シオジスターは、金沢シンデレラカップでは6着に敗れたが、それでも地元馬では最先着。それを度外視すれば、3走前の金沢プリンセスカップ、そして前走での勝利は、秋になっての充実ぶりを示すもの。地元馬同士ならあらためて能力の高さを見せてくれそう。
シオジスターにとっては、未対戦ゆえに怖い存在なのが、北海道から移籍してきたノブイチ。JRA認定ではない未勝利戦で2着を3戦続けたあと初勝利を挙げ、金沢に移籍してきた。その転入初戦では、はやり北海道から移籍組のヤマミダンディーが直線先頭に立っていたところを外から豪快に差し切った。そのときの馬体重がプラス15キロ。成長分もあっただろうが、移籍2戦目での上積みも期待できそう。
カイジンファルコンは、圧倒的な強さでデビューから2連勝。しかし期待された準重賞・くろゆり賞ではまさかのブービー大敗。その後休養して、今回はそれ以来3カ月ぶり。連勝したときの1400メートルの勝ちタイムが2戦とも1分31秒7。今回のメンバーで1400メートルの持ちタイムが1分31秒台という馬はほかにおらず、立て直していればあっさりという場面も考えられる。
カトリーヌエミューはデビューから4戦目でようやく初勝利を挙げたが、勝ちきれないレースが多いのは、常に世代の上位を争う馬たちが相手でのもの。それでいてここまで8戦して3着以内を一度しか外していないという安定ぶりは評価できる。ここ2戦はシオジスターに負けているものの見せ場はつくれそう。
前走がシオジスターに2馬身差で2着のフウジンも上位争いにからんできそう。
◎10シオジスター
○11ノブイチ
▲8カイジンファルコン
△7カトリーヌエミュー
△1フウジン
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前哨戦の紅バラ賞は、5頭ほどが差なく障害を越えたところからコウシュハローヤルが抜け出し、そのままスイスイと逃げ切った。1番人気だったブルーオーシャンはやや差を広げられて2着。そのときは全馬660キロだったのが、今回はコウシュハローヤルのみがA2級に昇級して他馬より10キロ重い700キロ。ならば障害も安定していて、前走B1級も快勝のブルーオーシャンが軸。
10キロ余分に負担するとはいえコウシュハローヤルは前走A2級でもまずまずのレースをしているだけに、このメンバーなら能力上位と見て相手筆頭。
ヒカルナナヒメは、紅バラ賞4着のあとB1級-5組戦を快勝。障害ひとつでチャンスはありそう。
タイキンは、紅バラ賞では2番人気に支持されたものの最下位。先行勢と一緒に仕掛けたが障害で詰まってしまった。紅バラ賞より重量が重くなってゆったりレースが流れれば当然勝ち負けになる。
紅バラ賞3着のあとB2級で2着、1着と好調のラッセルクイン、紅バラ賞は6着だったものの近走B2級で常に上位争いのフジノウンカイらも差はない。
◎5ブルーオーシャン
○8コウシュハローヤル
▲4ヒカルナナヒメ
△6タイキン
△10ラッセルクイン
△1フジノウンカイ
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9頭立てで北海道からの遠征馬が5頭。ホッカイドウ競馬の今シーズンの開催が終了した途端、素質馬が大挙して遠征してきた。地元岩手勢は最終的に9頭の登録があったが、出走は4頭。知床賞での結果から、残念ながらここは地元勢に出番はなさそう。
マッドドッグは2走前のウィナーズチャレンジで、そこまで無敗だったサザンヴィグラスに土をつけた。鎌倉記念では早め先頭からリコーワルサーにちぎられたものの2着。今回は慣れた右回りで能力を発揮すると見る。
ヒガシウィザードの前走知床賞は、地元の2頭を早めに負かしにいって、そのうしろで構えていたスタークニナガにゴール前でとらえられてたという損な役回りだった。ここは巻き返しのかかる一戦。
ゴールドシンボルは初勝利が4戦目だったが、その後は順調に勝ち上がってここまで3勝。前走ウィナーズチャレンジは、JRA札幌のすずらん賞を制したリュウノユキナらを接戦の末にしりぞけた。その勢いから今後の成長も期待できそう。
スタークニナガは知床賞を7番人気で勝利。門別では1000メートル戦しか経験していなかったため知床賞では軽視されたが、そのレースぶりからさらなる距離延長にも対応できそう。
鎌倉記念では見せ場なく12着だったダモンデだが、イノセントカップで差のない5着という実績からも、鎌倉記念のレースぶりが実力ではない。人気を落とすなら馬券的には妙味となりそう。
◎1マッドドッグ
○3ヒガシウィザード
▲9ゴールドシンボル
△5スタークニナガ
△7ダモンデ
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グルームアイランドは、昨年オグリキャップ記念を制して以降不振に陥ったが、今年6月に復帰して以降は地元金沢では3戦3勝。イヌワシ賞では、重賞8勝で遠征に強い兵庫のエーシンクリアーを1馬身差でしりぞけた。今回も東海・兵庫・高知から計7頭の遠征馬がいるが、実績面でも見劣りはしない。
強敵となりそうなのは、中央から転入して東海地区で重賞3勝を挙げているアサクサポイント。オグリキャップ記念では実績断然のカツゲキキトキトに1頭だけ食い下がって1馬身半差で2着。そのレースぶりからも、この長距離戦で力を発揮しそう。
高知から遠征のサクラビクトワールは、高知では1600メートルまでしか経験がないものの、デビューした中央では、芝ではあるものの2000メートル以上のレースを中心に使われていた。そもそも高知では条件戦で中距離以上のレースが少なく、この距離に期待しての遠征と思われる。あっと言わせる場面はあるかもしれない。
このレース連覇がかかるのがトニーポケット。今シーズンは勝ちきれないレースが続いていたが、10月になってA1特別を連勝。前走こそトウショウプライドの7着に敗れたが、調子を上げて臨む一戦。上位に食い込む可能性は十分。
トウショウプライドは、今年百万石賞を6番人気で制したが、その後、重賞では惨敗、しかしA1特別では2勝という成績。成績にムラはあるがハマったときに怖いタイプ。
マッシヴヒーローは中央1000万条件から今年笠松に移籍して10戦すべて3着以内。前走では東海クラウンを制して、初のオープン勝ち。初遠征に重賞初挑戦でどこまでやれるか。
◎4グルームアイランド
○11アサクサポイント
▲1サクラビクトワール
△10トニーポケット
△3トウショウプライド
△2マッシヴヒーロー
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A級馬による1400メートルのS2重賞。
S1重賞でも常に勝ち負けの3強が揃い踏みとなったが、1400メートルが舞台ならマサヤに有利となりそう。吉野ヶ里記念は楽々と逃げ切り勝ち。その後の2戦が惨敗とはいえ、JpnIIIのサマーチャンピオンと、名古屋に遠征したゴールド争覇はグレードでも勝ち負けの2頭が出走していたとあれば仕方ない。南関東から復帰後、地元同士の佐賀1400メートルの舞台では4戦3勝、2着1回という成績からもこの馬が中心。
そのマサヤに1400メートルで土をつけているのがキングプライド。3歳以降は中距離を中心に使われてきたが、実は3歳以降でも1400メートル戦には6回出走していて、負けたのは前走小岱山特別(5着)が初めて。それが5カ月ぶり休養明けの一戦なら巻き返してくる可能性はおおいにある。
キョウワカイザーは、1400メートル戦はたまにしか使われていないとはいえ、それほど悪い成績ではない。一発もあれば取りこぼしもあるというタイプだけに中心としては狙いにくい。
3強のいずれかが崩れたときの連下候補として、S2重賞では堅実に上位に食い込んでいるコウギョウダグラス、南関東B級から転入初戦のキャバーンまで。
◎9マサヤ
○5キングプライド
▲1キョウワカイザー
△7コウギョウダグラス
△6キャバーン
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