けだしたものの、ミソギホマレ、トワイチロ、ヤマカツエースらが追走し、道中はほとんど横並びの展開。中間点を過ぎたあたりからクリスタルコルドが位置取りを上げると、わずかに先頭で第2障害下に到達。前日の雨の影響で馬場水分1.9%と軽馬場のレース前半は41秒とハイペースで流れました。
 第2障害ではひと息入れてクリスタルコルドが最初に仕掛けるとすんなりひと腰でクリア。連れて仕掛けたヘッチャラ、ヤマカツエースも差なく続き、ツガルノヒロイモノが4番手で通過。その後ろは離れ、優勝争いはこの3歳馬4頭に絞られます。
 障害を降りた勢いでヤマカツエースが先頭に立ちますが、後続の3頭も脚を伸ばし、激しい叩き合いになります。残り10メートル手前でツガルノヒロイモノ、さらにヘッチャラが劣勢となり、最後はヤマカツエースとクリスタルコルドの争いに。ゴール前、クリスタルコルドがヤマカツエースをとらえたところがゴール。3着にはヘッチャラが入り、3歳馬が上位を独占しました。

 勝ったクリスタルコルドは、ばんえい大賞典に続いて重賞を連勝。今シーズンは世代ナンバーワンのキングフェスタの出走がまだありませんが、残る二冠(ばんえい菊花賞、ばんえいダービー)での対戦に期待したいところです。

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西謙一騎手「切れがそこまである馬ではないので、(馬場が)軽すぎて正直ダメかなと思っていましたが、馬が頑張ってくれました。最後までしぶとく歩いてくれるのでその辺は何も心配しませんでした。安定して成績を残してくれるのが一番の強みです。これからクラスも上がって強い相手と対戦していくので、そこで少しでも経験を積んで強くなってくれればと思います」

8/14ばんえいグランプリ回顧

2022年8月15日(月)

メムロボブサップが断然人気に応える

 8月14日(日)には重賞・ばんえいグランプリ(3歳以上ファン選抜)が行われ、単勝1番人気のメムロボブサップが優勝。障害先頭から押し切ってグランプリ連覇を飾りました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.マツカゼウンカイ(800) 18.0
 2.コマサンブラック(800) 85.1
 3.メジロゴーリキ(800) 9.5
 4.インビクタ(800) 23.5
 5.ミノルシャープ(800) 13.7
 6.メムロボブサップ(800) 1.1
 7.キョウエイリュウ(800) 47.7
 8.カイセドクター(800) 25.2

 今年もファン投票1位に支持されたのはメムロボブサップ。全馬同重量の800キロで、今季先着を許したアオノブラック、アアモンドグンシンが不在ともあって単勝は1.1倍と圧倒的な支持を集めました。19年のばんえいグランプリ初挑戦から2、3、3着と善戦のメジロゴーリキが2番人気。20年にこのレースを含む重賞3連勝を成し遂げたミノルシャープ、前走メジロゴーリキの2着だったマツカゼウンカイが人気で続きました。

 第1障害を最初に越えたのはメジロゴーリキで、インビクタ、ミノルシャープ、メムロボブサップが続きます。夕方に降った雨の影響で軽くなった馬場(馬場水分1.8%)で、前4頭は軽快に歩を進めます。第2障害手前でインビクタが抜け出すとそのまま先頭で障害下に到達。レース前半は44秒というペースで進みました。
 第2障害ではひと息入れてインビクタが最初に仕掛けますが、登坂途中で膝をついてしまいます。連れて仕掛けたなかからメムロボブサップがひと腰先頭でクリアすると、メジロゴーリキが2番手で通過。ミノルシャープが続き、少し離れてコマサンブラックが4番手で障害をクリアしました。
 先頭のメムロボブサップをメジロゴーリキとミノルシャープが追いかけますが、その差はなかなか縮まらず、メムロボブサップが押し切って勝利。懸命に食い下がったメジロゴーリキは2秒0差で2着。ミノルシャープは残り20メートルを過ぎたあたりで一杯になったものの立て直して3着。上位は障害通過順に人気順の結果となりました。

 勝ったメムロボブサップは、昨年に続いてファン投票1位に応えての連覇達成。今季はこれで8戦5勝、2着3回とまだ連対を外しておらず、6歳シーズンを迎えてさらに力をつけている印象。今後はより重量を課されることになりますが、引き続き重賞戦線で中心的存在となりそうです。

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阿部武臣騎手「ほっとしています。雨が降らない馬場のほうが良いかなと思っていたので、少し降ったのは気になりましたが、その後晴れてくれたので、軽くはなりましたが、我慢して息を入れていけばなんとか勝てるなと思っていました。軽い馬場とはいえ、800キロと簡単にはいかない重量なので、先行していったのですが、余分に息を入れて道中行くことができたので、障害は楽に越えることができてよかったです。狂いなく今年度も1着2着ばかりの成績なのでこんな馬は珍しいと思います」

7/31ばんえい大賞典回顧

2022年8月 1日(月)

クリスタルコルドが3歳一冠目を制す

 7月31日(日)には重賞・ばんえい大賞典(3歳オープン)が行われ、単勝4番人気のクリスタルコルドが優勝。残り20メートルで力強く抜け出し、重賞初制覇を飾りました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ヤマノコーネル(670) 9.2
 2.ツガルノヒロイモノ(680) 2.2
 3.ピュアリーナナセ(650) 54.8
 4.トワイチロ(670) 26.7
 5.シンエイアロイ(650) 37.2
 6.ヤマカツエース(690) 6.7
 7.ヘッチャラ(690) 3.0
 8.レグルス(670) 84.8
 9.クリスタルコルド(680) 7.6

 イレネー記念など重賞3勝を挙げているキングフェスタが不在となり、単勝1番人気に推されたのはツガルノヒロイモノ。2歳シーズンの重賞では結果を残せませんでしたが、とかち皐月賞、とかちダービーを含む目下5連勝。鈴木恵介騎手が疾病のため阿部武臣騎手に変更となりましたが、単勝2.2倍と高い支持を集めました。イレネー記念2着(同着)など重賞4戦で2、3着のヘッチャラがトップハンデながら2番人気。ヤングチャンピオンシップを勝ったヤマカツエースもトップハンデで3番人気、デビューから一度も掲示板を外していないクリスタルコルドが4番人気で続き、とかちダービー2着のヤマノコーネルまでが単勝ひと桁台の人気となりました。

 第1障害を越えて先頭はツガルノヒロイモノで、ヤマノコーネル、トワイチロ、ヤマカツエースらが追走。ヘッチャラとクリスタルコルドも差なく続き、前は6頭がほとんど横並びで進みます。馬場水分0.4%と乾いた馬場のなか各馬慎重に歩を刻み、わずかにクリスタルコルドが先頭で第2障害下に到達。ここまで50秒というペースでした。
 第2障害ではクリスタルコルド、ヤマカツエース、ヘッチャラがほとんど同時に仕掛け、その中からクリスタルコルドがすんなりと先頭で通過。ヤマカツエース、ヘッチャラの順で続き、トワイチロが少し離れた4番手でクリアしました。
 ヤマカツエースが障害を越えた勢いで抜け出しますが、残り20メートル手前で脚色が鈍ったところ、クリスタルコルドが交わして先頭に立つと、そのまま後続を引き離して先頭でゴール。ヤマカツエースが詰まったところ、これを交わしたトワイチロがゴール前で一杯になりながらも2着。障害6番手から追い込んだピュアリーナナセとヘッチャラがほぼ同時にゴールし、長い写真判定の末、3着同着という結果になりました。なお、1番人気のツガルノヒロイモノは障害で苦戦して9着でした。

 勝ったクリスタルコルドは、ここまで重賞では2月の翔雲賞3着が最高でしたが、5度目の挑戦で見事初制覇。負担重量や馬場状態を問わず障害が安定しているのがこの馬の強みで、二冠目・銀河賞でも楽しみな存在となりそうです。

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西謙一騎手「今までずっと軽馬場でしか走っていないメンバーだったので、(馬場が)重くなったら出番があるかなと思っていました。(680キロの重量について)ここに向けて調教してきたので苦にはしていなかったです。第2障害までずいぶん楽に来れたので、これなら大丈夫だなという感じがありました。(初ブリンカーについて)いつもふらふらして集中力がない馬なので、端コースという点も含めて試してみました。(この後の三冠路線について)無事に最後までいけたらいいと思います」

7/17旭川記念回顧

2022年7月19日(火)

メムロボブサップが逃げ切って人気に応える

 7月17日(日)には重賞・旭川記念(3歳以上オープン)が行われ、単勝1番人気のメムロボブサップが優勝。堂々の逃げ切り勝ちで今季重賞初制覇を飾りました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.アオノブラック(810) 5.2
 2.ヤマトタイコー(790) 24.5
 3.アアモンドグンシン(800) 2.7
 4.メムロボブサップ(800) 1.9
 5.インビクタ(790) 21.7
 6.マツカゼウンカイ(790) 出走取消
 7.ミノルシャープ(790) 23.1
 8.メジロゴーリキ(790) 17.1

 メムロボブサップは今季5戦すべて連対中と安定感抜群。ばんえい十勝オッズパーク杯、北斗賞はともに2着惜敗でしたが、先着を許したアオノブラックとは10キロ有利な今回こそはと1番人気に支持されました。そのメムロボブサップを前走のオープン特別で下したアアモンドグンシンが2番人気。ばんえい十勝オッズパーク杯、北斗賞と重賞連勝中のアオノブラックが3番人気で、ここまでが単勝ひと桁台となりました。

 第1障害を越えて先頭はメムロボブサップで、アオノブラックが追走。アアモンドグンシンも続き、人気3頭が先行する展開。前日からの雨で馬場水分3.6%の軽馬場のなか前3頭は軽快に歩を進め、中でもアアモンドグンシンが道中一度も息を入れずに先頭で第2障害下に到達。レース前半は40秒とハイペースで流れました。
 人気3頭が第2障害下に揃うと、後続が到達する前にアオノブラックが最初に障害に仕掛けますが、登坂途中でひと息。続いた2頭からメムロボブサップがひと腰で障害を越え、立て直したアオノブラック、インビクタもクリア。やや離れてミノルシャープ、メジロゴーリキと続きました。
 先頭のメムロボブサップは、その後も一歩一歩、力強く歩を進め、後続に十分なリードを取ったまま押し切って完勝。アオノブラックは残り20メートルを過ぎたあたりで止まりかけましたが、立て直してメムロボブサップから7秒6差で2着。インビクタが3着に入り、上位は障害通過順での決着となりました。なお、ヤマトタイコーは第2障害で競走を中止。アアモンドグンシンもゴール前で競走中止となり、完走は5頭でした。

 メムロボブサップは、2月のチャンピオンカップ以来、通算11回目の重賞制覇。今季の古馬重賞では2戦ともアオノブラックに惜敗でしたが、見事雪辱を果しました。またこの勝利で1月のプロキオン特別(オープン-1組)2着から10戦連続連対。今後も古馬戦線の中心であることは間違いないでしょう。

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阿部武臣騎手「やっと(重賞を)勝てたのでとホッとしています。今年春からの重賞では2着ばかりだったのですが、いずれも雨に泣かされ、今日も雨が降ったのでまた辛い展開になるのかなと思っていました。雨降り馬場なので流れが速いレースになると思ったのですが、予想以上に速かったので、道中本当はもう少し息を入れたかったのですが、無理して1回だけ息を入れていきました。800キロを積んでノンストップとなると、やはり障害でどの馬も辛い部分が出てくると思ったので、そこは我慢して1回息を入れましたが、それでも障害はいつもより辛かった気がします。(ゴールした時は)今日の雨は味方についてくれたと思いました」

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