ばんえい競馬情報局とは?

ばんえい競馬の最新情報を提供します。重賞を中心に予想や回顧のほか、ばんえい競馬に関するコラムなどもご覧いただけます。
カレンダー
リンク
おすすめコンテンツ

メイン

重賞(特別)回顧 アーカイブ

<<前へ 1314151617181920212223

3/13ポプラ賞回顧

2021年3月15日(月)

アオノブラックがポプラ賞連覇

 3月13日(土)は重賞・ポプラ賞(4、5歳オープン)が行われ、アオノブラックが断然の1番人気に応えてポプラ賞連覇となりました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.メムロボブサップ (830) 5.4
 2.カイセドクター(760) 12.5
 3.ジェイカトレア(740) 54.9
 4.アバシリルビー(730) 156.5
 5.キョウエイリュウ(790) 21.9
 6.ゴールドハンター(740) 6.5
 7.アオノブラック(820) 1.7
 8.インビクタ(780) 16.5
 9.コマサンブラック(790) 9.7
 10.コマサンダイヤ(780) 64.7

 今季ドリームエイジカップ、チャンピオンカップと古馬重賞を2勝のアオノブラックが1.7倍で断然の1番人気。そのアオノブラックを世代重賞で完封し、4歳シーズン三冠を達成したメムロボブサップが5.4倍の2番人気で続き、はまなす賞を制したゴールドハンター、地力強化がうかがえるコマサンブラックまでが単勝ひと桁台の人気となりました。

 第1障害はほとんど横一線での通過でしたが、その中で抜け出したのがゴールドハンターで、カイセドクター、メムロボブサップと内2頭が続きます。中間点を過ぎたあたりではキョウエイリュウやコマサンブラックも位置取りを上げ、わずかにキョウエイリュウが先頭で第2障害下に到達。ここまで67秒というペースでした。
 ジェイカトレアとアバシリルビーを除いた8頭が第2障害下に揃うと、最初に仕掛けたのはインビクタでしたが、差なく続いたアオノブラックがスンナリと先頭でクリア。インビクタは2番手での通過で、キョウエイリュウ、メムロボブサップ、カイセドクターが続きました。
 逃げるアオノブラックに迫ってきたのがキョウエイリュウで、残り30メートルを過ぎたあたりから2頭の激しい追い比べとなります。キョウエイリュウが前に出る場面もありましたが、アオノブラックが勝負根性を発揮し、ゴール前で差し返してわずかに先着。キョウエイリュウは1秒2差で2着でした。障害8番手から一気に追い込んだゴールドハンターが3着。メムロボブサップは4着でした。

 勝ったアオノブラックは2016年、17年のセンゴクエース以来、史上2頭目のポプラ賞連覇を達成。今季3つ目の重賞制覇となり、同世代のライバル・メムロボブサップとともに来年度の古馬戦線を盛り上げる存在となりそうです。
 
成績はこちら
映像はこちら

藤野俊一騎手「ホッとしたような気持ちです。この前(チャンピオンカップ)と同じ重量でちょっと道中の行きっぷりが良くなかったような気がします。本当に強い馬ですね。馬場はそんなに重いとは思いませんでした。若馬のレースなので展開は速いかなと思っていました。これからばんえい記念という大きなレースがありますが、来年はそのレースに出れるような立派な馬だと思っています」

2/28チャンピオンズカップ回顧

2021年3月 1日(月)

5歳馬アオノブラックが古馬重賞2勝目

 28日(日)は重賞・チャンピオンカップ(4歳以上重賞競走優勝馬)が行われ、単勝1番人気のアオノブラックが優勝。圧巻のレースぶりで、4つ目のタイトルを奪取しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.メムロボブサップ (850) 5.8
 2.メジロゴーリキ(820) 7.1
 3.ミノルシャープ(830) 64.6
 4.アオノブラック(820) 2.3
 5.フェアリースズ(800) 45.5
 6.コウシュハウンカイ(830) 3.9
 7.オレノココロ(850) 4.9
 8.ジェイカトレア(760) 59.8

 今季の重賞勝ち馬から8頭が参戦し、1番人気に推されたのはドリームエイジカップを制した5歳馬アオノブラック。近走は安定して馬券圏内を確保しており、2.3倍と高い支持を集めました。ばんえい十勝オッズパーク杯と岩見沢記念を制し、7年連続の出走となるコウシュハウンカイが3.9倍の2番人気。以下、帯広記念を制したオレノココロ、4歳シーズン三冠を制したメムロボブサップが人気で続きました。

 第1障害を勢いよく越えた内の4頭からメジロゴーリキが抜け出します。中間点を過ぎたあたりからアオノブラック、ミノルシャープ、そしてコウシュハウンカイらも位置取りを上げてきます。第2障害下にはわずかにアオノブラックが先頭で到達。前半は65秒というペースでした。
 第2障害下に全馬揃う前に、最初に仕掛けたのはアオノブラックで、ミノルシャープ、メジロゴーリキも差なく続きます。アオノブラックがスンナリ先頭で越えると、やや離れた2番手で通過したのがコウシュハウンカイ。さらに差が開いて障害3番手での通過はレース前半で最後方だったフェアリースズでした。
 後続に大きなリードを取ったアオノブラックは、その後も脚色が衰えることなく歩き切って先頭でゴール。コウシュハウンカイはアオノブラックとの差を詰めることができず、それでも力強い歩みで後続を寄せ付けずこのレース3度目の2着。6番人気のフェアリースズが3着に入り、障害通過順での決着。オレノココロは5着、障害で転倒したメジロゴーリキは最下位での入線でした。

 勝ったアオノブラックはこれが4つ目の重賞タイトル。世代重賞ではライバル・メムロボブサップに阻まれ、多くを勝つことはできませんでしたが、古馬重賞を2連勝と能力の高さを証明。800キロを超える重量は昨年の北見記念(8着)以来2度目でしたが、圧勝と言える内容だっただけに、今後の活躍が楽しみになりました。
 なお、19年メジロゴーリキ、20年アアモンドグンシンに続き、3年連続で5歳馬の勝利となりました。
 
成績はこちら
映像はこちら

藤野俊一騎手「前回(重量の)軽いレースを走っているのでハナの行きっぷりが良くて、2度目の800キロ台で障害の上がりだけ失敗しないように乗りました。第1障害を越えるまでは軽いレースの気で走りました。その後は重量が重量なので加減しながら。今日は馬がすごいやる気で、障害に着いた途端にすぐ行きたがりましたが、1回抑えて様子を見てから掛けました。今日の馬場は重たくないと感じていたので、それなりにレースは(前に)行こうと思っていました。今日はハンデをもらえましたが、今度はハンデを課される側になるのでまた頑張ります」

2/14黒ユリ賞回顧

2021年2月15日(月)

2歳シーズン女王はイオン

 2月14日(日)は重賞・黒ユリ賞(3歳牝馬オープン)が行われ、単勝1番人気のイオンがゴール前の接戦を制しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.サクラヒメ(640) 42.2
 2.ミススマイル(640) 35.0
 3.ホクセイサクラコ(640) 28.4
 4.ジェイマリア(640) 18.2
 5.アバシリサクラ(640) 8.7
 6.シンデレラナイト(640) 15.7
 7.ミラクルクイーン(640) 58.9
 8.ニュクス(640) 8.1
 9.ミソギホマレ(640) 2.6
 10.イオン(640) 2.4

 昨年9月のいちい賞が2着で、近走は3戦連続で連対中と充実ぶりがうかがえるイオンが単勝2.4倍で1番人気。いちい賞と前走でイオンを下しているミソギホマレが2.6倍と差のない2番人気。以下、8月の白菊賞を制しているニュクス、10月のナナカマド賞を制したアバシリサクラが人気で続きました。

 ダッシュよく先頭でイオンが第1障害を越え、最内サクラヒメも差なく追走。中間点を過ぎたあたりではほぼ横一線という展開になりました。各馬各々のペースで歩を刻み、わずかにニュクスが先頭で第2障害下に到達。前半は62秒というペースでした。
 イオンが第2障害下に到達する手前から仕掛けると、ひと腰先頭でクリア。続いたニュクスは障害で膝をついてしまい、離れた2番手で通過したのがアバシリサクラ。その後はシンデレラナイト、ミソギホマレ、ミラクルクイーンという順でクリアしました。
 後続に大きく差をつけていたイオンですが、残り20メートルを過ぎたところで一杯になると、シンデレラナイトとアバシリサクラ、そしてミソギホマレも追い上げてきます。懸命に粘るイオンはゴール手前で再度止まってしまい、シンデレラナイトに一瞬交わされますが、立て直して先頭でゴール。シンデレラナイトはゴール手前で一杯になり、同じくゴール前で詰まるも立て直したミソギホマレが2着。シンデレラナイトと6番手から追い上げたミススマイルがゴール線上で止まった間に、最低人気のミラクルクイーンが3着に入りました。

 勝ったイオンは、昨年5月の新馬戦は868キロでの出走でしたが、今回馬体重は1014キロと、メンバー中唯一1トンを超えるまでに成長。通算6勝目が嬉しい重賞初制覇となりました。ゴール前で甘くなる課題がありますが、スピードと障害力は世代屈指のレベル。これからの飛躍が期待できそうです。

成績はこちら
映像はこちら

鈴木恵介騎手「ハナも速くて障害も上手な馬です。今日は特に馬場も重くなり、荷物も一気に重くなったので、いつもとは全然違う状態だったのでいろいろ考えて乗りました。いつも平場戦で障害の手前から一気に行ってしまうので、それを想定して(障害)手前で長めに息を入れました。普段から(ゴール前で)止まるので、それを想定しながら最後はよく保ってくれました。このまま怪我のないように調教師さんとみんなで相談しながら、いずればんえい競馬のスターホースになるような気がします」

2/7ヒロインズカップ回顧

2021年2月 8日(月)

フェアリースズが7歳で初タイトル

 2月7日(日)は重賞・ヒロインズカップ4歳以上牝馬オープン)が行われ、単勝3番人気のフェアリースズが優勝。3着だった昨年の雪辱を果たし、古馬女王の座に就きました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.シンエイボブ(800) 15.0
 2.サクラユウシュン(760) 9.1
 3.ジェイカトレア(770) 54.8
 4.ミスタカシマ(800) 2.2
 5.サンシルクラポピー(780) 14.7
 6.イズミクィーン(780) 14.1
 7.フェアリースズ(780) 6.7
 8.ジャスミンガール(760) 41.2
 9.マオノクイーン(750) 19.1
 10.アフロディーテ(780) 4.0

 ミスタカシマは昨年初めて経験する800キロで7着でしたが、その後810キロを課された9月の岩見沢記念で2着と好走。昨年に続いてのトップハンデ800キロですが、重量慣れも見込まれて単勝2.2倍で1番人気に支持されました。連覇を狙うアフロディーテが2番人気、昨年3着時と同じ780キロで臨むフェアリースズが3番人気で続きました。

 第1障害を勢いよく先頭で越えたのはサクラユウシュンで、サンシルクラポピー、ジェイカトレアが追走。フェアリースズとミスタカシマが押し上げると、大外のアフロディーテも位置取りを上げ、上位人気3頭が徐々に後続を離します。わずかに先頭で第2障害に到達したのはアフロディーテで、前半は72秒というペースでした。
 ひと息入れて仕掛けたアフロディーテがすんなりとひと腰でクリア。フェアリースズもひと腰で続き、ミスタカシマはやや差のある3番手から追う展開。以下、マオノクイーン、イズミクィーンと続きます。
 残り30メートル手前でフェアリースズが先頭に立って差を広げにかかりますが、アフロディーテが必死に抵抗。その差は広がることなく追い比べとなりますが、フェアリースズがしのいで勝利。アフロディーテは2秒3差の2着で連覇はならず。ミスタカシマは前2頭をとらえきれず3着。引退レースとなったイズミクィーンは4着でした。

 勝ったフェアリースズは、このレースは一昨年が9着、昨年が3着でしたが、3度目の挑戦で見事重賞初制覇。また、島津新騎手は今季重賞7勝目となりました。

成績はこちら
映像はこちら

島津新騎手「昨年3着に負けてからは来年こそは、という思いで1年間ずっとこの日のために自分で調教をつけてやってきたので本当に優勝できてよかったです。昨年、今日と同じ780キロを引っ張って、馬が落ち着いてレースをできるようになりました。あまり(展開が)速くならなければいいなと考えていました。思っていた以上に前の位置につけられたのでこれなら、という感じで障害に向かいました。障害で膝が甘い部分があるのでそこだけしっかり焦らずに掛けました。自分が止まらなかったら、勝てるなという思いで(アフロディーテの)横に一緒にいました。(今季重賞7勝目について)本当に馬に恵まれて...それが一番だと思います」

1/31翔雲賞回顧

2021年2月 1日(月)

初代王者はタカナミ

 1月31日(日)は新設重賞・翔雲賞(3歳牡馬オープン)が行われ、単勝4番人気のタカナミが優勝。記念すべき第1回の勝ち馬になりました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.タカナミ(640) 7.7
 2.イワキダイヤ(640) 44.0
 3.カイセキングオー(640) 8.6
 4.ネオキングダム(645) 2.6
 5.ジェイスター(640) 34.3
 6.ホクセイジョーカー(640) 82.5
 7.マサタカラ(640) 12.4
 8.アルジャンノオー(645) 5.1
 9.ショウリノホシ(640) 30.9
 10.シュトラール(645) 3.9

 ナナカマド賞、ヤングチャンピオンシップの二冠をともに2着のネオキングダムが単勝2.6倍で1番人気。同馬を含め6頭が対戦した1月17日の3歳A級-1組を制したシュトラールが3.9倍、ヤングチャンピオンシップ勝ち馬アルジャンノオーが5.1倍。1月17日の3歳A級-1組で3着のタカナミ、ヤングチャンピオンシップ3着のカイセキングオーまでが単勝ひと桁台の人気と、上位拮抗の様相になりました。

 ネオキングダムとタカナミが先頭で第1障害を越えますが、全馬ほとんど横並びという展開。各馬刻みながら歩を進めますが、その差は広がることなくわずかにネオキングダムが最初に第2障害下に到達。ここまで53秒というペースでした。
 ネオキングダムはひと息入れると障害を最初に仕掛けてすんなりとひと腰でクリア。続いてアルジャンノオー、カイセキングオー、タカナミがほぼ同時に障害を越えます。
 障害を降りてすぐにタカナミが持ち前の瞬発力で一気に先頭に立つと、ネオキングダム以下を突き放します。タカナミは最後に苦しくなって止まりましたが、ギリギリゴールに入線していました。障害6番手から止まらず追い上げてきたマサタカラが3秒0差で2着。ネオキングダムがゴール線上で一杯になったところ、カイセキングオーが交わして3着に入りました。

 勝ったタカナミは、十勝産駒特別は9着でしたが、その後はここまで5戦して3勝、2、3着各1回と地力をつけての重賞初挑戦を勝利で飾りました。また、船山蔵人騎手は2012年にエンジュオウカンで制したヒロインズカップ以来となる重賞2勝目となりました。

成績はこちら
映像はこちら

船山蔵人騎手「(ゴールで止まった時は)入っていないと思っていたので慌てました。入っててよかったです。(この馬は)自分でゴールした気になるので、攻め馬でゴールを先に先にと伸ばして、まだまだゴールじゃないと思わせるようにしました。初めて積む荷物で、重賞も初めてだったので流れに上手く乗れて行ければな、と思いました。わりと先手はとれるのですが、ゴール前に少し不安があったので、他の馬よりも余分に息を入れられればいいなと思っていました。第2障害下で焦ってしまいましたが、降りてからはいい脚を使ってくれたのでいい感じでした。馬格もいいし、ハナも障害を降りた後の脚もいいので将来期待できる馬になると思います」

<<前へ 1314151617181920212223
Copyright (C) OddsPark Banei Management Corp. All Rights Reserved.