19日、園田ののじぎく賞では、高知のディアマルコが、断然人気のクラトイトイトイと追い比べとなって競り落として快勝。そのディアマルコが2歳時の金の鞍賞では3着だったということだから、高知にはそうした全国レベルの馬がほかに何頭かいてもおかしくないということだ。
その金の鞍賞を制した2歳チャンピオン、ブラックビューティが本命。今回の出走メンバーのほとんどが、古馬C2またはC3でようやく勝ち負けか苦戦という実力。対してブラックビューティは、年明け後のC1戦で2着3回、4着1回と互角の勝負。土佐春花賞は2着だったが、勝ったキモンクラブは大井に移籍してしまった。ブラックビューティの実力が抜けていると見る。
相手はサプールコンゴ。土佐春花賞では2着ブラックビューティに2馬身半差の3着。その後古馬C3戦を連勝して、兵庫チャンピオンシップJpnIIはさすがに惨敗だったが、土佐春花賞当時より力をつけている可能性はある。
セイエスパーニャは、中央未勝利から転入して、2着、2着のあと3連勝。ここ2戦の勝ちタイムからもサプールコンゴあたりとは差がなさそう。
金の鞍賞2着、土佐春花賞4着だったハルノフェスタ、浦和から転入して古馬C1戦でやや苦戦のスティルフルらも連下では押さえておきたい。
◎5ブラックビューティ
◯10サプールコンゴ
▲9セイエスパーニャ
△1ハルノフェスタ
△8スティルフル
黒潮皐月賞の出走表はこちら
このレース連覇がかかるのがコミュニティ。昨シーズンは、このあすなろ賞以降、ダートグレードを除けばすべて3着以内と好調を持続。先着を許したのも、ナムラタイタンやライズラインなど、重賞で常に上位を争う一線級の馬ばかり。今回はそうしたメンバーがいない楽な相手関係だけに、ここは負けられないところ。
怖いのは中央1000万から転入2戦目のオメガスパーキング。中央では1600メートルまでしか実績がないが、地方の1800メートル戦なら中央よりも流れがゆったりなだけに対応できるのではないか。前走皐月特別3着よりも上積みが望めそう。
モズは、昨年のみちのく大賞典2着以降は落ち込んで、特別でも馬券絡みがないという状況。そして冬休み明けの初戦こそ惨敗だったが、前走卯月特別ではドリームバスケットの2着と調子を上げてきた。昨年、このレースで接戦の2着から、芝のかきつばた賞を制したように、この時期は調子がいいのかもしれない。
シャークは今回が7歳にしての重賞初挑戦だが、昨シーズン、B級からA級にクラスを上げて好走。上位争いに加わってくる可能性はある。
◎5コミュニティ
◯1オメガスパーキング
▲8モズ
△3シャーク
あすなろ賞の出走表はこちら
中央から転入して2連勝中のバーバリライオンに魅力を感じる。初戦は2着に2秒の大差、2戦目も逃げ切りで4馬身差だったが、4コーナーで2着馬が直後に迫った時に軽く気合をつけられた程度で、ほとんど追われるところのないままの楽勝だった。その勝ちタイム1分38秒3は、冬休み明け後の金沢1500メートル戦ではメンバー中最速。それが良馬場でほとんど追われないまま出したタイムということでは、能力が一枚抜けている。
ミスターダヴィンチは、前走の転入初戦こそ2着だったが、2走前の川崎での3歳特別では、ジャーニーマンに2馬身半差の2着。ジャーニーマンといえば、その後羽田盃で直線一旦は先頭に立って見せ場をつくり、3着と好走した実力馬。その比較から、ミスターダヴィンチは前走の2着が実力ではないだろう。2戦目での上積みに期待。
ケイティマーヤは、門別→岩手→名古屋と移籍して転入し、初戦こそガンバレショコラ、ミスターダヴィンチに次ぐ3着だったが、続く前走の準重賞・ノトキリシマ賞では2着シュシュに4馬身差をつけての完勝。力をつけてきている。
ガンバレショコラは、冬期間は笠松に遠征して1勝のみ。しかし金沢に戻って早くも4戦して2勝、2着1回。2歳時より確実に力をつけている。
ノトキリシマ賞2着のシュシュ、同3着で2歳時には金沢プリンセスカップを制していたグランスーリールも上位を狙えそう。
◎5バーバリライオン
◯8ミスターダヴィンチ
▲9ケイティマーヤ
△11ガンバレショコラ
△1シュシュ
△4グランスーリール
北日本新聞杯の出走表はこちら
3歳馬によるS2重賞。この開催では29日に九州ダービー栄城賞が行われるため、いわば"残念ダービー"とでもいうべきレース。
中央未勝利から転入して3着以内の堅実な走りを見せてきたスラッシュ。佐賀桜花賞、有田焼特選、鯱の門特選はいずれも4着以下だったが、そのときの上位馬は九州ダービー栄城賞に出走予定の馬たち。実力上位の馬たちが抜けたメンバーならチャンスは十分。
新興勢力ではブルベアシャーク。中央未勝利から転入して、3組、4組戦ではあるものの、2、2、1着。1400メートル戦だがタイムはまずまず。このメンバーなら十分にやれる。
ネーブルホープは3歳になってから勝ち星がないが、前走は惜しい2着と調子を上げてきた。1800メートルの佐賀若駒賞で2着があるだけに、この距離ならというところはあるかもしれない。
タケノヒゴノオーは、転入して2戦目から3連勝したものの、その後勝ち切れないレースが続き、前走が久々の勝利。佐賀では1400メートル以下しか経験がないのが気になるところ。
鯱の門特選で今回のメンバー中では最先着の4着だったコスモラフム、大井から転入初戦のナンバーナインなども上位争いに食い込んできそう。
◎2スラッシュ
◯10ブルベアシャーク
▲3ネーブルホープ
△9タケノヒゴノオー
△6コスモラフム
△11ナンバーナイン
若草賞、東海クイーンカップと名古屋で連勝した船橋のクラトイトイトイがここも勝てば、グランダム・ジャパン3歳シーズン女王の座をほぼ手中に収めることになる。左回りはよくないとして名古屋へ、園田へと遠征。名古屋で勝負付けが済んだ相手のほか、地元勢もここから突き抜けるというようなレベルの馬もいないだけに、堅い中心といえそうだ。
高知のディアマルコは名古屋の2戦で、ともにクラトイトイトイの2着。若草賞では3馬身差をつけられたものが、東海クイーンカップではクラトイトイトイを早めにとらえに行って、3コーナーでは一旦前に出る場面もあり、直線でも食い下がって1馬身半差。内容的には完敗であったものの、力はつけている。さらなる上積みがあれば、ひょっとしてという場面もあるかもしれない。
地元勢では菊水賞を制したシュエットに期待がかかるところだったが残念ながら回避。代わって地元の筆頭は、大井の2、3歳戦線で善戦して戻ってきたナツ。準重賞の桃花賞では、4頭同タイムの大接戦で4着だったが、3着のクラトイトイトイにクビ差だった。兵庫に戻っての初戦を快勝して臨むだけに、逆転のチャンスはある。
笠松のキタノアドラーブルは、東海クイーンカップではメンバー中最速の上りでディアマルコに3/4馬身差まで迫り、駿蹄賞でも牡馬相手に2着。ここでも上位争いに加わってきそう。
中央未勝利から高知に移籍して3戦2勝のイノセントワールド、名古屋に遠征しての梅桜賞を制したモズキンボシらは、このメンバーを相手にどこまで迫れるか。
◎4クラトイトイトイ
◯11ディアマルコ
▲10ナツ
△2キタノアドラーブル
△8イノセントワールド
△3モズキンボシ
のじぎく賞の出走表はこちら