NAR『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『アタック!地方競馬』『地方競馬中継』解説。1964年生まれ。
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今年2月のデビューから目下5連勝中のエコロクラージュが重賞初挑戦となって、春の既存勢力との能力比較がカギとなりそう。
ここは兵庫ダービー馬バウチェイサーにあらためて期待する。兵庫チャンピオンシップJpnIIでは10着に沈んだものの、中央馬相手に果敢にハナを切った。その厳しいペースに比べれば、兵庫ダービーで逃げたニネンビーグミの2番手追走は相当に楽なペースだったはずで、4コーナーから満を持して追い出されると、後続を寄せ付けずの完勝となった。ジャパンダートダービーJpnIでもさらに強力な相手とのレースを経験し、今回は地元に戻っての一戦。暑い時期の遠征の反動さえなければ、さらにパワーアップした走りを見せてくれるはずだ。
エコロクラージュの前走クリスタル賞は、はじめての中距離1700メートル戦。4コーナー手前で先行勢を射程圏にとらえると、直線は前が壁になりかけたところを間を割って抜けてきた。その勝ちタイム1分53秒8は、同じ良馬場で行われた今年の菊水賞の勝ちタイムより1秒6遅いタイム。一気の相手強化でどうだろう。ここも勝って6連勝なら本物といえそう。
アンサンは、菊水賞、兵庫ダービーともに11着と重賞戦線では結果を残せなかったが、その後は自己条件で4戦してすべて3着以内。特に前走古馬B2特別でクビ差2着は評価できる。
ウインドケーヴは、クリスタル賞でエコロクラージュに3/4馬身差で2着に食い下がった。ここまで11戦して2勝、2着6回と勝ちきれないながらも常に上位争いはしている。3月の兵庫ユースカップでもバウチェイサーの2着があり、ここでも能力的に見劣ることはない。
クリスタル賞で3着だったシュルヴィーヴルも今回が重賞初挑戦。中央未勝利から今年転入、ここまで姫路・園田では8戦してすべて3着以内、しかも勝ち馬との差は0秒4差以内と、相手にかかわらず好走している。
ホクザンゴールドは、重賞ではここまで名古屋遠征も含めて5着が最高という成績だが、前走古馬C1特別で2着に4馬身差をつける圧勝。力をつけた可能性はある。
◎9バウチェイサー
○1エコロクラージュ
▲3アンサン
△2ウインドケーヴ
△4シュルヴィーヴル
△10ホクザンゴールド
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フジラプンツェルは初めての芝がどうかと思われた若鮎賞だったが、走路悪化によって奇しくもダート変更。手綱を抑えたまま3コーナー過ぎで前をとらえ、直線軽く気合をつけられると、後続をあっという間に突き放し、2着に10馬身差をつける圧勝となった。芝適性については今後へ持ち越しとなったが、デビューからのダート4連勝では一戦ごとに2着馬との差を広げており、まだ底を見せていない。
ユウユウレラシオンは、前走初めての芝では7着惨敗だったが、ダートではデビューから2連勝。今回と同じ盛岡ダート1400メートルだった2戦目の勝ちタイム1分27秒8は、過去10年のビギナーズカップの勝ちタイムとの比較でも4番目にあたる遜色のないもの。あらためてダートで能力の高さを見せるか。
フユノソラは、盛岡芝・ダートでデビューから3連勝。前走盛岡ダート1600メートル戦では、直線後続の脚色を確認しながらの逃げ切りで、勝ちタイムは1分41秒3。フジラプンツェルの若鮎賞の勝ちタイムとの比較では、同じ重馬場でコンマ4秒遅いだけ。能力的にそれほど差はなさそう。
ここまで3頭の勝負となりそうだが、盛岡ダート1000メートルのデビュー戦を逃げ切ったマルケイヴェラも上積みがあれば上位食い込みの可能性もありそう。
◎5フジラプンツェル
○3ユウユウレラシオン
▲4フユノソラ
△7マルケイヴェラ
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グットクレンジングは転入初戦のスプリングカップこそ2着に負けたものの、圧倒的な強さで岩手二冠を制した。ダイヤモンドカップは4番手から3コーナーで前をとらえると、直線は後続を寄せ付けず2着に3馬身差。東北優駿でも3コーナーで先頭に立って直線ムチを入れられると2着に10馬身差をつける圧勝となった。既存勢力とは勝負付けが済んでおり、あとは転入馬との力関係がどうか。
転入組で最有力は、北海道から移籍のマナホク。一冠目・北斗盃、二冠目・北海優駿ともに3着。三冠目の王冠賞は差のある5着だったが、勝ったエンリルの単騎逃げが見事にハマり、三冠のかかっていたシルトプレが8馬身も差をつけられての2着だったから仕方ない。北海優駿の前には古馬相手の1800メートル戦での勝ち星もあり、2000メートルの距離も北海優駿で経験しているだけに距離面での不安はない。
さらに転入組ではノンロム。2歳時には岩手に在籍して2勝を挙げ、それ以来4ヶ月ぶりとなった大井初戦こそスタートでタイミングが合わず直線でレースをやめてしまった感じで最下位だったが、その後の2連勝は圧巻のレースぶり。距離延長と相手強化でどこまでやれるか。
オンラインボスは南関東の古馬B2B3戦で勝ち馬から0秒6差5着という好走。浦和所属のまま臨んだハヤテスプリントは5着だったが、そのまま転入しての初戦を勝利。距離は未知数だが、南関東でのレースぶりならここでも可能性は十分。
中央未勝利から転入して2連勝中のリュウノファウラー、既存勢力では東北優駿4着、やまびこ賞2着のコイビトサンタらに上位争いの可能性。
◎1グットクレンジング
○9マナホク
▲8ノンロム
△10オンラインボス
△7リュウノファウラー
△4コイビトサンタ
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石川ダービーを含め昨年末から7連勝中のスーパーバンタムが回避となっての混戦。
石川ダービーでスーパーバンタムに3馬身差で2着がスターフジサンで、さらに1馬身半差で3着だったのがスタイルユアセルフ。3コーナー手前からスーパーバンタムをつかまえに行ったのがスタイルユアセルフで、スターフジサンはそのあとに動いて直線でスタイルユアセルフを交わして2着に入った。圧倒的に強いスーパーバンタムに早めに勝負を挑んだスタイルユアセルフには厳しい展開になったはずで、今回は自分のペースでレースを運べれば重賞初制覇の期待は大きい。
スターフジサンは石川ダービー2着のあと古馬に編入されてのB1戦勝ちは格付け最上位。前走、加賀友禅賞でもスーパーバンタムの2着だったが6馬身差を差を広げられた。とはいえ重賞で2着3回、3着3回という成績で、絶対的な中心馬が不在となれば、こちらも重賞初制覇の期待がかかる一戦。
マイネルヘリテージは石川ダービーは最低人気で7着だったが、その後は4戦3勝。MRO金賞は笠松から遠征のイイネイイネイイネの2着に敗れたが、スタイルユアセルフ(3着)には先着した。
キープクライミングもこれまで重賞で入着がたびたびあり、石川ダービーは5着だったが、このレースのトライアル・石川門カップではスターフジサン(3着)に先着しての2着と好走した。
中央未勝利からの転入組で、ゴールドジャッジ、パーシストは、ともに前走で負けはしたものの、ここまでまだ底を見せたとはいえない成績。距離をこなせれば上位食い込みも。
◎6スタイルユアセルフ
○11スターフジサン
▲10マイネルヘリテージ
△5キープクライミング
△1ゴールドジャッジ
△4パーシスト
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グランダム・ジャパン古馬シーズンのラス前で、目下30ポイントでトップのダノンレジーナに、20ポイントで3位のグランパラディーゾ。ビューチフルドリーマーカップを勝って25ポイントで2位のサルサディオーネは最終戦のレディスプレリュードは右回りゆえ出て来ないだろうから、ここを勝ったほうが古馬シーズン女王に向けて優位に立ちそう。
ダノンレジーナは佐賀ヴィーナスカップ、兵庫サマークイーン賞を連勝。一方のグランパラディーゾは読売レディス杯を勝利。佐賀ヴィーナスカップでダノンレジーナに2馬身差の2着だったアルコレーヌは、読売レディス杯ではグランパラディーゾに同じく2馬身差で2着。アルコレーヌをものさしにすればどちらも同じ能力といえる。
レース内容を見ると、2連勝ともに他馬を子供扱いにしたダノンレジーナのほうが能力は上に思える。とはいえグランパラディーゾも中央から転入3戦目で上積みも考えられる。◎○の順番はつけたがどちらとは言い難く、雌雄を決する対戦といえそう。
クーファアチャラは中央2勝クラスから門別に移籍し、1600メートルのヒダカソウカップを勝って、1800メートルのノースクイーンカップが2着。前走1200メートルのA1特別を勝っているだけに、ノースクイーンカップより距離短縮になるのはよさそう。南関東2強の間に割って入れるかどうか。
中央2勝クラスから笠松への転入初戦を勝ったチュウワフライヤーは未知の魅力がありそうだが出走取消となってしまったので、兵庫サマークイーン賞でダノンレジーナの3着だったデンコウハピネスが3着争いまで。
◎10ダノンレジーナ
○12グランパラディーゾ
▲8クーファアチャラ
△9デンコウハピネス
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