
イグナイターが1400mの舞台で底を見せていない。名古屋に遠征した秋の鞍ではトミケンシャイリに逃げ切られたが、ハナをとれず砂をかぶるなどして前半スムーズさを欠いてしまった。地元に戻っての楠賞では、逆にトミケンシャイリが出遅れたこともあって圧勝。古馬A2特別を大差で圧勝して臨んだ兵庫ゴールドトロフィーJpnIIIでも果敢にハナを切ると、直線半ばまでは逃げ切ったかに思えたが、先着されたのはテイエムサウスダン、ラプタスというダートグレードの実績馬。負けてなお強しというレース内容だった。今回は2度目の遠征で距離短縮の1300mになるが、すんなりハナをとれれば、地方馬同士なら負けられない。
10歳になったダノングッドは遠征で重賞3連勝という活躍を見せ、今回は地元凱旋出走。佐賀1300メートルのゴールドスプリントでも豪快に差し切った。イグナイターが逃げ切るのか、ダノングッドが差し切るのかは、展開ひとつといえそう。
ノボバカラは、一昨年さきたま杯JpnIIを制して、昨年4月の東京スプリントJpnIIIでも勝ち馬からコンマ2秒差の4着。兵庫転入後の2戦がいまひとつだが、その2戦だけでは見限れない。2017年の南部杯JpnIで2着だったときの鞍上・吉原寛人騎手ということでも一発あるかもしれない。
イダペガサスは兵庫ゴールドトロフィーJpnIIIで、3着イグナイターから6馬身差があっての5着。今回も遠征競馬で、その差をどこまで詰められるか。
高知の重賞で上位争いのエイシンビジョン、中央オープン実績があるナムラアラシらも連下争いなら。
◎8イグナイター
○1ダノングッド
▲12ノボバカラ
△6イダペガサス
△3エイシンビジョン
△5ナムラアラシ
黒潮スプリンターズカップの出走表はこちら
ラムリケティは中央で芝のみ5戦して笠松に転入。初戦の1400メートル戦が、直線を向いて軽く追われただけで2着に8馬身差をつけて圧勝。続く前走、1600メートルの松竹梅特別では3番手に控えて進めると、ここも楽な手応えのまま3〜4コーナーで先頭に立って直線あっという間に2着カントリードーロに6馬身差をつけての楽勝となった。1600メートル(稍重)の勝ちタイム1分46秒0は、過去のゴールドジュニアの勝ちタイムと比べると物足りないが、レベルの高い相手と対戦すればタイムはまだまだ詰められるはず。
対するのは兵庫から遠征の2頭。バウチェイサーは兵庫ジュニアグランプリJpnIIでは果敢にハナを切って直線を向いても先頭、勝ち馬から0秒5差の4着と食い下がった。全日本2歳優駿JpnIはさすがに相手が強かったが、兵庫ジュニアグランプリJpnIIで中央勢相手に真っ向勝負の経験は生きるはず。
エイシンクレモナは、門別では未勝利戦を勝ったのみでの兵庫移籍だが、初戦となったJRA認定のアッパートライでは9頭立て8番手追走から3コーナーで一気にまくり、唯一食い下がったニフティスマイルを直線で競り落とし3馬身半差をつける完勝。その豪快な勝ち方からもまだ上がありそう。
松竹梅特別でラムリケティの2着だったカントリードーロ、その松竹梅特別は7着だったもののそれまでのレースぶりがよかったエクレールブリアンらが上位争いにからめるかどうか。
◎4ラムリケティ
○9バウチェイサー
▲10エイシンクレモナ
△5カントリードーロ
△2エクレールブリアン
ゴールドジュニアの出走表はこちら
売上好調で馬のレベルも確実に上がっている高知から強力な2頭が遠征してきた。
アンティキティラは門別3勝、ウィナーズチャレンジを勝っての高知移籍。普通なら中央や南関東に移籍するレベルで、何年か前までならこのレベルの馬が高知に移籍することなど考えられなかった。高知転入後は古馬C2戦を連勝。前走C2-1組の選抜戦でも直線3頭の追い比べとなったが余裕をもって抜け出した。遠征での重賞初挑戦となるが、同世代の牝馬同士なら断然の実力といえそう。ダノングッドでゴールドスプリントを制したばかりの多田羅誠也騎手は佐賀で重賞連勝の期待だ。
もう1頭、高知から遠征はマオノウイッシュで、こちらも多田羅騎手のお手馬。今回は山口勲騎手が手綱をとる。黒潮ジュニアチャンピオンシップは、勝ったマリンスカイから大きく離されての3着だったが、その強敵不在となった金の鞍賞は、同じ3着でも勝ち馬とは0秒4差。ここでも能力上位。
しかしながら地元のザビッグレディーが2頭の間に割って入る可能性にも期待したい。昨年7月の新馬戦を勝って以降は目立った成績がなかったが、前走佐賀若駒賞は4コーナーで前をとらえての直線抜け出しは圧巻だった。
その佐賀若駒賞で2着だったサンカハラ、前走ニュースター特選で牝馬最先着の2着だったブルーデイジーらに上位食い込みの余地があるかどうか。
◎3アンティキティラ
○7ザビッグレディー
▲9マオノウイッシュ
△5サンカハラ
△11ブルーデイジー
花吹雪賞の出走表はこちら
タイキメサイアは、中央2勝クラスからの転入初戦で3コーナーから後続との差を広げ楽々と逃げ切り。中央での実績が1400メートル以下だったため、1800メートルという距離がどうかと思われたが、まったく問題なかった。今回は距離短縮の1600メートルならなおさら不安はない。
相手にも、中央2勝クラスから転入初戦となるナリス。デビュー以来芝を使われ2勝を挙げたが、昨年6月からはダートを使われ、2勝クラスの札幌1700メートルで勝ち馬からコンマ5秒差の5着という好走があった。距離経験も豊富で、中央の最終戦からちょうど1カ月という間隔だけに、タイキメサイアと互角以上にやれる可能性はある。
トミケンシャイリは明けて4歳初戦だが、すでに3歳8月に古馬相手のA1特別を制した。前走東海ゴールドカップは馬群に包まれたまま見せ場をつくれなかったが、1600メートルなら巻き返しはありそう。
サンデンバロンは、12月に1600メートルのA級特別を連勝したあと、年明け初戦の名古屋記念は7番人気ながら3着に好走。明けて10歳になったがまだまだ元気。人気がないときにこそ狙ってみたいタイプ。
中央3勝クラス、障害1勝から転入したクイックファイアの初戦・名古屋記念は後方ままの7着だったが、まだ見限れない。
昨年夏に兵庫から転入し、名古屋1600メートルでは4戦1勝、2着2回というナムラヘラクレスは上位食い込みまであるかどうか。
◎7タイキメサイア
○1ナリス
▲3トミケンシャイリ
△4サンデンバロン
△6クイックファイア
△9ナムラヘラクレス
マイル争覇の出走表はこちら
サラヘレンは門別で未勝利戦を勝ったのみだが、重賞のフローラルカップでは5着があり、門別最終戦となった2歳条件の1500メートル戦で2着に好走。園田転入初戦ではスタートでタイミングが合わなかったものの、ダッシュをきかせてハナをとると、後続を寄せ付けないまま逃げ切り。1230メートルの勝ちタイム1分20秒5も好タイム。相手強化で先行争いのライバルもいるが、あらためての期待だ。
実績最上位は、園田プリンセスカップ3着、園田ジュニアカップ2着のアンサン。今回は2歳時の重賞勝ち馬が不在となったメンバーだけに、ここはチャンスといえそう。
新興勢力で期待はニフティスマイル。デビュー戦が3番手から直線で楽に抜け出し、2戦目は2着に負けたものの、勝ったのは北海道からの転入馬。その1400メートルの走破タイム1分32秒1はメンバー中最速。さらなる上積みも期待できそう。
デビューから4戦連続連対のニネンビーグミ、1400メートルのデビュー戦を1分32秒9の好タイムで快勝したデータアナリシスらは未知の魅力。
ピロコギガマックスは、1700メートルのここ2戦は案外だったが、兵庫若駒賞でクビ差2着の実績がある1400メートルに戻れば上位争いも。
◎7サラヘレン
○5アンサン
▲2ニフティスマイル
△6ニネンビーグミ
△8データアナリシス
△3ピロコギガマックス
兵庫クイーンセレクションの出走表はこちら