兵庫のこの世代は勝ったり負けたりで主役不在の混戦。デビューからの2勝がいずれも重賞というトゥリパの存在もそれを象徴している。
ならばここに来ての充実ぶりが感じられるクリノヒビキを狙う。重賞初挑戦が兵庫チャンピオンシップJpnIIで、地方最先着の6着。続く前走の3歳AB特別は、ほとんど重賞実績がないメンバーという相手にも恵まれたが、3コーナーで先頭に立つと、あとは後続勢の脚色を確認しながらの楽勝だった。その前走1700メートル戦の勝ちタイム1分53秒2は、良馬場に限ればメンバー中の持ちタイムで最速。 重賞初制覇に期待したい。
相手にはレコパンハロウィー。後方から末脚勝負の馬だけに、展開やペースに左右される面はあるが、名古屋の若草賞制覇を含めここのところ崩れることなく、安定して結果を残している。遠征競馬で1800メートル戦をすでに3回も経験しており、脚質的にも距離延長は歓迎。
トゥリパはここまでの2勝がともに重賞。菊水賞は出遅れもあっての10着だった。それもあってのじぎく賞では10番人気という低評価だったが、大井のアクアレジーナとの追い比べを制した。目下地方全国リーディングで単独トップを独走している吉村智洋騎手の勢いにも期待だ。
アゼツライトは、菊水賞では後続を寄せ付けないまま逃げ切り圧勝。今回、ほかに逃げそうなのは隣のラザレフくらいで、マイペースの逃げに持ち込めば菊水賞の再現もあるかもしれない。
コーナスフロリダも菊水賞では出遅れた。3コーナーで2番手まで押し上げたが、そこまでに脚を使ってしまい、直線では一杯になって4着。デビュー以来初めて連対を外すこととなった。ここは巻き返しのかかる一戦だが、勝ちきるまではどうだろう。
◎9クリノヒビキ
○12レコパンハロウィー
▲10トゥリパ
△2アゼツライト
△11コーナスフロリダ
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