名古屋の正月重賞では4日に行われる名古屋記念よりも格下のメンバーが出走してくる新春盃。それゆえ今回も重賞勝ち馬は明け4歳のウォーターループ、昨年のこのレースを制したアスタークライの2頭だけというメンバー。
ならば好調馬や新興勢力のほうに目を向けたい。中央準オープンから笠松へ移籍3戦目のデジタルフラッシュに期待したい。移籍初戦を勝ったあと、前走東海クラウンは3着だったが、勝ったサザンオールスター、2着のイブキはともに大晦日の東海ゴールドカップに出走したという格上。ここは重賞とはいえメンバーが楽になった。
スムーズジャズは目下4連勝中。前走昇竜戦でも4馬身差圧勝ならここでも期待できそう。ただ中央未勝利では芝の2000メートル以上のレースを使われていたが、地方では1600メートルまでしか使われていないだけに距離適性がどうか。
そしてこのレース連覇がかかるのがアスタークライ。昨年はA3特別2着からの重賞初挑戦で勝利。今年もA2特別や昇竜戦で2着3着という好走が続いての参戦。そのレベルなら連覇の可能性はある。
ホウライマリーンは1年以上勝ち星から遠ざかっているもののA1、A2特別でも好走あり。3カ月ぶりの実戦となるのがどうか。
インストアイベントは、カツゲキキトキトが相手だった前走はともかく、A3特別勝ちなら上位食い込みも。
◎3デジタルフラッシュ
○9スムーズジャズ
▲11アスタークライ
△4ホウライマリーン
△1インストアイベント
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園田金盃を勝って昨年園田では5戦全勝(うち重賞3勝)だったマイタイザンはハンデ次第とのことだったが、やはりここは回避。とはいえ園田金盃のゴール前は大接戦で、2着エイシンニシパ、3着キクノソルは、クビ、クビ差という決着だった。
やはりその園田金盃組が中心。4コーナーで最内を突いて一度はマイタイザンに並びかけたキクノソルは最高にうまい競馬をしたのに対し、4コーナーで外を回ってややロスがあったと思われたのがエイシンニシパ。最後はマイタイザンを追い詰めてほとんど勝ちに等しい内容だった。昨年終盤に一気に勝ち星を伸ばして地方全国リーディングに立った吉村智洋騎手の勢いにも期待だ。
タガノヴェリテの巻き返しにも期待したいところ。園田金盃では中団追走で向正面から追い通しとなって見せ場をつくれず。摂津盃でエイシンニシパを抑えて勝ったことや、東海菊花賞でカツゲキキトキトの2着ということでは、このメンバーでは能力最上位といってもいいかもしれない。
そして3番手に園田金盃が惜しい3着だったキクノソル。ここまで3頭はいずれもトップハンデ57キロ。
笠松・オータムカップで2着という実績があるアリオンダンス、A1特別でも3着があるキヨマサ、3走前には別定重量に恵まれたとはいえアリオンダンスをクビ差でしりぞけているメイショウヨウコウら、3頭はいずれも53キロ。そのハンデ差なら◎○▲の馬たちに食い込む可能性も十分考えられる。
◎1エイシンニシパ
○4タガノヴェリテ
▲12キクノソル
△9アリオンダンス
△6キヨマサ
△10メイショウヨウコウ
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シーズンも終盤になってそれなりにハンデ差のつく帯広記念をトップハンデで勝つのはよほどの実力馬でないと難しい。とはいえ一昨年はオレノココロ、昨年はコウシュハウンカイが、ともに920kgのトップハンデで勝った。しかし今回は今シーズン重賞3勝を挙げたコウシュハウンカイが930kgでの出走となった。さすがにこの重量では厳しい。
一方で、フジダイビクトリーは今シーズンの勝ち星は特別戦での1勝のみだが、岩見沢記念2着、北斗賞3着などの好走はある。基礎重量が重くなったところでフジダイビクトリーには十分チャンスがあり、それでいて別定加増なしの890kgで出走できるのはかなり有利。
シンザンボーイは7着大敗だった昨年と同じ900kgでの出走だが、今シーズンは重賞でも着実に上位に食い込んでくる充実ぶりを見せている。年齢を重ねてずぶくなっているぶん、この重量でこその好走は期待できそう。
軽ハンデの馬を評価するぶん、オレノココロ、コウシュハウンカイの評価は必然的に下がることになる。
センゴクエースは他馬との比較よりも910kgという重量では厳しそう。印はつけたが買い目に入れるかは悩むところ。
◎1フジダイビクトリー
◯4シンザンボーイ
▲7オレノココロ
△6コウシュハウンカイ
△3センゴクエース
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笠松から遠征の2頭が強力だ。11月22日のJRA認定チャレンジでは3コーナーから一騎打ちとなって、ブライアンビクターがフォアフロントに1馬身半差をつけての勝利。ただフォアフロントの続く前走ジュニアキングは2着に3馬身差を完勝。その後12月30日に行われたライデンリーダー記念で連勝を続けるエムエスクイーンと接戦の2着だったボルドープラージュを3着にしりぞけたというパフォーマンスは評価できる。ここはフォアフロントの巻き返しに期待する。
一方のブライアンビクターはここまで5戦して3勝、2着2回。先着されたのはボルドープラージュとフォアフロント。着差はそれほどなく能力的にも差はない。
地元名古屋勢では、ここまで10戦して勝ち星こそないものの、すべて4着以内でエムエスクイーンと何度も対戦しているコマガイム。出遅れて後方からとなってレースにならなかった前走に目をつぶれば、2走前の内容がよかったオイコイケ。やはり勝ち星はないものの2歳1組特別でたびたび好走があるユウストレートらが笠松の2頭に割って入れるかどうか。
◎5フォアフロント
○3ブライアンビクター
▲1コマガイム
△4オイコイケ
△10ユウストレート
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東海菊花賞では8着に負けてしまったイッツガナハプンだが、輸送には難しいところがあって、挑戦を重ねてもなかなか結果が残せていない。地元高知でも強いレースをすることもあれば、あっさりということもある。高知県知事賞は、重賞初挑戦だった一昨年が1番人気に支持されるも2着。昨年は2週目の向正面でレースをやめてしまって大差の最下位だった。9歳でも3度めの正直に期待する。
昨年の高知県知事賞が重賞初挑戦で3着だったのがティアップリバティ。今年は出走取消しもあったが、大高坂賞、福永洋一記念の勝利を含め、7戦して6勝という成績。秋の休養明けを連勝して臨む一戦としては期待できそう。ただ距離経験に乏しいのが気になるところ。
復活が期待されるのが、連覇のかかるフリビオン。長期休養から秋に復帰しての2戦で勝利は挙げられていないが、調子は上がってきている。
サクラエールはB級までだが転入後7戦6勝と底を見せていない。中央オープンの実績なら通用しそうだが、この馬も距離は未知数。
チャオは重賞勝ちこそないものの、ここまで重賞は7戦して2着3回、3着2回、4着2回と常に善戦。しかもそのすべてが人気以上の着順。昨年も6番人気で2着だったように、馬券の相手としては押さえておく必要はある。
というように有力馬にはいずれも一長一短があるという今年のメンバー。ならばイッツガナハプンやフリビオンの復活にますます期待がかかる。
◎1イッツガナハプン
○4ティアップリバティ
▲10フリビオン
△7サクラエール
△2チャオ
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