NAR『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『アタック!地方競馬』『地方競馬中継』解説。1964年生まれ。
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東海・近畿(中国)地区交流で行われるようになった1999年以降、フルゲートになることもめずらしくなく、最少でも9頭立てだったMRO金賞だが、今年は石川ダービー1、2着馬が回避し、笠松から1頭の遠征があっての6頭立てと、ちょっと寂しい頭数となった。
その笠松から遠征はイイネイイネイイネ。3歳初戦の新春ペガサスカップで3着のあと、重賞で4戦連続して2着は運がなかったとしか言いようがない。駿蹄賞ではタニノタビトに大差をつけられての2着だったが、東海ダービーでは5番手から直線一気に迫ってタニノタビトにアタマ差届かずという惜しい競馬。鞍上の渡邊竜也騎手は相当悔しがっていたようだった。今回、6連勝で金沢二冠を制したスーパーバンタムが不在となって、メンバーは軽くなった。今度こそ負けられない一戦だ。
相手は、石川ダービーではハナ差で3、4着を争ったスタイルユアセルフかサエチか。逃げたサエチは有力馬にぴたりとマークされる厳しい展開でも最後まで大きくバテることはなく、一方のスタイルユアセルフは有力勢のうしろで脚を溜めての直線勝負。サエチはその経験が生かされたか、続く石川門カップでも逃げ、4コーナーでキープクライミングに完全に並びかけられるもこれを振り切り、石川ダービー2着だったスターフジサンも3着にしりぞけた。ここはサエチのほうが力をつけたと見る。
石川ダービー7着も、ここに来て2連勝のマイネルヘリテージに割って入る余地があるかどうか。
◎1イイネイイネイイネ
○6サエチ
▲4スタイルユアセルフ
△5マイネルヘリテージ
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フルゲート14頭に南関東から6頭が遠征。7月10日に行われた3歳馬による芝のオパールカップも南関東勢のワンツーだったが、ここも南関東からの遠征馬が強そう。
アトミックフォースは中央オープンの芝2000メートル前後で実績を残し、船橋移籍後もダート2000メートル前後の距離を使われ4着のあと2連勝。特に2走前の皐月盃(船橋ダート2200メートル)では7馬身差の圧勝。芝経験に加えてダートの長距離でもオープンで圧勝なら能力断然と見る。
ロードクエストは、昨年のこのレースを制し、続くOROカップも連勝。今回はそれ以来10カ月ぶりの休み明けがどうか。
ノーチカルチャートは中央3勝クラスから岩手に転入しての初戦。中央での最終戦となった前走こそ最下位だったが、3月には阪神芝2400メートルで勝ち馬からコンマ4秒差の5着があった。その走りができる状態であれば勝ち負けまで狙える。
前哨戦のかきつばた賞を勝ったソロフレーズ、2着だったブラックバゴらは、メンバーのレベルが格段に上がって上位食い込みまであるかどうか。
◎9アトミックフォース
○1ロードクエスト
▲11ノーチカルチャート
△7ソロフレーズ
△13ブラックバゴ
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大井のメイショウワザシは中央オープンから移籍して3戦、いずれも勝ち馬からはやや離されてという結果だが、前走マイルグランプリトライアルで好位を進んでの4着は、重賞常連の対戦相手を考えれば評価できる内容。デビュー以来ダートのマイル以上を使われてきて1400メートルは初めてになるが、コーナーを4つ回るコースなら途中で息の入る流れになるだけに対応可能とみる。
兵庫のハナブサは、昨年9月、園田1400メートルの園田チャレンジカップが勝ち馬から0秒5差の4着、今年2月には姫路1400メートルの兵庫ウインターカップで勝ち馬から0秒7差の5着。さらにここ3戦連続連対と調子を上げており、重賞勝ち馬が1頭もいないというメンバーなら初タイトルのチャンスといえそう。
大井のテルペリオンは休養明けの今年4戦がいずれも二桁着順だが、南関東の実績馬を相手に2秒前後の差。この距離の経験は少ないが、昨年秋、園田1230メートルの兵庫ゴールドカップで5着という経験があるだけに、こなせない条件ではない。
地元勢では、佐賀から転入初戦の1500メートル戦で他馬にからまれながらも逃げ切ったブルベアパンサーが有力筆頭。トライアルを勝って臨む10歳馬トウショウデュエル、距離がどうかだが兵庫から転入後7戦して6連対のブラックアピスらが一角に食い込めるかどうか。
◎8メイショウワザシ
○7ハナブサ
▲3テルペリオン
△4ブルベアパンサー
△5トウショウデュエル
△6ブラックアピス
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ミスカゴシマは、3歳時にこのレースを制したときも驚いたが、昨年のこのレースでは、そのとき以来1年ぶりの勝ち星が連覇達成でまた驚かされた。今回も1月以来勝ち星から遠ざかっているが、惜しいレースはしていて、佐賀ヴィーナスカップも3着だったが先着されたのは南関東からの遠征馬だった。夏場のこのレースに向けて調子を上げてくると見て、3連覇に期待する。
昨年の岩手二冠馬リュウノシンゲンは川崎から転入して2連勝。遠賀川特別ではミスカゴシマをハナ差でしりぞけ、大分川特別では4コーナーで内を突いて抜け出した。今回は2番枠に入ってどんなレース運びをするか。外枠に入って好位につけるミスカゴシマのほうが展開的に有利と見ての対抗評価。
テイエムチェロキーは、前走2000メートルの佐賀王冠賞を制したように、近走では中距離を中心に使われている。ただ昨年の吉野ヶ里記念では4コーナーでまだ離れた6番手から追い込み、ミスカゴシマに1馬身差まで迫った。続くサマーチャンピオンJpnIIIでも地方最先着の5着。この距離でも能力を発揮する。
キタカラキタムスメは、4月の菊池川特別でミスカゴシマを1馬身半差で2着にしりぞけるなど、1400メートルの舞台でときに大駆けを見せる。
大分川特別でリュウノシンゲンの2着だったマテラユウキ、3着だったペガッソは、今回も連下争いに食い込めるかどうか。
◎7ミスカゴシマ
○2リュウノシンゲン
▲10テイエムチェロキー
△5キタカラキタムスメ
△3マテラユウキ
△6ペガッソ
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1着賞金が昨年までの300万円から今年は500万円にアップしたからかどうなのか、南関東から大挙6頭が遠征してきた。
カプティフはデビューから一貫して1200メートルを使われてきた(1度だけ1400メートルに出走したが)。その末脚は強烈で、前走優駿スプリントでは4コーナー15番手から馬群の中を伸びて5着。上り3ハロンは当然のことながらメンバー中最速で36秒9。展開に左右される可能性もあるが、行きそうな馬が何頭かいるだけに、ハイペースの末脚勝負に期待する。
ヒストリックノヴァは、2歳時にエーデルワイス賞JpnIII、東京2歳優駿牝馬でともに2着と世代トップクラスのスピードを見せていたが、3歳になって南関東では5着が最高という成績。ただ重賞を中心に一線級との対戦ばかりなので、相手がかなり楽になったここなら見せ場以上がありそう。
ミネソタは2走前大井でのJRA未勝利との条件交流では4コーナー6番手から差し切り勝ち。その勝ちタイムが1分13秒3(稍重)で、大井1200メートルで1分12秒台の持ちタイムがある◎○との比較ではやや見劣るが、埋められない差ではない。
スターオブケリーは、東海クイーンカップでは逃げて2着に粘ったが、前走のじぎく賞では逃げられず11着に沈んだ。2歳時の門別では1000〜1200メートルを使われて2勝。1200メートルは門別時代の昨年10月以来になるが、東海クイーンカップで見せたスピードがここでも通用するかどうか。
オンラインボスも2歳時門別では1200メートル以下を使われ、浦和移籍後に2勝。4カ月ぶりの休み明けとなった前走が、古馬B2B3で勝ち馬からコンマ6秒差の5着は評価できる。あとは昨年9月以来の1200メートルがどうか。
◎9カプティフ
○5ヒストリックノヴァ
▲8ミネソタ
△7スターオブケリー
△2オンラインボス
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