
エムエスクイーンが圧倒的だ。デビューから5連勝で、2着との着差は7馬身差が2回に、それ以外は大差。時計の出やすい笠松コースならともかく、2歳のこの時期に名古屋の1400メートル、良馬場で1分29秒台を2度マークしているというのはすごい。今回のメンバーで、エリアントこそ前走笠松の3着で1分29秒3という時計があるが、名古屋の1400メートルで1分30秒を切っているのはエムエスクイーンだけ。残念ながら岐阜金賞で2敗目を喫してしまったが、サムライドライブのような活躍も期待できそう。
相手筆頭は門別から移籍して6戦4勝、2着2回というリードメロディー。前走ではエムエスクイーンに2秒1もちぎられたが、走破タイム1分31秒4は、2歳の重賞なら普通に勝ち負けできるレベル。ただ今回ばかりは相手が強すぎる。
エリアントは、門別から笠松に移籍して秋風ジュニア2着、ジュニアクラウン3着。両レースを連勝したボルドープラージュも門別からの移籍組。そういう意味では東海地区の生え抜きとはまだ勝負付は済んでいないともいえる。
アップショウはエムエスクイーンと2度対戦して4着、3着。ともに2秒以上の差をつけられていて、今回も馬券圏内に届くかどうか。
◎6エムエスクイーン
○10リードメロディー
▲2エリアント
△7アップショウ
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園田オータムトロフィーで3着に敗れたコーナスフロリダだが、スタートで出負けして中団からになったものの、早めに先頭に立ってオータムヘイローとの追い比べになったかと思いきや、そのうしろに構えていたクリノヒビキに格好の目標にされた。クリノヒビキは、その後笠松の岐阜金賞も連勝。コーナスフロリダにとっては、むしろ園田オータムトロフィーより相手関係が楽になった。
地元のエムザックヒーローは、たしかにこのメンバーに入ると能力不足に思えるが、そこは鞍上が引き続き吉原寛人騎手。地方同士の全国交流では、力が足りないと思える馬でも「やっぱり吉原だったか」という場面を何度も見てきた。地の利と騎手の腕で埋められる程度の能力差ではあると思う。
ウォーターループは、MRO金賞では直線単独先頭に立って勝ったかと思われたが、ドリームスイーブルの強襲にクビ差で屈した。すでに経験している金沢コースで再度の期待だ。
マイメンはロータスクラウン賞で2着だったが、勝ったスーパージェットとは相当に能力差があると見て、あまり過大な評価はできない。
高知のレマンコは、ここ2走が冴えず、距離延長も不安だが、一発は警戒しておきたい。
◎3コーナスフロリダ
○11エムザックヒーロー
▲6ウォーターループ
△10マイメン
△7レマンコ
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岩手ダービーダイヤモンドカップを制したあと、船橋に一時的に移籍していたチャイヤプーンは、南関東で古馬とのA2特別こそ4着に敗れたものの、そこを経験して3歳馬同士の戸塚記念を快勝。秋になっての充実ぶりを見せた。今回は岩手に戻っての初戦。地元の3歳馬同士なら負けられないところ。
スズヨブラックは中央未勝利からの転入初戦が、C1級とはいえ直線まったく追うところなく突き放して大差の圧勝。チャイヤプーンを脅かすまではいかずとも、あっと言わせる場面はあるかもしれない。
サンエイキャピタルが11カ月ぶりの復帰戦となったウイナーカップを勝ったときは驚かされたが、それも含めてデビューから負けなしの4連勝。しかし今回は相手が格段に上がった。チャイヤプーンに真っ向勝負を挑んだときに果たしてどうだろう、ということも想定しておく必要がある。
イーハトーブマイルでサンエイキャピタルの2着だったムゲンノカノウセイ、前走古馬とのB1戦で2着に好走したマコトハインケルらに上位に食い込む余地があるかどうか。
◎4チャイヤプーン
○2スズヨブラック
▲7サンエイキャピタル
△8ムゲンノカノウセイ
△10マコトハインケル
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「夏は芦毛」という格言があるが、とある調教師さんが「芦毛は皮膚が黒いから、実は夏には弱い」というのを言っていたのを聞いて、なるほどと思ったことがある。キョウワカイザーはもともと夏に弱く5月の佐賀スプリングカップのレース前から、すでにそのあとは暑くなるから休養と決めていたと聞いた。復帰して2戦、結果が出ていないが、だんだん気温が下がってきて、前走1400メートル戦を叩いて調子を上げてきていると見る。昨年も5月のレースを最後に夏は休養、復帰2戦目でこの九州大賞典を制した。今回の鞍上は、目下全国リーディングトップの吉村智洋騎手。森泰斗騎手に迫られているだけに南関東の開催がない週末に差をつけておきたいところだろう。
好調持続は、ここ2戦で1、2着を分け合っているデリッツァリモーネとイッシンドウタイ。2500メートルの距離ではデリッツァリモーネに分がありそう。
スーパージェットは古馬重賞初挑戦で、まだ胸を借りる立場。
兵庫から移籍していまひとつ勝ちきれないスーパーノヴァは連下候補まで。
◎6キョウワカイザー
○5デリッツァリモーネ
▲3イッシンドウタイ
△8スーパージェット
△7スーパーノヴァ
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トライアルのハーベストカップは好位から直線で抜け出したコスモロングソードが、逃げたユイノルフィに4馬身差をつけての圧勝だった。しかし今回は北海道、南関東から計5頭の遠征があって、それほど簡単なレースにはならないだろう。
遠征馬にとっては芝がどうかという未知数の部分はあるが、短距離路線の層が厚い北海道のモリデンシーザーに期待してみる。今シーズン大井から移籍後、勝ち星こそないものの重賞で勝ち馬から1秒前後の差。そのスピードなら、芝さえこなせば通用すると思うのだが。デビュー3年目で、すでに通算140勝を挙げている地元の鈴木祐騎手にも期待したいところ。
遠征馬でもすでに芝適性を示しているのがスタークニナガ。3歳馬同士、芝1700メートルのオパールカップを勝ったが、古馬相手のせきれい賞(芝2400メートル)はさすがに距離が長かった。中央オープンの朱鷺ステークスはさすがに勝負にならなかったが(11着)、そこで厳しいペースを経験して力をつけている可能性はある。
コスモロングソードは、ハーベストカップを勝ったときのように自分のペースでレースができるかどうか。
ジョーオリオンは、中央時代に芝短距離の1000万条件を勝っており、南関東でも昨年川崎1400メートルの準重賞勝ちという実績なら、能力的には◎○よりも上という可能性は十分に考えられる。
園田FCスプリント勝ちのあるエイシンテキサス、ハーベストカップで2着に逃げ粘ったユイノルフィ、大井から北海道に移籍して2戦目のポルターレなどが連下候補。
◎10モリデンシーザー
○12スタークニナガ
▲5コスモロングソード
△14ジョーオリオン
△8エイシンテキサス
△7ユイノルフィ
△9ポルターレ
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