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重賞(特別)回顧 アーカイブ

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2/6翔雲賞回顧

2022年2月 7日(月)

キングフェスタが力の違い示す

 2月6日(日)には重賞・翔雲賞(3歳牡馬オープン)が行われ、単勝2番人気のキングフェスタが優勝。第2障害通過後一気の脚で差し切り、重賞2勝目を飾りました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ツガルノヒロイモノ(640) 54.6
 2.ヘッチャラ(645) 4.7
 3.ヤマノコーネル(645) 18.1
 4.クリスタルコルド(645) 5.5
 5.キョウエイボス(640) 72.0
 6.キョウエイハンター(640) 76.4
 7.ホクセイウンカイ(645) 16.3
 8.キングフェスタ(650) 3.3
 9.ジェイサンダー(640) 43.8
 10.ヤマカツエース(650) 2.6

 3連勝で2歳シーズン二冠目・ヤングチャンピオンシップを勝利したヤマカツエースは、その後も勝ち星を加え、充実一途。トップハンデながら単勝1番人気に支持されました。同じくトップハンデのキングフェスタもナナカマド賞を含め世代最多の8勝という実績で2番人気。ナナカマド賞2着、ヤングチャンピオンシップ3着のヘッチャラが人気で続き、前走の3歳A級-1組を制したクリスタルコルドまでが単勝ひと桁台。重量差が最大10キロしかないことからも実績が評価されてのオッズとなりました。

 第1障害を先頭で越えたのはクリスタルコルドで、キングフェスタ、ヘッチャラが追走。ヤマノコーネル、ツガルノヒロイモノも続き、前は入れ替わりながら各馬軽快に歩を進めます。第2障害手前でわずかにヘッチャラが抜け出し、先頭のまま障害下へ到達。レース前半は40秒というペースでした。
 ひと息入れてすぐにヘッチャラが仕掛けると、クリスタルコルド、ヤマノコーネル、ツガルノヒロイモノも差なく登坂を開始。ヘッチャラが最初に障害をクリアすると、クリスタルコルドが2番手。以下ヤマカツエース、ツガルノヒロイモノ、キングフェスタと続きました。
 逃げ切りを図るヘッチャラに、1頭だけ際立った脚色で追い上げたキングフェスタが残り10メートル手前でとらえ先頭に立つと、そのまま後続との差を広げて先頭でゴール。ヘッチャラはゴール前脚色が鈍ったものの、止まらず歩き切って2着。クリスタルコルドは残り10メートルで一杯になったものの、立て直して3着を確保。単勝1番人気のヤマカツエースもゴール前で一杯になり、4着という結果でした。

 勝ったキングフェスタはナナカマド賞に続き重賞2勝目。二冠を狙ったヤングチャンピオンシップでは最大重量差50キロのトップハンデと条件が厳しく4着惜敗でしたが、最大10キロ差になったここは力の違いを示しました。三冠最終戦となるイレネー記念は定量で行われるだけに、今後も順調なら当然最有力となるでしょう。

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鈴木恵介騎手「いままでよりはハンデ差が少なくなっていたので気持ちは楽になっていました。(馬場は)先週より少し重いかなと思って乗っていました。キングフェスタにとっては(展開が)速すぎるよりは、少し息が入って落ち着いたレースがちょうど合ったと思います。(障害を越えた時は)少し前に(何頭か)いたのですが、他の馬の脚色を見たら少し切なそうだったので、キングフェスタは降りてから歩く馬なので、そこは最後信じてなんとか抜いてくれました。イレネー記念はノーハンデなので獲りにはいきたいです」

1/30ヒロインズカップ回顧

2022年1月31日(月)

5歳馬フォルテシモが接戦を制す

 1月30日(日)には重賞・ヒロインズカップ(4歳以上牝馬オープン)が行われ、単勝5番人気のフォルテシモがゴール前3頭の叩き合いを制し、重賞初制覇を飾りました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ジェイカトレア(770) 57.7
 2.ミスタカシマ(790) 3.5
 3.フォルテシモ(760) 7.8
 4.シンエイボブ(810) 18.9
 5.アーティウィング(760) 5.8
 6.ナカゼンガキタ(780) 3.6
 7.アフロディーテ(780) 5.4
 8.アバシリルビー(760) 36.4
 9.ニセコヒカル(760) 8.3

 一昨年、昨年ともこのレースで1番人気に支持されながら7着、3着に敗れていたミスタカシマ。過去2回より10キロ軽い790キロでの出走で、今年も単勝3.5倍の1番人気に支持されました。6月に復帰した今シーズン9勝をマークしているナカゼンガキタが差のない2番人気。一昨年の覇者で昨年も2着だったアフロディーテが3番人気。アーティウィング、フォルテシモ、ニセコヒカルと軽量5歳馬が続いて人気は割れました。

 第1障害を最初に越えたのはアバシリルビーでしたが、ジェイカトレアがすぐに先頭に替わってペースを握ります。フォルテシモが追走し、アフロディーテ、ニセコヒカル、ミスタカシマらも続きます。中間点を過ぎた後、一旦はフォルテシモが先頭に立つ場面もありましたが、ジェイカトレアがわずかに先頭で第2障害下に到達。レース前半は56秒というペースでした。
 第2障害では、まずジェイカトレアが仕掛けますが、登坂途中でひと息。続いた中からアフロディーテがすんなりひと腰先頭。フォルテシモ、ニセコヒカル、アーティウィングの順で障害をクリアします。
 障害を降りてすぐにフォルテシモがアフロディーテに並びかけると、残り30メートルあたりからアーティウィングも加わって3頭の争いになります。その後は激しい叩き合いになりましたが、フォルテシモが残り10メートルあたりからが徐々に抜け出し先頭でゴール。アーティウィングが2着で5歳馬のワンツー。ヒロインズカップ2勝目を目指したアフロディーテが3着で、単勝1番人気のミスタカシマは7着でした。

 勝ったフォルテシモは、7度目の重賞挑戦で初制覇。出走メンバー中最軽量の760キロを生かしての勝利となりました。また騎乗した阿部武臣騎手は、キサラキクで制した18年に続き3度目のヒロインズカップ制覇となりました。

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阿部武臣騎手「やっと(タイトルが)獲れてホッとしています。今開催から1障害と2障害の間に砂が10センチが入ったことで前回より少しは流れが落ち着くんじゃないかと思ってレースをしました。真面目な馬ですが、特別速い脚がないので、ちょっと落ち着いた方が良いレースができると思っていました。760キロを背負うのはわかっていたので、それに向けて調教してきたので心配はありませんでした。軽ハンデを生かしてマイペースで(2障害に)来れて、十分息を入れられたので障害もひと腰で越えてくれたので、あとは下りてから保ってくれればと思っていました。(重量が)重い軽いにかかわらず一生懸命引っ張ってくれる馬だと思います」

1/3天馬賞回顧

2022年1月 4日(火)

世代王者はキョウエイリュウ

 1月3日(月)には重賞・天馬賞(5歳オープン)が行われ、断然人気のキョウエイリュウが優勝。第2障害先頭から逃げ粘るゴールドハンターを差し切り、重賞5勝目を挙げました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.トワトラナノココロ(760) 84.8
 2.コマサンダイヤ(760) 20.8
 3.カイセドクター(760) 3.6
 4.キョウエイリュウ(760) 1.6
 5.ヤマトタイコー(760) 16.5
 6.フォルテシモ(740) 57.8
 7.ギンジ(760) 12.2
 8.ニセコヒカル(740) 77.1
 9.ゴールドハンター(760) 7.1
 10.アバシリルビー(740) 79.4

 この世代のダービー馬でここまで重賞4勝のキョウエイリュウは、今季重賞では4戦して未勝利でしたが、定量戦なら、と単勝1.6倍の圧倒的支持を集めました。8月のはまなす賞で重賞初制覇を果たしたカイセドクターは、最近2走のオープンでも2着と好走しており、単勝3.6倍で2番人気。柏林賞を制したゴールドハンターがやや離れた3番人気で、ここまでが単勝ひと桁台のオッズとなりました。

 第1障害を最初に越えたのはゴールドハンターで、コマサンダイヤ、アバシリルビーも先行。さらにカイセドクター、キョウエイリュウ、トワトラナノココロらが続きます。中間点を過ぎたあたりで先頭はアバシリルビーで、キョウエイリュウも徐々に進出。控えていたゴールドハンターも位置取りを上げ、前は7頭がほとんど同時に第2障害下に到達。わずかにアバシリルビーが先頭で、ここまで37秒というペースでした。
 ひと息入れてすぐにゴールドハンターが仕掛けると、コマサンダイヤ、アバシリルビー、ニセコヒカルらも続きますが、ゴールドハンターがすんなりとひと腰でクリア。コマサンダイヤ、キョウエイリュウが差なく障害を通過し、カイセドクターとニセコヒカルも続きます。
 ゴールドハンターは障害を越えた勢いで後続を引き離します。一人旅になるかと思われましたが、残り20メートルを過ぎたあたりから徐々に脚色が鈍ると、キョウエイリュウがじわじわと接近。ゴールドハンターが粘り込もうかというところ、キョウエイリュウが交わして優勝。ゴールドハンターはコンマ3秒差で2着。3着にはカイセドクターが入り、上位人気3頭での決着となりました。

 勝ったキョウエイリュウは20年のばんえいダービー以来となる重賞5勝目。4歳一冠目の柏林賞は6着、二冠目の銀河賞は7着と重い重量で苦戦が続いていましたが、定量戦のここはダービー馬としての意地を見せ、最後の一冠を見事モノにしました。今後の重賞では古馬一線級との対戦となりますが、さらなる飛躍を期待したいところです。

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松田道明騎手「(勝てて)嬉しいです。やはり勝負ですから、馬の状態が一番良くないと勝てないので、良い馬に乗せていただきました」

1/2帯広記念回顧

キタノユウジロウが接戦を制す

 1月2日(日)には重賞・帯広記念(4歳以上オープン)が行われ、単勝5番人気のキタノユウジロウが優勝。障害先頭通過から押し切る快勝となりました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.アアモンドグンシン(910) 5.0
 2.カンシャノココロ(890) 36.8
 3.アオノブラック(920) 4.1
 4.メムロボブサップ(930) 4.1
 5.シンザンボーイ(900) 13.4
 6.メジロゴーリキ(910) 3.9
 7.キタノユウジロウ(900) 8.1
 8.コマサンブラック(890) 23.3
 9.ゴールデンフウジン(890) 40.7
 10.マルミゴウカイ(900) 49.6

 昨年2着で、今季は岩見沢記念を制しているメジロゴーリキが単勝3.9倍で1番人気。続いたのは強力な6歳世代を牽引するメムロボブサップとアオノブラック。単勝オッズは4.1倍で並び、票数の差でアオノブラックが2番人気。今季重賞3着3回で、オープン連勝中のアアモンドグンシン、昨年3着のキタノユウジロウまでが単勝ひと桁台の人気となりました。

 第1障害を越えて先行したのはアアモンドグンシンで、メムロボブサップ、メジロゴーリキも差なく続きます。負担重量が900キロ前後の高重量戦ともあって、各馬慎重に刻みながら歩を進めます。先頭はアアモンドグンシンとメムロボブサップが何度も入れ替わりましたが、中間点を過ぎたあたりからキタノユウジロウ、マルミゴウカイも前へ進出。第2障害下にはわずかにキタノユウジロウが先頭で到達し、前半は75秒というペースで流れました。
 第2障害ではマルミゴウカイが最初に仕掛け、キタノユウジロウ、アアモンドグンシン、メムロボブサップ、アオノブラックと続きますが、各馬苦戦。そのあと登坂を開始したメジロゴーリキがふた腰で越えようとしたところ、立て直したキタノユウジロウがわずかに先頭で通過。アオノブラックも2頭と差なくクリアし、以下はコマサンブラック、ゴールデンフウジン、アアモンドグンシンの順で障害を通過します。
 キタノユウジロウは力強く歩を進め、残り30メートルを過ぎたあたりでは1馬身ほど抜け出していましたが、メジロゴーリキが差を詰めにかかります。優勝争いは2頭に絞られると、懸命の粘りを見せたキタノユウジロウが振り切って勝利。メジロゴーリキは1秒2差で2着。一度も止まらずに歩いたアアモンドグンシンが3着。期待された6歳2強は、アオノブラックが5着、メムロボブサップは9着でした。

 勝ったキタノユウジロウは6月の北斗賞以来となる重賞4勝目。10月の北見記念は競走中止になるなど状態面が気になる近況でしたが、昨年僅差3着だったこの舞台で復調をアピールしました。年度末にはばんえい記念が控えていますが、同レースを制したオレノココロ、ホクショウマサル、センゴクエースが引退した今、昨年2着だったこの馬が大一番のタイトルに近い存在といえそうです。

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菊池一樹騎手「(2走前に)久々に乗らせてもらって、少し調子が悪かったんですけど、先生(村上慎一調教師)が立て直してくれて、本当に良い状態で出してくれたと思います。展開は遅い方が良い馬だと思っているので、馬場は軽かったのですが、他の馬が障害で苦労してくれた分この馬の良さが出たと思います。膝さえ折らせなければ腰を入れて上がってくれている馬なので、本当に強い馬だなと思って乗りました。見せ場だけ作れればいいな、とは思っていましたが、(障害を先頭で越えた時は)勝てるかなと思って一生懸命乗りました。最後は一杯だったのですが、頑張ってくれました」

12/30ヤングチャンピオンシップ回顧

2021年12月31日(金)

南北海道産駒ヤマカツエースが3連勝で重賞制覇

 12月30日(木)には重賞・ヤングチャンピオンシップ(2歳、産駒特別選抜)が行われ、ヤマカツエースが単勝1番人気に応える勝利。早め先頭から押し切る快勝で、2歳シーズン二冠目を制しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.グリフィス(600) 49.3
 2.キングフェスタ(620) 4.2
 3.クリスタルコルド(600) 5.3
 4.ミヤビウルフ(590) 106.8
 5.サウスグリン(580) 74.1
 6.ヘッチャラ(610) 5.1
 7.ニシキマリン(580) 15.4
 8.トワイチロ(590) 7.2
 9.カイセイマイヒメ(570) 50.1
 10.ヤマカツエース(600) 2.7

 ナナカマド賞僅差3着で、その後南北海道産駒特別を制して2連勝中のヤマカツエースが、600kgと重量面で恵まれたこともあり単勝1番人気。ナナカマド賞を制し、ここまで2歳馬では最多の8勝を挙げる南北海道産駒のキングフェスタが2番人気。ナナカマド賞2着で十勝産駒特別を制したヘッチャラ、釧路産駒特別2着を含め3戦連続で連対中のクリスタルコルド、前走2歳A級-1組を制した十勝産駒のトワイチロまでが単勝ひと桁台の人気になりました。

 クリスタルコルド、トワイチロが第1障害をほぼ同時に越え、キングフェスタが差なく追走。ミヤビウルフも位置取りを上げてきます。中間点を過ぎてからクリスタルコルドとミヤビウルフが抜け出し、隊列はややばらけながらも各馬ほぼ息を入れることなく、わずかにクリスタルコルドが先頭で第2障害下に到達。レース前半は31秒で進みました。
 第2障害に最初に仕掛けたのはミヤビウルフでしたが、差なく仕掛けたトワイチロがすんなりとひと腰で通過。クリスタルコルドもほぼ同時に障害をクリアし、ヤマカツエースとヘッチャラも続きます。
 トワイチロが抜け出そうとしたところ、残り30メートルを過ぎたあたりで勢いよくヤマカツエースが交わして先頭に立つと、そのまま後続を離して勝利。叩き合いになったトワイチロとヘッチャラに、障害6番手から猛然と追い上げたキングフェスタが加わって2着争いは接戦となりましたが、わずかにトワイチロが先着。ヘッチャラがコンマ2秒差で3着、キングフェスタはさらにコンマ3秒差の4着でした。

 勝ったヤマカツエースは3連勝で重賞初制覇。また南北海道産駒として初のヤングチャンピオンシップ制覇。ナナカマド賞で先着されていたキングフェスタ、ヘッチャラに対してリベンジを果たしました。三冠最終戦のイレネー記念は定量戦となりますが、引き続き好勝負が期待できそうです。なお、手綱を取った藤野俊一騎手は昨年のアルジャンノオーに続いての連覇で、重賞格上げ後では3勝目となりました。

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藤野俊一騎手「馬場が軽かったので(600kgの)荷物は苦にしなかったです。ゲートに難があってそれさえクリアできればまずまずのレースができると思っていました。第2障害を越えてから勝ったと確信がありました。(勝ち時計1分8秒7について)荷物を積んでいってもだんだんタイムが速くなる不思議な馬場ですね。春先は体重がなく、弱い面もありましたが、今は身体ができてきてだんだん力もつけて強くなってきました」

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