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7/3柏林賞回顧

2022年7月 4日(月)

オーシャンウイナーが4歳一冠目を制す

 7月3日(日)には重賞・柏林賞(4歳オープン)が行われ、単勝2番人気のオーシャンウイナーが障害3番手から抜け出して勝利。重賞4勝目を飾りました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ネオキングダム(700) 28.0
 2.タカナミ(690) 43.6
 3.サクラヒメ(700) 1.8
 4.オーシャンウイナー(720) 3.2
 5.コウシュハハリアー(690) 55.5
 6.リアンドノール(690) 28.2
 7.ミソギホマレ(670) 74.2
 8.アバシリサクラ(670) 49.9
 9.マサタカラ(690) 11.9
 10.イワキダイヤ(690) 5.8

 4歳シーズンの一冠目に10頭が出走。昨年ばんえい菊花賞、ばんえいオークスを制した牝馬サクラヒメが、前哨戦・ライラック賞を含む目下3連勝で単勝1.8倍と高い支持を集めました。イレネー記念、ばんえいダービー、ポプラ賞と重賞3勝のオーシャンウイナーがトップハンデながら2番人気。前走ライラック賞2着で連続連対を7まで伸ばしているイワキダイヤが3番人気。以下は単勝ふた桁台でこの3頭に人気が集まりました。

 タカナミとサクラヒメが第1障害をほぼ同時に越え、オーシャンウイナーが追走。端枠のネオキングダムとイワキダイヤも位置取りを上げると、後続もほとんど遅れることなく、各馬刻みながら歩を進めます。中間点を過ぎても先頭はサクラヒメでしたが、差なく先行したイワキダイヤが先に第2障害下に到達。ここまで57秒というペースでした。
 第2障害ではイワキダイヤが最初に仕掛けますが、ほぼ同時に仕掛けたサクラヒメがすんなり先頭で通過。イワキダイヤもひと腰で続き、オーシャンウイナーが3番手でクリア。以下は障害で苦戦し、前3頭が後続に大きな差をつける展開となりました。
 オーシャンウイナーが障害を越えた勢いで先頭のサクラヒメに一気に迫ると、イワキダイヤを離して一騎打ちに。人気2頭が馬体を併せての追い比べになりましたが、サクラヒメが残り10メートル手前で一杯になり、オーシャンウイナーが抜け出して勝利。イワキダイヤも一杯になって2着争いは混戦になると、離れた障害4番手からマサタカラ、5番手からミソギホマレが一気に追い上げてそれぞれ2、3着に入線。なお、サクラヒメはゴール前で転倒して競走中止、タカナミは基準タイム超過のため失格となりました。

 イレネー記念、ばんえいダービーを制しているオーシャンウイナーは、今回最大50キロ差のトップハンデを克服し、あらためて世代ナンバーワンの実力を証明しました。二冠目となる9月の銀河賞も別定重量戦となりますが、引き続き中心的存在となりそうです。

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菊池一樹騎手「この馬はいつもトップハンデで受けて立つ立場なので、馬の調子だけみて自信を持って乗りました。(馬の調子が)本当に良くなってきていたので自信はありました。重賞で重量も重たく、流れがこの馬向きの刻む展開になったのが良かったです。(第2障害を降りてからは)サクラヒメをマークするように乗ったので、差せるかなという感じでしたが、ゴール前もしっかり歩いてくれました。(今後は)調子を見ながらだとは思いますが、(重賞を)獲れるように頑張っていきたいと思います」

6/19北斗賞回顧

2022年6月20日(月)

アオノブラックが今季重賞2勝目

 6月19日(日)には重賞・北斗賞(3歳以上オープン)が行われ、単勝3番人気のアオノブラックが優勝。ライバル・メムロボブサップとの接戦を制し、ばんえい十勝オッズパーク杯に続いて重賞連勝となりました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.メジロゴーリキ(770) 17.7
 2.メムロボブサップ(780) 1.6
 3.アアモンドグンシン(770) 4.2
 4.カイセドクター(770) 20.3
 5.キョウエイリュウ(770) 25.8
 6.マツカゼウンカイ(770) 25.0
 7.アオノブラック(780) 6.2
 8.キタノユウジロウ(770) 26.1
 9.ゴールドハンター(770) 48.0

 単勝1番人気に推されたのはメムロボブサップ。5月のばんえい十勝オッズパーク杯は2着惜敗でしたが、シーズンを跨いで7戦連続で連対中という充実度からも単勝1.6倍と圧倒的な支持を集めました。オッズパーク杯は3着でしたが、先着を許した2頭とは10キロ有利になるアアモンドグンシンが2番人気。そしてオッズパーク杯の勝ち馬アオノブラックが3番人気。以下は単勝ふた桁台でこの3頭に人気が集まりました。

 第1障害を最初に越えたのはメムロボブサップで、アアモンドグンシン、メジロゴーリキと内の3頭が先行。その後は少し離れてアオノブラック、カイセドクターと続きます。夕方の雨で馬場水分は1.5%とやや湿った馬場で、メムロボブサップとアアモンドグンシンが軽快に歩を進め、2頭がほとんど同時に第2障害へ最初に到達。レース前半は46秒というペースでした。
 第2障害ではひと息入れてアアモンドグンシンが最初に仕掛けますが、登坂途中で膝をついてしまいます。連れて仕掛けたメムロボブサップがひと腰先頭でクリアすると、アオノブラックが2番手で通過。少し離れてメジロゴーリキが続き、アアモンドグンシンは立て直して4番手から追いかける展開となります。
 前は粘るメムロボブサップに迫るアオノブラックと、ばんえい十勝オッズパーク杯の再現かのような6歳2強の一騎打ちに。互いに譲らず、しかし最後はアオノブラックがわずかに先着。メムロボブサップはコンマ9秒差で2着。追い上げたアアモンドグンシンが3着と、ばんえい十勝オッズパーク杯と同じ決着となりました。

 勝ったアオノブラックは、昨年このレースでは20キロの賞金ハンデが課されて5着に敗れていましたが、ハンデ10キロ増だった今年は同世代のライバル・メムロボブサップとの接戦を制して重賞通算9勝目としました。今後はハンデがさらに課される立場となりますが、メムロボブサップとともに古馬戦線の中心的存在であることは間違いなさそうです。なお管理する金田勇調教師は、この勝利が通算1300勝目となりました。

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藤野俊一騎手「メムロボブサップとアアモンドグンシンが先行して少し辛い展開でした。障害を降りた時点でメムロボブサップが良い脚使って行ってしまうのかなと思いましたが、それほどでもない状態だったので、こちらが頑張れば勝てそうかな、と思って乗っていました。(勝利を確信したのは)ゴールに入ってからですね。向こう(メムロボブサップ)も頑張っていたので、こっちも負けないくらい頑張って追っていました。これからも活躍していく馬だと思いますが、夏場は少し弱いのでまた秋口から頑張ります」

5/8カーネーションカップ回顧

2022年5月10日(火)

アーティウィングが悲願の重賞初制覇

 5月8日(日)には重賞・カーネーションカップ(3歳以上牝馬)が行われ、単勝3番人気のアーティウィングが障害2番手から抜け出し、重賞初制覇を飾りました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ヒメミヤ(660) 47.8
 2.ヒメトラマジック(660) 66.6
 3.フォルテシモ(680) 7.7
 4.ニセコヒカル(660) 10.1
 5.ミソギホマレ(650) 54.6
 6.シンエイボブ(680) 1.9
 7.アーティウィング(670) 6.6
 8.マオノクイーン(660) 88.2
 9.サクラヒメ(670) 3.7
 10.シャンハイオトメ(660) 54.6

 単勝1番人気に推されたのはシンエイボブ。昨年のこのレースの覇者で、今季初戦のA1級特別を快勝と好調ぶりもうかがえることから単勝1.9倍と高い支持を集めました。サクラヒメは同レースがタイム超過で失格も、昨年秋にはばんえい菊花賞、ばんえいオークスを連勝した実績を買われて2番人気。1月のヒロインズカップで僅差2着のアーティウィング、そのヒロインズカップを制したフォルテシモまでが単勝ひと桁台の人気となりました。

 第1障害を越えた勢いで先行したのはヒメミヤで、ニセコヒカルが差なく追走。その後はフォルテシモ、ヒメトラマジック、アーティウィングが続き、シンエイボブも先行勢に加わります。中間点あたりからニセコヒカルが抜け出すと、そのまま先頭で第2障害下に到達。朝方の雨で馬場水分1.0%とやや湿った馬場で、ここまで52秒というペースで進みました。
 ひと息入れたニセコヒカルが最初に仕掛け、ひと腰先頭でクリア。アーティウィングもすんなりひと腰で続き、その後はフォルテシモ、サクラヒメ、シャンハイオトメの順で障害を通過します。
 残り30メートルでアーティウィングがニセコヒカルをとらえて先頭に立つと、サクラヒメも追い上げ3頭の争いとなります。しかし力強く歩を進めたアーティウィングがそのまま押し切って先頭でゴール。ニセコヒカルも止まらず歩き切って2着。サクラヒメは残り10メートルで一杯になり、追い上げたシャンハイオトメが3着。断然人気のシンエイボブは障害で苦戦し6着でした。

 アーティウィングは、ヒロインズカップではフォルテシモにコンマ7秒届かずの2着でしたが、今回は同じ5歳のニセコヒカルとの競り合いを制し、5度目の重賞挑戦で見事初制覇となりました。今後の牝馬戦線でも中心的存在として活躍が期待できそうです。

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島津新騎手「勝ちたいと思って乗って勝てたので嬉しいです。あの時(ヒロインズカップ)は重量も積んでいたので、脚を溜める競馬をして2着と届きませんでしたが、今日は重量も軽かったので先行してみたことが勝ちに繋がったと思います。藤野騎手(のニセコヒカル)が先行していましたが、降りてからの勝負ではこちらに分があると思い、焦らず自分のペースで行きました。(ゴール前は)結構辛そうな感じだったので、あとは頑張れ、と念を込めてゴールまで押し切りました」

5/1ばんえい十勝オッズパーク杯回顧

2022年5月 3日(火)

6歳馬アオノブラックが連覇達成

 5月1日(日)は今シーズン初の重賞・ばんえい十勝オッズパーク杯(4歳以上オープン)が行われ、単勝4番人気のアオノブラックが優勝。昨年に続く連覇を達成し、重賞8勝目を挙げました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.アアモンドグンシン(720) 5.2
 2.メムロボブサップ(720) 1.3
 3.アオノブラック(720) 14.0
 4.マツカゼウンカイ(720) 50.0
 5.カイセドクター(720) 28.4
 6.キョウエイリュウ(720) 23.1
 7.メジロゴーリキ(720) 9.4
 8.ゴールドハンター(720) 67.3
 9.ヤマトタイコー(720) 82.8

 5~8歳の9頭全馬が開幕週のスプリングカップで対戦しており、そこで快勝したメムロボブサップが状態面の良さ、そしてハンデ差もつかないことで単勝1.3倍と圧倒的な支持を集めました。スプリングカップ2着のアアモンドグンシンが2番人気。同3着で昨季ばんえい記念を制したメジロゴーリキ、このレース連覇を狙うアオノブラックが人気で続きました。

 アオノブラックとメムロボブサップの6歳馬2頭が勢いよく第1障害を越えて先行。内から位置取りを上げたアアモンドグンシンが中間点をを過ぎたあたりで先頭に替わります。小雨が降るなか前3頭が後続を離して軽快に歩を進め、わずかにアアモンドグンシンが先頭で第2障害下に到達。ここまで41秒と速いペースで流れました。
 第2障害で最初に仕掛けたのはアアモンドグンシンでしたが登坂途中でひと息。差なくメムロボブサップとアオノブラックが仕掛け、わずかにメムロボブサップが先頭で、差なくアオノブラックが続き、アアモンドグンシンは少し離れた3番手で通過。その後はカイセドクター、マツカゼウンカイの順で障害を通過します。
 6歳馬2頭の争いとなり、残り30メートルで前に出たアオノブラックが、しぶとく食い下がるメムロボブサップに1秒8差をつけて勝利。アアモンドグンシンがやや離れて3着に入りました。

 アオノブラックはスプリングカップ6着からの参戦で今回は人気を落としていましたが、見事ばんえい十勝オッズパーク杯連覇を達成。2着メムロボブサップとのワンツーは昨年と同じで、今年もこの6歳馬2頭が古馬重賞戦線を牽引していくことになりそうです。

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藤野俊一騎手「馬の状態は良かったのですが、年度末のばんえい記念で重い荷物を曳いたせいか前走は悩んでいました。(軽い馬場について)悪い印象はなかったですが、メムロボブサップも(軽い馬場では)速いのでどうかなという気持ちはありました。道中は向こう(メムロボブサップ)のほうが手応えが良いように感じていたのですが、こちらは追って追ってという感じでした。障害を並んで降りた時点で勝ったと思って乗っていました。夏場は少し弱いですが、今時期と秋口は調子が良くなるタイプで、また高重量戦にも強い印象だけに今年も活躍してくれると思います」

3/20ばんえい記念回顧

2022年3月22日(火)

メジロゴーリキが逃げ切って頂点へ

 3月20日(日)には重賞・ばんえい記念(4歳以上オープン)が行われ、単勝4番人気のメジロゴーリキが優勝。2度目のばんえい記念挑戦で初制覇となりました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.キタノユウジロウ(1000) 競走除外
 2.マルミゴウカイ(1000) 29.5
 3.シンザンボーイ(1000) 37.9
 4.アアモンドグンシン(1000) 2.5
 5.メムロボブサップ(1000) 2.6
 6.アオノブラック(1000) 5.2
 7.キンツルモリウチ(1000) 71.0
 8.メジロゴーリキ(1000) 5.4
 9.ゴールデンフウジン(1000) 35.1

 昨年の2着馬キタノユウジロウが競走除外となり、8頭立てとなった年度末の最強馬決定戦。ばんえい記念優勝馬が1頭もいないなか、単勝1番人気となったのはアアモンドグンシン。初挑戦となった20年は競走中止となりましたが、今年に入って5戦4勝で、唯一敗れた帯広記念も3着と好走し、2.5倍と高い支持を集めました。2月のチャンピオンカップで重賞10勝目となった6歳馬メムロボブサップが、初挑戦ながら2.6倍で差のない2番人気。メムロボブサップと同世代のライバルで、同じく初挑戦のアオノブラックが3番人気。初挑戦となった昨年は6着も、今年の帯広記念で僅差2着のメジロゴーリキが4番人気でここまでが単勝ひと桁台の人気。以下は離れて、この4頭に人気が集まりました。

 レース前日の降雪により馬場水分4.8%となった今年のばんえい記念。第1障害を先頭で越えたのはメムロボブサップで、アオノブラックが差なく追走。アアモンドグンシンが先頭に替わると、マルミゴウカイとメジロゴーリキも位置取りを上げてきます。各馬何度も刻みながら1トンのソリを曳き、第2障害下にはアオノブラックが最初に到達。前半は97秒とゆったりとしたペースで流れました。
 アオノブラックは、じっくり息を入れて最初に第2障害へ挑戦しましたが、坂の中腹でひと息。少し遅れてアアモンドグンシン、さらに続いたメジロゴーリキが障害をひと腰先頭でクリアすると、メムロボブサップがふた腰2番手。その後ろは離れてアオノブラックが3番手で障害を通過しました。
 前2頭のマッチレースは、残り10メートルでメムロボブサップが詰まったところ、メジロゴーリキは一度も止まることなく歩き切って先頭でゴール。すぐに立て直したメムロボブサップが2着、差を詰めてきたアオノブラックが3着に入りました。

 メジロゴーリキは、ばんえい記念初挑戦となった昨年は6着でしたが、今シーズンは岩見沢記念1着、北見記念、帯広記念でともに2着と高重量戦で結果を残し、2度目の挑戦で見事頂点に立ちました。また、メジロゴーリキの父であるニシキダイジンもばんえい記念を2勝、手綱を取った西謙一騎手の父である西弘美調教師も騎手時代にばんえい記念を5勝しており、人馬ともに親子での制覇となりました。
 2着メムロボブサップ、3着アオノブラックにとっては初の1トンでしたが、この6歳馬2頭もまた来シーズンのばんえい競馬を牽引していく存在であることは間違いないでしょう。

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西謙一騎手「普段通りに乗ろうということだけを考えていました。(馬の状態は)ずっと良い調子で調教師が仕上げてくれました。昨年よりも(道中は)楽に追走できていたので、あとは障害だけかなと思っていました。障害は最後の天板だけ気を付けるようにしていました。(馬場が)軽い分辛抱して歩いてくれました。これだけ時計がかかるようであれば出番がある馬ですね。(来シーズンは)馬の状態を見ながらまた頑張りたいと思います」

松井浩文調教師「(調整は)普段と変わりなく、岩見沢記念のような重馬場だったら上位に行けると思っていました。(北見記念と帯広記念の2着について)そこはハンデなどいろいろな部分がありますし、全部のレースを勝てるわけではないので我慢しました。昨年は初のばんえい記念で、重い重量には耐えられると思っていましたが、馬場が軽すぎたために持ち味が出せませんでした。今回も前日降雪で軽馬場となりハラハラしていましたが、なんとか勝ってくれて良かったです。メムロボブサップと争っている時は良かったのですが、相手が止まった時には、今度はメジロゴーリキも止まらないようにと応援していました。(来シーズンは)馬体重に気を付けて普段通りにやりたいと思います」

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