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1/3天馬賞回顧

2021年1月 4日(月)

メムロボブサップが二季連続の三冠達成

 1月3日(日)は重賞・天馬賞(5歳オープン)が行われ、単勝1番人気のメムロボブサップが優勝。柏林賞、銀河賞に続いての勝利で、史上4頭目のばんえい4歳シーズン三冠を制覇しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.メムロボブサップ(760) 1.6
 2.コマサンエース(750) 27.6
 3.アオノゴッド(760) 34.8
 4.インビクタ(760) 38.1
 5.アオノブラック(760) 2.5
 6.ギンノダイマオー(760) 54.3
 7.ジェイカトレア(740) 87.0
 8.ジェイエース(760) 34.7
 9.コマサンブラック(760) 10.3
 10.サクラドリーマー(760) 58.9

 2歳シーズン二冠、3歳三冠、そして4歳シーズンの柏林賞、銀河賞を制しているメムロボブサップ。世代重賞では無類の強さを誇っており、定量戦ならと単勝1.6倍で1番人気となりました。ドリームエイジカップ制覇など同馬に近3戦で2度先着しているアオノブラックが2.5倍で2番人気。以下は単勝ふた桁のオッズで、メムロボブサップの三冠か、アオノブラックの逆転かが焦点になりました。

 第1障害を先頭で越えたのはメムロボブサップ。三冠に向かって先行すると、アオノブラックが同馬をマークするように追走します。以下、コマサンエース、インビクタ、ギンノダイマオーが続く展開となりました。メムロボブサップは軽快に歩を進め、そのまま先頭で第2障害下に到達。レース前半は58秒というペースでした。
 第2障害下に全馬が到達する前にメムロボブサップが先頭で障害に仕掛け、すんなりとひと腰で越えると、アオノブラックも続きます。やや離れてインビクタ、ジェイエースがそれぞれ3、4番手で通過しました。
 障害通過後はメムロボブサップとアオノブラックの一騎打ちに。追いかけるアオノブラックは残り30メートルあたりでは1馬身ほどまで差を詰めましたが、メムロボブサップはそれ以上差を詰めさせず押し切って勝利。アオノブラックは2秒5差で2着。離れた3着争いは接戦で、障害6番手から追い上げてきたアオノゴッドがゴール上で止まったところ、ジェイエースが抜け出しました。

 勝ったメムロボブサップは、ホクショウユウキ(13年度)、センゴクエース(16年度)、マルミゴウカイ(17年度)に続く史上4頭目のばんえい4歳シーズン三冠を達成。そして、3歳時に続いて二季連続の三冠達成は史上初。2歳、3歳、4歳シーズン計九冠のうち八冠制覇は、センゴクエースに続いて2頭目の快挙となりました。
 また、銀河賞に続いて2着だったアオノブラックも負けて強しと言えるレースぶり。昨年11月には古馬相手のドリームエイジカップを制しているだけに、今後の重賞戦線でも好勝負を演じてくれそうです。

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阿部武臣騎手「このところ調子よく来てましたが、前走で身体が太りすぎて重そうだったので調教をし直して今日に臨みました。(今日は)思ったより痩せていましたが、ベストの体重くらいまで絞れていたので心配せず思い切って乗りました。昨季のダービーよりは気分を楽に騎乗することができました。障害はいつもより上手く越えてくれたので、重量が重いぶんゴール前で辛抱してくれればと思いましたが、今日は障害を降りてからも歩いてくれました。去年から古馬ともレースをして、そのレースの流れに慣れて好成績を残しているので上を目指していきたいです」

1/2帯広記念回顧

オレノココロが帯広記念4勝目

 1月2日(土)は重賞・帯広記念(4歳以上オープン)が行われ、単勝1番人気のオレノココロが優勝。史上初、4度目の帯広記念制覇となりました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.コウシュハウンカイ(920) 5.8
 2.ミノルシャープ(920) 15.8
 3.ソウクンボーイ(890) 48.1
 4.キタノユウジロウ(890) 7.2
 5.シンザンボーイ(890) 73.2
 6.オレノココロ(910) 1.9
 7.センゴクエース(900) 4.1
 8.メジロゴーリキ(900) 10.7

 16年、17年そして19年とこのレースを制しているオレノココロ。今季の重賞5戦は2着3回、3着2回ですが、そのぶん重量面で恵まれたことから単勝1.9倍の1番人気に支持されました。センゴクエースはオープンを3連勝するなど近走復調がうかがえるレースぶりで4.1倍と2番人気。18年、昨年とこのレースを2勝しているコウシュハウンカイ、力をつけている6歳馬キタノユウジロウが人気で続きました。

 第1障害を先頭で越えたのはミノルシャープで、コウシュハウンカイが続きトップハンデ2頭が先行します。中間点あたりで前2頭に並んできたキタノユウジロウが先頭に替わると、1番人気オレノココロも位置取りを上げてきます。わずかにオレノココロが先頭で、前4頭はほとんど差なく第2障害下に到達。ここまで91秒というペースでした。
 最後方のメジロゴーリキが第2障害に到達し、全馬が揃うとキタノユウジロウが最初に障害に仕掛けます。オレノココロも続きますが、差なく3番手で仕掛けたコウシュハウンカイが一歩一歩、力強くひと腰先頭で通過。少し離れてメジロゴーリキ、キタノユウジロウ、ミノルシャープ、オレノココロらが続きました。
 逃げ切りを図るコウシュハウンカイでしたが、徐々に脚色が鈍ると、メジロゴーリキとオレノココロが追い上げてきます。それでもコウシュハウンカイが粘り切るかと思われたところ、ゴール上で一杯に。メジロゴーリキとオレノココロが競り合ってのゴールは、オレノココロがわずかに先着。最後まで止まらずに歩き切ったキタノユウジロウが3着で、コウシュハウンカイは立て直されるも4着でした。

 勝ったオレノココロは、今季重賞6戦目で待望の初タイトル。また、この勝利で自身の持つばんえい競馬重賞最多勝記録を"25"に更新しました。年度末の大一番・ばんえい記念に弾みをつける勝利で、スーパーペガサス(03~06年)に並ぶ、ばんえい記念4勝目への期待がかかります。

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鈴木恵介騎手「久々に重い馬場があたったかなと思います。900キロを超える荷物だったのでゆったりとした流れでした。オレノココロにとっては最高の馬場でした。オレノココロは降りてからの脚がある馬なので、障害をなるべく早く越せれば勝てるチャンスがあると思っていました。コウシュハウンカイが思ったよりゴール前までずっと粘っていたので、ギリギリ交わせるかなと思うくらいでした。今年度は悔しい2着ばかりとっていたので、帯広記念のBG1を獲れたので少しホッとしました。最高のコンディションを整えて(ばんえい記念)連覇できるように頑張りたいです」

12/30ヤングチャンピオンシップ回顧

2020年12月31日(木)

アルジャンノオーが接戦を制す

 12月30日(水)は重賞・ヤングチャンピオンシップ(2歳、産駒特別選抜)が行われ、単勝5番人気のアルジャンノオーが、ゴール前3頭の接戦を制しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.アルジャンノオー(600) 9.4
 2.ジェイスター(590) 4.5
 3.ホクセイジョーカー(590) 22.3
 4.カイセキングオー(590) 7.7
 5.コウシローレディ(570) 24.7
 6.ジェイマーサ(590) 51.8
 7.ネオキングダム(600) 1.8
 8.ショウリノホシ(590) 40.9
 9.キタノダンディ(590) 8.3
 10.シンエイララ(570) 99.3

 2歳シーズンの一冠目・ナナカマド賞上位馬の多くが出走権を獲得できなかったなかで、唯一同2着から出走してきたのがネオキングダム。ここまで世代最多の6勝という実績もあって1.8倍と高い支持を集めました。十勝産駒特別を快勝したジェイスターが4.5倍で2番人気。以下、北見産駒特別勝ち馬カイセキングオー、十勝産駒特別2着キタノダンディ、北見産駒特別2着アルジャンノオーまでが単勝ひと桁台の人気になりました。

 ホクセイジョーカー、アルジャンノオーが先行し、1番人気のネオキングダムも続きます。前は6頭がほとんど差がなく、ジェイマーサ、ショウリノホシ、キタノダンディが中団から、シンエイララはやや置かれた最後方を追走となりました。各馬各々のペースで刻むなかで、ジェイスターとネオキングダムがほとんど同時に第2障害に到達。前半は47秒とハイペースになりました。
 ネオキングダムが最初に仕掛けると、すんなりと障害を先頭でクリア。アルジャンノオーも差なく続き、その後ろはジェイスター、カイセキングオー、コウシローレディの順で通過。以下は離れる展開となりました。
 障害を越えた勢いでアルジャンノオーが一旦は抜け出しましたが、残り30メートルでカイセキングオーとネオキングダムが徐々に差を詰めます。ゴール前は3頭の激しい争いになりましたが、ゴール上でカイセキングオーが止まったところ、アルジャンノオーが押し切って勝利。ネオキングダムがコンマ2秒差で2着に入り、カイセキングオーは立て直して3着を確保しました。

 勝ったアルジャンノオーは、ナナカマド賞では1番人気に推されるも9着と大敗。その後も冴えないレースが多く、今回は5番人気に甘んじましたが、ここまで5勝を挙げていた実力を示す結果となりました。
 2着のネオキングダムは、ナナカマド賞に続く2着。この世代では力上位の存在でタイトルを手にする瞬間も、そう遠くはなさそうです。

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藤野俊一騎手「今年の能力検査で一番時計を記録した馬なので、かなりの能力を秘めていると思っていたので、必ず重賞を一つは勝ちたいと思っていました。上手くゲートを出て、第1障害も上手に越えて流れに乗れて、息も入ったので、第2障害を失敗しないように考えて乗りました。(馬場は)軽めのほうがいいかなと思います。(ゴール前は)疲れました。頑張ってくれという気持ちひとつですね。イレネー記念が目標なのでそれまで頑張ります」

12/29ばんえいダービー回顧

2020年12月30日(水)

3歳世代王者はキョウエイリュウ

 12月29日(火)は重賞・ばんえいダービー(3歳オープン)が行われ、単勝1番人気のキョウエイリュウが優勝。11月のばんえい菊花賞に続き、二冠制覇となりました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.カイセドクター(730) 9.1
 2.ダイナマイト(730) 47.2
 3.キョウエイリュウ(730) 1.6
 4.コマサンダイヤ(730) 5.3
 5.キタノボブサップ(730) 24.9
 6.エンゼルフクヒメ(710) 84.1
 7.ブラックサファイア(730) 26.1
 8.ヤマトタイコー(720) 8.4
 9.ゴールドハンター(730) 11.6
 10.アバシリルビー(710) 25.8

 11月のばんえい菊花賞を快勝したしたキョウエイリュウは、2歳時には重賞2勝を含めデビューから10連勝の逸材で、定量戦ならと単勝は1.6倍。イレネー記念、ばんえい大賞典を制しているコマサンダイヤが5.3倍の2番人気で続き、この世代を牽引している実績馬が人気を集めました。目下3連勝中の勢いがあるセン馬ヤマトタイコーが3番人気、3歳二冠ともに2着など世代重賞の常連カイセドクターが4番人気で続きました。

 コマサンダイヤとキョウエイリュウが先行すると、第1障害を越えてから最内カイセドクターも先団に加わります。中間点を過ぎたあたりでヤマトタイコーも先団にとりつきますが、カイセドクターが先頭で第2障害下に到達。ここまで62秒というペースでした。
 全馬が第2障害に到達する前にカイセドクターが仕掛けると、ヤマトタイコーとコマサンダイヤも続きます。障害を先頭で越えたのはヤマトタイコーで、ほぼ同時にカイセドクターも通過。1番人気のキョウエイリュウは3番手でクリアし、障害でヒザを折ったコマサンダイヤは4番手から。以下は離れる展開となりました。
 障害を降りてすぐに先頭に立ったのはキョウエイリュウで、そのまま押し切りを図ります。後続は内からカイセドクター、外からヤマトタイコーがじわじわと差を詰めますが、キョウエイリュウがゴール前で苦しくなりながらも歩き切って勝利。2着争いは接戦でしたが、脚色が鈍ったカイセドクターをゴール上で交わしたヤマトタイコーが制しました。

 勝ったキョウエイリュウは、2歳シーズンにはナナカマド賞、ヤングチャンピオンシップの二冠を制し、3歳でもばんえい菊花賞に続いて二冠を制しました。

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松田道明騎手「(ゴール前は)少し焦りました。流れは思った通りで、馬場も重いし、この馬に合ったレースをしようと心掛けました。もう少し後続との差を離せるかと思っていましたが、それでも脚を使わせない分ゴール前保ってくれたんだと思います。(オープンを)一戦使って馬の調子を見ることができました。(キョウエイリュウの期待感について)今日一緒にレースしたほかの馬も十分強くなっていたので一緒に頑張りたいと思います」

12/6ばんえいオークス回顧

2020年12月 7日(月)

充実アバシリルビーが重賞初制覇

 12月6日(日)は重賞・ばんえいオークス(3歳牝馬オープン)が行われ、単勝2番人気のアバシリルビーが優勝。3回目の重賞挑戦で初タイトルを奪取し、3歳女王の座に就きました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.アーティウィング(670) 46.9
 2.コウシュハハイジー(670) 12.6
 3.キラリ(670) 60.8
 4.エンゼルフクヒメ(670) 1.8
 5.アヴエクトワ(670) 33.0
 6.フォルテシモ(670) 12.8
 7.ヒメトラマジック(670) 20.5
 8.ドラゴンチナツ(670) 67.6
 9.アバシリルビー(670) 2.6
 10.ニセコヒカル(670) 20.8

 今年2月の黒ユリ賞を制しているエンゼルフクヒメが1.8倍で1番人気。B3昇級後も堅実に駆けるアバシリルビーが2.6倍で2番人気。地力強化がうかがえるコウシュハハイジーが12.6倍と離れた3番人気で、上位2頭に人気が集中しました。

 勢いよくアバシリルビーが先頭で第1障害を越えると、後続も差なく追走。キラリが少し置かれて最後方からとなります。ペースが落ち着くとアヴエクトワが先頭に替わり、アーティウィング、エンゼルフクヒメらも位置取りを上げてきます。各馬慎重に刻みながら歩を進め、アヴエクトワがわずかに先頭、57秒というぺースで第2障害に到達しました。
 アヴエクトワが最初に登坂を開始するもひと息。差なく仕掛けたヒメトラマジックがふた腰先頭でクリアすると、止まりかけながらもひと腰で越えたフォルテシモとニセコヒカルが続きます。人気を集めたエンゼルフクヒメとアバシリルビーはそれぞれ4、5番手から追う展開となりました。
 障害を越えた後、脚勢が目立ったのがアバシリルビー。すぐに先行勢にとりつき、残り30メートル手前で先頭に立ちます。外からニセコヒカルもじわじわと脚を伸ばしますが、ゴール手前で脚色は同じになり、アバシリルビーがこれを振り切って勝利。エンゼルフクヒメもゴール前で迫りましたが3着でした。

 勝ったアバシリルビーは、黒ユリ賞では1番人気に推されるも3着に敗れましたが、見事雪辱を果たし世代女王の座に就きました。これで7戦連続連対となり、1078キロという馬格からもまだまだ上を目指せそうな存在。同世代の牡馬相手には今年3月のイレネー記念は7着でしたが、今後は牡馬相手でも好勝負を期待したいところです。

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西将太騎手「素直に嬉しいです。みんな重たい荷物だと思っていたので、いつも通りで変わったことをしないように乗りました。障害も降り口の切れもいい感じで、辛抱強くゴールまで保ってくれたと思います。最後まで油断できないと思っていたので、ゴールに入っても油断しないようにしました。調子を崩さないようにここ(ばんえいオークス)まで持っていけたらと思っていました」

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