
中央準オープンから転入したコウユーヒーローは、中央に在籍していたままではクラス的に出走できなかった霧島賞を狙っていたのだろう。勝つことはできなかったものの、それでも地方馬では唯一上位に食い込む3着と健闘した。ここまで佐賀で4戦して先着された地元馬は2走前のコパノエクスプレスだけ。そのレースにしても、コパノエクスプレスにマイペースに持ち込まれ逃げ切られてというもの。続く前走では2着マイネルパルフェに8馬身差圧勝を見せた。2500メートルという距離がどうかだが、中央時代も1800メートル前後の中距離を中心に使われていただけに、ゆったりした流れでマイナスになることはないだろう。
マイネルパルフェは、昨年2月が中央1000万からの転入初戦で、以降、一度も掲示板を外していない。それどころか33戦して3着以内が27回という堅実な成績。昨年の九州大賞典4着、中島記念5着という成績もあり、そこで先着された馬で今回も出走しているのは、アドマイヤツバサ、コパノエクスプレスだけ。上位争いは確実で、コウユーヒーローにどこまで迫れるか。
前走でコウユーヒーローを寄せ付けず逃げ切ったのがコパノエクスプレス。5走前の多良岳特別も逃げ切り勝ちで、マイペースの逃げに持ち込めれば強いレースをする。
3連勝でロータスクラウン賞を制したマイネルジャストだが、古馬との対戦は2走前のC1戦を勝っただけ。いきなりこのメンバーに入ってどこまでやれるか。
中央2勝から転入してきたダンツキャッチは、2戦目となった前走の国見岳特別(A2以下)では9馬身差の圧勝で期待にこたえた。ここは相手が一気に強くなって上位争いに食い込めるかどうか。
◎2コウユーヒーロー
◯4マイネルパルフェ
▲5コパノエクスプレス
△8マイネルジャスト
△7ダンツキャッチ
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今開催には重賞の九州大賞典があるため、五ケ瀬川賞は、その次のクラスのメンバーで争われるS2重賞。もともと8頭しか登録がなかったが、実際に出走するのはA2格付馬だけという、ちょっとさびしい6頭立て。
近走パッとしない成績の馬がほとんどで、そうであればホッカイドウ競馬のA級で上位を争い、転入初戦となるナリタボルトに賭けてみる。中央時代からダートの1700〜1800メートルを中心に使われているだけに距離適性も心配ない。
キョウワカイザーは今年前半S2重賞を連勝し、A1・A2混合の遠賀川賞まで制した。休養明けの前走A2の一般戦でやや離されての3着は、久しぶりの1400メートル戦でもあった。今回、叩き2戦目で1800メートルに戻ってということであれば勝負になりそう。
アルフェロアは近走の特別で2着3着が目立つが、いずれも勝ち馬からは差をつけられてのもの。今回も連下争いまで。
ゴールドペンダントは、春はA2クラスで常に上位を争っていたものの、4カ月の休養があっての前走復帰戦は大きな差をつけられての6着。そこを叩いての上積みがあってどこまでやれるか。
◎1ナリタボルト
◯2キョウワカイザー
▲3アルフェロア
△4ゴールドペンダント
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昨年、重賞3勝を含む6連勝で注目されたエーシンサルサは、今年も兵庫サマークイーン賞で連覇を果たし復活を思わせたが、摂津盃では11歳のダイナミックグロウに出し抜かれ、続く前走ではまさかの7着。サウスヴィグラス産駒のわりに1400メートルよりこの距離のほうが合うようだ。前走は4戦ぶりの1400メートル戦で、スタートから気合を入れて行き過ぎたというところはあった。今回、下原理騎手への乗替りということでも期待したい。
エーシンクリアーは、3月の佐賀・はがくれ大賞典のあとは勝ち切れないレースが続いているが、展開ひとつ。兵庫大賞典の2着も先着されたのはタガノジンガロで、そのクラスの馬がいない今回のメンバーなら十分チャンスはある。
勝ちきるまではどうかだが、人気がなければ馬券的におもしろそうなのがタッチデュール。相変わらず月に2~3走のベースで遠征を続けていて大きな着順も目立つが、それはダートグレードでのもの。今年出走した地方馬だけのレースをピックアップしてみると、10戦して3着が4回。重賞で常に勝ち負けという馬が上記2頭だけというメンバーなら上位争いも期待できる。
ヒシサブリナは前走の園田チャレンジカップを制したが、1700メートルは4戦してすべて掲示板外。とはいえ笠松1600メートルのくろゆり賞ではアップアンカーの2着があっただけに、まったくダメということでもなさそう。
金沢スプリントカップ3着のあと2連勝中の金沢のヒカルカミヒコーキ、摂津盃4着のあとの前走でA1特別初勝利を挙げたメイショウヨウコウは、ここにきて上昇気配。11歳で摂津盃を制したダイナミックグロウも侮れない。
絞りきれず11頭立てで7頭も印をつけてしまったが、それだけ可能性のある馬が多い混戦模様。
◎10エーシンサルサ
◯1エーシンクリアー
▲2タッチデュール
△7ヒシサブリナ
△6ヒカルカミヒコーキ
△3メイショウヨウコウ
△8ダイナミックグロウ
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タイニーダンサーは出世レースと言われる栄冠賞を制し、リリーカップこそモダンウーマンの3着に敗れたものの、距離が1600メートルに延びたフローラルカップで大差圧勝。まだまだ奥がありそうだ。中央デビューで北海道2歳優駿JpnIII・2着のホウザン、全日本2歳優駿JpnI・2着のブンブイチドウ、浦和・桜花賞を制したイチリュウなどが兄・姉にいて、2歳のこの時期の活躍が約束された血統といってもいい。函館2歳ステークスでも4着と好走したように芝にも対応できるスピードもあり、今回ダート1200メートルが舞台で父サウスヴィグラスならなお強調できる。
一方のモダンウーマンもサウスヴィグラス産駒。こちらは、今年の門別の2歳牝馬重賞ではもっともメンバーが充実したリリーカップを逃げ切った。半馬身差2着がマックスガーデンで、1馬身半差3着にしりぞけたのがタイニーダンサー。ここまで5戦3勝、2着2回。2度の敗戦で先着されたのは、タイニーダンサーとマックスガーデン。3頭の勝負はまだついていないといってもいいかもしれない。
中央勢4頭はいずれも1勝馬だが、ダートの新馬戦で中団から直線一気を決めたチェストケリリーが、地元道営勢にとっては怖い存在となりそう。右回り、ナイター、地方のダートなどに対応できるかどうか。
マックスガーデンは、2戦2勝のあとの重賞初挑戦がリリーカップでの2着。まだまだ実力を発揮するのはこれから。タイニーダンサーには先着しており、モダンウーマンに対しても再度の逆転の可能性もある。
中央のほかの3頭はいずれも芝しか使われていないので判断が難しいが、2戦目以降のレース内容では、ききょうステークスで勝ち馬から0秒6差(8着)というスズカプリズムの能力が高そう。あとは門別のダートに対応できるかどうか。
ダイアモンドノームは、デビューは遅かったもののここまで2戦2勝。初めての重賞挑戦がJpnIIIで、どこまでやれるか。
◎3タイニーダンサー
○12モダンウーマン
▲2チェストケリリー
△5マックスガーデン
△13スズカプリズム
△6ダイアモンドノーム
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笠松を舞台に兵庫からの遠征2頭が、まさに雌雄を決する一戦。
地方同士ではいまだ連対を外していないトーコーヴィーナスに期待する。3歳になって負けたのは、浦和・桜花賞での接戦の2着と、中央馬相手の関東オークスJpnII(7着)だけ。4カ月の休み明けで成長しているのかどうかも楽しみなところ。田中学騎手が療養中につき、大山真吾騎手がどんな手に出るのかも見どころ。
バズーカの成長ぶりには驚かされる。菊水賞5着まではあまり目立つ存在ではなかったが、一時的に名古屋に移籍して東海ダービーを制してからは、一躍注目の存在となった。大井の黒潮盃(7着)はともかく、名古屋の秋の鞍では大差圧勝。短期間にこれだけ充実する馬というのもめずらしい。
地元(所属は名古屋だが)東海勢の期待はコスモアルバトロス。秋の鞍ではバズーカから2秒5も離されての3着だったが、川西毅調教師だけに同じような負け方はしないはず。ただこれまでの勝ち星がすべて1400メートルで、さらなる距離延長がどうかという疑問はある。
金沢のアイナは、秋の鞍ではコスモアルバトロスにハナ差の4着。勝ち負けまではどうかだが、連下争いにはからんでくる。
スプリングウィンズは中央未勝利から転入後5戦4勝。3歳の条件戦だがまだ底を見せていない。とはいえ笠松1400メートルの走破タイムからすると、上位争いまでは相当なパワーアップがあれば、ということになる。
駿蹄賞での逃げ切り圧勝までは強かったハナノパレードだが、その後はさっぱり。復活が待たれるところ。
◎6トーコーヴィーナス
◯10バズーカ
▲7コスモアルバトロス
△5アイナ
△4スプリングウィンズ
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