中央4頭は近走イマイチという馬ばかりで、ハンデが57キロ以上。そして地方勢はダートグレード実績がある馬が何頭かいて、もっとも重いハンデでも54キロ。ならば地方勢にチャンス大と見る。
地元のクラスターカップJpnIIIでは惜しいところでタイトルを逃したラブバレットが、休養を挟み、秋はあらためてのスタート。笠松グランプリ3連覇を達成し、おそらく調子を上げて臨む一戦。長距離輸送も苦にせず、というより、むしろ遠征競馬のほうが能力を発揮するだけに期待は大きい。
コーナーを4つまわる地方の1400メートル戦では崩れることがほとんどないレーザーバレット。9歳となった今年はここまで勝ち星がないが、出走はわずか4戦。ハンデ58キロは楽ではないが、一昨年57キロを背負って制している舞台だけに、好走以上も期待できそう。
トウケイタイガーは今年5月のかきつばた記念JpnIIIを逃げ切り4馬身差圧勝。そのときが52キロで、今回は54キロ。東京盃JpnII・7着、ゴールド争覇2着も悪い競馬ではなかった。前走笠松グランプリは4コーナー手前で手ごたえが怪しくなってしまったが、地元に戻って巻き返しのかかる一戦。
オーバルスプリントを快勝したサイタスリーレッドだが、ここ2戦はさっぱり。グレイスフルリープは、韓国のコリアスプリントを勝ったが、今年日本での好走は黒船賞の3着だけ。ともに背負っているハンデを考えると狙いにくい。
◎4ラブバレット
○1レーザーバレット
▲9トウケイタイガー
△10サイタスリーレッド
△12グレイスフルリープ
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ばんえい菊花賞は人気薄の牝馬のワンツーで馬券的には波乱となったが、8着のウンカイタイショウでも勝ち馬から5秒4しか差がなかったという大接戦。なかでももっとも強いレースをしたのが3着のミノルシャープ。別定20キロ増でも第2障害を越えてからグイグイ伸びていた。今回は定量戦だけにチャンスは大きい。10番枠に入ってしまったが、先週あたりは端枠でも好走する馬がそれなりにいただけに、枠順には目をつぶることにする。
ナカゼンガキタは、ばんえい菊花賞が最低人気での2着で、それだけならフロックと言われてもしかたないが、その後2連勝でばんえいオークスを制し、ここにきての充実ぶりを示した。定量戦になっても勝負になると見る。
ジェイワンはこの秋不振が続いたが、ここ2戦で復調気配。2歳シーズンの三冠で2着、3着、2着と上位争いしていた実力を見せる。
ばんえい菊花賞を制したコウシュハサマーは、その後A1級に格付けされては苦戦も仕方ないところ。ただ牝馬同士定量のばんえいオークス4着ではやや評価を落とした。
ばんえい菊花賞は1番人気の支持を受けながら6着に敗れたメジロゴーリキだが、それでも勝ち馬とは2秒3差。その後B1級の決勝を2度勝っているだけに能力的にもヒケをとらない。
ばんえいオークスでナカゼンガキタに差のない2着だったシンエイボブも引き続き好調。
◎10ミノルシャープ
○5ナカゼンガキタ
▲2ジェイワン
△7コウシュハサマー
△8メジロゴーリキ
△9シンエイボブ
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3歳ながら佐賀の次代を担う存在のスーパーマックスにとって、負けるわけにいかないレース。地元佐賀ではいまだ負けなし。S2重賞とはいえ古馬との対戦となった大分川賞や韓国岳賞などでも他馬をまったく問題にせず圧勝。前走芝のチャレンジカップGIIIでも見せ場たっぷりの5着だった。佐賀のみならず、いずれ地方を代表するような活躍も期待できそう。
相手はキョウワカイザーかウルトラカイザーかだが、後者に期待する。門別から戻って2戦、デリッツァリモーネと1、2着を分け合ったが、そのデリッツァリモーネもいずれS1重賞を狙える実力の持ち主。9歳でもまだまだ衰えはない。あとは外枠に入って、内のキングプライドやスーパーマックスと先行争いがどうなるか。あまり厳しく競り合うようだと難しい。ただ今回、外枠に入っただけに好位に控えて機を伺う。
中島記念3連覇がかかるのがキョウワカイザー。近5走で4勝2着1回と絶好調だが、戦ってきた相手を見るとそれほど高い評価はできない。おそらくはスーパーマックスに次ぐ2番人気で、真っ向勝負でスーパーマックスを負かしにいくようだと厳しいレースになりそう。
コウザンゴールドは、ここ4走はパッとしない成績で、それほど目立つ存在ではなくなってしまった。それでも今年はがくれ大賞典を制しており、大レースでは依然として怖い存在。
マサヤも近走イマイチだが、昨年の中島記念は1番人気に支持され真っ向勝負での2着。大一番での巻き返しに期待する手はある。
◎4スーパーマックス
○11ウルトラカイザー
▲8キョウワカイザー
△1コウザンゴールド
△10マサヤ
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残念中島記念ともいえる、A級馬による2000メートルのS2重賞。
水沢・桐花賞のファン投票リストに掲載され、実際に上位の票数を獲得していたキングジャガーが突然佐賀に移籍しての初戦。山口勲騎手の鞍上となって注目となりそうだが、B級から希望投票のデリッツァリモーネ、キタサンシリーズが強そうだ。
2走前の古処山特別ではウルトラカイザーの2着に敗れたデリッツァリモーネだが、続く前走の雲仙岳賞では、逃げたウルトラカイザーを直線でとらえてあっさり突き放し、雪辱を果たした。佐賀ではまだ底を見せておらず、いずれS1重賞も狙える存在になりそう。
キタサンシリーズは、2走前の初冬特別では3着と不覚をとったが、続く前走の師走賞では、初冬特別で先着されたコウザンヒキリ、トモジャクールをまとめて負かした。その前走は主戦の山口勲騎手が中央遠征のため不在となって、初騎乗となった岡村健司が見事にチャンスを生かした。引き続き岡村騎手の鞍上で、今回初めてA級馬に混じって互角の勝負ができるかどうか。
3歳のキングジャガーは転入初戦でもあり、前走ダービーグランプリのレースぶりからもあまり強気にはなれない。
そのほかの既存勢力は近走の成績がイマイチで、ならば中央1000万条件から転入初戦のエミネントレコードが上位争いに食い込むチャンスはありそう。
エイシンテキサスは中央や他場に所属しているときも含めて1400メートルまでしか経験がないが、そこに目をつぶれば能力的には連下争いにからんでもおかしくない。
◎5デリッツァリモーネ
○3キタサンシリーズ
▲9キングジャガー
△8エミネントレコード
△4エイシンテキサス
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B級馬による1750メートルのS2重賞。いきなり余談だが、前日のB級1400メートルの特別が水仙特別で、見た目はまったく違うものの、響きとしてはすごくまぎらわしい。
前開催の師走賞を勝ったキタサンシリーズが23日のA級S2重賞・宝満山賞に希望投票していて、その2〜4着馬による争いとなりそう。
コウザンヒキリは1番枠から躓いたような感じのスタートで後方2番手まで下げてレースを進めることになり、しかし向正面からのロングスパートでゴール前では2着のスラッシュをとらえようかという脚色だった。勝ったキタサンシリーズを別とすれば、もっとも強いレースをしたのはこの馬。そもそもキタサンシリーズに続く2番人気に支持されており、今回は巻き返しがかかる一戦。
スラッシュは好位2番手キープで、人気のキタサンシリーズより早め早めの競馬で、そのとおり3コーナーで先頭に立っていたが、直線ではあっさりとらえられての2着。B級特別はすでに3勝を挙げており、ここでも当然勝ち負けが期待できる。
テイエムサンピラーは、5月から6月にかけて、B級のS2重賞と特別で3連勝があったが、その後はやや落ち込んだ。ただここ2走は復調気配にあり、あまり実績のない中距離の舞台でどうか。
トモジャクールは、2走前の初冬特別ではコウザンヒキリに僅差の2着で、キタサンシリーズ、スラッシュらに先着していた。師走賞ではやや離れての4着だったが、引き続き上位争いの実力はある。
そのほかはやや能力差のあるメンバーで、ここまで4頭の争いと見る。
◎2コウザンヒキリ
○6スラッシュ
▲12テイエムサンピラー
△5トモジャクール
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